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▼読めば読むほど・・・!?:セレクト商品

楽園 上 (1)楽園 上 (1) (詳細)
宮部 みゆき(著)

「上巻は星5つつけたが・・・・・」「「模倣犯」から9年、「楽園」という題名の意味はやはり最後にわかる」「やっぱり宮部みゆきはすごい!!!」「職人仕事」「底無し沼」


カシオペアの丘で(下)カシオペアの丘で(下) (詳細)
重松 清(著)

「最後まで、泣かせます。」「幼き日の輝き」「木馬と観音と星々の紡ぐ物語」「下巻は一日で読了」「北海道の雪」


禁断のパンダ禁断のパンダ (詳細)
拓未 司(著)

「すごく面白いです。けれど・・・」「ラスト1行でミステリーとして完成する!!」「星5つ。頂きました!!」「インパクトがあっておもしろいです。」「将来性を加味して・・・」


B型自分の説明書B型自分の説明書 (詳細)
Jamais Jamais(著)

「B型って・・・」「説明書の作り方として読むこともできる。」「B型の良さが良く判る本」「日本人のみ大好き血液型分析」「くだらない!」


ダイイング・アイダイイング・アイ (詳細)
東野 圭吾(著)

「こわぁ〜」「東野圭吾はやはりいい。」「東野圭吾らしさ」「主人公に魅力がないのが一つの鍵?」「上品な怖さ」


いつから、中年?いつから、中年? (詳細)
酒井 順子(著)


三面記事小説三面記事小説 (詳細)
角田 光代(著)

「人間の物悲しさを感じる作品だった。」「私の中の不謹慎な部分」「心がヒリヒリと、痛かった!!」「歪んだベクトル」「素晴らしい想像力。」


暴走老人!暴走老人! (詳細)
藤原 智美(著)

「年をとること、生き難さへのまなざし。」「「暴走老人」この言葉がすべて」「老人がキレル訳と今の社会」「藤原さんは時にこんなのも書くのか、、、」「「万人の万人に対する闘争」」


医学のたまご (ミステリーYA!) (ミステリーYA!)医学のたまご (ミステリーYA!) (ミステリーYA!) (詳細)
海堂 尊(著), ヨシタケシンスケ(イラスト)

「海堂尊はハートが熱い」「中高生向けといわず」「中学生が、突然、大学の医学部で研究者になる!」「シリーズリンクが沢山あって嬉しいね」「読後感爽やか」


ありがとう、さようなら (ダ・ヴィンチブックス)ありがとう、さようなら (ダ・ヴィンチブックス) (詳細)
瀬尾まいこ(著)

「魅力的な中学生たち」「こんにちは、瀬尾学級」「温かくて、大好きです」「ありがたい」「瀬尾さん、がんばれ!!」


ひとり日和ひとり日和 (詳細)
青山 七恵(著)

「おもしろかったです」「退屈な若者へ。」「心に持つ孤独」「ほとばしる青春を描いた力作」「期待以上の面白さに思わず満点。」


乳と卵乳と卵 (詳細)
川上 未映子(著)

「今後が楽しみ」「似ているようで似ていない、他のどこにもない未映子ワールド」「テーマは自分の「からだ」」「テンポの速さ」「ちちとらん」


幸福な食卓 (講談社文庫 (せ13-1))幸福な食卓 (講談社文庫 (せ13-1)) (詳細)
瀬尾 まいこ(著)

「瀬尾節」「読み手の読み方で評価がかわる。」「大切にしよう」「☆ふんわりとした感動☆」「見守るって難しい」


A型自分の説明書A型自分の説明書 (詳細)
Jamais Jamais(著)

「B型自分の説明書と両方を並べて読みました。」「意外といいかも。」「いいとこついてます。」「娯楽本」「小さい字の「本音」が楽しい」


AB型自分の説明書AB型自分の説明書 (詳細)
Jamais Jamais(著)

「AB型自分の説明書」「ABの誤解がとけます」「面白いです!」「あくまでも読みものとして楽しむもの」「ネタとして使える!」


図書館の神様図書館の神様 (詳細)
瀬尾 まいこ(著)

「文学のススメ」「いろんなことを育んでいる」「そう、文学はおもしろい!」「やられた!」「図書館に神様は本当にいるのです。」


螺鈿迷宮螺鈿迷宮 (詳細)
海堂 尊(著)

「『ジーン・ワルツ』の誕生と『螺鈿迷宮』の死」「白鳥君は地味だけど」「今まででは一番面白い。」「傑作です」「冒険譚。」


ありがとう、ごめんね、そしてさようなら―家族からのラブレターありがとう、ごめんね、そしてさようなら―家族からのラブレター (詳細)
重松 清(編さん)

「切なくて温かい」


おひとりさまの老後おひとりさまの老後 (詳細)
上野 千鶴子(著)

「本当に上野千鶴子が書いたのだろうか」「自由の気概に満ちたノウハウ本」「賛同するかどうかは別として、読む価値はある」「老後の不安要素を消してくれ、元気づけてくれるのが本書です。」「今を生きるために老後を考える−目からウロコの一冊」


私は名もない毛もない きみまろと申します私は名もない毛もない きみまろと申します (詳細)
綾小路 きみまろ(著)


「育てにくい子」と感じたときに読む本「育てにくい子」と感じたときに読む本 (詳細)
佐々木 正美(著)


阪急電車阪急電車 (詳細)
有川 浩(著)

「ほんのひととき交わる人生」「ほんわか人生物語」「電車は「人」を乗せて走っているんだよ。」「書きたいものを書く潔さ」「繋がりがよかった」


ジョーク世界一―毎日笑って半年笑えるジョーク世界一―毎日笑って半年笑える (詳細)
クリント西森(編さん)

「本当に笑った」


図書館戦争図書館戦争 (詳細)
有川 浩(著)

「焚書は最大の野蛮」「ハマりました!」「子供の夢も守ります」「女性には星5つ、男性には星4つ」「魅力的なキャラクター」


わかっているのにできない、やめられない―それでもADHDと共存する方法わかっているのにできない、やめられない―それでもADHDと共存する方法 (詳細)
中山 玲(著)

「どこまでも具体的なサバイバル法」「素晴らしい!」「頭がクリアになったみたいです。」「生活にすぐ役に立つサバイバルガイド。」「いかに善く生きるか?」


▼クチコミ情報

楽園 上 (1)

・「上巻は星5つつけたが・・・・・
9年前の事件−『模倣犯』−に関わったライター前畑滋子のもとに奇妙な依頼が持ち込まれる。12歳で事故死した少年・萩谷等に超能力があったのではないか。彼は隠蔽されてきた少女殺害事件を、発覚前に「絵」の形で予知していたという。彼は他にも多くの不思議な「絵」を残していた。彼の死後それに気づき驚いた母親・敏子が、息子の能力の真偽を調べてほしいと頼み込んできたのだ。

9年前の事件で大きなダメージを受けた前畑の再起、等の超能力の謎、息子を失い大きな悲しみを背負った敏子の「喪の仕事」、そして少女殺害の真相・・・などの要素が絡む。

(以下、内容にふれています)上巻は、まるまる一冊等の「絵」、能力の謎に費やされるから驚く。宮部作品にはすでに超能力を扱った著作があるが(『龍は眠る』『クロスファイア』など)、超能力の検証にここまでページを割くような作品ではない。『模倣犯』での暴走を悔いる前畑の慎重ぶりが伝わり、徐々に謎に迫っていく過程にぞくぞくさせられ怖いような迫力があった。特殊能力を持つ人間(しかももう彼はこの世にはいない・・・)の悲哀が溢れ、前半のクライマックスとしてずっしり重い。だが少女殺害事件に重きを置いて読むならば、とんでもないスロースタートだ。少女殺害事件の核心になかなか近づかないのは、前畑と敏子の心の機微、敏子の家の歴史などもかなり突っ込んで書かれているせいもある。なんとまあ今回も丁寧すぎる程に細かいことを書き込んでいているなあ、と感じる。このあたりは好みが分かれるだろうが、後でじわじわ効いてくるのでこらえて読んでいただくとよいと思う。・・・とは書いたものの、事件の方がぼやけてしまった感はあり、なんだかもやもやするんだなあ・・・(下巻のレビューに書きます)

・「「模倣犯」から9年、「楽園」という題名の意味はやはり最後にわかる
「模倣犯」から9年後。「あの事件」の呪縛から逃れようとしている、フリーライター前畑滋子を描くスピンオフ作品。

いつもタイトルが秀逸な宮部作品だが、「模倣犯」と同じく「楽園」というタイトルの奥深い意味は最後にわかる。ここで書くとネタばれになるが、その部分の宮部氏の文章は、呼んでいて鳥肌がたつほどの迫力だ。こうした宮部節は作品の随所にいつもある。人間に対する鋭い洞察力、対象をその瞬間だけ遠くに突き放した結果得る残酷なほどの人間の持つ現実の姿。編集者は本の帯に書くキャッチコピーに困らないだろうなといつも思う。

宮部氏の作品の例にもれず、冒頭の数行を読んだだけで虜になってしまった。とうとう深夜までかかって上下巻読了。

ストーリー展開と人物描写のうまさもさることながら、陰惨な事件の中でも作者の暖かな目線が読んでいてホッとする。

先日お話した、ひとり息子を亡くした53歳の女性が、愚直すぎるほどの人生の中で掴み取ったものを最後に昇華させる展開は本当に見事。人間の持つ、はかりしれない可能性、強さやかしこさは、学歴ではなく、どう人生を生きてきたかで決まるのだと痛感する。

