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▼心に残るアメリカ小説とエッセイ:セレクト商品

アラスカを追いかけてアラスカを追いかけて (詳細)
ジョン グリーン(著), John Green(原著), 伊達 淳(翻訳)

「映画「スタンド・バイ・ミー」の高校生版」「青春小説の傑作」「アラスカに恋に落ちないわけにはいかない。」「個性豊かに躍動する青春郡像」「新世代によるアメリカ的な小説」


ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス) (詳細)
J.D.サリンジャー(著), 野崎 孝(翻訳)

「旧訳と新訳の両方を読んで」「青春小説の傑作」「大人社会に疑問を持っている人へ」「アメリカ社会の幸福幻想に冷や水を浴びせる」「青年文学を超えて」


ザッカリー・ビーヴァーが町に来た日ザッカリー・ビーヴァーが町に来た日 (詳細)
キンバリー・ウィリス ホルト(著), Kimberly Willis Holt(原著), 河野 万里子(翻訳)

「ザッカリー・ビーヴァーが町に来た日」「青春小説の傑作(アメリカ人の美徳)」「ちょっと苦い、でも爽やかなひと夏の思い出」


ダウンタウンダウンタウン (詳細)
エド マクベイン(著), 羽田 詩津子(著)

「冬の夜に、暖かい部屋で読みたくなる一冊」「設定だけで読ませる、ファンタジー」


夏服を着た女たち (講談社文庫)夏服を着た女たち (講談社文庫) (詳細)
アーウィン ショー(著), 常盤 新平(翻訳)

「男たちの日常に絡めて取られている姿が苦く、美しい」「きれいな短編集」


七番目の天国七番目の天国 (詳細)
アリス ホフマン(著), Alice Hoffman(原著), 岡 真知子(翻訳)

「女性向の純文学」


君がそこにいるように (新しいアメリカの小説)君がそこにいるように (新しいアメリカの小説) (詳細)
トム レオポルド(著), 岸本 佐知子(翻訳)

「まさに80年代小説」


クリスマスの思い出クリスマスの思い出 (詳細)
トルーマン カポーティ(著), トルーマン・カポーティ(翻訳), 山本 容子(著)

「これぞクリスマス本の決定版」「お話も絵も綺麗でした」「ふっと子供時代を振り返るとき」「美しくて純粋な物語です」「泣きました」


豚の死なない日 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)豚の死なない日 (白水Uブックス―海外小説の誘惑) (詳細)
ロバート・ニュートン・ペック(著), 金原 瑞人(著), Robert Newton Peck(著)

「心洗われる、宝物のような本」「ピンキーの一生」「たくさんの人に読んで欲しい」「これこそが家族だよね!」「誇りをもって生きる」


母の魂母の魂 (詳細)
ジョン・アップダイク(著), 兼武 進(著), John Updike(著)

「男のアキレス腱」「母親の記憶」


20世紀の幽霊たち (小学館文庫 ヒ 1-2)20世紀の幽霊たち (小学館文庫 ヒ 1-2) (詳細)
ジョー・ヒル(著), 白石 朗(翻訳)

「帝王の息子、登場。やっぱりキングです。」「600ページを超えるが読み応え十分。秋の夜長にどうぞ。」「完成形ではないですよ」「ホラー色は薄い」


▼クチコミ情報

アラスカを追いかけて

・「映画「スタンド・バイ・ミー」の高校生版
この小説を読んで、リバー・フェニックス主演の映画「スタンド・バイ・ミー」やジェームス・ディーンの「理由なき反抗」を思い出します。青春を描いた映画や小説は限りがないが、この小説「アラスカを追いかけて」は最新最高の楽しい青春小説だと思う。感動した。表紙のイラストも素晴らしい。二十一世紀の今を生きる高校生たちの巻き起こす、いたずら、タバコ、セックスに大人の読者は多分はらはらする。少女アラスカを始め、必ずしも大人に都合のいい、いい子や良い子の青春を描いているわけではない。それでもここに描かれた高校生たちの友情や絆、純で無垢な姿に強く心をうたれ涙が流れる。自分は大阪で買ったが、この本を友人に薦めたら、三重県の書店には無いと言われた。そういえば近くの書店に置いてないのはどうしてなのか。是非見つけて読んで欲しい。

