シンプルアマゾン:セレクトリスト

[Simple Amazon Store]

-CD-DVD-ゲーム-おもちゃ-PCソフト-PC&電子機器-家電&雑貨-時計&バッグ-アパレル&シューズ-スポーツ&アウトドア-ヘルス&ビューティ-ベビー&マタニティ-アダルト | モバイル版(ケータイ)

▼魂が震えた一冊:セレクト商品

煙か土か食い物 (講談社文庫)煙か土か食い物 (講談社文庫) (詳細)
舞城 王太郎(著)

「一本とられました」「こんな作家がいるなんて」「舞城デビュー作」「怒涛の舞城ワールドへようこそ。」「ディスイズアグレートノベル!」


世界は密室でできている。―THE WORLD IS MADE OUT OF CLOSED ROOMS (講談社文庫)世界は密室でできている。―THE WORLD IS MADE OUT OF CLOSED ROOMS (講談社文庫) (詳細)
舞城 王太郎(著)

「これは100%の友情小説です」「maijo world」「大好きな本です。」「きました」「きゅーと!!!」


リピート (文春文庫)リピート (文春文庫) (詳細)
乾 くるみ(著)

「この作者の作品は飽きないです」「ダーク」「人生のリセット」「SF設定ゆえに成立する《ミッシング・リンク》」「面白いよ・・けど」


イニシエーション・ラブ (文春文庫)イニシエーション・ラブ (文春文庫) (詳細)
乾 くるみ(著)

「ハッピーエンドを信じます」「確かに、レビューは難しい。」「決して壮大な仕掛けではない。けどおもしろい。」「乾くるみは天才かもしれない。」「混乱させられた」


ハサミ男 (講談社文庫)ハサミ男 (講談社文庫) (詳細)
殊能 将之(著)

「新人離れした卓越した手腕」「『シリアル・キラーが探偵役の謎ときミステリ』」「納得しちゃあいけない。もっと怖いんだから。」「日常」「どうやって映画化すの?」


エナメルを塗った魂の比重<鏡稜子ときせかえ密室> (講談社文庫)エナメルを塗った魂の比重<鏡稜子ときせかえ密室> (講談社文庫) (詳細)
佐藤 友哉(著)

「ノベルス版をを持ってる、読んでる方にもオススメ」


GOTH―リストカット事件GOTH―リストカット事件 (詳細)
乙一(著)

「素晴らしいです」「読んでしまったし、読むのをやめられなかった」「良い意味で「読まされた」作品」「深淵を覗く、静かな瞳」「騙される快感」


グロテスクグロテスク (詳細)
桐野 夏生(著)

「特に女性、読む価値ありです。」「鬼気迫る生理的恐ろしさ」「So grotesque」「小説は事実より奇なり」「このおもしろさは、たまらない!」


イリヤの空、UFOの夏〈その1〉 (電撃文庫)イリヤの空、UFOの夏〈その1〉 (電撃文庫) (詳細)
秋山 瑞人(著), 駒都 えーじ(イラスト)

「文章に力」「何とも濃い本…そして伊里野の…」「何度でも巡り、けれど一度しかやってこない夏。」「二人の夏が始まる」「ラノベの枠を超えた真の名作」


涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫)涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫) (詳細)
谷川 流(著), いとう のいぢ(著)

「最高の疾走感と焦燥感」「素晴らしい作品」「ハルヒ最高傑作」「読まねば損をする」「すげえ!」


青の炎 (角川文庫)青の炎 (角川文庫) (詳細)
貴志 祐介(著)

「秀一の消えた青春」「純粋に面白かった。」「サスペンス、悲劇の傑作です。」「今まで読んだ中で最も感動した小説。」「綺麗な作品」


レフトハンド (角川ホラー文庫)レフトハンド (角川ホラー文庫) (詳細)
中井 拓志(著)

「面白いです!」「パンチの効いたSF傑作小説」「見る人が見ればいいかもしれない。」「グロテスクな症状に似合わないラストシーン」「意外や意外(注、ネタバレあり)」


quarter mo@n(クォータームーン) (角川ホラー文庫)quarter mo@n(クォータームーン) (角川ホラー文庫) (詳細)
中井 拓志(著)

「現実に起こりうる惨劇」「興味深い。」「ホラーというよりも」


新興宗教オモイデ教 (角川文庫)新興宗教オモイデ教 (角川文庫) (詳細)
大槻 ケンヂ(著)

「なんやようわからんけどあいつけったいすぎてかなわんわあ」「ぶはっ!おもろっ!」「おもしろかった」「男の子が見る宗教の世界?」「ゾン」


アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫) (詳細)
伊坂 幸太郎(著)

「伊坂ワールド」「二年前と現在との交錯」「カテゴライズに困る本」「優しくて切ない、それぞれが紡いだ想い出」「すげえ。」


記憶の果て (講談社ノベルス)記憶の果て (講談社ノベルス) (詳細)
浦賀 和宏(著)

「記憶」「面白すぎる。」「おもろいよ」「気が滅入ったぜ・・・!('-,_ω-`)プッ」「不思議な不思議なミステリィ」


▼クチコミ情報

煙か土か食い物 (講談社文庫)

・「一本とられました
町田康の文体に感銘を受けた人なら、騙されたと思って読んでみることをお勧めします。舞城王太郎の文体は、独特のリズムを持っているが一見雑な書き方の為、そのリズムがどこから生じてくるのか掴みかねます。村上春樹の登場も、当時これは素人芸の文章だと叩かれたらしいですが、似たものがあると思います。私も「これが噂のMAIJOだ」に鼻白みながら、初めて舞城を読んだ口ですが、見事に一本とられました。推理部分のいい加減さも、いい意味でチープで、恐らく計算の内でしょう。

・「こんな作家がいるなんて
なんなんだ一体。なんでこんなに胸が痛くなるのか? 初めはふざけた小説だと思った。だが文章に慣れて、物語に入り込めるようになると、あまりのリアルな表現に衝撃を受ける。まったくこんな細かい描写ができるなんて、作者は体験者なのか?と思う。自分のトラウマや、劣等コンプレックスを強烈に刺激され涙が出た。

まだ再読できる自信はないが、この本は私の宝物だ。マイジョーありがと。

・「舞城デビュー作
ミステリ要素満載で、そして確かにミステリー作品であるのだろうとは思うのだけれども、実際読んでみるとそこからは純文学的な香りが深く漂ってくる。秀作であると思う。と言うか個人的にはむしろミステリ要素いらない、とすら思いかけてしまったのだけれど、しかし総合的に見ればミステリの要素があるからこそ文章に緊張感や疾走感も加わっているのだと思う。ただミステリ好きなひとは怒るかもなあというタイプの「なんだこりゃ!」なミステリであることは間違い無いのでは。要は、この作品はジャンルには囚われておらず、そういったものは完全に無視した、つまり「舞城作品」とでも言うべきものであるのだということ。(しかもこれがデビュー作か・・・) 個人的には「いかにして二郎の暴力性が生まれ、育ち、増幅したか」を描いている部分にひどく強く惹きこまれた。鳥肌が立った。桐野夏生の「I'm sorry, mama」なんかと比べると、その「悪意」が育つ過程というものが圧倒的に書き込まれていて、そこの部分だけで絶賛すべきものを感じた。と言うわけで、ミステリのなんだこりゃ訳わかんねー!感(まあ、それはそれで面白かったんだけど)を差し引いても、満足の星5つを進呈!

・「怒涛の舞城ワールドへようこそ。
まず淡々と進むミステリーや、推理小説は「読者への挑戦」的でなきゃダメ!という考えの方にはオススメできません(本格やら何やら、そんな枠に囚われていないので)。異色な作家が多いメフィスト賞受賞者の中でも更に異色な、読者すら翻弄して突っ走る舞城王太郎のデビュー作です。事件も起こるし、犯人もいるけど、舞城作品の根底にはいつだって愛がある。

舞城中毒になるか、名前も見たくない作家の一人になるか…文庫でお手軽価格になってるので、試しに読んでもらいたいです。

担当編集の太田氏が周囲の名だたる編集者の反対を押し切って世に出した、新しい世界の入り口です。

・「ディスイズアグレートノベル!
私の中で衝撃の作品。冒頭からその独自の文体に圧倒されます。「こういうのありなんだぁ!」と思いました。私にとって新鮮というか斬新でした。

ミステリのカテゴリなのでミステリ的要素は多分に盛り込まれていますが、それ以上に奈津川家の人々の心情が生々しく伝わってくる作品です。主人公の「四郎」かっこいいです。

Maijo作品全部読みたくなりました。これがウワサのMaijoワールドか…オススメ!