そして、最後に本当に爽やかなエピソードが残されている。 これはこの作品に、奥行きを与えていると思う。

「模倣犯」を呼んだ人も、読んでいない人も、「楽園」は楽しめると思う。しかしこの本を読んだら「模倣犯」を読まずにはいられなくなることは確か。

お奨めです。

・「やっぱり宮部みゆきはすごい!!!
冒頭の数行を読んだだけで、読者を惹きつけ小説の世界に入れてしまう。話の先が読めず、読み出したら止まらない。彼女のストーリー展開と人物描写のうまさには、毎度のことながら脱帽です。陰惨な事件でありながら、下巻の最後にホロリとさせられ爽やかな読後感にも満足しました。事件ものからほのぼの系、超能力、時代ものまで幅広い世界を描く彼女ですが、やはり真骨頂は、長編事件ものですね。『模倣犯』を読んでいると、【前畑滋子】の人物像等がよくわかるけれど、読んでいなくても問題のない内容立てになっています。宮部みゆきは、才能が豊かに湧き出るすごい作家と改めて実感しました。

・「職人仕事
さすが宮部みゆきの仕事という他ありません。導入部はややスローなものの、次々とギアチェンジしていって気がついたら小説の世界に引きこまれています。

「模倣犯」から9年後の前畑滋子はトラウマを引きずり、ライターとしてはリハビリ中という風情なのですが、不思議な能力を持っていたという亡き少年の母からの依頼に次第に持ち前の突進力を取り戻していきます。その過程にまたもからんでくる「網川浩一」の影…。次第に浮かび上がる新たな事件の謎…。

少年の母や周辺人物の造型も「いるんだよね、こういう人」と親しみすら湧いて来るのも宮部作品ならでは。上下巻の長さを全く感じない、一気読み必至作品です。

・「底無し沼
時を忘れて、引き込まれてしまった。事件、超能力、それを調べる女性ライターという筋書き。次々に、想像もしていなかった方向に物語りは展開し、一刻も早く、先を読みたくなる。

内容は非常に重いものであるにも関わらず、著者の文体は、比較的軽妙だ。そのため、すいすいと先へ先へと、読み進みやすい。

物語主導で作品が進んでゆき、心理描写は細緻だが、内容があまり寸断される事はない。文中のいたる所で、登場人物の性格や気質などを、定型化しながら分析している。これは、著者の作品では、割合よく見掛ける事だ。

下巻では、想像もしなかった展開に驚いた。ただ、あるところまでは、少しばかり、平板な印象も受けた。読み進むにしたがって、この作品は、全体として、何を描こうとしているのだろう?という疑問が、脳裏をよぎる。

その答えは、下巻の最終章「楽園」にある。このまとめ方は、見事と言う他ない。著者の才覚に、思わず身震いした。

一度読み始めると、容易には抜け出す事が出来ない。つまり、この作品は、底なし沼だ。

楽園 上 (1) (詳細)

カシオペアの丘で(下)

・「最後まで、泣かせます。
あっという間に読んでしまいます。そして、いつの間にか自分も幼い頃カシオペアの丘で星を見つめていた幼馴染の一人になってしまいます。それぞれのもう帰れない場所とこれからの人生とそして一番きらめいていた時間を取り戻しながら、号泣します。

・「幼き日の輝き
ずっと涙がとまらないまま読み終えました。単に病にかかった男の話だったら、こんなに泣けなかったと思う。主人公含め、幼なじみ4人が星空の下に約束を交わしてからその後の、それぞれの人生を丹念に描いているからこそ深みがあるんです。その中で倉田千太郎が関わった過去の炭鉱事件でのエピソードが最も重要な物語の核となり、運命はトシと母親の〈倉田〉との因縁、シュンとミッチョの秘められた過去、北都観音での過去への清算…とメリーゴーラウンドの如く回り続ける。私はそんな中で雄司の存在に一番癒された。おちゃらけているようで実は自分を道化にしながら周囲の暗くなりがちな雰囲気を和らげるユウちゃんの優しい思いやりが最高に胸に響いた。下巻の〈東京〉の章で“俺が語る。北都に帰ってきたアークトゥールスと、東京に帰ってきたスピカの物語を、俺が語る…”では、アポロ12号にまつわる話を含め彼特有のユーモラスな語り口に笑ったり泣かせられた。誰かを憎んだり、自らの罪を背負って過去と断絶してきた者たちの贖罪の物語を読んで、人の弱さや強さを愛おしく見つめる作者の優しい視点が伝わってくる。空から降る雪を、雪は星だよ、わたしたちの街に降りそそぐ白いものは星なんだよ、という言葉に心から涙が出ました。大人のための上質な夢物語ですね。絶対にハンカチをお忘れなく!

・「木馬と観音と星々の紡ぐ物語
仲良し4人組がこっそり登る夜の丘からみた星空に始まる物語。

キーワードは「メリーゴーラウンド」ですが、700ページに及ぶ長編は読み始めるとジェットコースターのように一気に読めてしまいます、というか読まずにいられません。

特に下巻で様々なひとの思いが集約されていくに連れ、もう星が出ようが雪になろうが、目を離すことはできないでしょう。

そして読後……必ず身近にいる大切なひとのことを、もっともっと、いとおしく思うようになることでしょう。

章ごとに語り手がバトンタッチして進んでいく手法も見事です。まるで星の点つなぎをしながら、最後に一枚の絵ができあがるような…まあとにかく読んでみてください。悪いことはいわないから。

・「下巻は一日で読了
久しぶりに、一日で読破できた本に巡りあえた。ハリーポッターの第1巻以来のことだ。55歳をまもなく迎える。この年になって音楽はHIP HOP系R&Bが好きになった。音楽が、今、一番の癒しだが、読書は、涙がたまって次の行に進むことができなくても、癒されるものなのかもしれない。作者は私よりも10歳も若い。なのに私よりも長く生きてきたひとにしか知りえないこの世界の癒しを知っているようだ。読んだほうがいい。どうにもならない、どうにもできない共感という癒しがある。

・「北海道の雪
これまで発表された著者の作品では、許す許されるという関係が、度々テーマとされている。しかしながら、許す許されるという言葉自体は、ほとんど使われなかった様に思う。この作品では、言葉上も、ダイレクトにその事が、主要な骨格を形成している。

クライマックスは、第十六章「楽園」だ。許しを乞う数名は、北都観音のスロープを登る。この時に、本質的な意味で、皆が許されたのだろうか?

ここで垣間見える、雑多な宗教観には、宇宙的な広がりすら感じる。生命の輝きをもってして、宇宙までをも表現しようとしていると見ると、深読みし過ぎか?

北海道の雪は、東京のそれとは、随分異なるらしい。主人公一家が、それに触れる事が出来て、本当に良かった。

カシオペアの丘で(下) (詳細)

禁断のパンダ

・「すごく面白いです。けれど・・・
はっきり言って、素直に面白いです!!ただしそれは、ミステリー小説としてではなく、美食を題材にした普通小説としての面白さです。一応、全編を通してミステリー的な匂いは漂っていますが、それは物語を進行させるための少量のスパイスとしてしか機能していません。そのため、この小説のミステリーとしての評価には難しいものがあります。骨太のミステリーを楽しみたい、という人にはオススメできませんが、私としては充分に面白かったです。面白ければジャンルなんてどーだっていいじゃん!!と思える世界観を持った作品です。その点だけを評価すると、面白さにおいては、「このミス大賞」シリーズの中では、「チームバチスタの栄光」と双璧を成すのではないでしょうか?そういえば、「バチスタ」もミステリー色は薄かったですね・・・「このミス大賞」は、「この小説が面白い大賞」に変更した方がいいのでは・・・

・「ラスト1行でミステリーとして完成する!!
あらかじめ、ここのレビューや他のブログなどで、この作品の評価を拝見してから読みました。ミステリーとしては・・・みたいな批評が多かったので、特に期待せずに読み始めました。途中までは、皆さんの仰るとおり、主人公である料理人・幸太の登場するシーンだけが面白く、謎解きの部分などはイマイチだな、と思ってました。しかし・・・しかしです!! ラスト1行を読んだ瞬間、思わず「おお!そう来たか!!」と叫んでしまいました。その意味を理解しないと、この作品のミステリーとしての良さは分からないはずです。読者に想像の余地を残した、結構深い読後感になると思うんですけど・・・(ちなみに、ラストは幸太がアレをアレしてるんじゃないですよ。何か、誤読をしている方が多いようでしたので・・・念のため)これから読む方は、ぜひ間違えて読まないようにして下さい。面白さが半減しますよ!!