・「青春小説の傑作
 本の帯に「新しい青春小説の誕生」とあります。刺激的で誇大なキャッチフレーズに惑わされることがありますが、この「アラスカを追いかけて」は一気呵成に読みました。アラバマの寄宿高校に転校した僕は同室になったカーネルや本好きな美少女アラスカ、日本人のタクミ、ルーマニアの少女ララ等々の同級生の嵐のような勢いに巻き込まれて成長していく。 一頁一頁、一行一句にピュアな青春の倦怠や多感、不安と希望、笑いと涙が躍動しています。若さゆえに既成の価値観や大人に反抗する。純粋ゆえに親を想い、友達を思う青春が胸をうち涙が流れます。 近年最高のヤングアダルトの傑作だと思った。

・「アラスカに恋に落ちないわけにはいかない。
世の中には誰に対しても強烈な印象を残す人物がいて、おかしなことに、みんな彼女(彼)のことを好きにならずにいられない。自由奔放で破滅的なのに。いや、だからこそ、ひとを惹き付けるのだろうか。アラスカもそんなひとりだった。

親の庇護下にいるにも拘らずひとりで大きくなったような顔をして、恋愛だの友情だのに理由を付けることに明け暮れていた十代の頃を思い出した。ひとの評価を気にし、愛されているかどうかだけが不安だった日々。そういう狭い世界に住んでいた自分を懐かしむと同時に、自分の子どもがもうすぐそういう年になることに驚いたりする。

あのころの自分を愛おしいとは思うけれども、もう戻れるはずもない。ただ、子どもには自分を見失うほど誰かを好きになるような経験をしてほしい。親には、教えなくてもいいから。

・「個性豊かに躍動する青春郡像
主人公のパッジがアラバマの全寮制高校に転校してくる。そこで出会う同級生がとてつもなく個性的である。ルームメイトのカーネル、美少女のアラスカ・ヤング、パッジに思いを寄せるルーマニア人のララ、ラップが得意なタクミ、校則にうるさいスターンズ先生、それぞれが破天荒で個性的である。彼らの青春についていけるのか。とてつもなく面白かった。

・「新世代によるアメリカ的な小説
アラバマの寄宿舎に入寮した冴えない高校生パッジが、美少女アラスカ、同室の友人カーネルやタクミ達と過ごす、成長と愛とその喪失の物語です。「The Catcher In The Rye」のホールデン・コールフィールドを思い出します。主人公パッジだけがホールデンだというのではなく、アラスカもカーネルもタクミもホールデンのように傷つき、その折り合いがつかずに悩んでいます。登場場人物が皆、ホールデンのよう。

アラスカはチャーミングで、気まぐれで、大人びて、壊れやすい。同世代の男の子が夢中にならずにいられない存在。こういう女子っていたなあと・・・。アラスカはそういう意味で普遍的な「男子の夢」ですね。主人公パッジはアラスカに恋をして成長します。友人との交流、厳格な教師とのエピソードもいわゆる学園もの。ところが物語はアラスカの死により一気暗転します。恋人の死を自責するストーリーは、「君がそこにいるように」(トム・レオポルド著)を思い出させます。

アラスカの死を伝える全校集会の場面は、喪失感に溢れます。著名人の末期の言葉を覚えることが趣味のパッジに、死がリアルなものだと突きつけます。悩むパッジ。最後にパッジはアラスカの死を受け入れ、(それは実はパッジがアラスカから自立したってことなんだけど、)「ラビリンスを抜け出すため」の作文を書く。ここで、パッジはホールデンのように、ライ麦畑という空想世界にとどまるのではなく、「自分は成長するけど、アラスカはきっと許してくれる」と、思い通りにいかない現実への折り合いをつけます。この小説の優れたところはこの結末かと思います。(死んでしまったアラスカだけが実はホールデンだったんですね。)

最後にアラスカの追悼いたずらを仕掛ける場面では、退学を覚悟するパッジ、黙っていたずらを助ける父、アラスカを考えたいたずらを黙認した教師(イーグル)、アメリカ的な展開の仕方が感動的です。

最後にタクミの置き手紙にこんな一節があり、心に残りました。「彼女は俺がいつでも正しいことをしてやったり言ってあげたりする存在であることを望んでいたんじゃないかと思うが、俺にはできなかった」これって男女関係の普遍的な総括だと・・・。