煙か土か食い物 (講談社文庫) (詳細)

世界は密室でできている。―THE WORLD IS MADE OUT OF CLOSED ROOMS (講談社文庫)

・「これは100%の友情小説です
ノルウェイの森の帯に村上春樹が「これは100%の恋愛小説です」と書いていたけれど、それを借りて言うなら、これは100%の友情小説です。男と男の、男と女の。

謎解きの要素は確かにそれ自体楽しめるのですが、僕はこの小説の醍醐味は終盤のたたみかけるような主人公の叫びにあると思います(p185)。

本を読んだのは3年もまえですが、この主人公のセリフのインパクトは消えないで残っています。力強くて、熱くて、気持ちが沸点まで高まって、涙のように溢れだした言葉。

そのセリフを読めるだけで、この本は一読の価値があります。そしてこの本をして舞城氏のマスターピースであることを確信します。

・「maijo world
「煙か~」→「阿修羅ガール」と読んでこの本に辿り着きました。

自分の読んだ過去の2作とも全く異なる主人公や設定にも関わらず、相変わらずの舞城ワールドに引き込まれること間違いなし。

できれば「煙か~」の後に読んだ方がいいかも。

・「大好きな本です。
新書版を持っているのに、文庫版も買ってしまいました。それくらい好きです。

青春ものっていう言い方はあまり好きでないのですがこの本の内容は確かにそういう分類をされるものだなという感じ。主人公が友人ルンババのために勇気を出して大声上げるシーンは泣きそうになります。

ただグロテスクな描写がだめな人や、本格ミステリファンにはちょっとおすすめできないですね。舞城氏の作品にはグロさはつきものですし、推理も、読者が読んで正解にたどり着けることは多分ないですから。

・「きました
 舞城流の青春ミステリ。 大量発生する密室事件をめちゃくちゃに解決する探偵ルンババ12。その友達の僕。さらに、僕が修学旅行先で出会った女の子を含む青春もの。 言っておくが、この作品には膨大な量の『愛』が溢れている。閉じ込められた密室からの脱出。 ラストのシーンはマジで感動。 講談社ノベルス20周年記念として刊行された密室本のうちのひとつ。そういった限られたテーマの中で、それをつきぬける力、文体、熱さはもう感動もの。 サリンジャーのライ麦畑を読み返したくなる。

・「きゅーと!!!
 実はマイジョウ作品の長編をマトモに読むのはこれが初めてで、もちろん、今までに雑誌とかに掲載していた短編とかには幾つか接していたから作風とかについてはそれなりに知ってはいたわけで、だから、「ああ。この人の文章のドライブ感は、短編よりも長編のが生きてくるんだろうなぁ」程度のことは当然予測していたわけですが、で、その予測は無論全然外れていなくてそれどころかマイジョウの独特の言語感覚にすっかりやられてしまいましたわ、わたくし。だって、あれ、探偵役の男の子がフツーに「ルンババ」とか名乗っているんですよ仲間内だけではなく、警察とかにも。「ルンババ」なんて語感、フツーじゃでてこないよふつーじゃ。内容的にはね、実にオーソドックスなセーシュン小説だなぁ、という印象で、あれ、もちろん、講談社ノベルズの袋とじ密室本の一冊として出たのが初出なわけですから、密室とか謎解きとかはこれでもかというくらいにでてくるわけですが、それ以上に興味深いのは、「ルンババ」とそのワトソン役の「僕」と、回想の中にしか出てこない「ルンババ」の姉の涼ちゃん、修学旅行先の東京でひょんなことから縁ができてしまうOLの「椿さん」とその妹の高校生「ツバキ」、なんかの登場人物の関係の推移や心理なんやらなんかで、「僕」と「ルンババ」が十二歳の時点から物語がはじまって十九歳の時に終わる、ということから考えてもモロにど真ん中なセーシュン物で、読んでいて思わずうはうはなってしまうんですよ、これが。

世界は密室でできている。―THE WORLD IS MADE OUT OF CLOSED ROOMS (講談社文庫) (詳細)

リピート (文春文庫)

・「この作者の作品は飽きないです
純粋に楽しませてもらいました。作者の仕掛けの多様さには脱帽です。

内容は帯にある通り<リプレイ>+<そして誰もいなくなった>という言い方が一番かな、と思います。この帯の文句にはすごくセンスを感じました。

ただ実際、この文句に偽りはないと思うのですが、上記の作品のような本格ミステリーといった類のものを期待されてる方はちょっとガッカリするかもしれないです。所々、展開や場面に歯がゆさや無理やりかな、と感じさせる場面がありますし。

しかし、引き込まれるものは十分にあります。個人的には著者の作り上げる人物像や青春小説っぽい雰囲気が大好きです。他の作品にもあるような、なるほどなぁとうなずける作者独特の世界観の描写も顕在です。

この作者の最も素晴らしい所は、他の小説とはひと味違った話が楽しめるというところにあると思います。そういった本をお探しの方にはお勧めの一冊です。

・「ダーク
個人的にタイムトラベルものの超傑作です。装丁からはピュアな恋愛ものが想像できます。恋人に捨てられた主人公が過去に戻って別の女と関係を作り直す過程で元カノの意外な事実に感動し己の至らなさ愚かさに失望しつつも立派に成長して元の鞘に戻る。もしくは戻れない虚しい現実を見る。というエロゲーのような内容では決してありません。本書はすこぶるダークでリアルな恋愛シュミレーション。そして次々と死者が出るサバイバルミステリです。とにかく謎が謎を呼ぶストーリー展開、仮定の構築と崩壊の連続、さらに主人公の心理面の黒い変化が面白くて中だるみなし!読み始めたら途中でやめられません。種明かしも十分に驚けます。種が明かされてから終盤で展開が加速し、さらにスリルが増すところなどハリウッドのホラー・サスペンス映画的な醍醐味があり、たまりません。巻末で大森望が様々なタイムトラベルものを引き合いに出して解説しているのがまたうれしい付録です。おすすめです。

・「人生のリセット
 「もう一度あの時に戻って,一からやり直したい」 そう思い,願うことは少なくない。 本書はまさにそうした思い・願いが実現することがハッピーなのか,そうではないのかという,一種の思考実験作品である。 一からやり直せたら,どんなに幸せだろうかと夢想はするが,現実にそうなったら,それはそれであまりハッピーではないのかもしれない(競馬で多額の不労所得を得たいとは思うが)。

 また,10人の仲間が次々に不審な死に直面したり,周りの人間(自分を含む)の知り得ない事実をリピーターは知っている(そして,その事実を多少なりともコントロールできる)ことへの不安感といった,不安・恐怖もうまく描写できていたように思う。

 とりあえず,本書を読んで,ケン・グリムウッド「リプレイ」を注文してしまった。

・「SF設定ゆえに成立する《ミッシング・リンク》
著者がグリムウッド『リプレイ』+クリスティ『そして誰もいなくなった』に挑んだSFミステリ。

〈リピート〉というタイムトラベル現象により、九ヵ月半前の過去に戻った九人の男女。彼らは、そこで次々と変死したり、殺害されていきます。

彼らが〈リピート〉した人間であることは、彼ら以外知らないため、内部に犯人がいると考えられますが、では何のために?というのが、本作のミステリとしてのキモ。

著者は、逆転の発想により、タイムトラベルを前提とした《ミッシング・リンク》という斬新なアイディアを、うまく作品のなかに落とし込んでいます。

ただ、その分、事件を支配している黒幕の動機は、いかにもゲーム的というか、チープなものなので、眉をひそめたり、納得できない人もいるかとは思います。

本作は、一種の思考実験で、登場人物に感情移入するタイプの小説ではない――。そう割り切れるかどうかが分水嶺でしょうね。

また、文字通り『そして誰もいなくなった』へと着地させる結末はお見事。

サプライズやツイストを求める人には、物足りないのかもしれませんが、物語を破綻なく締め括れる著者の手腕は、評価されていいと思います。

・「面白いよ・・けど
この人の作品はストーリーテラーとしての才能あるけど文章がまどろっこしいというか歯切れ悪い(なんだろう句点の多さなのか文章の長さなのか・・)イニシエーション・ラブと同じくらいおもしろいんだけどね