・「星5つ。頂きました!!
まず表紙が可愛く、目に飛び込んできたので買ってしまいました…☆あまりこてこてしたミステリーが苦手な私なので、「このミス大賞作品」は、読めるかな〜なんて思っていたのですが…。そんな私にも読みやすい、しかもとても描写が美しい作品だと思いました。あまり内容を詳しく書くと、ネタバレというやつになりそうなので控えますが、最終章に入ってからの展開が面白すぎて、一気に読んでしまいました☆オススメです◎

・「インパクトがあっておもしろいです。
★内容的にも十分インパクトありました。グイグイと物語に弾き込まれて結構、おもしろかったです。★おいしいそうなお料理の数々に思わずフレンチで食べに行きたくなってしまったほど…。料理学校卒の方が書いただけあってお料理に関する知識が、とても良かったです。★そして、お話的には怖い!!とにかくラストも衝撃的。★味覚を追う方って…それだけしか見えなくなってしまうっていうお話がもたらす事件でした。う〜ん、私はもちろん普通のお食事で結構です^^;

・「将来性を加味して・・・
少々甘めの星4つだ。というのも、ミステリーとして読むと、思い切り肩すかしをくらってしまう内容だからだ。だが、普通小説として読むと非常に面白い。おそらくは、極端に賛美両論分かれる作品だろう。複雑に練りこまれたプロットや、ラストに登場する意外な犯人等々の、ミステリーならではの面白さは希薄で、どうしてこの作品が「このミス大賞」に選ばれたのかと、首を捻ってしまう。しかしながら、それ以外の部分は抜群に面白いと思う。(特に、主人公が軸になる美食パートと最終章のスピード感溢れる展開)新人にしては文章も上手いし、的確で美しい比喩や、ラストの不穏な締め方など、そこらかしこに豊かな才能の片鱗がうかがえる。現在活躍中の作家の中にも、デビュー作は今いちだが、その後新しい作品が出る度に上手く、面白くなっている人もいる。たぶん、この拓未司という新人もそのタイプだろう。選考委員たちも、それを期待して大賞に決めたのだろうと思われる。とりあえずは、次の作品も読んでみたいと思える、楽しみな作家だ。

禁断のパンダ (詳細)

B型自分の説明書

・「B型って・・・
 今まで、いろんな血液本を見てるけど、読めば読むほど、笑いながら否定したり、肯定したり、当たってるからムカついたりする本はなかなかないと思います。あっと言う間に読み終わっても、何回も読んでしまう本です。表紙のタイトルに惹かれて買ったのですが、同じB型の人と二人で読むと、もっと面白いです♪(B型は大人数は苦手なので二人とかで声に出して読むと、あてはまる事だらけでウケすぎ!!!!!!!!) 著者がO型なのに、ここまでB型を観察して分析するなんて驚きましたが、数少ない理解者として感謝したい所ですが、嬉しいと言うより、当たりすぎていて、今更ながらに、「B型ってひどいな」と落ち込みそうですが、前向きな思考を持ち合わせてるので、すぐに「まぁいいか〜」と。 誰からもレビューがなかったので、ぜひ、B型の人には買って欲しくて載せました!もちろん身内や彼氏彼女がB型で常日頃から、B型の行動が不可解に思ってる人にはお勧めですね。読めば納得しますよ!!私も3冊買って友達にもあげました。

・「説明書の作り方として読むこともできる。
A型自分の説明書が出てから、両方を並べて読みました。ああ、説明書はこうやって作る方法があるのだと勉強になりました。世間で言われていることを、そのまま断言するのではなく、利用者の方に合っているかどうか判定してもらい、それがそのまま利用できるようになる。個別の人には当てはまらない場合であっても、その人が当てはまらないという個人の説明になるという点で優れていると感じました。また、最初から最大のO型を狙うのではなく、少数のB型から市場を開拓するというマーケティング戦略としても優れていると感じました。

家族でB型がいるので、当てはめながら読んでみました。この場合は、純粋に楽しみとして読みました。

・「B型の良さが良く判る本
こんなタイプ、こんな性格と決めつけられると反発するB型ですが、こんなところもあるよね〜と絶妙な言い回しで言われると盛り上がります。この本は、そんなB型のちょっとズレていて、そしてそんなズレてる自分が好きで、自分で自分自身の取り扱いに困るところを楽しく書いています。

買ってまで読むか?という点では、プッと吹き出すところ(下手すると爆笑)満載なので、是非買っておうちで楽しく読むことをオススメしたいところです。文字と行間が大きいので、この価格(定価1,000円)とどうなんだ?というコトもちょっと思ったけど...私は面白かったので、買って良かったと思いました。B型友達と呑みながらこの本で大笑いしたいなぁと思います。

・「日本人のみ大好き血液型分析
こういう本がまたその血液型に性格付けをしていく世界的に見れば根拠の無い血液型の性格判断だがここまで浸透してしまってはもう流れに身を任せるのみ(笑)自分は何型だからこういう性格というマインドコントロールなのだが野暮なことは考えず読みましょう納得・爆笑・あーるある反対論者の私が読んでも残念ながら楽しい本でした(笑)やっぱり私も日本人です

・「くだらない!
B型の主人が買ってきました。

B型自分の説明書 (詳細)

ダイイング・アイ

・「こわぁ〜
謎が非常に多いため、眼前に霧がかかっているかの様で、早く続きを読みたくなる。そして、読み進んで、霧の中から現れたものは、本当に怖い。表題は、内容を見事に反映している。

何も幽霊話ではない。いつ、自分が当事者にもなりかねない、死亡交通事故にまつわる話だ。主人公が本文中で考える様に、事故処理がビジネスライクになされ過ぎる。被害者の心情に対する償いすら、金銭という形で、かなり形式的に処理されてしまう。

本書は、こんな交通事故処理の在り方に、最大限に抵抗しているかの様だ。眼を象徴的に取り上げてはいるが、本質は、眼のさらに奥にある。

本作品は、小説雑誌に約1年間にわたって連載されたらしい。私もいくつかの小説雑誌を読んでいるが、連載作品のうちいくつかは、次号の発売が待ち遠しい。本作品の様に、一刻も早く先を読みたくなる作品を、雑誌の連載で読まれた方は、さぞ待ちくたびれた事だろう。

本文中に、「眼に引き込まれる」という表現がある。同様に、本書に引き込まれる。

・「東野圭吾はやはりいい。
怖いけれど、そうだよなあ、交通事故の加害者は被害者のことを早く早く忘れようとするけれども被害者とその家族は一生忘れることはできない・・・不条理な死をどのように受け止めていくのか・・・ホラーのような出来栄えですが、この本にも作家東野圭吾の姿勢がまた貫かれていて、うーんやっぱり東野、最高です!

・「東野圭吾らしさ
霊 催眠術 記憶喪失とサスペンスには反則に近い要素が東野圭吾らしくないような気がした。しかし、それがいい風に働いていたように思う。事件の犯人・被害者・関係者の繋がりや表現の上手さは安心して読めた。 今現在世間で問題視されている交通事故・飲酒事故・刑の軽さなど被害者と加害者の考え方にも当然違いがあり気持ち悪い想いが残る。1日で読めた。

・「主人公に魅力がないのが一つの鍵?
東野さんは本書以外にも交通事故をテーマにした小説を書かれていますが本書は、1.交通事故で人を死なせることはどういうことなのか?2.人が死ぬときにその魂・その心はどうなるのか?をテーマにし、得意のミステリの要素も絡めて描かれています。

母娘の魂が入れ替わる「秘密」と前後する10年程前に週刊誌に連載されたものですが、多くの東野さんの作品らしくなく、主人公に人間的な魅力が全くありません。

もう少し言えば文章に書かれていなくても、近著「夜明けの街で」の主人公の不倫相手(もう1人の主人公)のように魅力がある人間なんだろうと想像することもできません。

そのことが読んでいる間頭から離れず、東野さんはなんでこんな作品を書いたのだろうとずっと不信に思いながら読み進めましたが、交通事故が一つのテーマになっており何も事故をする人は特別な人である必要はなく、どちらかと言えば人間的に魅力に欠ける、普通の人物を主人公にすることで、年間に1万人もの死亡者を出している交通事故、しかし、人を殺しているにも拘らず3年程度の執行猶予ですまされる死亡事故の事実を読者(=普通の人)にも深く考えて欲しくて、あえてそうしたのかと途中から思い、納得することができました。

そして、これが全て正しいとは思いませんが、人が死ぬときの心の行方、その人の目が宿す力について東野さんが出した、自分では想像することのない一つの衝撃の結論と合わせて考えて、「秘密」「白夜行」等の傑作には及びませんが、☆5つ(=十分に読み応えがある)としました。

・「上品な怖さ
上品な怖さというか、ひたひたと伝わる恐怖を、ぞくぞくと伝える作品だ。一気に読んでしまった。また、新しい発見ができた。この作者の作品は、ひとつとして、期待をうらぎることがない。

ダイイング・アイ (詳細)

三面記事小説

・「人間の物悲しさを感じる作品だった。
すごい、角田さんすごすぎる。 実際の事件を元に、フィクションで書かれた物語。 でもここまでぐぐっと読者を引き寄せて 読ませる角田さんの文章力というか想像力がすごい。 どれも事件が起こるまでの加害者(加害者家族)の 心理が描かれている。 フィクションなのに、実際にこの事件の背景には こういうことがあったんじゃないかって思いながら 感情移入して読んでしまった。 短編になっているけど、面白くてやめられず一冊一気読み。 人間の物悲しさを感じさせられた。新聞記事の結末から始まるので、この小説はミステリーというより落ちていく人間の心理を描いた作品って感じ。とにかくぐぐっと読ませられます。