アラスカを追いかけて (詳細)

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)

・「旧訳と新訳の両方を読んで
旧訳と新訳の両方を読みました。私は村上春樹の作品が大好きで、村上氏がエッセイか何かでこの「ライ麦」に触れていたので、興味を持ち読みました。私は、最初に村上氏の翻訳を読んだのですが、読み始めの方が少し「ぼやっ」としているように感じられ、私的コールフィールドがなかなか確立してくれませんでした。そして、全体を通して、村上春樹作品が大好きな私には、これは村上春樹的世界のコールフィールドだと感じられました。

けれど、作品自体はとても素晴らしいもので、ある一定の年齢になると多くの人が感じるであろう、大人社会に対する「反抗」をとても絶妙に書き表してくれていて驚きました。

村上氏の翻訳を読んでみて、旧訳にも興味を持ち読みました。旧訳は、一度新訳を読んだためかもしれませんが、非常にテンポよく読むことができ、そしてそこには、私のイメージしていたコールフィールドがいました。

この作品は本当に素晴らしい作品です。これから読まれる方は、どちらか片方だけでなく、両方の訳を読んで、比べて、自分に合ったコールフィールドを見つけて欲しいです。

・「青春小説の傑作
話の展開を一言で言えば、学校の偽善的な人間が嫌になった主人公が家に帰る話だが、今まで読んだ本のどの登場人物よりもホールデンは魅力的。半分大人で、半分こどもの彼が、大人のインチキな世界からこどもを守るライ麦畑の捕まえ役になりたいというところは何度読んでも微笑んでしまう。最後にホールデンが涙を流しながらメリーゴーランドに乗る妹を見守るシーンに限らず、所々で色んな解釈が可能なので、色々考えながら読むのも面白い。大まかに言えば、個人的にはホールデンのアイデンティティーの確立の話だと思う。

・「大人社会に疑問を持っている人へ
JFK、J.レノンを暗殺した犯人がポケットに入れていたという、いわくつきの小説。 高校を退学させられた少年・ホールデンが、大人社会をラップ調で痛烈に批判する。この作品の特徴は、50‘S米国の汚い若者言葉が連発されているところであり、それが発刊当初、図書館に置いてもらえなかったという理由の一つである。ホールデンの将来の夢は、一面に広がるライ麦畑で、どこを走っているのかわからず崖から落ちそうになる子どもたちをつかまえる役―"the catcher in the rye"――になることだったが、このryeは、嘘の多い大人社会という意味で、lieと韻を踏んでいると考えられないだろうか。あてもなく街を彷徨い、嘘ばかりの大人社会に片足を踏み入れて、誰かにつかまえて欲しいと願ったのは、本当は彼自身だったかも知れない。 物語とは関係ないが、これは本として装丁が非常に良い。外国のペーパーバックサイズで、帯を外すと、ピカソの絵が出てくる。それは落書き風の、泣いているのか笑っているのかわからない表情の顔である。

・「アメリカ社会の幸福幻想に冷や水を浴びせる
自分自身でありたいという欲求。自分ã‚'あるがままにå-ã'å...¥ã‚Œã¦ã»ã-い、という思い。The Catcher in the Ryeになりたいのではなくて、そã‚"な存在に自分がå-ã'とめてほã-い、というæ•'難信号。何がã-たいのか、何ができるのか。ã"のä¸-界で、自分のå '所ã‚'見出だã-ていない、また見出ã-å¾-ないのではないか、という切実な不安感。感å-性の強い、å°'å¹'に特有のæ½"ç™-さ。そã‚"なやりå 'のない感æƒ...の塊りが、ホールデンå°'å¹'の、æ€'りに満ちたスラングとなって飛び出ã-てきます。

ホールデンå°'å¹'は、「セントラルãƒ'ークのアãƒ'ルは冬になって池が凍ると、どã"に行くのか?」、という問いã‚'繰りè¿"ã-投ã'かã'ますが、そã‚"なとã"ろから、彼の孤独感と、助ã'ã‚'求める悲ç-›ãªå«ã³ãŒä¼ã‚ã£ã¦ãã¾ã™ã€‚

