李欧 (講談社文庫) (詳細)
高村 薫(著)
「桜よ桜。なぜかくもはかなく美しい。」「読者までもが約束の地を目指す。」「美の極致」「惚れたかな」「生まれて初めて男に嫉妬」
VULGAR(初回)(DVD付) (詳細)
Dir en grey(アーティスト), 京(その他)
「人の痛み。」「まさに男に聴いてほしい一枚」「VULGAR」「いやぁ変わったねぇかっこいい!」「ぶっ飛んだ!!!!!!!!!!!!!」
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・「桜よ桜。なぜかくもはかなく美しい。」
非情で冷酷な人間臭い愛憎のドラマ、テンポと緊迫感のあるハードボイルドが好きなら「わが手に拳銃を」に断然軍配をあげたいところだが、私はそういう前作にも惹かれながらも、「李歐」が見せてくれた雄大で甘美な夢幻的世界の方に酔いしれた。
「わが手に…」と同様一彰と李歐は堅い友情で結ばれているが、「李歐」の中の二人は長い間離れ離れでお互いの生死さえわからぬ状況の中、それぞれの魂が互いを求めて狂おしく引き合う。冷徹で凄惨な裏の世界に生きる男の友情が、時に官能的でさえあった。男と女の恋も描かれてはいるのであるが、それよりも男同士の友情の方が色っぽく感じる小説を私は初めて読んだ。凄い。
妖艶で美しく、磊落で大胆不敵、氷のように残酷で、春の日差しのように暖かな李歐。いつしかリアルな人間の枠を超え、大陸への夢の化身となって一彰を激しく揺さぶり導いていった李歐。私は女だけど、男になってこんな李歐のような男に出会ってみたい。ああ女って女って……ツマンナイヨー(笑)。
・「読者までもが約束の地を目指す。」
先に「李歐」を、後に「わが手に拳銃を」を読みました。死ぬ人間、物語の大筋、のみならず李歐、一彰の性格もだいぶ変わっています。読み比べてみるのも面白いかと。
李歐→「わが手に~」より大人でやり手。茶目っ気たっぷりな部分は残してますがよりスケールの大きい人間に。でも大風呂敷、有言実行は変わらず。
一彰→「わが手に~」より思い悩む性格。「くどい」といわれてしまっている心理描写ですが、そこが返って彼の人間らしさをかもし出しているようで下敷きとなった作品より共感を得る事が出来ました。李歐に対する、友情・愛情を超越した感情もよく書ききれている。
若き日の別れの日より15年、この歳月が読者にとっても苦しくてもどかしい。一彰とシンクロして李歐の事を案じたり、忘れようとしたり、様々なジレンマに読んでる最中苛まれることでしょう。でも、最後まで読みつづけてしまっているのは、読者が李歐と一彰に惚れてる証拠。(笑)
桜の圧倒的な美しさと、拳銃・機械工場の無骨さ、この対比の存在感が大きい。ラスト、二人の「約束の地」に行き着くことが出来るのか・・・最後までページを捲る指から力が抜けない展開です。荒削りだがパワーがあった前作よりも、静かだがそれでいて説得力のある完成度の高い作品です。甲乙つけ難し。
高村さんらしくない、と言うご意見もお有りでしょうがこういう終わり方好きです。読み終わった後、一つの旅が終わった後のように寂しく、登場人物達との別れが哀しい。そこまで感じさせる文章を書く作家はそうはいないかと。
この一冊の夢物語・桜にあてられた陶酔に★5つを捧げます。
出来れば、下敷きになった作品も読んでみてください。ちなみに私はどちらも気に入りました。
・「美の極致」
桜の季節になると必ず読みたくなる小説、それが李歐です。高村薫作品の中で最も好きな作品でもあります。桜は男の花だと言われていますが、朧な月夜に浮かび上がる夜桜の妖しさがこの本には溢れている気がします。血で濡れているかのような美貌の殺し屋・李歐と、自分自身のことさえ掴みかね曖昧さの中で日々を生きている一彰が出会い、魂で惹かれ合う物語。高村薫の美しく艶やかな情景描写にハッとさせられます。同性愛的な要素が多分に含まれていますが、もちろん現実世界のリアルさではありません。高村薫が極上の色彩で描き出した二人の人物が男女の枠をも超えた情熱で互いの心を捉え、どれほどの時間と距離が離れようとも想いの一点で繋がっている場面には、ひとたび運命で巡り会ってしまったならばその鉤爪からは決して逃れられないのだと思わされます。最高の口説き文句がこの小説の中にはあちらこちらに散りばめられていますが、冷酷にも見える李歐の奥に隠されている炎と彼の纏う大陸の風が、どの言葉よりも一彰の心臓を撃ち抜いたのではないかという気がします。読んで絶対に損はない一冊です。
・「惚れたかな」
この作品は、中国の政治動向や激動のアジアを背景に、日本の裏社会を描写したハードボイルド小説と読むこともできるだろう。頻繁に現れる現代中国語、詳しい旋盤と拳銃の描写。それらは骨太の男の社会であり、じゅうぶん男のエンターテイメント小説の資格がある。しかし魅力はそれだけではない。
高村薫をずーと男だと思っていた。骨太の政治犯罪ドラマ『マークスの山』という映画の原作者だからであって、氏の著作を読んだからではない。今回初めて氏の著作を読み、「なるほど、文章は『女離れ』しているが女にしか書けないな」とも思った。男なら汚い人間か、かっこいい人間として描くところの主人公二人を、母親や恋人から見たかのようにのように哀しく愛しい人間として描いている。幼年の頃に傷ついた心は、どう育っていくのか。男ならこうまで冷徹に描き切れないだろう。描き切ろうとすれば純文学になってしまう。私はラストを想像できなかった。女の著者はすでに理屈なしに二人を愛していたということのなのだろう。