・「私の中の不謹慎な部分
 なんだかとってもイカガワシカッた。三面記事の、誰もが「ああ、あの事件…」と思い出す事件。ちょっとひそひそ声で話さなければならないような、いわくありげな事件。 そもそものネタがそうなのだから、作風はダークである。そして、意外でないところ、多分みんなそんな風に下世話に想像しているんだろうな、というところに落ち着いていく。下品な想像、下劣な妄想を共有するような後ろめたさで読んだ。 そして、作者得意の隠しアイテムは、橙色のイメージ。それは旅館の豆電球だったり、部屋に差し込む夕日だったり、回想の中の姉の水着だったりして、すべての短編に織り込まれている。 「三面記事小説」は、通俗を極めた作品集なのだ。

・「心がヒリヒリと、痛かった!!
 読みながら、悲しくせつなく苦しく…心がヒリヒリと痛くて、でも読むのを途中でなんてやめられなかった。それほど力のある作品集です。ひとことでは言い表しにくい複雑な感情を呼び起こされる、こんな読書体験ができることは、めったにありません。プロの作家の想像力に圧倒され感服です。とくに「永遠の花園」がよかった。退屈な町を憎んでいる中二の亜実と、親友の菜摘と、担任教師との三角関係…といってしまうと下世話そのものですが、この作品の中に閉じ込められた美しいような美しくないようなもの、残酷なもの、悲しいものたちに心を奪われました。他にも心が痛く苦しくなるような作品ばかりです。角田さんはここ数年、階段をどんどん上へと登っている感じがします。すごい小説家になりました。

・「歪んだベクトル
歪んだベクトルがここにも、あそこにもある。三面記事は日々、新聞の片隅に載り、目にする人もしなかった人も知らぬ間に流れ去ってしまう。印象的な事件として、ある人の心にはひっかかり、ある人には空気のように見えないもののようだ。角田光代さんが描いた6篇の事件の裏側は、事実と想像の狭間で読者に軽い、あるいは重い齟齬を与える。

殺人。「殺す」「殺される」という言葉が横行する三面記事。一見して、「?」と感じるものが多いが、そこに人間の傾いた、なすすべのない心理を探ってゆくこの作品は、凄まじく、底のない穴のようだ。(6作品のなかには殺人に至らないものもある)

人は、思いのままにならない現実が極まると、結局、その現実を壊しにかかるのか。一線をこえる、その瞬間は、誰にもわからない。わからないからこそ、そのうしろ昏さがおそろしい。

「光の川」は、もしかしたら自分にもふりかかるかもしれない現実。老いた親4人がこうなったらと思うと、やりきれない。「ゆうべの花火」は、「警察沙汰にすることで、彼の人生に関わることができるか否か。」という一点で慄然とした。そのリアルさに息を呑みつつ、昏さをたのしんだ短篇集。

・「素晴らしい想像力。
実際にあった三面記事だが、確かにその裏側にはこのようなドロドロとした人間模様があるのだなーと感じさせられる。この僅かな記事から、話を膨らませて小説にする著者の想像力にはひたすら頭が下がる。やたらとリアルなところが、また凄い。これだけ世の中が病んでいるにも関わらず、どこか優しくもあり、救いがるような読後感は、この著者無くしては生まれない作品であろう。

三面記事小説 (詳細)

暴走老人!

・「年をとること、生き難さへのまなざし。
50歳がらみの男性に殴る、蹴るの暴行をふるう老人二人組を偶然目撃。ネクタイにジャケット、きちんとした格好の老人たちなので、そのキレまくる姿は衝撃!「いったい日本人はどーなっちゃってるの?」「どこが、美しい国なの?」。『暴走老人!』という言葉がぴったり!この本を読んで、いまどきの老人がなぜキレるか?わかった気がしました。そして、日常的な生活感覚での私自身(まだ老人ではない)のキュークツ感の正体もみえてきました。せわしなく、あくせくした社会の空気、他人に不寛容な人間関係こそが怖い。私たちは「透明な(みえない)ルールに乗せられて、どこへ運ばれていくのでしょう?知っておいたほうがいいです。わかっていれば流されず、自分の人生、よりよく生きることができそう。「暴走する新老人」批判じゃなく、「お年より」(年をとること)の生き難さへの眼差しが、この本の根底にはあります。作家のそのやさしさがとってもいい感じです。

・「「暴走老人」この言葉がすべて
最近、普段は温厚なのに突然キレたり、店員に暴言を吐く老人が増えていることをみんな実感してたと思う。電車の中で、銀行の窓口で、病院で。そういうのを見たとき、「え?なんで?」「変な人がいるもんだ」「そんなこともあるの?」と理解できず自分の中にしまいこんでいた。行き場をなくしていたその不思議な実感が、この「暴走老人」の一言を見ただけで形をとって納得できるし、他の人にも教えたくなる。この「暴走老人」と言う言葉で、これまでのもやもやが「あっ、あれはそうだったんだ!」となる。この本のすごいところは、そこだ。実際の本の内容は題名から受けるイメージと違うんだけれども・・どこぞで見かけた著者インタビューでも、題名だけ見て「老人いじめの本」と勘違いして延々と抗議してくる「老人(まさに暴走している)」がいたことを話していた。

でも内容は著者は老人にとても同情的で、「こんな老人を見かけたよ、どうしてだろう、世の中が老人に合わないのかな、かわいそうだな、そりゃストレスもかかるよね、老人には大変な時代だなあ、これが原因かな、それともあれかな、」というような話が続く。キレる若者をあつかった本に比べて、その優しさに拍子抜けすることは間違いない。とにかく、内容じゃなく題名に星5つ。この題名を得て、ようやくこの老人問題をみんなで話し合える地盤が整った。「暴走老人てなによ?」ってところからだけど。

・「老人がキレル訳と今の社会
藤原さんが統計ではなく身近に遭遇した怒る老人を見たことから、自分なりに考慮したキレる老人についてのこの本は、そういう老人に辟易してた私には目から鱗の1冊になった。何故ここで、何を目的に、何時までも怒り続けるのか。キレル老人に遭遇した人には、共感出来る人が多いのではないだろうか。その理由が少しだけ理解出来たような気持ちになるのがこの本だった。高齢者に内面化されてるテリトリー感覚と、私たちとの超えがたい落差の理由。システム化による透明なルールは、内面の秩序として一般化するが順応出来ない高齢者が情動で爆発。客の自尊心まで奉仕することが求められる感情労働が今の社会などは、図書館で働く私に溜飲する指摘だった。

・「藤原さんは時にこんなのも書くのか、、、
 ははははと、笑っては失礼。最近この人たちと年齢が似てきたレビュアーですがー幸い?女性です、わたしは。幸いと書きました。本当はこの世代中途半端なんですよね。先が見えていて、何してきたんだろうか、、、考えるんですよね。老人力とまでいかず下からのつきあげ上からのクレーム。 どうすりゃいいんだよーと、暴走族世代だったかもしれない。わたしは怪我させなければ。己であばれていればばからしくなるのではと思いますが。しかし、この人達を責めることはできません。いずれわれ等もチョイ悪親父から、暴走老人になる可能性大。 巷では迷惑おばさん真っ盛り。いまのうちに街中に居ても山奥にいるような穏やかな気持ちを作る練習にはげまなくては、、、まー練習というのもへんですが。広い心の人とでもなれればいいかななんて。

 一読推薦いたします。

・「「万人の万人に対する闘争」
 最近父親の携帯電話の機種変更に付き合った際、何が気に入らないのか突然父親が店員をどなりつけた。その場は事なきをえたが、父親に原因を尋ねてみると、あまりに複雑で巧妙な契約システムに加え、何を聞いても店員がニコニコしているのが癇に障った。現役時代、営業マンとして各地を飛び回っていた時の感覚からは店員の無機質な対応が信じられなかったという。家庭では温厚だった父親の豹変に、私もショックを受けてしまった。   本書で紹介されるケース―自動販売機でタバコを買うのが遅いと殴り合う。コンビニで長時間の立ち読みを注意され、チェーンソーまで持ち出して逆ギレする。邪魔な歩行者にけたたましいクラクションで威嚇する―これらが驚きなのは、私の父親と同様、分別をわきまえた年齢であるはずの老人たちの暴走行為であることだ。  小説家である著者は、私と同様、日常生活でたまたま見かけたこれら「暴走する老人」たちの姿をきっかけにして、現代の激変する「時間」感覚、「空間」感覚、そして今やマニュアル化した「感情」に老人が暴走する理由を探るが、あくまでも「暴走老人」は手がかりであり、本質ではない。  著者は、暴走行為は激変する環境に乗り遅れた、あるいは読み違えて「孤立」した人間の反動的行動であると指摘する。つまり、断絶的な世代間ギャップが問題なのではなく、暴走はあらゆる世代に共通する連続的な現象となりうるのである。  感覚がまちまちな孤立した個人間の感覚の衝突は、さながらホッブズのいう「万人の万人に対する闘争」状態である。しかも、個人を律するはずの常識や規範さえも、日々更新され続けており、今後も加速度的に拡大していくに違いない。急激な情報化社会が逆説的に孤立を生み、闘争(=暴走)状況を作り出し、それももはや止めようがないというのであれば、私は生きていくために今後どうすればいいのか、解決法がないだけに途方にくれてしまう。

暴走老人! (詳細)

医学のたまご (ミステリーYA!) (ミステリーYA!)