ã-かã-、それだã'なら、アメリカのとã"ろどã"ろで発行後50å¹'も経った今も禁書扱いにはされないでã-ょう。ã"の本の恐さは、その言è'‰é£ã„の!ためなã‚"かではなくて、アメリカ社会が持つ幸福幻想みたいなものに、真っå'から冷やæ°'ã‚'æµ'びせるå†...容だからじゃないかと思います。エスタãƒ-リッシュメントのå'に属ã-、ãƒ-レッãƒ-・スクールに行くようなお坊ちゃã‚"が、å±...å '所のなさã‚'感じているなã‚"てありえない、あってはいã'ない、あっても認めない、というようなæ‹'絶反応がã"の本ã‚'禁書にã-ているのではないでã-ょうか。そã‚"なアメリカのé-‰å¡žæ„Ÿã‚„偽å-„性ã‚'描き切ったサリンジャーは、結局アメリカ社会と訣別ã-て自身隠遁ç"Ÿæ'»ã«å...¥ã£ã¦ã-まいまã-た。

社会が成熟すればã"そ、それに適応できない人がå¿...然的に出てくる。そã‚"な現実ã‚'正面から見据え、ã-かã-安æ˜"にæ•'いや解ç­"ã‚'出さずにã-らっとã-た筆è‡'で問題点ã‚'指æ'˜ã™ã‚‹ã«ã¨ã©ã‚ãŸæœ¬æ›¸ã€‚ä¸-界中でロングセラーとã!ªã£ã¦ã„るゆえã‚"はそã‚"なとã"ろにあるのではないでã-ょうか。

・「青年文学を超えて
この本は知的な青年の多くが経験するであろう疎外感を巧みに表現していて、特に最後に近い章では涙を誘う物語である。しかし、ただの青年文学として位置付けられるものでもない。ホールデン少年の感性は、大人になった我々に、今をよりよく変えようという力を与える。いつページを開いても、やさしい気持ちと希望を与えてくれるのである。

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス) (詳細)

ザッカリー・ビーヴァーが町に来た日

・「ザッカリー・ビーヴァーが町に来た日
現代の大人の鑑賞に耐える秀作。名画「スタンドバイミー」に優るとも劣らない叙情的な作品である。かつてのベトナム戦争で傷つき、失われた古き良きアメリカの良心を描写したといっても過言でない。殺伐としたこの時代、しかもイラク派遣の是非を喧しくする日本の若者に是非呼んでもらいたい逸品である。読後のさわやかさと温かさがなんとも言えない。

・「青春小説の傑作(アメリカ人の美徳)
舞台は1971年のテキサスの田舎町。13歳の少年トビーが主人公です。

家を出る母、ベトナムで戦死する隣家の青年、片思いの美少女・・・。トビーは冴えないおとなしい少年で、隣人でもある友人は変人、退屈な街に見世物がやって来る。主人公がほろ苦い経験の中で周囲の愛に支えられ成長するという、ある意味典型的なアメリカの青春小説です。アメリカ人はこういうほろ苦くて甘い青春小説を書く伝統がありますが、それを改めて感じました。

太った見世物の少年ザッカリー・ビーヴァーはストーリーの中で重要な役割りを占めます。「フリーク」である彼に対しての、トビーをはじめとする周囲の愛情はアメリカ人の精神性の一面(美徳)をよく表しています。バプテスマ(説明は文中で)のエピソードは感動的です。ベトナム戦争の傷跡もしっかり描かれて、70年代初頭のアメリカへの鎮魂の書のようでもあります。

アメリカ文学の好きな方にお勧めお勧の一冊です。

・「ちょっと苦い、でも爽やかなひと夏の思い出
テキサスの寂れた田舎町Antler。この退屈な町では、永遠に何も起こらない。そう思っていた。Zachary Beaverがやって来たあの夏までは。Zacharyが「世界一太った少年」の看板を掲げたトレーラーに乗って、町の広場にやってきたその夏、Tobyの母親は、歌手になる夢を追って、家族を置いて町を出た。そして、Tobyの親友Calの一番上の兄、Weyneはベトナムの戦地にいた。

ザッカリー・ビーヴァーが町に来た日 (詳細)

ダウンタウン

・「冬の夜に、暖かい部屋で読みたくなる一冊
著者が構築する世界に、文句なく浸れる一冊です。情景描写の巧みさ、登場人物の躍動感など、無駄のない文体の中に美しささえ感じさせます。また、全編を通じて維持される緊張感は、結末まで一気に読ませます。読後には、大切な人に会いたくなる、そんな物語です。