リピート (文春文庫) (詳細)

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

・「ハッピーエンドを信じます
合コンで気の効いた冗談の一つも言えず、それでも場を壊すことだけはすまいと懸命に努める内気な夕樹(夕陽の夕をカタカナのタに見立ててたっくん)とそんな彼にも好意を示してくれる性格よさげな繭子、マユ。そんな二人の恋物語の部分は、辛口評価が多いですがぼくには魅力的なエピソードやガジェットが多く素直に感情移入できました。太陽に輝く彼女の水着姿、ズボンの折り目のおしゃれ、突き返されたプレゼントの哀しみ。そんな「普通すぎる」恋愛模様の一つひとつが、最後に壮大な仕掛けの伏線として蘇ります。じつは一読では え、ええ?なんじゃこりゃ、といった感じで、アンフェアだとすら思いました。わけがわからず、再読で(やっぱり不可避なんだな、これが)あちこち飛んで読みながら あ、ここもそうだったか、ありゃこれも、という感じの驚きと発見の連続。その後もう一度通して読み返して味わう、そんな感じでした。この物語には密室も不可能犯罪も出てきません。そういうミステリーではありません。言うなれば女心の奥深さ、強さというかしなやかなしたたかさといったものを描いた作品です。秀れた解説が付いており、その後半は時代背景の用語集ですが、かなりのネタバレでもありその先をめくるなという警告がちゃんとそのページの最後に書いてある構成もいいです。そんなことを含めて星5つ。解説者も書いてるように、いろいろな読み方ができるでしょうがぼくはハッピーエンドを信じます。

・「確かに、レビューは難しい。
賛否両論あるようですが、自分は単純に「面白い」と思いました。少なくとも、好きな本を聞かれたらこの本の名前を出します。まず恋愛小説としてのクオリティが高いです。伏線に加えて、共感できるようなエピソードやセリフが随所に散りばめられています。最後の方で「イニシエーション・ラブ」の概念について説明する所なんか、思わず唸ってしまいました。肝心の謎ですが…分かる人にはすぐ分かるし、分からない人は全部読んでも分からないでしょう。これほど有名になるともう断る必要もないかもしれませんが、とにかく”あとがき”を先に読んじゃダメですね。特に何も考えず普通の恋愛小説として読み進め、最後に驚き、慌てて読み返す…という読み方をしてほしいです。結局のところ、それが一番楽しめる読み方だと思うので。というワケで、こういうトリック系(?)にあまり慣れていない人におススメします。

・「決して壮大な仕掛けではない。けどおもしろい。
1:コレコレこういう物語、だと思って読んでいると、2:ラストで「騙されたー!!!」となり、3:その後、カクカクシカジカという物語と、あーそういうことだったのか、という納得感が来る。「ラスト二行で明かされる仕掛け」を先に読んでしまうと、「1」と「2」が味わえないことになる。

しかしその「1」と「2」は失うのが惜しいほどのものかというと、「1」が平凡でチープなのは作者自身も認める通り、「2」は感想が割れるところのようだが、自分は、何だそんなことかと拍子抜けした。この本がおもしろいのはオチを知った後で味わう「3」だ。

何度も反芻するうち、冗長としか思えなかった前半の描写も唐突な言い訳も、ああそういうことだったのかと、伏線がぴしりぴしりとハマって行く快感があり、とまで言うのは褒め過ぎかも知れないがなかなか奥深く、そのため解決されない伏線(意味ありげに登場するが結局なんだったんだろうと思わせる登場人物とか)も、作者の中ではそれぞれ何か意味があるのだろうと深読みしたくなり、しまいには書いてないエピソードまでいろいろ勝手に妄想できる。

これを読んで「仕掛けが既出だからダメ」というのは、寿司屋に入って「酢飯にネタを載せて供するという仕掛けは既出だから評価に値しない」と言うようなもので、もったいない。肝心なのは仕掛けの優劣ではなく、トータルな出来だ。精緻なパズルという点では、映画「運命じゃない人」を思い出させる。素晴らしい。

・「乾くるみは天才かもしれない。
メインの仕掛け自体は、ある程度読み込んでいたら気づくレベルかもしれない。

けれど、それを成立させるための伏線の数が半端じゃない。しかも単にミステリーとしてフェアプレイを守るための伏線ではなく、読者が伏線の意味に気付くことによってはじめて登場人物の真意が浮かび上がるつくりになっている。

作者は敢えてその真意を作中で解説していないので読者を選ぶ分、気付いたときの衝撃は大きい(わたしも実は、ネタバレ解説のあるブログを読むまで、本書の凄さが理解できませんでした)。

本作を詳細に分析したブログがけっこうあるので、「意味が分からなかった」「そんな大した仕掛けじゃなかった」という方も一度検索してみてほしいです。

・「混乱させられた
噂は聞いていましたが、確かに読み終わったあと頭の中が?で埋め尽くされました。

本書は前後半でAパートとBパートの2つに分けられています。この時点でなにやらあやしい感じがしていますが、つつがなく主人公である鈴木の物語は進行していきます。そして辿りつく不思議な結末...

当然、随所にしかけの伏線がちりばめられているのですが、果たしてどれだけそれに気づけるでしょうか...個人的には、巻末の“再読のお供”が楽しかったです。あれを読んで急いで読み返したくなりました。

作者の本はそれぞれに独特のギミックが用意されているため、一味違った小説を読みたい方にオススメです。

イニシエーション・ラブ (文春文庫) (詳細)

ハサミ男 (講談社文庫)

・「新人離れした卓越した手腕
作者のデビュー作にしてメフィスト賞受賞作。凡作の多い同受賞作にしては出色の出来。サイコ・キラーの「ハサミ男」が自分の犯行手口を真似て殺された女性の死体を偶然発見するというギャグ的発端から始まって、目くるめく結末まで精緻な構成で読ませる。

自殺未遂を繰り返す「ハサミ男」の真の姿が徐々に明らかになっていく展開、「ハサミ男」が自分の犯した犯行のうち冤罪だけは晴らそうとするナンセンス、「ハサミ男」の冤罪事件の真犯人の意外な正体、"長さん"というデカがいる明らかにTVの刑事もののパロディの捜査陣。これらが渾然一体となって、とぼけたユーモアと乾いた文体で綴られていく。この作者の手腕は新人離れした卓越したものがある。

作者はこの後も、「美濃牛」、「黒い仏」など多彩な作品を発表しており、久々に期待の作家登場という感じがする。人間の深層心理を鋭く抉ったサイコ・キラーものの傑作。

・「『シリアル・キラーが探偵役の謎ときミステリ』
「シンプル」かつ「巧妙」。精巧に作り上げられた秀作。一回読み終えた後、もう一度最初から読み返したくなる話。

・「納得しちゃあいけない。もっと怖いんだから。
 映画版は、ぜんぜん違う作品だった。ひどくどんよりしていたし、原作が「納得させまい」としているのに対し、映画は「納得できる理由」を用意してしまった。 事件の謎は解けるが、作中最大の謎は、最後まで解けない。そこが、実に不気味で、この小説の肝である。 ミステリを読み慣れている鋭い人なら、意外と簡単に、トリックが見破れるらしい。しかし、トリックが見破れたからといって喜んで、それだけでこの作品を“駄作”だと決めつけてはいけない。この小説は、もっと怖い。

「ハサミが切り裂くのはあなたの心の闇―」

 というのは映画版のキャッチコピーだが、闇を切り裂いても、そこから光が射し込むわけではなく、むしろ、その裂け目から、内なる闇が染み出してくる怖さ。ハサミ男の闇と、そのハサミ男によって切り裂かれた、ある人物の心から染み出した闇とが、この小説の全篇を覆っている。それでいて、文章は妙にカラッとしていて、ユーモアがあって、軽い。それがよりいっそう、怖さを際立たせてもいる。