・「海堂尊はハートが熱い
2008年1月リリース。初出は『日経メディカル』2007年2月〜2008年1月。海堂尊の8冊目の本。読み出してすぐ気がつくが、これは『ジーン・ワルツ』の最後に出てきた双子の赤ちゃんの『薫』くんの方が主人公だ。薫君はゲーム理論学者の父の方にいるらしい。つまりもう一人の『忍』が産婦人科医の母の方にいるということなのだろう。きっとそのうちに『忍』の方の話も出てくるということだな。パパとママはどちらも凄いのにどうも『薫』くんはフツーらしい。まあ、そういうことも遺伝学的にはあるな。

まだ中学生の『薫』が医学の世界を体験するうちに沢山の人と出会う。作者は中高生向きに書いたようだがオトナが読んでも気持ちが熱くなってくるのを感じる。特にラストでの父の格好良さと息子のたくましさ。そして医学に真剣に取り組んでいる人の真摯さに思わず涙しそうになった。

海堂作品はどれも『Warm At Heart』だ。文章のテクニックなど関係ない。登場人物の魅力がそういう細かいモノを遙かに凌駕している。変に媚びるような文体の芥川・直木受賞作の数倍は多くのモノを残す傑作だ。

・「中高生向けといわず
大人にも読んでほしい一冊です!またしてもチームバチスタシリーズに魅力的なキャラクターが登場相変わらず切り口を変えて、このたびは「中高生むけ」に書かれたもので一番最初の読者は娘さんだった、とあとがきに書かれていました。「今年の漢字」に「偽」が選ばれてしまった2007年に医学雑誌に連載され、新年早々に発刊となったこの本は「こども」と「おとな」にある差をすがすがしく見せてくれる魅力にあふれていますすてきな本をありがとう!と作者の方に申し上げたいです

・「中学生が、突然、大学の医学部で研究者になる!
文部科学省の『潜在能力試験』で全国1位になった中学生。大人たちの思惑から大学の医学部で学ぶことになり、そこで繰り広げられるスーパー中学生医大生のコミカルで、シリアスな物語。

天才的な潜在能力があると思われた中学生が、突然、大学の医学部で学び、研究することになる。夢のような飛び級で、中学生でもあり大学生でもある少年が主人公。心理描写と情景描写からだろうか?主人公の動きと心理が、読みながら、どんどん伝わってくる。特に、目の動きや描写が、その人物の心理状態を表現しているように思える。

正義感だけでもなく、あいまいな世の中を表現され、教授の助手・桃倉さんの大人の判断も魅力的だ。

僕は、「自己犠牲って好きじゃないけど、人間にしかできない尊い精神」を学ぶこともできる。

海堂尊(かいどうたける)さんの『チーム・バチスタの栄光』も読んでみようと思う。

大学の医学部を舞台にした小説では、エリック・シーガルの『ドクターズ』(1991年)とニール・シュルマンの『ついに…僕は医者になった』(1983年)を思い出す。特に、『ドクターズ』には、いろいろな難しい医療の課題が盛り込まれていて、読みながら思考力がジャンプしたような気がした。この本を薬学部で学んでいる姪っ子(20歳)が高校生の頃にプレゼントしたけど、彼女は読んでいるだろうか。彼女の父親が、内科専門医として大活躍しているのを思い出しながら、僕は読みました。

・「シリーズリンクが沢山あって嬉しいね
所々にシリーズものリンクがあったり、今後発売されるであろう!?著書の登場人物が出てくる(と予想)のが色々な想像を掻立てられ嬉しいですね!

「中高生」向けとは書いてあるものの、大人が読んでも懐かしい気分になるストーリーで相変わらずグイグイと読者を独自の世界に引込んでしまい、気づいたら一気に読み終わっている。

そんなお話しでしたね。

自分的には?一番感動したのがスーパー高校生が最後の方にに盛上げてくれるシーンであり、過去と未来が繋がった嬉しい瞬間でしたね!

そういえば、これは桜宮の近未来のお話しだったのですね ・・・

・「読後感爽やか
研究論文発表をめぐる、暗闘をジュビナイル小説で書く・・それがいかに難事か、ちょっと考えてみればわかります。それを見事にやってのけた筆力には、本当に脱帽です。他の海堂作品に登場したキャラクターも登場し、大人の読者にも充分、楽しめる内容です。

お奨め。

医学のたまご (ミステリーYA!) (ミステリーYA!) (詳細)

ありがとう、さようなら (ダ・ヴィンチブックス)

・「魅力的な中学生たち
「最近の中学生は」と悪い意味で使ってしまうことが多いが、この本に出てくる中学生は温かくて優しい。もちろん生意気で反抗的な部分もあるのだろうけど、自分が中学生だった頃の方が無感動で周りの人に対して優しさが足りなかったと反省してしまった。大変なことがほとんどだろうけど、教師という仕事に魅力を感じた。

中学生の何気ない言葉や行動に感動したり爆笑したりしました。ちなみに「てる子さんの出産」は大爆笑でした。

・「こんにちは、瀬尾学級
 今の中学生は・・・、先生は・・・と批判をするのは簡単ですが、よく知らないで、またはある特殊な例で全体を見てしまう人はいませんか?

・「温かくて、大好きです
 私は、子供の頃から学校って大変だし、絶対先生だけにはなりたくないと思っていました。でも、瀬尾さんの作品を読んでいると、先生職があっているのかもしれませんが、とても温かいお話と、子供達や先生、親御さん達とのやりとりが素敵で、素晴らしい先生だなと考えさせられます。この温かく、笑える思考と行動、文章力がとても好きです。特に年齢が近いせいか、結婚相手を生徒に心配されたりするのが微笑ましく、笑えました。これからも、がんばってほしいです。

・「ありがたい
瀬尾さんの作品「優しい音楽」を最近読み、瀬尾さん自身に大変興味をそそられたので、この本を手にしました。学校、しかも難しい世代の中学生を相手に教師をされている「作家」でもある瀬尾さんのエッセー。

ああ、いいなあと思いました。同じ世代の子どもを持つ親として瀬尾先生のような先生がいてくれることをありがたいと思いました。

日々、あれこれ小言ばかり、子どもをせきたてる自分を反省しました。よく見て、感じて、子どもに対して丁寧な気持ちでいないといけないなあ。お弁当にも「些細な親切」を詰める親でありたい。子どもはちゃんとわかってるんだんなあ。

他にも、いっぱいいっぱい瀬尾さんの作品を読みたい!!と思える良いエッセーでした。

・「瀬尾さん、がんばれ!!
瀬尾まいこさんのエッセイ第2弾。中学校の国語教師として、日々を送っている著者の日常生活。生徒との心をくすぐられる毎日のできごとがたっぷり詰まっています。

 『見えない誰かと』は瀬尾さんと学校、教職、同僚(上司)…といった視点で、楽しかったけれど、今回は瀬尾さんの愛する中学生の話が中心で、またまた興味深かったです。青少年のいろんな事件が多く、何かと取りざたされる今日この頃だけれど、いろいろ情報の多い生きにくい世の中、多くの中学生はけなげにやっているし、大人が思う以上に大人だし、律儀でかわいい!!「学校大好き!中学生大好き!」の私は共感できることが多く、またそんな瀬尾さんに、エールを送りたい気持ちがいっぱいになりました。 あっという間に読めてしまうので、やや物足りない気もするけれど、こうした今も中学生相手に日々熱くなっているんだろうな〜と考えると何だか嬉しくなってきます。そうした瀬尾さんのキラキラした教員生活から生まれてくる、切なく可笑しくあったかい作品をこれからもたくさん読めることを期待しています。

ありがとう、さようなら (ダ・ヴィンチブックス) (詳細)

ひとり日和

・「おもしろかったです
特別な出来事もなくただ過ぎて行く日常を生きていると起こる感情が注意深く描かれてあって、とても共感が持てました。感情で走る方法を知らず、考え、考えすぎるために何事にもそれらしい理由を付け、自分1人で納得し、勝手に結果を招いてしまう。何事も少しでも複雑になるとどうでもいいと思い、経験が浅く視野が狭いため、うまくいかないことにいちいち苛立ち、ただ自然に巡ってくる小さな人間関係の中だけに世界を見いだす。突つかれると折れてしまいそうに見えるのに、本人は何にも負けない強いものになりたいと思っている。その狭い世界の中で。暗い人と思われてもしょうがない主人公だけど、本人はそういう世間からの目を気にしている様ではなく、淡々と自分の目と足で、自分が生きて行く場所を見つけようとしている。世間との微妙なずれには疑問を持たず、苦悩もしない。それよりももっと私的で些細なことに心痛する。端からは分からない様にもがく。そんな主人公の言動にとてもリアルなものを感じました。

・「退屈な若者へ。
26歳女性です。今まで読んだ芥川賞作品の中で、一番面白く読めました。何だか、主人公が自分にそっくりだったのです。年や職業や思ってることとか、一見全然違うのに、なにか似てるんですよ。不思議な感じがしました。退屈とか長いとかの意見も多数あるようですが、私は、この作品のけだるい様な雰囲気を、むしろ楽しませてもらいました。長いんだけれども、ずっと読んでいたいような。終わったらまた何度でも読み返したいような。