・「設定だけで読ませる、ファンタジー
クリスマスイブの夜に、トラブルに巻き込まれた男が、美しい娘に助けられ恋に落ちる。

どうでしょう、設定だけで読みたくなりませんか?本作、ハードボイルドではなく、実はファンタジーです。

クオリティーは折り紙付き。長編です。なんとなくもやもやしてるときに、本作を読んでみると、心のつかえがとれると思います。傑作です。

ダウンタウン (詳細)

夏服を着た女たち (講談社文庫)

・「男たちの日常に絡めて取られている姿が苦く、美しい
短編集として、最高に好きな作品です。大学生の頃はガールフレンドができると必ず渡してました。(バカですね)ちなみに後輩は村上春樹を女の子に渡してました・・・。余談ですが、こういうのって、大体共感してもらえないんです、大概。女性は結構、こういうのスルー。若い男は好きな娘に自分のお気に入りを軽く無視されて、大人になっていきます。ほんとは「こんな素敵な本(音楽)を勧めてくれる○○君って素敵!」と言われることを期待しているのに・・・。人生は期待はずれの繰り返しだということを学ぶんですね。人生は苦いと・・・。 さて本作ですが、テーマはまさに「人生の苦さ」。登場するのは、若くして人生のピークを迎えた元フットボール選手、30歳前で家族の生活を支え続ける脚本家、妻と向かうパーティーに遅れないために良心を犠牲にしたエグゼクティブなど。

ショーと同時代の作家には、ヘミングウェーがいます。彼の描く男はマッチョで、タフガイ。それに対してショーの描く男は、精一杯人生を生きて行くのだけど、決して強くはない。日常に絡めとられていく姿に共感します。

舞台は多くがニューヨーク。1930年代。お洒落な会話、風俗が描かれています。都市生活の生き生きした描写(酒場とかNYを歩くデートシーンとか)は普遍的に格好いいのではと思います。

一番好きな作品は「ストロベリーアイスクリームソーダ」。少年の成長をVIVIDに描いた傑作です。

・「きれいな短編集
日常の中のさりげないシーンを書き出してきれいにまとめあげた短編集。こういうきれいで気の利いた会話で満たされた短編って最近すくないですね。ちょっと懲りすぎていたりして。男と女の洒落た会話だけじゃなく、いろんな気の利いた、まっすぐな会話とかやりきれなさとかで満ちていて素敵です。

夏服を着た女たち (講談社文庫) (詳細)

七番目の天国

・「女性向の純文学
アリス・ホフマンの一連の作品は、個人の内面を乾いた描写で表現する一方、ロマンチック。本作もまさにその流れにある。主人公はノラと息子のビリー。保守的な街でノラは目立つ。女からは嫌われ、男から熱い視線を浴びる。ビリーは奔放な母親が疎ましい。その関係が本作の旋律なって、背景を流れている。

物語が進展するにつれ、平和な家庭であっても、一皮向けばいくらでも破綻が口をあけていることが明らかになってくる。徐々に街の一見幸せな家庭の荒廃があらわになっていく。中盤から、いくつのもエピソードが同時並行で進む。家出して自由と美貌を得た妻のエピソード、事故死する女子高生と不良少年のエピソードが好きです。愛情とは、家庭とは、人生とは・・・。それらを考えさせられる一冊です。

20台、30台の女性にぜひ、読んでもらいたいですね。

七番目の天国 (詳細)

君がそこにいるように (新しいアメリカの小説)

・「まさに80年代小説
本書が出版されたのは1989年。舞台は80年代前半のNY。ストーリーは売れない役者の苦悩を軸にユーモアを伴いながら進む。15年程前、初めて本書を読んだときは、会話や小道具がおしゃれだった。ショービジネス、ゲイ、キャッシュオンデリバリー等、確かにかっこいいNYを感じさせるアイテムだった。現在の東京ではそれらは普通の情景なっている。今回久しぶりに読み返してみたが、残念ながら文体は古く、ちょっぴりだるかった。当時はテンポのいい恋愛小説だったが・・・。2006年は80年代ではないと改めて実感する。日常の閉塞感やモラトリアム等、今に通じるテーマもあるのだけど。 恋人の自殺の原因を探る主人公は大きな喪失感を味わうのだが、その辺りは「ライ麦畑・・・」に通じる透明感があり、読んでみて損はない。