 映画「模倣犯」が好きな人なら、この「ハサミ男」も気に入ると思う。報道に対するシニカルな見方とか、似ている。作中の言葉を借りるなら、「納得したい」人には、薦められない作品だ。「納得したい自分」をちょっと見直して、深みにはまってみることができる人なら、最高に刺激的な読み物だと思う。

・「日常
殺人鬼の日常を描いた作品です。この殺人鬼は、何故殺人をするかなんて事を自問自答したりはしません。朝起きたら顔を洗うように、空気を吸うように、人を殺す事をごく当然のことだと思っています。

殺人鬼の視点から書いたパート、警察の視点から書いたパートが交互にでてくるんですが、私は、殺人鬼の視点から書いたパートが好きです。殺人の下調べの為にどの駅を使った、仕事場で上司にこんな仕事を頼まれた、喫茶店で何を頼んだかまで、細かく描写しています。そのおかげで、殺人や自殺といった非日常的なことをやってるのに妙な人間臭さ、現実感が漂ってます。そんな、非日常と日常の混ざり合った混沌とした空気がいい味出してます。

最後でひっくり返すミステリー的なトリックを使ってはいるんですが、そんな物おまけ・付けたし・飾りなんですよ。私は、トリックを知った上で二回目を読んでも充分楽しかった。これは、殺人鬼の日常を楽しむ作品です。

・「どうやって映画化すの?
殊能ファンになった記念すべき一作目。小説読む時に小難しい理屈はいらないという私の持論は、殊能ワールドをすんなりと受け入れることが出来ました。どうもミステリー好きという方は何というか、格式やら文章力やら構成やらトリックやら、と言うのが常のようですが、殊能ワールドにそんなものは通用しません。論文じゃないのですから、面白いかそうでないか、そんな単純なものでよろしいかと思います。で「はさみ男」は面白い。映画も観に行きます。まぁ、難を言えば、どうも好きな時にしか作品を書かない素振りが見られ、早く新作を読みたい私にはじれったくて仕方ありません。

ハサミ男 (講談社文庫) (詳細)

エナメルを塗った魂の比重<鏡稜子ときせかえ密室> (講談社文庫)

・「ノベルス版をを持ってる、読んでる方にもオススメ
加筆修正されたそうですが基本的には相変わらずなんです。どっかのレビューで佐藤作品は冷たいエンタメと評されていましたがまさしくその通り。もちろん細かい違いはあります。その違いは読んでみてからということで、最も特筆すべきは解説があの上遠野浩平であることです。上遠野浩平と言えば電撃文庫のブギーポップシリーズで有名な小説家さんですが、何故この人なのかというとたぶんノベルス版の帯を書いたのが上遠野さんだったので、じゃ今度は解説を、みたいなことかもしれません。今度の解説もブギーポップではお約束になっている作者もどきの2人によるあとがき形式(わかりにくい表現ですが読めば納得するはずです)を書いています。

エナメルを塗った魂の比重<鏡稜子ときせかえ密室> (講談社文庫) (詳細)

GOTH―リストカット事件

・「素晴らしいです
人によって好みが分かれる本だと思いますが、私の中でベスト入りした本です。

主人公は殺人現場を歩いたり猟奇殺人などの記事を集めるのが趣味な男子高校生。だからと言って気持ち悪い話なのかと言ったらそういうわけでもなく、なんとなく夢を見ているような不思議な気分になります。

確かに死体の描写は生生しいところもありますが、それ以前に話が面白いのです。

そして乙一さんと言えばやはりラストのどんでんがえしですよね。くやしいことに、最後の「声」ではまんまとやられました。先を読もうとすると返って読めないんですよね。

まだ乙一さんを知らない方も、この本を読んでいない方も、是非お勧めです。

一度はこのどんでんがえしで悔しい思いをしてみて下さい。きっとハマります。

・「読んでしまったし、読むのをやめられなかった
第三回本格ミステリ大賞受賞作。「乙一の個性と本格の手法の結びつきが、もっとも新鮮かつ衝撃的」と北村薫さんが帯で表現されていますが、まさにその通り。乙一さんの本を読んだことがある方ならわかると思いますが、あの乙一さんの筆致で描かれる独特の世界の中に、薄気味悪い暗黒系の世界観が混じりあって、なおかつ筆者があとがきで言うように、今まで以上にミステリ的側面を意識して書いたという本書は、新鮮で衝撃的でした。ちなみに、題名にある「GOTH」とは、人間の暗黒部分に惹かれるものたちの、という意味合いですので、題名が形容するように、人間の暗黒部分が書かれています。「犬」「土」「声」には、見事に乙一さんの思惑にひっかかってしまいました。人間の暗黒部分に触れていく描写の仕方、一つの事件を終わらせる構成、乙一独特の手法は「GOTH」の全てに芽吹いています。

・「良い意味で「読まされた」作品
漫画を読んで、気になったので原作も…ということで手にしてみました。最近ライトノベルばかり読んでいたので、「読んでて飽きないかな?」と思っていましたが、そんなこと全くなかった。まず、内容が濃い。濃いにも関わらず、一気に読めてしまう。漫画が結構良かったので、原作ももっとすごいんだろうなぁという期待はありましたが、その期待の更に上を行く内容だった。

事件を起こす犯人もそうだが、何より「僕」が怖い。あくまで普通を纏いつつも、周囲との溝を“作って”いて。乙一は本質的に異常な人間を描くのが上手いですよね。その場面場面での雰囲気の表現も、複線の張り方も実に巧妙で。

多くの人に読んで欲しい作品です

・「深淵を覗く、静かな瞳
異常殺人に深い関心を抱く主人公。しかし自ら犯すわけではなく、犯人を突き止めて警察に突き出すわけでもない。ただ見たい。ただ知りたい。その欲求の元に動く、限りなく黒に近い傍観者。彼が見つめるものは恐ろしいが、その瞳自体もまた恐ろしい。けれども、読み手を強く惹きつける。プロットがしっかりしていて、結末へと結びつける伏線が見事。ミステリーに興味のある人には、是非読んでもらいたい。

・「騙される快感
乙一ホラーの中で一番好きな作品。ドロドロとしたグロイ描写と、乾燥した文で書かれた登場人物(特に「僕」)の心情の組み合わせが猟奇的で怖い。

しかし、ホラーではあるが、この本の見せ場は怖さやドキドキ感よりは、特に3話以降で見られるラストのどんでん返しにあるのではないかと思う。もちろん怖さは感じるが、読んでいるときに「次はどんなどんでん返しがあるのだろう」「ラストはこうなるのではないか?」という事ばかり考えてしまった。そしてすべての作品で、私のラストの予想ははずれ、全く予想外のことが起きた。漫画やドラマにはできない、文章だからこそ出来るトリックに騙され、また騙されるたびに乙一は凄いなあと感心してしまう。

GOTH―リストカット事件 (詳細)

グロテスク

・「特に女性、読む価値ありです。
この作品を読むと、人間のおそろしく汚い部分を見せつけられているようで、胸が苦しくなりました。けれど読んでいるうちに、登場人物たちと自分との差はさしてないのではないか、と思えて来ました。誰の心の中にも、人を憎んだり、うらやんだり、嘘をついたりするみにくいものが、住み着いている、と感じました。そのみにくいものを、見て見ぬ振りをするのか、堂々と、向き合うのか。桐野さんの人間に対しての観察眼にはまったく恐れ入ります。人間のこんなにみにくい部分をありのままに書くのは、きっと桐野さんにとっても苦しかったのではないか、と思います。読んだ後、どっと暗い、どうしようもない気持ちになりますが、私たち(特に女性)のなかに巣食うみにくい固まりと向かい合うため、読む価値はあると、思います。