だらだらしてて面白くない!っていう方には無理には勧めませんが、私みたいに退屈な若者は読んでみるといいと思います。

・「心に持つ孤独
芥川賞と聞いて浮かぶ名前と言えば、「綿矢りさ」や「金原ひとみ」だ。でも私は彼女達の作品 を、誠に恥ずかしながら一読したことは無い。

そんな私が先日、とある電車内の広告で目にしたのが、この「ひとり日和」だった。著名人らの批評などを見て、”うーん。じゃあ何となく買ってみようか”と思った。

この本について感想を述べることが、非常に難しい。何故なら登場人物にも、展開されるストーリーの中にも、取り分けて目立ったものは無いからだ。 物語の終盤に差し掛かったところで、私は”こういうオチがあるに違いない”と踏んでいた。しかしそれは、あっさりと筆者によって裏切られた。

変わることのないもの、ただそこにあるだけのものを描くことはとても難しいと思う。奇想天外なストーリーや斬新なテーマが、一見人目には付き易いものではあるが。

読んでいて、いつの間にか私自身が知寿になってしまった。私も彼女と同じように、生と死両方から遠く離れた世界にいて、一人でただ繰り返されるだけの毎日を生きている。そして今この瞬間にでも、何かによってこの日々がぶち壊されることを願ってやまないのだ。

これを読んだ私自身は、果たして”生きている”と言えるのだろうか。

そう考えさせられた一冊だった。

・「ほとばしる青春を描いた力作
 第136回芥川賞 「ひとり日和」。主人公 知寿は20歳。ある日母親の海外転勤が決まり、71歳になる親戚の吟子さんのお世話になることになる。

 知寿は失恋を通じ、生きていくことがつらくなるが、吟子さんとの日常生活を通じ、前向きになっていく。ラストの別れの場面で吟子さんが、主人公に語る前向きな言葉が印象に残ります。若いうちは色々と苦労をしないといけないというメッセージが小説ににじみ出ている。

・「期待以上の面白さに思わず満点。
職場の上司や同僚が勧めてきたので読んでみました。これが期待以上に面白くて、興味深くて一気に読んでしまいました。

主人公が老婆との共同生活をしながら、恋や仕事など精神的に自立していく物語なのですが、その単調そうな筋に挟まれるブラックなユーモアが絶妙。クスッとさせられながら、退屈させることなく一気に読ませる技術は素晴らしい。最近の芥川賞の中でもずば抜けて好感が持てる作品でした。

「芥川賞=文学的作品」などと敬遠せずに、まずは読んでみることをオススメします。

ひとり日和 (詳細)

乳と卵

・「今後が楽しみ
第138回芥川賞受賞作品。前回候補作『わたくし率 イン 歯ー、または世界』の文体は強烈に個性的で、この文体のままやっていくつもりかな?と思っていたら、テイストを保ったままずっと読みやすくなっている。個々の文章は異様なまでに長いのに、大阪弁モノローグ主体の文章の流れに身を委ねていると、苦労せずに情景やら心象風景やらが頭に入ってくる。見た目と違って読者に優しい小説だ。ストーリーも最後にきちんとカタルシスがあり、作風は180度違うけれども、著者の敬愛する村上春樹並みにサービス精神が溢れている。受賞第1作「あなたたちの恋愛は瀕死」も収録。文章はオーソドックスで大阪弁も登場しないが、主人公の息遣いまで聞こえそうな文章は紛れもなく著者独特のもの。小説を書き始めて間もないのに、すっかり個性を確立していて頼もしい。

・「似ているようで似ていない、他のどこにもない未映子ワールド
 最初の一行から最後の一行まで、一切の無駄も隙もない文章。ぐいぐいと読まされて、本当に新人?とびっくりです。前回の芥川賞で前作が候補になった時、町田康にそっくりと非難する声があったそうだけど……違うじゃん。単に大阪弁の語りというならむしろ谷崎潤一郎だし、作者本人は逃げも隠れもせず樋口一葉ですと言ってるんだし、多和田葉子が好きという言葉も出てくるから、おいくつですか?と本当にびっくりです。寺山修司とか岸田理生の匂いもするし、椎名林檎っぽい気もするけど、もうそんなんどうでもええわ、他のどこにもない、古そうでいて新しそうでいて、本当に凄い新人。凄いです。 たとえばもう、15ページから続く飲み屋街の描写ひとつとっても、饒舌というよりは本質のど真ん中を突くストライク。豊胸手術をしたがる母と、初潮を恐れる娘という設定にしても、その母子と語り手の距離感にしても、三日間のできごとがきっちり並べられた作品構造にしても、全てが満点。今日からファンです。

・「テーマは自分の「からだ」
受賞で話題となり読んだ「わたくし率・・・」でKOされた。本作はある程度予想していたが、前作よりはるかに読みやすい。とは言え独特のリズムある文体はそのままで、今回も読むごとに世界に引きずり込まれた。なにしろ文章からあふれるエネルギーがすごい。関西弁であるのも必然だと思えてくる。クライマックスでは「魂の開示」のような壮絶なシーンが繰り広げられるが、それが面白いのなんの。卵、卵細胞、卵子、そしてメタファーとしての玉子をツールにつながる。性徴に戸惑う娘と豊胸しか頭にない母親。思春期の女の子はもちろん、体の成長をそのまま受け入れることが難しかった男性にも大いに共感できるだろう。併録の作品は、これまでの2作と違い頭にすっと入って来ず短いのに手ごわい印象だった。

・「テンポの速さ
いいと話題なので、手にとってみました。一文の中で、これでもかという程、次から次への描写が書かれていて、テンポが速いので読みやすかったです。しかも、関西弁がより一層、物語の流れの速さをうながしているような感じがします。そして、この作者さんは、前回の「歯」の事もそうですが、実際に経験した事柄などを、文章の中で生かしてあると思いました。物語に結論というものがなく、普通なら一体なんだったんであろうかと思うところを、読後何も思わずすっきりと終わったという感じにさせるのもこの作者ならではの魅力だと思います。次に出るのが楽しみな作家さんです。

・「ちちとらん
 Microsoft Word2007で「ちちとらん」と入力して、変換ボタンを押すと、「父と蘭」と出るところ、「ちち」は「乳」であり姉巻子の豊胸手術、「らん」は「卵」であり巻子の娘であり同時に「私」の姪でもある「語らない」「筆談少女」緑子の、いわゆる卵子と精子が結びつく準備体制が整った女体の神秘・初潮を描き出す、シンガー川上未映子の芥川賞受賞作。  饒舌であり、かつまた大阪弁の面白さ、悲しさ、喜びを納める手腕は前作を凌駕するゆえ芥川賞という事になったのかどうか知らねど、途切れない、長く続く文章の続き具合の心地よさに、思わず脱帽、荒唐無稽の純日本文学のときめきに新たな国民作家の誕生!という掛け声しきり。日本文学を海外に翻訳本で出版する傾向が多い昨今、どういう風に訳するのやら、今からもって超心配するのは余計なお世話。  このお話の最後の最後、あの語らない少女緑子が、母親に向かって一気にしゃべりまくるその親思いの言葉の端々に我々読者は、涙、涙、ああ涙。

乳と卵 (詳細)

幸福な食卓 (講談社文庫 (せ13-1))

・「瀬尾節
読みやすさ、そして程よく感情移入することのできる文体が瀬尾さんの特徴ではないか、と私は思っています。また、派手な展開はありませんが、心に沁みてくるものばかりです。

・「読み手の読み方で評価がかわる。
たくさんのレビューをみて感じたこと。

1.父親の自殺未遂の原因がわからない  だからいいんですよ。推理小説ではないので、すべてに解答を与える必要なし。 自殺未遂した事実だけが重要で、あとは想像してください。

2.両親の心の葛藤が見えない。  母親はPTSDになってしまっている。それは、自殺未遂した風呂場を毎日 毎日ピカピカに磨くことでわかる。自分のこころのバランスを取るために やること、話すこと、生活ぶりが大雑把、大らか。葛藤の末の、身のおき 方だ。

3.内容が薄いから軽く感じる。  状況設定から言えば、もっとドロドロしてもっと感情を直接的にゆすぶる 小説になってもいいが、それでは芸がない。感情表現が薄いほど、読み手の こころはゆらぐ。(そう読めない人もいるようですが) ふんだんにかかれる食卓を飾る料理の数々。これもこの小説では大切な小道具だ。

状況設定もテーマも結構重い。軽妙に、コミカルに、軽薄っぽく書かれれば書かれるほど、こっちは深読みしてしまう。実に計算ずくの小説と言わざるを得ない。

・「大切にしよう
毎日家族全員で食卓を囲むことができる家族って、どのくらいあるんだろう。

主人公の家庭の、丁寧で正しく、でも不安定で不器用な感じがなんだかすごく温かかい。

家族って、お互い想い合ってる分うまくいかないこともたくさんありますよね。でもありきたりなことが幸せなんだってことを、思い出させてくれる数々の台詞。

「大切にしよう」そんな気持ちがじわじわと込み上げてきます。

・「☆ふんわりとした感動☆
とても読みやすい文章でした。難しい言い回しやきどった表現もなく、素朴で優しい女の子の心が自然に描かれています。サラサラ読めるのであっという間に終わりますが、この本を読んで感じた切なさやあったかい気持ちはずっと残ると思います。

直ちゃん、お母さん、お父さん、みんな少し個性的だけど、佐和子を優しく守ってくれています。読み終わった後に自分の家族と重ねてみると、ああなるほど、そういうことか、と普通の愛の大切さに気づけます。

そういえば、私が失恋したとき、うちの母よく部屋をのぞきにきてたなぁとか、そんなことい出しました。あの時は、ほっといてよ!って思ってたんだけど・・・

映画も素敵でした。

・「見守るって難しい
家族って心強い。同時に煩わしくもある。父は父であり、母は母であること。自慢の兄はなぜ彼女と長く続かないのか?当たり前に続くと思っていた日常がふいに崩れた時、修復できるのは「家族」だからなのか?

