異人たちの館 (講談社文庫) (詳細)
折原 一(著)
「ジャンルを超えた折原ワールド」「星が10個!!」「疑っても騙されました。」「看板に偽り無し!」「騙されました」
GOTH―リストカット事件 (詳細)
乙一(著)
「素晴らしいです」「読んでしまったし、読むのをやめられなかった」「良い意味で「読まされた」作品」「深淵を覗く、静かな瞳」「騙される快感」
墓地を見おろす家 (角川ホラー文庫) (詳細)
小池 真理子(著)
「最近出会えないな〜、こういう作品。」「閉塞感を伴う恐怖」「感じる恐怖」「静かでエグイ、ホラー」「怖い話が読みたければコレ!」
死者はまどろむ (集英社文庫) (詳細)
小池 真理子(著)
「とにかく引き込まれる・・」「ホラーはまだまだ」「そこそこ怖い」
「サスペンスというジャンルを越えて」「一人の高校生として」「お父さんの認識を変える一冊」「まさに「リアルワールド」」「化け物を飼っている」
・「ジャンルを超えた折原ワールド」
ミステリーというジャンルでは推し量れない面白さ。[沈黙の教室]あたりからのファンにもお勧めです。いくつかの異なった文体がクロスオーバーし、驚愕のラストに向かっていくスタイルは折原氏の真骨頂!!没頭できる!!読後の余韻をも楽しめる傑作。自分の頭の中では、本を読んだというより、一本の映画を観たような感慨を憶える作品でした。
・「星が10個!!」
買ってよかった。買って得した。あまりのおもしろさにすっかり折原作品のファンになってしまった、そんな一冊。長編だが長さなど全く気になりません。折原スタイルというのがあればこれが一つの完成形でしょう。他の作品を読んでいる人なら「あれ、この人?」というような別の作品の登場人物の名前もでてきます。
もし、このレヴューを読んだならすぐに注文してください。絶対、後悔しません!!
・「疑っても騙されました。」
文庫で600ページ以上もある長い作品ですが飽きることなく楽しく読めました。主人公の島崎は売れない作家で、生計を立てる為にゴーストライターをやっています。ある日、彼のもとに裕福な中年女性からの依頼が舞い込みます。富士の樹海で失踪し、おそらくは死んだと思われる息子の伝記を書いて欲しいというのです。仕事を始めた島崎は、息子の部屋に残された膨大な資料を読み進めながら彼の生涯を追っていくのですが・・・。
基本的には三人称の文章なのですが、随所に一人称の断片的な文章が挿入されています。それを書いているのが誰なのかという点にトリックがあるのだろうと誰もが疑うでしょうが、私は疑いを持ちながらもまんまと騙されてしまいました。伏線であるという匂いをプンプンさせておいて、それでも読者を騙し切る手腕はたいしたものです。
・「看板に偽り無し!」
驚愕の結末!ミステリーの宣伝では良く使われる言葉ですが、この作品に関してはまさにその通り!。作者お得意の叙述ミステリーの最高傑作だと思います。折原一作品のなかでもベストの作品でしょう。
ページ数の多さを感じず、先が気になって一気に読んでしまうこと請け合いです。
初めての折原 一の著書でしたが、しばらくこの著者のミステリーばかり読んでました。
超お勧めです。
・「騙されました」
叙述トリックといえば折原一。今回も騙されないように身構えながら読んでいきましたが。。。
筆者の作品を何冊か読んでいますが、その中でも上位に入るほどのサプライズがありました。折原作品を読んでみたい方、叙述トリック好きの方は是非一読を!