君がそこにいるように (新しいアメリカの小説) (詳細)

クリスマスの思い出

・「これぞクリスマス本の決定版
タイトルに書きましたが、クリスマスに限らず、いつ読んでも、何度読んでもすばらしいの一言。作者のカポーティー自身が大好きだっただけあって、全編愛にあふれた傑作だと思います。プラス村上春樹の名訳と、山本容子のセンスいっぱいの挿絵、装丁も含めて全てが最高。

私はクリスマスシーズン毎に読み返していますが(もう何回読んだことでしょう)毎回変わらず感動しています。35番さんも書いていますが、大げさでなく星6つの価値は十分あります。コンパクトでとてもおしゃれな装丁なので、プレゼントにも最適だと思います。

・「お話も絵も綺麗でした
クリスマスの準備をわくわくしながらした子供の頃のことを思い出しました。 外は寒いけれど、台所ではケーキの焼ける香りがし、ちりちりと燃えるストーブの音も聞こえてきそうです。 山本容子さんの、銅版画も素朴であたたかくとても綺麗でした。 あたたかくて、ピュアで、少し悲しいクリスマスのお話です。

友達に読んでもらいたくて、クリスマスにプレゼントしたらとても喜ばれました。

・「ふっと子供時代を振り返るとき
 ふっと子供のころを振り返ってみると、たくさん不思議なことがあって、毎日があっという間に過ぎていました。両親が共働きの家庭で育ったため、僕にいろいろなことを教えてくれるのは、祖母の役目でした。よく夕食を一緒につくったものでした。そんな昔をなつかしく思うとき、この本を読み返したくなります。また、この本のもつ素晴らしさを、たくさんの人に伝えたいです。

・「美しくて純粋な物語です
主人公の少年とその祖母のお話です。

クリスマスの準備をしたり、パイを焼いたりした思い出がたんたんと書かれています。二人が本当に純粋であるだけに心が洗われるのですが、それだけに最後は寂しく、感動します。

純真無垢という言葉がありますが、実際には本当の意味でそういうものに出会うことは少ないように思います。

この小説は、本当にその表現がぴったりくる珍しい作品です。

いつまでも、そのまま不変であって欲しいと願うのですが、人生はいつしか始まってしまうものなのですね。

・「泣きました
僕の前にふたりの方がレビューを書いておられまして、まずおふたりに感謝したいです、読み終わってわずか10分後に新しいレビューを書きながら。

さて、もう題名のとおりです。

ただただノスタルジックな気持ちにさせられます。ゴテゴテしたレビューを書こうかとも思いましたが、そんなキャプションめいたものは必要ないですね。ただ手に取って、ゆったりとした気持ちで読んでください。小一時間ほどで胸が切なくなること間違いなしです。

山本容子さんの銅版画はとても素晴らしく、自分の想像力では思い浮かばない個所まで情景深く描いておられます。さらに文藝春秋さんも素晴らしい、銅版画のページの裏側は真っ白にしています。村上春樹さんの訳、そしてもちろんカポーティの美麗な文章と合わせた四者のコラボレーションといえます、まさに。よい作り手に恵まれたよいお話です。★は5つと言いたいところですが、6つです(笑)

クリスマスの思い出 (詳細)

豚の死なない日 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

・「心洗われる、宝物のような本
 人生の厳しさを体験しながらも、「ほんとうに大切なこと」「家族」「生きていくことの喜び、悲しみ」を知り、成長していく少年のお話。 本当の豊かさの意味について考えさせられ、読み終わった後に心があったかくなる、大切な本。

・「ピンキーの一生
豚の死なない日、ピンキーが生き友となり、そして父が死に豚の死ぬ日が訪れる。生きていくことの現実がこの本には書かれています。悲しくとも人が生きていくためにはどうしようもない現実がある。

・「たくさんの人に読んで欲しい
タイトルにあまりそそられず、しばらく本棚にありましたが、手に取って読んだら心にしみるとてもいいストーリーでした。貧困、勤労、家族愛、教えに従って生きること、生きる喜びとたった一つの宝物を失う悲しみ、いそいで大人にならなければならない辛さが描かれています。どんな本を読めばいいのだろうと迷っている小学校高学年からの子供達に是非勧めたい作品です。