やわらかい言葉で紡がれてはいるが、作者の持ち味である(と勝手に思うのですが)しっかりとした現実がそこにある。人生には喜びと同じぐらい悲しみや挫折があるけど、幾つになっても違う道を歩くチャンスはあるんだと感じた。

幸福な食卓 (講談社文庫 (せ13-1)) (詳細)

A型自分の説明書

・「B型自分の説明書と両方を並べて読みました。
B型自分の説明書が最初に出たような気がします。家族がB型で、自分がA型だったので、B型自分の説明書と両方を並べて読みました。

説明書はこうやって作る方法があるのだと勉強になりました。世間で言われていることを、そのまま断言するのではなく、利用者の方に合っているかどうか判定してもらい、それがそのまま利用できるようになる。個別の人には当てはまらない場合であっても、その人が当てはまらないという個人の説明になるという点で優れていると感じました。

最初から最大のO型を狙うのではなく、少数のB型から市場を開拓するというのは、マーケティング戦略としても優れていると感じました。

自分はA型なので、当てはめながら読んでみると、純粋に楽しむことができました。

・「意外といいかも。
血液型判断嫌悪派ですが結構おもしろおかしく読めました。

当てはまる事が多々ありこれまで意識していなかった自分の考えや行動の癖が分かった事が結構ありました。自分が見ている以上に客観的に自分を見る事ができました。

 また私はうつ歴4年ですが自己卑下、自己不信がかなり楽になった気がしてます。『私だけじゃないんだ』『そうそう〜、私をわかってくれた』と。(笑

他のも読んでみたいと思います。

・「いいとこついてます。
A型のイメージで書かれている印象もあるので、全ての項目が「あるある」とはなりませんが、列挙された項目について「あたってる」「あたってない」を自分で判断してチェックできる仕組みなので、真面目に血液型判断として考えるより読み物として読んだ方が楽しいです。

同じA型同士で読んで「やっぱ同じ血液型でも性格違うよねぇ」と笑うもよし、違う血液型の人と読んで「血液型のイメージってあてにならないよね」と笑うもよし。

遊び心を持って読めるならおすすめです。

・「娯楽本
マジメに批判コメントをする人がいることがビックリするほど軽い本です。30分程度で読めてしまう程の内容です。私は自分の性格と照らし合わせて読みましたが、思わずにやりとしてしまうところもありとても楽しめました。最後に著者の言葉を引用すると「A型なんてしるか。」です。

そんな本です。

・「小さい字の「本音」が楽しい
冷やかしのつもりでパラパラとめくったら、今までの「A型モノ」と趣きが異なるのにグッときて、買ってしまいました。

所謂「A型の典型」を大文字で書きつつ、その押し付けられているA型的部分について、「でもさ〜」と本音をつぶやいているのが、楽しいです。ついその本音の部分に、そうよね〜、と頷いてしまいました。

ま、もちろんA型の人全員の全ての部分が当てはまるわけではないので、納得する人・しない人もいるかと思います。まあ、これから先も、A型人生を楽しむのにいいのではないでしょうか。

A型自分の説明書 (詳細)

AB型自分の説明書

・「AB型自分の説明書
この本、最高!!!です!夫がAB型なのですが、結婚して一緒に住むようになるまで見えなかった彼の性格の色々が見えてきて、ついにイライラのピーク!夫婦の間でなんともピリピリした空気が張り詰めていたある日、何の気もなしにこの本を手に取りパラパラ・・とめくってみると・・・。もうおかしくておかしくてお腹抱えて笑いました。もうまさに夫の性格のためにカスタマイズされた本なのではないかと思うほど共感してしまい、それまでイライラしていた彼の行動のすべてが「なーんだ、’血’か、じゃ、しょうがないな」とすっきり受け止める事ができました。夫の帰宅後、この本を読んで聞かせて2人で大笑いしました。人間関係の問題解決にも一役買う本です。ちなみに私はA型なのでA型も読みましたが、これまた最高に当たってました。星10個ぐらいあげたいのですが(笑)。

・「ABの誤解がとけます
私、AB型ですが、世間ではなにかとAB型が誤解されていると思っていました。だからこの本を読んだとき、よくぞここまで解ってくれた!と、大感激です。「そのとおり!」と、思わずうなってしまうAB型の気質が解り易く書かれています。このシリーズの良いところは、血液型で全てが解るというような判断的な言い方はせずに、AB型にはこういう人がいるんだよ。こういう人もそうなんだよ。と、例をあげて優しく解説している所だと思います。血液型診断ではなく、話のネタとしておすすめします。

・「面白いです!
AB型ですが、かなりうなづけました。信憑性はともかく、文法や表現がおもしろい!たまに入る挿し絵もゆるい感じでハマってて最高!娯楽本として楽しました。

・「あくまでも読みものとして楽しむもの
科学的な分析だと思って読んではいけないことがわかっていれば、楽しく読むことが出来る。特に、自分または自分の知り合いでAB型の人がいれば、その人に当てはめて読んでみて、何割該当するのかを分析するのも楽しい。A型、B型はたまたま家族でいたので、じっくり読み込んだ。AB型はそれほど近しい人はいないので、そこまでまだ読み込んではいません。

・「ネタとして使える!
友達にA型の本を薦められたので、AB型の私も便乗して購入。書かれてる内容もドンピシャ!読んでてニヤニヤが止まりませんでした^^箇条書きに書かれてあってとっても読みやすく、文章表現のセンスが素晴らしい!話のネタとしてはオススメです♪

AB型自分の説明書 (詳細)

図書館の神様

・「文学のススメ
瀬尾作品で初めて読んだ本、この本に出合えて良かった心から思えた一冊。心に傷を持つ高校の国語講師となったキヨは、たった一人の文芸部の垣内君と顧問として接していくうちに、自分の持つ正しさだけが全てではないと気付き成長して行く過程が丁寧に瑞々しく描かれている。垣内君とのやり取りが軽快で楽しく、キヨが成長の過程で文学の面白さにも気付くのがこの作品の面白いところ。この作品を読み終えると他にも沢山の作品に触れてみたくなるのだ。この作品は文学への窓口の様な作品だと思う。とても素敵な一冊、読んで損はない。

・「いろんなことを育んでいる
『幸福な食卓』も大好きですが、主人公の年齢がこちらの方が自分と近いのでグッとくる部分が多いかも。

・「そう、文学はおもしろい!
~この本で一番面白かったのは、一人しか部員のいない文芸部の部長と、その顧問になってしまった主人公のやりとり。そして、国語の講師なのに、文学にまったく興味のなかった主人公が少しずつ本を読み始めていくところです。主人公のように、この本に出てくる作品を読んでみたいなと思わせます。

~~そして、なんといっても文芸部の終わりが近づいたところから、ラストにかけてがとても素敵でした。映像力があって、まるで映画のように話の場面が思い浮かびました。

本が好きな人はもちろん、苦手な人や中学生、高校生にはぜひお勧めします。

作中のラスト、文芸部の部長が言います。「文学はおもしろい」と。この本は、きっとそう思わせてくれます。~

・「やられた!
結構薄めの本でさらりと読めてしまうんですが、すごく面白かったです!キャラクターがほのぼのと優しくて嬉しくなるし、大人びた垣内君とのやり取りには、必ず「ふふふ。」と笑わされます。

自分としては頑張って、真面目に、一生懸命、誠実に、取り組んだつもりでも、それだけじゃいけない時もあるんだよねぇ。で、身動きが取れなくなっちゃったりしてさー。あぁー分かるなぁ。とじーんとくるところもありました。

あまり本を読まない主人公が文学になじんでいく過程も描かれているので、本の楽しみ方が分からない人などはすごく参考になるんじゃないかなぁと思います。

・「図書館に神様は本当にいるのです。
なんとなく教師になった主人公。国語の教師だというだけで、文芸部担当となる。部員は元サッカー選手の生徒一人。

どうみても教師と生徒ではなく、対等な、時には生徒のほうが大人びているのだが、二人で部の活動として朝練と称して、図書館整理をすることに・・・

主人公は自分の学生時代のトラウマや、恋人との関係で悩み?を抱えている。いったいどうしたらいいのか。自分は何をしたいのか。

図書館というのは学校の中でも特異な場所だ。そこが仕事場である私には、臨場感溢れる?内容でもあった。

人は何かしらを抱えている。あなたはこの本をどう解釈するのでしょうか。

図書館の神様 (詳細)

螺鈿迷宮

・「『ジーン・ワルツ』の誕生と『螺鈿迷宮』の死
2007年11月30日リリース。海堂氏はいつも小説というメスで日本医療の患部はどこか、を白日の下に曝す。『ジーン・ワルツ』では産婦人科医がなぜ激減したかだけでなく、明治時代のまま変わらない法律の矛盾や、アンケートばかりとっている厚生労働省の逼迫した現実への無反応・無為無策さ、名ばかりの少子化対策といったあらゆるものの問題点を全て提示していた。『ジーン・ワルツ』が人間の『誕生』への問題提起であるとすると、本作は人間の『死』に対する問題提起として書かれている。そしてこの2つの小説は対となって構想されたのでは、と思える。