・「素晴らしいです」
人によって好みが分かれる本だと思いますが、私の中でベスト入りした本です。
主人公は殺人現場を歩いたり猟奇殺人などの記事を集めるのが趣味な男子高校生。だからと言って気持ち悪い話なのかと言ったらそういうわけでもなく、なんとなく夢を見ているような不思議な気分になります。
確かに死体の描写は生生しいところもありますが、それ以前に話が面白いのです。
そして乙一さんと言えばやはりラストのどんでんがえしですよね。くやしいことに、最後の「声」ではまんまとやられました。先を読もうとすると返って読めないんですよね。
まだ乙一さんを知らない方も、この本を読んでいない方も、是非お勧めです。
一度はこのどんでんがえしで悔しい思いをしてみて下さい。きっとハマります。
・「読んでしまったし、読むのをやめられなかった」
第三回本格ミステリ大賞受賞作。「乙一の個性と本格の手法の結びつきが、もっとも新鮮かつ衝撃的」と北村薫さんが帯で表現されていますが、まさにその通り。乙一さんの本を読んだことがある方ならわかると思いますが、あの乙一さんの筆致で描かれる独特の世界の中に、薄気味悪い暗黒系の世界観が混じりあって、なおかつ筆者があとがきで言うように、今まで以上にミステリ的側面を意識して書いたという本書は、新鮮で衝撃的でした。ちなみに、題名にある「GOTH」とは、人間の暗黒部分に惹かれるものたちの、という意味合いですので、題名が形容するように、人間の暗黒部分が書かれています。「犬」「土」「声」には、見事に乙一さんの思惑にひっかかってしまいました。人間の暗黒部分に触れていく描写の仕方、一つの事件を終わらせる構成、乙一独特の手法は「GOTH」の全てに芽吹いています。
・「良い意味で「読まされた」作品」
漫画を読んで、気になったので原作も…ということで手にしてみました。最近ライトノベルばかり読んでいたので、「読んでて飽きないかな?」と思っていましたが、そんなこと全くなかった。まず、内容が濃い。濃いにも関わらず、一気に読めてしまう。漫画が結構良かったので、原作ももっとすごいんだろうなぁという期待はありましたが、その期待の更に上を行く内容だった。
事件を起こす犯人もそうだが、何より「僕」が怖い。あくまで普通を纏いつつも、周囲との溝を“作って”いて。乙一は本質的に異常な人間を描くのが上手いですよね。その場面場面での雰囲気の表現も、複線の張り方も実に巧妙で。
多くの人に読んで欲しい作品です
・「深淵を覗く、静かな瞳」
異常殺人に深い関心を抱く主人公。しかし自ら犯すわけではなく、犯人を突き止めて警察に突き出すわけでもない。ただ見たい。ただ知りたい。その欲求の元に動く、限りなく黒に近い傍観者。彼が見つめるものは恐ろしいが、その瞳自体もまた恐ろしい。けれども、読み手を強く惹きつける。プロットがしっかりしていて、結末へと結びつける伏線が見事。ミステリーに興味のある人には、是非読んでもらいたい。
・「騙される快感」
乙一ホラーの中で一番好きな作品。ドロドロとしたグロイ描写と、乾燥した文で書かれた登場人物(特に「僕」)の心情の組み合わせが猟奇的で怖い。
しかし、ホラーではあるが、この本の見せ場は怖さやドキドキ感よりは、特に3話以降で見られるラストのどんでん返しにあるのではないかと思う。もちろん怖さは感じるが、読んでいるときに「次はどんなどんでん返しがあるのだろう」「ラストはこうなるのではないか?」という事ばかり考えてしまった。そしてすべての作品で、私のラストの予想ははずれ、全く予想外のことが起きた。漫画やドラマにはできない、文章だからこそ出来るトリックに騙され、また騙されるたびに乙一は凄いなあと感心してしまう。
・「最近出会えないな〜、こういう作品。」