・「鬼気迫る生理的恐ろしさ
 例の東電OL殺人事件をモデルにした小説だが、怖い。殺されるエリート女性の心が荒廃して化け物になっていく様がリアル過ぎて、ハイミスの私には恐ろしい。そして周りの人間の悪意も、社会の冷たさも恐ろしい。女性が、それも周りの期待に答えようと頑張ってしまう、社会の歪みを認めてそこで賢く立ち回ろうとすることのできない生真面目で不器用な女性が現在の日本社会でいかに潰され壊されていくかが、これでもかと描写されている。 そうならないために私はどうすればいいのだろうか。この小説は答をくれない。この小説の中には幸せそうな人は皆無である。多分、私達は考え考え一人一人別の方法を見つけて何とか生き延びていくしかないのだろう。

・「So grotesque
東電OL殺人事件をモチーフにして書かれたといわれる作品である。(主人公の職業は、大手建設会社シンクタンクとなっているが)

インタビュー、手記、手紙、上告文を通じて、有名私立学校で共に過ごし、卒業した数人の女性の生き様と人間関係が描かれている。ある者は、一流大を経て大手企業に就職、昼はキャリアウーマン、夜は娼婦となり、ある者は東大医学部を経て某宗教に入団、テロ犯罪に関わる。ある者は輝く美貌を持ち、ある者は、自意識の下で悪意を磨いて生き延びようとする。

読み進めるほど、まるで他人のえぐれた生傷を見せられているような感覚を覚えながら、同時に、せつなさ、それどころか懐かしささえ感じる。どうして彼女は、そこまで勉強を、仕事を、世間に認められるはずの様々なことを頑張り、果てには、「変人」と指差されるほど、家族にすら顔を背けられるほど、濃い化粧と奇異な服装で装い、何を武装したのだろう。

かの事件について、もし詳しく知りたいならば、すでにルポルタージュが何冊も出ている。だがこの本は、文学に昇華されていて、読んだ私を、余計に迷わせた。

・「小説は事実より奇なり
実際の事件を参考にして書き上げられているこの作品、出来事自体の羅列は殆ど事件と同じと言う、身もふたも無い作りだが、実はこの小説そんなことなどどうでもよい、事件はただのきっかけではないかと思いました。

この小説は何人かの登場人物の語り部、手記という形をとって流れていき、そこから出てくる話は微妙なずれを見せてきます(そう羅生門タイプです)。そこから醸し出される世界はまさに「グロテスク」。これでもかと言うぐらいに人間の闇の部分にだけとことん焦点をあて、自分自信の意識がすべてと言う恐ろしいくらいにリアリティある人たちを書き上げています。語り部によっては全然違うことを主張し、誰の言っている事が真実、事実なのか深い謎になり、手記の形を取っている章は、書き出されたものと言うことで、リアルさはあるが真実性が乏しく、物語をますますの迷宮えと落としていきます。

まさに人間のエゴ。誰も彼もが本当の事を言っていて、また平気で嘘も吐いている。視点によって世界が違う、まさに醜悪な人間を映し出しています。これをグロテスクと言わずして何と言いましょう。

実際の事件はバッググランドもあり、それなりの物語を持っていると思いますか、この事件においては小説のグロさが勝ったと感じます。

「OUT」のある種ストレートな内容に比べて、少し難解なストーリーに見えますが、良く読めばそれほど難しい話でもありません。ただ恐ろしく気の滅入る話が続きます。読む人によってまったく違う世界が広がるとおもいます。これは一読する価値のある一冊です。自分自信と向き合うためにもぜひ読んでみてください。 あなただけが感じる真実が見えてきます。

・「このおもしろさは、たまらない!
結局のとã"ろ、人が求める究極のものは、「知」でも「愛」「é‡'」でもなく、「美」なのかもã-れない。屈折ã-た心理描写にゾッとã-たり、感心ã-たりã-ながら、そã‚"な風に感じた一冊だった。

頭はいいã'れど、空回りã-てばかりの勘違い女・カズエ。圧å€'的な美ã-さで、人ã€...ã‚'かã-づかせるãƒ'ーフェクト美女・ユリコ。é¡"も中身もまるで違う二人は売春婦となり、å¹'ã‚'とり、醜いモンスターとなり、やがて殺されてã-まう。彼女é"とは逆に地å'³ãªäººç"Ÿã‚'歩むユリコの姉の悪意と嫉妬ã‚'積み上ã'た手記ã‚'軸にã-て、過去ã‚'さかのぼり、壮絶な物語が展é-‹ã-ていく。

東電OL事件ã‚'ベースに、オウム事件や密å...¥å›½äº‹ä»¶ã€é‡'持ち系進学校のイヤらã-さまでからめた、桐野ワールドについã!¤ã„引き込まれまã-た。読み終わるまで、あっというé-"。ã"の厚みがありながら、4人の手記で構成されている為、とにかく、飽きない!個人的には、最後のï¼'章が蛇足のようなæ°-もするã'れど、かなりオススメです。

グロテスク (詳細)

イリヤの空、UFOの夏〈その1〉 (電撃文庫)

・「文章に力
パニックを擬音使わずに表現できる人。だから読み飛ばさずにゆっくり読んでほしい。物語的には1冊完結ではないが、余韻に浸ることができると思う。オーバーフローする思考を整理できたら、2冊目に進もう。

一気に読んだらもったいない。

・「何とも濃い本…そして伊里野の…
UFOを探すためにひと夏を費やした浅羽直之…そしてプールに行った時、謎の少女に出くわします。そこから始まる物語。

思わず甘い恋愛ものかと思いきや大間違い。新聞部のトンデモ部長、水前寺邦博や浅羽の妹夕子そして忘れてはならない椎名真由美などとてつもない濃い人物が出てきます。作品によってはしっとりとした恋ものがありますが打って変わってバカ爆発というものもあります。

でも文章は決して悪くはなく、読みがいがあります。そしてあっという間に読み進められます。

そして伊里野の寂しげな雰囲気…この雰囲気が好きな人にはお勧めだと思います。

・「何度でも巡り、けれど一度しかやってこない夏。
「アニメのような小説だ」と、読んでいる最中に思いました。「これはアニメになるな」と思ったわけではなく、アニメになることを知っていたわけではなく、読んでいくだけで、頭の中ではアニメーションとして物語が進んでいく……現代的な、映像的文章でこれほどの筆力を誇る人は、ライトノベルという垣根に関係なく中々お目にかかったことはありません。

 けれど、それ以上に好感が持てたのは、登場人物たちの、まだ恋愛と呼ぶことすらもためらわれるような、淡い恋愛模様。見ていて笑ってしまうぐらい幼くて、不器用で、ギクシャクしてて、何もかも上手くいかない……でも確かに自分も、中学の頃はこんな恋愛をしてた(いやホントですよ!? 妄想じゃなくて!)なぁ……と、懐かしく思い出させてくれる、そんなお話です。

……僕としては、このままの路線で行ってほしかった……。

・「二人の夏が始まる
もうこれだけでしょう。秋山先生の文章のテンポの良さが物語を引き立てていきます。

ちょっとSFなので分からないとつらいけど、そんなことを差し引いてもどんどん読み進められます。

表紙後の映画ポスターみたいな目次も見所です。夏は始まったばかり、読んだことのない方は一度どうぞ。

・「ラノベの枠を超えた真の名作
この作品はライトノベルの枠に収まり切らない作品としての力を持っています。この著者の表現力、場面描写力は一般小説の作家達と比べても遜色がないどころかそれらの作家の中でも、この著者の描写力に匹敵する筆力を持つ人間は稀だろうと思います。音や空気感を含めて、場面場面のアニメーションが脳内に直接浮かび上がって来ます。文章でありながら読者に臨場感をはっきりと感じさせます。それはまるで文章が投影機の役割を果たし脳内のスクリーンへ鮮明な映像を映し出すような体験。登場人物たちの葛藤や痛みを痛切なまでに読者に追体験させます。それゆえ物語への感情移入の度合いが他の作家の小説に比べて半端なく高いです。物語のキーとなる場面では激しく感情が揺さぶられ、胸の中心からじわじわと痺れるような感覚が広がっていく体験を何度もさせられました。