・「これこそが家族だよね!
子供を厳しく育てる風潮がはやらない今の世の中だが、この本にある家族像こそが、本来あるべき家族の姿なのだと思う。大人は例え自分の子供でなくとも、叱る必要があれば威厳を持ってきちんと諭すし、また親身になって他の子供のことも考える。厳しさとやさしさが上手に共存している社会がそこにある。シェーカー教の両親の元で育つ主人公のロバートは、父親の後ろ姿を見、時にシェカー教の教えに疑問を抱き、素直にその気持ちを家族にぶつけながら、日々成長していく。父親は一家の大黒柱としての威厳を持っているが、かといってあまりきばったところはない。子供に自分の気持ちを率直に話す姿は印象的だ。金銭的には貧しい生活を送っているはずなのだが、彼らの暮らし振りをみていると、浮ついたところがなく、とても豊かにみえてくる。豊かさの本来の意味を考えさせられる。

・「誇りをもって生きる
主人公の一家は宗教上の理由もあって、孤立し、経済的に貧しい暮らしをしている。主人公の少年ロバートはピンキーという豚をかわいがっているのだが、一家は生活のためにピンキーを殺さなければならない。主人公が敬愛する父は、いやがる主人公にピンキーの屠殺の場面に立ち会わせる。本書の山場のシーンだ。「これが大人になるということだ。これが、やらなければならないことをやるということだ」父親がいう。貧困の中で死んでいった父親の葬式のシーンはもう一つの山場である。葬式の場面で、主人公ロバートはこう言う。「神様、聞いてください。貧しいってことは地獄です」さてこの作品が感動させるのは、ロバートの貧困の中でも煌めく瑞々しい感性や貧しくとも倫理的に生きようとする潔さ、誇りを持って生きる意義が読み取れるからである。その生き方に感動を覚える。

豚の死なない日 (白水Uブックス―海外小説の誘惑) (詳細)

母の魂

・「男のアキレス腱
 男にとって母親の死は、精神的成長や深化の契機にもなるが、精神的荒廃のきっかけにもなりかねないという。この本には、息子の視点から母親の死を描いた14編のエッセイがおさめられている。「親というものは、亡くなってからも、子供の頭のなかで幻となって、いつまでも子供の人生を形成し、指図するものだ」という一節がしめすように、どのエッセイにも、そうした母親との葛藤が感じられる。

 アンドルー・サルモンは、卵巣癌にかかった母親が安楽死を決意し、それを実行するまでを描いている。アップダイクは「いつが最後の見舞いか」という題名で、老いた母親を書いた二つの文章を並べている。「お母さんっ子」「僕は何者だ。僕は母の魂だ」「わが内なる母」「これも母殺しか」「ママ」と題名をならべてみるだけでも、おおよその内容は察せられると思う。おっと、最後にこれもいれなければ「死ぬのは楽ではない」。

 原作(our mothers'spirits)は、「若くして亡くなった母」とか「後悔」「疎遠」といった項目ごとに編集されて、この三倍の量(42編)がある。アメリカ的な人生観のしからしむるものか、ここには感傷はあるが、感傷的なものはない。母親を亡くした経験をもつ男にとっては、もういちど自分の経験を深化させる契機ともなるだろう。あるいは女性が読めば、男にとっていかに母親の存在が大きいか、あらためて認識しなおすのではないか。

・「母親の記憶
本書を読むと必ず母親の記憶がよみがえります。

私は母親を癌でなくしましたが、本書「母の魂」を読むと、その記憶がはきりと思い出されるのです。

実は母を見送った後、父親もなくなりましたが、母親の死の方がダメージが明らかに大きかったです。父には悪いと思うが事実。本書には母親を失うことの悲しみ、喪失が書かれています。アメリカ人の生死観は日本人と異なりますが、母親の存在は世界共通だです。本書を読んでの存在の大きさ、亡くしたときの喪失感の大きさに気づきました。

アップダイクの短編が収録されていますが、最後の一行が効きます。

母の魂 (詳細)

20世紀の幽霊たち (小学館文庫 ヒ 1-2)