ホラーの名作は古今東西、圧倒的に短編のほうに多い気がします。そういう意味ではこの作品は稀少です。現代の傑作ホラーのひとつと言ってよいでしょう。最後の最後まで「怖いもの」の正体の輪郭は明らかにならず、尻切れとんぼのような終わり方とも言えますが、それをどう捉えるかは読者しだいでしょう。私の場合今だ見えない「怖いもの」がとぐろを巻いていて、それはなんだか自分の近くにもあるような心持ちがします。主人公の視点にうまく同化できれば、悪い夢を見たときのような後味の悪い恐怖感が味わえます。恐怖の好みもいろいろあるかと思いますが、想像力が豊かで、感覚的な怖さを求める方なら楽しめのではないでしょうか。ホラーのイメージというのは一般的には「黒」なんでしょうが、この作品はなぜか、「白」という感じがします。挿し絵が入っているのも、漠然とした不安感をかきたてる効果が味わえました。
・「閉塞感を伴う恐怖」
本書の怖さは閉塞的で、盲端の端であえいでいる様な感覚だ。後に分かるが、かつては、土葬も行われた墓地と、中途半端な開発のため、地下では穴で繋がっているマンションが舞台だ。それでも、格安なので、一家は割り切って購入。しかし、次々と不吉な事が起こる。常識的に考えて、墓地は人に何も危害を加えない。墓地に隣接した民家は数限りなくある。ところが、このマンションは例外だった。
このマンションの特異性に気付いた一家は、転居を試みるが、転居先は火事で全焼するなど、転居すら妨害されている。さらには、マンションの窓や戸が開かなくなり、一家は完全に閉じこめられる。相手は見えないが、時折一端が見え隠れする。見えない相手に、じわじわと締め上げられる。これは怖い。閉塞感を伴うだけに、強烈に怖い。
本書で味わう恐怖は独特だ。閉塞感的恐怖とでも呼びたい。
・「感じる恐怖」
ブルースリーの有名な格言を引用させていただくと、この小説は「考える恐怖ではなく、感じる恐怖」ではないでしょうか。アパートから逃げ出せないから怖いのではなく、何故逃げ出せないのかがわからない事自体に恐怖を見出せる人にとって、これ程怖い小説もない。
最後の後味の悪さも相成って、私的には1番読み返したくない小説最有力候補です。
・「静かでエグイ、ホラー」
ちょうど1年前にこの本を読んだが、未だに「怖かった」という印象だけは残っている、というより消えない。物語自体はドラマ性もなく単調で、主人公家族のもがく姿が淡々と描かれている。「見えない何か」との格闘のさまを・・。悪いことをしたわけでもないのに、次々に周りに不幸な事件が起きていく件では怒りすらわいてくる。「見えない何か」がはっきりしないので、じれったくもなる。だが、読み終えてみると本当に怖いものとは強烈な何かではなく、普通の生活に潜んでいてじわじわと近寄ってくるもの(小池ミステリ-のコンセプトでもある)なのだということがわかる。徐々に、自分は逃げられなくなっているのだと気づきだす恐怖は、積み重ねた分だけ根が深い。この物語は漠然とした恐怖を長期間、脳裏に焼きつけてくれます。
・「怖い話が読みたければコレ!」
私はホラーは結構好きだが、洋もののホラー映画・小説はビジュアル的に刺激的すぎる割には心の底から鳥肌立つという経験がなかったと思う。その点日本の秀逸なホラーは楽しませてくれる。日本のお化けが怖いのは、「いるかいないか分からないあやふやな物」だから怖いのだ。
ジャーンと効果音と共に登場するエイリアンやジェイソンではなく、ヒタヒタと訳の分からない物が徐々に近づいてくる総毛立つような恐怖。味わってください。この小説で。
・「とにかく引き込まれる・・」
現実では絶対に(恐らく?)考えられないような展開なんだけど、吸い寄せられるように引き込まれていく。有り得ない事だからこそ、もし現実にこんな事があったのなら、人間は間違いなくこんな心理に陥り、行動はこう変わるのだろうな、と信じざるを得ないほどの、著者の想像力、表現力は絶品。
・「ホラーはまだまだ」