特に後半の展開は素晴らしいの一言に尽きます。

登場人物たちが直面する厳しく困難な現実。その中で必死に抗おうとする、しかし――

そして最終的に明かされる真実、登場人物のたどり着く決意と心情――

最後の一ページにたどり着いた時には一種の清涼感、清清しさを感じました。哀しみの感情が入り混じりながらも一種の清清しさに胸が澄み渡るような読後感。楽観的な前半、悲劇的な後半、そして感動のクライマックス。全編を通して陳腐な言い回しですが、まさに永遠の夏を感じさせます。もはやこの作品のイメージを付随させずに夏を想起することは不可能です。

生半可なライトノベルなどでは決してない、本格的な感動がこの作品にはあります。抽象的な表現を多用したレビューになりましたが、とにかく話の展開を知らないまっさらな状態で、この極上の感動を味わって欲しいです。

イリヤの空、UFOの夏〈その1〉 (電撃文庫) (詳細)

涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫)

・「最高の疾走感と焦燥感
ハルヒの最高傑作であることは間違いありません。

では何が面白いと感じたのか。

焦燥感です。

SOS団団員のアイツは何でもできます。これまでもアイツさえいれば全てが片付いた。キョンと同じく読者にとってもそれが甘えになっていたんですね。最後の砦の陥落 → これは本気でヤバイ! という焦りを共有することができました。

話としては憂鬱の対極に位置します。

キョンが自ら主役であることを決断する回

日常 非日常を含む日常 非日常 のどれを選ぶか、読者が決める回

これまでの全ての話が伏線となっていることに感動しつつ、シリーズ中最高の疾走感に興奮しつつ、あの表情で卒倒しましょう。

・「素晴らしい作品
ラノベというジャンルの中で、頭一つ抜けた秀作ではないでしょうか。ハルヒシリーズの中で、多くの方々が「最もおいしい作品」と賞賛しているのも頷ける作品です。

ただし、この最高な作品を最高なレベルで楽しむには、前提条件として、過去3作品(憂鬱、溜息、退屈)を読んでないといけません。時系列は多少前後したりもしますが、知識としてはやはり初出順で蓄積していくことをオススメします。出てくるキャラクターの背景や出来事にどういうものがあるのか、どういう経緯でそのシーンに繋がるのか、そういった前知識があればより作品を楽しめます。

前3作品ももちろん素晴らしいのですが、これを読むと、もはや前3作品はこれのための序章だったのではないかというほど、胸に訴えてくるものがある作品です。

語り手であるキョンは、この物語でいろんなことに気付き同時に読者も考えさせられます。

少し蛇足ですが、最もアニメ化してほしいけれど、低レベルなデキなら絶対にアニメ化して欲しくないと思うシリーズの中でも重要であり、私的にも大切な大切なストーリーです。

・「ハルヒ最高傑作
これまでの人生の中で様々な媒体の様々な作品に触れてきたが、こんなにも興奮を覚えたのはどれほど前のことであっただろうか。特にキョンとハルヒが再会する場面の描写は秀逸で、そこから最後まではまるで肉をむさぼる飢えた獣の如く本にかじりついていた。

いわゆる「おたく文化」に対して異常なまでの嫌悪感を抱いていたそれまでの私を一気にサブカルチャーの世界へ引きずり込む要因となったのは本作品に他ならない。シリーズ中の最高傑作。これを読まずしてどのライトノベルを読むべきだろうか。

・「読まねば損をする
思わず唸ってしまった。 シリーズ中、一番評価が高い事に納得。表紙が朝倉なのも納得。 最初適当に目を通して読んでいたら、ノンストップでした。続きが気になるので止められなかった。読み終わるのがもったいないと思わせてくれました。欲を言えば普通の長門との学園生活をもう少し読みたかったな。アラを探せばなくもないですが、そんなケチをつける方がケチなわけで、面白いです間違いなく! 時間がある時に読んだ方が良いです。

・「すげえ!
時間が交差する壮大なスケールでおくるハルヒシリーズですが、これはすごすぎでした。今までの作品とも繋がり、ここまで綿密なシナリオは類を見ないです!

さらにキョンが日常を再確認する重大な選択にも必見!これはおもしろすぎる!!

涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫) (詳細)

青の炎 (角川文庫)

・「秀一の消えた青春
映画の後、すぐに原作を読みました。どちらのほうがということもなく、どちらもすばらしかった。ただ、原作の方が長いだけあって、秀一の青春が書き込まれていて、そのはかなさ、切なさが読後に蘇り、さらに辛い思いをしました。人生には思い通りにならないことはたくさんあり、そういう時の選択肢はさまざまあるであろうに、秀一の人生はなぜ、こんな結果にしかならなかったのか。家族も友人も周囲には味方がたくさんいたのに、どうして彼一人こんな重責を背負うことになってしまったのか。若かったからこその行動と言われるであろうけれど、17歳という年齢のもつべき以上の責務を果たそうとした、秀一。その責任感と正義感は賞賛に値するものであろうが、その犯してしまった罪は、自分でも許しがたいものであったと思われ、彼のとった最後の選択は、彼の家族に対する愛そのものでした。読後に何日も何日も秀一のことを考える日が続きました。それほど私に影響を与えた1冊です。

・「純粋に面白かった。
私はもともと、罪を犯した側が主人公となる物語が好きなのですが、その中でもこの話は非常に読み応えがあったように思います。

主人公の櫛森秀一は、何でもこなせる優等生。母と妹と3人で幸せな生活を送るも、母が以前結婚していた曽根という男が突然現れ、家に居座り、我が物顔で傍若無人な態度をとります。

警察も法律も助けてはくれない状況で、いつ終わるとも分からないこの悪夢のような現状に絶望した櫛森少年は、完全犯罪を決行することで家族を助けようと思い立ちます。。

最初から最後まで息を抜けない展開で、終盤などの警察とのやり取りはかなり緊張します。

福原紀子とのラブストーリーも良い息抜きになっていると感じます。

貴志祐介さんの作品は初めて読んだのですが、読みやすいし心理描写もうまい。他の作品も読んでみようと思いました。ぜひ読んでみてください!!

・「サスペンス、悲劇の傑作です。
私はこの本を読んでいる途中で、何度も本の中に飛び込んでいって、殺意に突っ走る主人公を諌めたい衝動に駆られました。まるで弟か後輩が過ちを犯していくのを見守っているようでした。でももっと哀れなのは、女友達の紀子です。彼女の切ない気持ちも、絶妙に表現されています。

・「今まで読んだ中で最も感動した小説。
いかなる理由があろうとも、殺人は厳罰をもって裁かれるべき罪であることは疑いがありません。しかし家族を救うためにそれを犯した秀一がその報いを受けることが哀れでならず、なんとか都合良くハッピーエンドにならないものかと思いつつ頁を繰りました。秀一が重要参考人として警察に尋問されるシーンは、息詰まる緊張感があります。

大人の私の目から見れば、未熟な青年ならではの秀一の身勝手さも目に付きます。ある重要なアイテムを託された紀子は今後良心の呵責に苛まれはしないでしょうか。大型トラックのドライバーは人生に重い十字架を背負うことになるでしょう。そして秀一を信用した山本警部補は、職責を問われることになるのは間違いないでしょう。しかし青春時代とはきっとこんなふうに身勝手で、やたらめったら周りに迷惑をかけるものなのでしょう。

この小説の最終章は、最後の一行までほんとうに美しいです。

・「綺麗な作品
正直、変だと思われるかもしれないが、凄く綺麗な作品に感じた。殺人ながら全くそう言うグロいシーンも無く、主人公の葛藤と心情を繊細ながらも大胆に書かれていたと思う。でも、何処か複雑で、謎めいた所もあった。活字では書ききれない物語。枠に納まらない。優しさ故に、彼は人を殺めることになった。それは一体、どの様な気持ちだったのだろうか。そしてその殺人がバレたから、過ちがあったから、またその過ちが繰り返されてゆく。そして自らの人生を、家族の人生をぶち壊しにしてしまった。自分が良かれとした事が、逆に最悪の結果となってしまった。

あぁ、何て切ないのだろう。思わず涙が溢れた。その後は私の愛読として一ヶ月に一回は読んでいます。

青の炎 (角川文庫) (詳細)

レフトハンド (角川ホラー文庫)

・「面白いです!
被感染者の左腕を引き抜いて、それが一個の生物となって動き回る… いかにも非現実的な、冗談地味たウイルスの登場する物語なのに、ストー リーの運びが巧みで、まったく違和感を感じないまま一気に読み終わってしまいました。ホラー小説に多いドロドロした感じがなく、さらっとス

トーリーが進んでいって気持ちよかったです。詳しくは書きませんが、感動的なエンディングも特筆ものです。

・「パンチの効いたSF傑作小説
かなり面白い。ウィルスの特異性もさることながら、ラストの驚愕の事実は圧巻!イイ本です!