・「帝王の息子、登場。やっぱりキングです。
ジョー・ヒルはキングの息子だという。本作を購読した時点ではその事実を知らなかった。読み終わったときに、グロテスクかつユーモラスな作風は、「深夜勤務」あたりのキングに通ずるものを感じ、「このヒルという作家はキングの影響を強く受けているに違いない」と感じていた。それはそうだ。だって息子ですから。。。

物語の枠組みの作りかたというか、恐怖が発生する装置のボタンの位置というか、ホラーストリーの段取りがお父さんによく似ていると思う。要は最近珍しい本格派ホラーを書く人だと思う。特に冒頭の短編は傑作。文句なく面白かった。お勧めです。

・「600ページを超えるが読み応え十分。秋の夜長にどうぞ。
刊行以来、じわじわとその評判が伝わっている今作、一読したが、じわじわなんてもんじゃない。早急にこの面白さを誰彼となく伝えたくなる傑作だ(笑)。これは、18篇の短編からなる魅惑的な逸品。身も毛もよだつホラー、悪夢と甘美の薫りが融合する幻想、あまりに奇妙で抒情的な友情、カフカ的なしかしこちらはグロテスクでピカレスクな奇談、、、一編一編のクオリティが高いものが多くて、凄いお値打ち感。それだけに、一気に読み続けると、かなりコアで濃厚なエピソードが多く、翻訳小説特有の言い回しのまわりくどさもあって、どっと疲労感に襲われる。1日2編程度のペースで読み進めるのが健康的か(笑)。9日間に渡って幸福なひとときを過ごせるしね。レイ・ブラッドベリ、スティーブン・キング、ロアルド・ダールら、かって読み耽った作家たちのアンソロジーの断片が甦ってくる。誰彼となく、との表現を使ったが、この種のジャンルが苦手な方も居るので、評価は★4つとしたが、ハマル人には堪えられない1冊。

・「完成形ではないですよ
完璧と称する書評などありますが、もちろん完璧ではありません。作品間の質のばらつきは見られます。しかし、「ポップアート」などの複数の作品は大多数の作家には逆立ちしても出せないクオリティーを持ちます。恐ろしくなるような才能が垣間見られるのは間違いない。訳のせいかもしれませんが、喚起されるノスタルジアやユーモアのセンスは父親に似た雰囲気があります。

この本はこれでいいと思いますよ。今後の要注意人物として登録します。

・「ホラー色は薄い
スティーブンキングの次男とのことで、ホラー作品が多く収録されていると思い読んだが、実際はホラー色は薄く、親子や兄弟について描かれている作品が多いように感じられた。1、年間ホラー傑作選(ホラー小説の編者が応募作の作者に会いに行き恐ろしい体験をする)2、20世紀の幽霊(映画館に現れる女の幽霊と主人公の出会いを描いた話)3、ポップアート(風船人間との交流を描いた話)4、蝗の歌をきくがよい(朝目覚めたらいきなり虫になってしまった少年の話)5、アブラハムの息子たち(ある秘密をもった父親と兄弟を描いた話)6、うちよりここのほうが(野球選手の父親と息子の交流を描いた話)7、黒電話(太った男に監禁されてしまった少年の話)8、挟殺(ビデオ店に勤める少年が家に帰る途中にある事件にかかわってしまう話)9、マント(空に浮くことのできる布を手にした少年の話)10、末期の吐息(人間の最期の吐息を収めた博物館に訪れた家族の話)11、死樹(木の幽霊の話)12、寡婦の朝食(放浪者が婦人の家で朝食を振舞われる話)13、ボビーコンロイ、死者の国より帰る(ゾンビ映画のエキストラの主人公と昔の彼女との交流を描いた話)14、おとうさんの仮面(少年が家族と出かけた湖のコテージで不思議な体験をする話)15、自発的入院(弟の作った段ボールの要塞に迷い込んだ不思議を描いた話)16、救われし者(父親が遠く離れた娘に会いに行く話)短編小説の為、詳しく書けないが大雑把にストーリーを書くと上記のようになる。ミステリー小説ではない為、謎が明らかになったり、結末がはっきり描かれているわけではない。また、内容的にはホラー色も薄いので、主人公が不思議な体験をする短編集として読むのが良いと思う。

20世紀の幽霊たち (小学館文庫 ヒ 1-2) (詳細)
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