舞台は、隠れキリシタンが開いたという小さな美しい農村。ひと夏を過ごしにこの村に来た一家は、あらゆる事が好転し始める。ここは幸福をもたらす魔法の地なのか? いや、やがてこの村の秘密が徐々に明らかになる。
『墓地を見おろす家』に続く、小池 真理子のホラー第二作。恐いシーンだけを並べて、その理由を明らかにしなかった前作より良いと思うが、まだ彼女のサスペンスものの域には達していないと思う。
・「そこそこ怖い」
名作「墓地を見下ろす家」と比較するとパワーダウンとは思うが、この人の描写力はやはりすごい。じわじわと引き込まれる。主人公の家族の行動も共感でき、楽しめた一冊
・「サスペンスというジャンルを越えて」
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・「一人の高校生として」
私も私立女子高に通っている女子高生です。この本を読んだのは受験が終わった頃でした。今の世の中単純に高校生というだけでレッテルをはられてしまうことがよくあると思うし、決めつけられている部分もあると思う。この本に登場する高校生達はリアルな世界というのを探していて、求めて止まない。一人一人がテーマみたいなのを持っていて、その形がどうであれいろいろ考えさせられるんです。この本は。そして、とても共感する部分もあります。五人五様の考え方もおもしろくて、これからどうなるんだろう?って読みだすと止まらない!! 今現役の高校生にもぜひ読んでほしいし、今の社会人にも読んでほしいです。そして、考えさせられてほしいと思うんです。
・「お父さんの認識を変える一冊」
今読んでいる『ダーク』といい、『OUT』や『柔らかな頬』など、著者独特の冷徹な視点から、女性の奥底に潜む見てはいけないような恐ろしいまでの心理を描く作品に、改めて凄いと思わざるを得ない。これもまさにそんな作品。
いまどきの女子高生を描いてるだけと思ったら大間違い、どんどん深みにはまっていくのを感じる。登場する4人の女子高生の個性や主張をしっかりと受け止めることで、女子高生=いまどき=浮ついた…というような連想ゲームは氷解するのではないだろうか。
世のお父ーさん、スケベな中年男性、そして僕も含めて、世間に惑わされて根付いてしまった女子高性に対する偏ったイメージや認識を、そろそろを変えなきゃいけない時期にきてることに、きっと気づくはずだ。
・「まさに「リアルワールド」」
この作品は年代によって見方・読み方が違うのでしょう・・・。私現在25歳ですが、私の視点は高校生でした。彼女達の大人には理解できない行動や考え方は、私にとっては痛く、懐かしく、まさに「リアルワールド」。しかし両親はこの作品を読んで「理解できない」との返答でした。両親にしてみたら、親の立場になるのでしょうか?
現実にはありえない異次元ワールドのようです。やはり生きてきた『時代』によって感じ方は変わるのでしょう。
しかし私自身「リアルワールド」の世界はまさに自分が生きてきた世界であり現実のもので、未だ残る心の傷が疼く作品でした。
・「化け物を飼っている」
なんとなく岡山バット事件を彷彿とさせますが、後輩は殴り殺してません。母親をバットで殴り殺した後、自転車で逃亡、という流れに連想しただけで、実際はあんまり関係ないと思います。犯人の少年ミミズ(あだ名)と、彼の隣家にすむ少女ホリニンナ(偽名)と、彼女のナカヨシグループの3少女のそれぞれと、視点が移り変わります。オムニバス…でもないのかな。
思春期の少年少女が胸内に飼う一種の化け物じみた部分がすごかったのですよ。それが、客観的には意外に見え透いていて、言葉にしちゃうとうすっぺらいところが、むしろリアルな感じでした。彼も彼女もアナーキーでバランス悪くて、だけどものすごくありふれている。ありふれていることを自ら気付かずにいる、というのが面白かったです。
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