・「見る人が見ればいいかもしれない。
他の方のレビューでは評価が低いようですが、敢えて書きます。私がこれを読んだのは発売直後のハードカバーでした。当時は、パラサイトイブとか、リング、らせんとか、5分後の世界Uとか、バイオホラーやSFがはやっていた時期でした。

そのような小説の中で特にカンプリア紀という進化の大爆発をネタに書いた小説というのは斬新でした。あとでカンブリア紀の生物の本をみたり、コンピュータ上で進化する生物(AL)等の本を読んで、ああ、そういうことだったのか、と何かがつながったような気がしました。

さらに、「イントロンの悪魔 上下」を読むと関連した面白みが増すのではないかと思います。

当時の2007年現在では大したものではなかったかもしれませんが10年前はゲノム解析がいろんな科学雑誌で話題になっていたので、ホラー小説としては面白くなくても、SFとしてなら面白みがあったんです。

そういった意味では一定の評価をあげても良いのではないでしょうか。イントロン、カンブリア、進化、とかに興味があれば見ても良いと思います。

・「グロテスクな症状に似合わないラストシーン
製薬会社の研究棟がLHV(レフトハンド・ウィルス)と呼ばれるウィルスに汚染される。このウィルスに感染すれば、致死率は100%で、発症から死に至るまでに非現実的な症状を呈する。この症状はグロテスクすぎて、笑ってしまうほどであるが、その機序の説明は辻褄が合っていて、素人目には理にかなっているように思える。LHVはスキンケアの開発中に生まれたらしいのだが、そんなことも含めて、ストーリーは小さなどんでん返しの連続である。主人公は思い込みが激しく自分勝手で、その他の登場人物も、保身に長けたどうしようもない奴らが多く、ヒーローが登場する訳ではない。しかし、ラストシーンは切なくて美しい。

・「意外や意外(注、ネタバレあり)
左手が分離する謎のウイルスを巡ってのドタバタ騒動。指示語頻発の文体にどうなることかと思うが、話が加速し始めてからはノー問題。何より事態を収拾しようとする正義漢が一人もおらず、登場人物全員が身勝手な行動をとる辺りが楽しい。そしてラストには思いがけぬ叙情が。

レフトハンド (角川ホラー文庫) (詳細)

quarter mo@n(クォータームーン) (角川ホラー文庫)

・「現実に起こりうる惨劇
 ある町のある中学校の生徒達。表向きは模範学校として有名な良い子の集団。果たして実態は・・・ インターネット、ホームページ、ウェブコミュニケーション。 授業なんてつまらない、大人なんてつまらない、僕たちが生きてるのはこのホームページの中だけだ。 そして過激化するチャットの中で生まれる現実の殺人。

 この非現実的な話は、読んでいくうちに本当の恐怖に変わる。実際にありえないと、誰もが言い切れないはずだ。

・「興味深い。
恐怖とは想像である。 この本にはいくつかの種類の恐怖があり、 どれも考えると恐ろしい。 1つは集団心理。 1つはWeb内の世界との関わり。 わかっていても止められない心理。 よく伝わりました。 長い作品ですが、気にならず、 むしろ、足りないくらいに思いました。

・「ホラーというよりも
数年前に読んだのですが、先日のニュースを見て思い出しました。佐世保の同級生殺人事件。この本のような事件はいつか起きるんではないかと思っていたら、現実になってしまいました。ただ、この本のように集団心理が加わっていなかったことだけが救いです。これからのネット社会に一読してみて下さい。

quarter mo@n(クォータームーン) (角川ホラー文庫) (詳細)

新興宗教オモイデ教 (角川文庫)

・「なんやようわからんけどあいつけったいすぎてかなわんわあ
これはむちゃくちゃ面白い!ハァハァ言いながら読みました、ゾンと中間の気持ちが凄い解る。相手が好きで好きで、でも負けたくなくて引き離されたくなくて、必死で縋り付くんだけど結局人は一人というか、それでも焦がれるのは止められない。あの子じゃなきゃダメだ、ってのがある。

中間ゾンがツボ過ぎて困ります。自分BOXの二人が出てると知らずに読んだので物凄いサプライズに大興奮でした。主人公この二人だろ、って勢いです。逆に言えば主人公の希薄さが際立ってる。透明な存在なのに、作中の誰よりも強力なメグマの使い手で、なのに好きな人であるなつみに ぶつかることもできないジローが凄い切ない。爆弾を作れても爆発させれないというジレンマ というか。最後のシーンは多くの感想サイトで語られてますが、これで良かったのかな 良かったんだ て思います。

・「ぶはっ!おもろっ!
こりゃこりゃ、読んで欲しい一作です。オーケンって、本当に文才があるし、すごい想像力の持ち主だぁ~ね。1992年に初版が出版されているそうですが、そんな前にこんな話を書けるなんて、なんだか今この時代を予見していたような内容でちょっと驚きです。

内容は、題目通り、新興宗教・・・その名も『オモイデ教』を中心に成り立つ小説です。

はっきり言って、めちゃおも!ですので、テンポよく一気に読めちゃいますよ☆私は、小学校の運動会があってる賑やかな運動場の木下で、運動会が終わるまでに読み終わっちゃいました(本とは全く関係ないですけどね)。因みに、表紙の絵がなんだかレトロ画でいい味出してますよ。

・「おもしろかった
大変読みやすい、半日で読めた。

本編ですけど。「こんな青春送りたくないわ!」と思いました。逆に、こんな青春を望むという方は相当病んでますね。

実は興味あるんですけどね、自分が分からないような精神的に苦痛か快楽のせめぎあいみたいなのに。

でも、やっぱり本編の主人公みたいにはなりたくないですね。

始めから終わりまで主人公が全然変わらなかったのは、なかなか愉快でした。

・「男の子が見る宗教の世界?
大槻ケンジが面白い文章を書く人だというのも、しゃべりが面白い人というのも知ってはいたが、彼の本はこれが初めて。一気に読み通す面白さだった。

クラスでも無口で友達のいない大人しい男の子が、女子クラスメートの豹変をきっかけに怪しい新興宗教にであう。そこで不思議なソウルメイトみたいな男性に会い、自分も不思議な力を身につける。

ロックの歴史も分からないし、楽器の名称も良く分からなかったが、高校生ぐらいが大切にする世界観の中から、怪しい宗教世界を分析し、人間が可笑しくなる課程を冷静に描いている。

LSDによる悟り、セックス、超能力、ロックバンド。。。。みんな高校から大学ぐらいまでは、こんなことを真剣に考えていたのでは。また未だに真剣に考える人達もいるだろう。。。

うすぼんやり見えてくる宗教の理想世界が、実をいうとすごく現実的なことを読み終えるころに実感できると思う。

・「ゾン
グミチョコから大槻ケンヂの作品にふれた私。これが二作目になります。暗い過去に囚われ、無機質に、醜く、叫びもがき破壊することでしか自己を表現できない悲しく美しい毒蛾・ゾン。彼に魅せられ、共に生きようと思う中間。この二人の友情とも愛情とも憎悪ともつかない心のやりとりがとても切なく、愛おしくさえ見えてくる。僕はこの作品、ディープでダークなグミチョコだと思う。目立たない空気のような存在の「僕」がオモイデ、中間、メグマに触れ、未知の世界、知らない世界、明と暗を知る。ラストの切なさがいい!