・「生まれて初めて男に嫉妬」
嫉妬しました。何で男ってこんなに熱っぽく縛られずに生きられるんだろう。なりふり構わず燃え尽きるように、っていうのはやはり女の我が身には難しい。どうしても守ろうとしてしまう。地に根を張ろうとしてしまう。これじゃ大陸に行けません。くすん・・・。
謀略、抗いがたい巨大な力、陰謀。そんな生臭くどろりとしたものの中心で、李歐と一彰の友情・・・いや、友情なんて陳腐だ。魂の共鳴?がいつまでも、本当にいつまでもけっして汚れず水晶みたいに光っている。「ああ李歐は生きている」魂を震わせながら一彰が零した言葉が印象的でした。自分はここまで誰かの生存を歓喜したことがあったろうか?ありません。ないからこそ、二人の絆が本当に美しく見える。泣けてくるくらいに美しい。
それと、二人を囲む黒い影の中に点在している人々の人生のきらめきも美しい。様々な命を懸けた人生が交差して、ぶつかり合い、きらめきを放つ。どんなに些細な役どころの人間の人生を取っても、その「生き抜き方」に感嘆の息を漏らしてしまう。愛しくて胸が苦しくなってしまう。覚悟を持った人生は、とことん生き抜いた人生は、こうまで美しく光るものかと思う。それに桜の描き方も秀逸だ。日本人にとっては特別な花の桜の魔力を、希望を、ここまで相応しく使った物語を私は知らない。最後に一彰と李歐が再会する、桜に囲まれた村が目を閉じると浮かんでくる。それは夢の世界だ。読者にはけして辿り着けない、美しい夢だ。本の最後のページを閉じた後、想わずにはいられない。一彰のそれから。李歐のそれから。きっと笑い合うんだろう二人のそれからを思うだけで、切ない幸福を感じる。この幸福。これがこの本を読んで得た一番の宝物だ。
・「人の痛み。」
何かに傷ついて疲れてしまったり、誰にも認めてもらえなくて喚いてみたり。。。そんな時に聞くと変にすっきりします(笑)
やっぱりディルはすごい。この一言に尽きます。普通のバンドが表現し得ない部分を的確に表現できる。
傷ついて疲れてしまった心を持った人にはぜひオススメです。
癒しとかそんなんじゃなくて、俺は自分の道を生きてるんだから別になんでもいいじゃんみたいな気持ちになれます。
・「まさに男に聴いてほしい一枚」
ついにここまで達したかとまで思わせられる堂々たる迫力。本当に今までメイクをしているってだけで気嫌いしていたロックな男たちにこそ聴いて欲しい。海外ハードロックに決して引けを取らない、みしろ名前だけのじじぃバンドより確実にラウドでエグい。しかも、持ち前のメロディアス性を見事に爆音と融合させている。なよなよした音楽はもはやここには無い。もし欧米進出を始めても自信を持って送り出せるバンドだ。
・「VULGAR」
Dirの最新アルバムです。前回のGAUZEや鬼葬などにもいい曲は有りましたが、今回のアルバムの方が凄くいい曲ばかりです。DRAINAWAYやかすみなどのシングルが入ってます。今回、少し残念に思えたのは、作曲が全てDirengreyに統一されていて、個人名が書いていなかった事だけですね。凄くいいアルバムだと思いました。初回限定盤には「OBSCURE」のPVが入っています。怖いです、でも曲は素敵です
・「いやぁ変わったねぇかっこいい!」
ものすごくカッコイイです。ビジュ系というより、SLIPNOTなどのポジパン風味のあるグラインド・ラウド・ロックになりました。
いきなりホラーなSEから始まり、京のディープなディストーションVoから入る①、京のラップが非常にカッコイイ②、もろSLIPNOTな③⑫⑬、ダークなメタリックロックな④、すばらしく綺麗で力強くキャッチーなメロディを聴かせてくれる⑤⑨⑪⑮、現代ラウド・ミクスチャーロック調の⑥、ジャズちっくなメロディラインの⑦、今までのDirちっくな(サビはペニシリンっぽい)⑧、ポジパンな⑩、シンセのカッコイイ⑭と、まさに捨て曲なしです。
京の音域は格段に広がり、怒声なども習得しています。ラップVoもかっこいい。それに、メンバー全員での「お~お~」という大合唱も非常にかっこいい。いろいろ叩かれているアルバムではありますが、俺はDirの中では一番好きです。PVはobscureです。相変わらずいっちゃってます。ゲロ吐きまくり(汗
歌詞も漢字は少なくなりましたが「うまい」って感じの歌詞が多くておもしろいですよ
・「ぶっ飛んだ!!!!!!!!!!!!!」
鬼葬は私的に「??!」みたいな中途半端なところがあったと思うけどVULGARはマジでやばいと思います。久しぶりにいい音楽を聴きましたv(^V^)v
そして何より6アグリーよりはるかにドラムの音が良くなってて、バンドとしてすごくリズムが良くてびっくりしました。リンプ、KORN、スリップノットなどのハードコア、ミクスチャー、へヴィメタを聴く人にはすごくおすすめします。絶対にぶっ飛びますよ!!!
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