新興宗教オモイデ教 (角川文庫) (詳細)

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

・「伊坂ワールド
小説の中だからこそ作れるミステリーという感じ。

現在と二年前のストーリーが交互に展開していって、それまでの不思議な行動や、些細な会話も全部納得できて、ストーリー的にもちょっと感動できるラスト。

伏線の張り方がさすがだなと思いました。なんとも言えない後味を残すのがすごい。

・「二年前と現在との交錯
引っ越してきたアパートで出会った青年、河崎に、本屋襲撃の計画を持ちかけられる僕。その一方で、二年前の出来事が、河崎の元恋人、琴美を通して語られます。

現在にも二年前にも登場するのは河崎。“二年前”は、河崎にとっては終わっておらず、現在も続いています。本を読み続けていくうちに、現在と二年前がつながってきて、話の全貌が明らかになります。所々に話の謎を解くキーワードが散りばめられているので、細部にまで注意をして読みたい本です。

・「カテゴライズに困る本
ミステリーなんだろう。ミステリーなんだと思う。

でも、印象に残るのは人物の心。

人物の心をこれだけ淡白な文章で表現できるのは凄い。私の場合、人物の心を追って読んでいたので、結構読後はもやもやした。人の幸せとか不幸ってのは、その人物にしか分からない事であって、現実なんて、そんなもんで、そして自分は生きていて・・・・・・

そんな感じでもやもやした作品。読後は悪かった。もやもやしたし。でも、印象に強く残る作品。

好き嫌いではなく、なんかよく分からないけど、凄いなって思う作品。読後の印象が悪いのに星5つあげたくなる作品。

でもって、読後の印象はいまだにもやもやしてるんですけどね・・・

・「優しくて切ない、それぞれが紡いだ想い出
 伊坂幸太郎にあふれんばかりの感謝をしたい。個人としては伊坂のベストに推したい作品。正直、読後言葉を失った。

 言うとすれば大いなる想い出の物語。最後のほうに、椎名がひょっこり現れただけ。だけど、椎名がいないとこの物語は完成しない。そこがまた大きなポイントになっている。

 人と人との出会いや過ごした時間がどれだけ大きいか。出会ったらいつかは分かれてしまう。本作の登場人物の生き方はあまりにも個性的で、訴えるものがあって、残したものがある。完璧な人間なんていない。だからこそ、人と人との出会いがもたらすものは、かけがえのないものだ、と。解説の言葉を借りるなら、それぞれの人生が交差することでもたらされた奇跡か。

 本作が何故爽快な読後感を残すかは、ドルジが関与しているのが大きいのだろう。そしてだからこそ、最後のどんでん返しにつながってくる。意味のないことなんで殆どないと思いながら読み進めないといけないくらい、伊坂はとんでもないトリックスターである。

 全体的に、どの伊坂作品よりも優しさを感じる。現実なようで現実のようでない。文体のせいもあるだろうが、登場人物達のおかげでもあるだろう。彼らの会話戦はいつになく楽しい。ほんとに翻訳物を読んでいるかのように。それまでも小さな伏線にしてしまうのだから、全く気が抜けない。最後の最後に彼らの想いや意志がようやく分かる。そのとき、話とはまた別な感動が待っているだろう。彼らとの出会いに、読者も思わず感謝したくなる。素敵な物語を紡いでくれてありがとう。

 『重力ピエロ』から繋がるような大事なことはあっさり言ってしまう、そんなスタンスが大好き。宗教を絡めてくるあたりがまた本作の巧さだろう。細かいことを気にしないで、どうせならポジティヴに生きてやろうじゃん。そうじゃなきゃ、前には進めない。だからこそ、生きることは楽しい。

・「すげえ。
すごい。その一言に尽きる。物語は現在の普通の大学生・椎名と、二年前の利発的な女性・琴美の間をカットバック形式で進んでいく。まったく違うような話でいて、河崎や麗子さんといった人物が共通して現れて、片方では本屋襲撃、また片方ではペット殺しとの遭遇といった事件が展開していく。理解しきれないまま後半に突入すると、急に現在の椎名が体験する奇妙な事件と、過去の現実味のあるスリリングな事件が結びつき始める。そして、冒頭に張られた伏線や二年前の「思い出」が、一気に収斂して行く。「アヒルと鴨」とは何のことなのか、書店襲撃の意味とは、、、。読了後、物語すべてを見つめた「神様」ボブディランの歌声が頭の中で渦巻いて離れない。

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫) (詳細)

記憶の果て (講談社ノベルス)

・「記憶
気持ちの良い作品ではない。ドロドロとした青春。しかし、この作品には見えない力があり、内容はあまり語れないが後味の悪い爽快感を得ることができるだろう。きっとこの作品に考え悩まされると思う。★5をつけるのには申し分ない作品。

・「面白すぎる。
 作者は当時19歳。未熟な部分はあるが、この小説はジュヴナイルとしては間違いなく傑作だと思う。主人公の厭世観。そして、小説の端々に流れる音楽的センス。 話の主題は自分探しのようなものだが、話の重厚さは天才的。友達との友情と非友情。恋愛と疑似恋愛。あまりに魅せてくれる場所が多い。 そして、この作品は中へ閉じる方へ向かっていく。そこがあまりにぞくぞくする。 天才だと思う。もっと幅広く読まれてほしいと、本当に願う。

・「おもろいよ
SFと推理小説を乗っけた青春小説だと思う。主人公の成長と現実が悲しく、そして美しい。終わり方が私的には完璧だった。同主人公でシリーズ化されているが、これだけでよいような気がする。進みたい方向がわからなくなってしまったからだ。ただこの作品は、(処女作?)相当おもしろい。

・「気が滅入ったぜ・・・!('-,_ω-`)プッ
非常に面白かったです。読後しばらく余韻から離れられませんでした。('-,_ω-`)プッ 荒筋としては自殺した父親の書斎で主人公が一つのPCを見つけるんですけど、そのPCの中にはまるで意思を持ったかのように返答してくる安藤裕子というプログラムが入っているのです。本当に、人間のような返答をしてくる彼女は一体何者なのか?単なるプログラムなのか?それとも人間に限りなく近い何かなのか? 彼女の謎を解明するために仲間を連れて行動するんです。

講談社ノベルズだし、ミステリだと思って読み進めていったんですけど違いました。これはジュブナイル小説ですね。 作者はこれを19歳で書き上げたらしいです。天才ですね・・! その作者の等身大の姿をした青年が主人公です。高校を卒業し、あとは大学入学を待つだけの退屈な日常を淡々と描いています。 文章は良く言えば丁寧なんですけど、悪く言えば地味で退屈に感じることもありました。 だけどその地味で淡々とした文体だからこそ、後半の怒涛の展開が読者の内側に静かに入り込んでくるのではないかと感じました。('-,_ω-`)プッ

物語的にはこんなにページ数多くするほどのものではないと思うんですよ。ただ主人公の心のあり方が延々と綴られているのでこんなにも分厚くなったんです。 とにかく読む者の内へ内へと入り込んでくる文章なので、気が滅入ってしまうかもしれませんが、それでも面白いことは確かです。ぜひお勧めしたいところなんですが、問題はこの本、すでに絶版済みなのです。(^Д^)ギャハ!

・「不思議な不思議なミステリィ
大変不思議な後味のミステリィです。 SFっぽくもあるミステリィ。 自分の脳に残る記憶が、最後には… 読んで損をしないSFです。

記憶の果て (講談社ノベルス) (詳細)
ページ上部へ▲

キーワード検索:

シンプルアマゾン:-CD-DVD-ゲーム-おもちゃ-PCソフト-PC&電子機器-家電&雑貨-時計&バッグ-アパレル&シューズ-スポーツ&アウトドア-ヘルス&ビューティ-ベビー&マタニティ-アダルト | モバイル版(ケータイ)

QRコードケータイからは、シンプルアマゾン(モバイル版)をご覧下さい。

シンプルアマゾンは、安心・安全のネットショッピングAmazon.co.jpの商品を紹介しています。

簡単アフィリエイト:あなたのAmazonアソシエイトIDをアドレスの最後に付けるだけで簡単キャッシュバック!(例:1sas.net/?yourid-22)一度IDを付ければ、シンプルアマゾン内の全商品が紹介料の対象になります。アソシエイトIDはこちらから登録可。


©2008 1sas.net.