デビュー作の『チーム・バチスタ・・・』で既に死者へのMRI検査の重要性を説いているが、本作では医者とは切っても切れない『死』の問題と、現代医療にとって『死』とはどのような存在なのか、を読むものに気がつかせる。 そして頭を過ぎるのがマイケル・ムーアの『シッコ』だ。アメリカ医療の酷さはどことなく今の日本の医療の先の姿のように思えてならなかった。

ここに登場する桜宮病院の院長の言葉、『医学とは屍肉を喰らって生き永らえてきた、クソッタレの学問だ。お前にはそこから理解を始めてもらいたい。医学の底の底から、な』が、この作品を象徴している。厚生労働省の考える『死』、病院の受け止める『死』、自殺志願者の『死』、末期癌患者の『死』・・・どれも同じ『死』であるはずなのにこの作品では違って感じられる。それは各々の『生』が螺鈿のように様々に光り輝いているからなのかもしれない。圧倒的な読後感を残す傑作である。

・「白鳥君は地味だけど
チームパチスタに、感激し、ナイチンゲールで、がっくしでしたが、

・「今まででは一番面白い。
今作の舞台は、前作で起こった「ナイチンゲール」の事件の元凶となった碧翠院桜宮病院。

その病院の設定と、物語の展開のさせ方がとにかく上手い。「あまりに死にすぎる患者」とか「病院に入ったきり出てこない男」とか「謎のホームページ」とか、まさに謎が謎を呼ぶ展開。ついつい読み進めてしまいます。そして徐々に明らかになる病院の驚くべきシステム・・・設定と展開なら前2作よりも良く出来ています。テーマである「終末期医療」の問題点を、素人でも興味深く読めるようになっている点はさすが。

ただ、キャラクタ面は弱い。前2作はキャラ重視のエンタメ小説でしたが、今作は、癖はあるものの、笑えるような人物はあまり登場しません。待望の白鳥の部下、氷姫がついに登場しますが、変な方向にぶっ飛んでます・・・。白鳥の出番は今までで一番多いですが、余裕で敵を叩き潰す白鳥を期待していると痛い目に遭います。メッセージ性を前面に押し出してきたことも、評価を分ける一因になりそうです。

・「傑作です
前2作とタイトルのつけ方は違うし、登場人物は違うしで、別シリーズなのかなと思ってしまいますが、ご心配なく。白鳥はちゃんと出てきます。しかも、前2作では登場人物の会話にしか登場していなかった、最強の部下"氷姫"とともに。

読み終わっての感想は、いや〜ここまでやるかって感じ。何か、ぶっ飛んじゃってます。1作目は端正なミステリだったのに、2作目でちょっとスーパーナチュラルなテイストが加わり、そしてこの3作目ではとうとう・・・・。ネタバレになるので詳しくは言えませんが、綾辻行人の館シリーズの最新作を髣髴とさせるような(あれほどぶっ飛んではいませんけどね)。処女作は賞を取るために手堅くまとめたけれど、ホントはこれが俺の書きたいものだって開き直った感じ。

キャラが立っていること、文章がうまいこと、ストーリー作りが巧みなことは前2作同様。その上に上記のような作者の思い入れが加わっているのでパワー全開、ぐいぐいと読ませます。最後のクライマックスも迫力満点。最後の最後も余韻があっていい。

あの「ぶっ飛び」を受け入れられるかどうか、ミステリとしてどう見るかで評価は大きく分かれるでしょうね。私は花丸満点、「傑作」と言っておきます。

・「冒険譚。
物語全体に漂う暗さと謎、タイトルにもなっている「迷宮」を彷徨うドキドキ感を堪能できる1冊。子供の頃に読んだ冒険活劇のような興奮を活字で味わう楽しさがある。「チーム・バチスタの栄光」から3作目。少しずつ物語がつながっており、次回作もあるような雰囲気があり、早くも楽しみになっている。

螺鈿迷宮 (詳細)

ありがとう、ごめんね、そしてさようなら―家族からのラブレター

・「切なくて温かい
あるラジオ番組に寄せられた家族への想いをこめた手紙。それを重松さんが選び、ちょっとずつコメントをつけている。

家族への想い。誰もが持っているものだけど、人それぞれもちろん違う。

その想いが何だか切なくて、そして温かい。

家族一人ひとりに想いを込めて「ありがとう」と言いたくなりました。

ありがとう、ごめんね、そしてさようなら―家族からのラブレター (詳細)

おひとりさまの老後

・「本当に上野千鶴子が書いたのだろうか
女性の品格と比べて遜色のないほど、あたりさわりのないことが書かれているような気がする。何がいいたいかよくわからない、あたりまえのことが書かれている。本当に一人の老後が良ければ、もっと楽しいことを書けばよい。一人の老後が寂しければ、もっと楽しくなる方法を書けばよい。どちらも書いていないのはなぜだろう。

ハウツーのかたまりのような文章の羅列。読者がそれを求めていると言われればそれまでだ。だから、買わないことでしか反応できないかもしれない。

・「自由の気概に満ちたノウハウ本
同居家族のいないシングルの女性は、老後をいかに過ごし、死を迎えたらよいのか? 著者はたくさんの具体例を挙げながら、明るく、ユーモラスに、「おひとりさま」の老後は決して暗くないことを説く。未婚女性だけでなく、夫に先立たれ子供とも別居している女性も「おひとりさま」だ。そうした「おひとりさま」が老後を幸福に生きる為の、住居、介護、年金やお金、必要なグッズ、葬式や遺言など、実例とノウハウが満載。その核心は、他者との豊かな関係を生きるという点に尽きる。孤独は孤立とは違い、一人でいることは、他者との繋がりを絶つことではない。介護される側にも思想とノウハウが要るという指摘は鋭い(p185)。「孤独死は怖い」というのは俗説で、容態の急変がすぐ知られる体制を事前に作ることが大切なのだ(p245)。「不安とは、恐れの対象が何か、よく分からないときに起きる感情だ。一つ一つ不安の原因を取り除いていけば、あれもこれも、自分で解決できる事柄だと分かる」(p262)。モンテーニュ『エセー』のように、友情と自由の気概に溢れる爽快な本だ。

・「賛同するかどうかは別として、読む価値はある
タイトルからは介護をテーマにしたかのような印象を受けますが、要は理想の老後と死に方とはどういうものかを通して、人生をいかに楽しむべきかを論じた本です。

相変わらずのシングル主義者で、「おひとりさま」の方が人生を楽しめると公言してはばかりません。正直、僕も独身時代に比べたら共感できる部分はだいぶ減ってしまいました。

また、『スカートの下の劇場』や『発情装置』といった代表作に比べたらキレもないように思います。幅広い層の読者に読んでもらおうと、あえて軽いタッチにしたのでしょうか。

それでも、節々に見られる上野節は健在。たしかに、結婚していようがいまいが、最後は皆一人になるわけです。これからの時代、年金をはじめあてにできるものも減ってくるわけで、そんな状況下でも人生を満喫するためのノウハウを教えてくれます。

・「老後の不安要素を消してくれ、元気づけてくれるのが本書です。
 誰にもおとずれる老後。心配や怖さ様々な感情が生まれてきます。そのような中、不安要素を消してくれ、元気づけてくれるのが本書です。

 おひとりさまであっても、満足した生活を送り、楽しく日々過ごしすライフワークを送っている方の様子を教えてくれる。本書がたくさんの方に支持されている理由が大変良く分かりました。

 ただ、この生活が送れるのは、資金的な余裕と、良い人間関係が築けていることが必要条件のようです。

・「今を生きるために老後を考える−目からウロコの一冊
老後−漠然とした不安感に満ちた世界。しかし、この本を読むと老後も自分の今生きている時間の続きで、努力と工夫次第で明るく楽しいものにできることが分かった。介護されるノウハウ、老人ホームのオプション、社交のヒントなど、40台を目前とした私にとって、親の老後と自分の老後の両方を考えるうえで大きな助けになった。また死に方も個性だという視点から、どう生きるかについて再度考えさせられた。老後をどう生きるか、そしてどう自分の人生にピリオドを打つか−独身の人も独身でない人も、一個人として読む価値があると思う。

おひとりさまの老後 (詳細)

阪急電車

・「ほんのひととき交わる人生
阪急今津線。全部で8駅。片道たったの15分という電車を舞台にした短編連作です。出会って恋が始まる男女のすぐ側には、元婚約者の結婚式で闘ってきた女がいる。彼女が降りるのを見送るカップルは、身勝手な暴力男と彼の横暴に耐えている女。偶然乗り合わせている彼らにはそれぞれの人生があって、電車に乗っているわずかの間に、彼らの人生がほんのいっとき交わる。この今津線というのは作者が住んでいるところだそうで、ツバメの駅なども、本当にあるそうです。「空の中」「海の底」のような大事件が起こるわけではなく、ほんの日常の一部を描いたほのぼのとした雰囲気の本でした。

・「ほんわか人生物語
図書館シリーズも好きだったけれども…。個人的には『阪急電車』の方が好みだったかも。

いろんな人の人生を運ぶ電車だからこそ多々の出会いがある。彼を寝取られてしまった女性、『生』の字がご縁で付き合うことになったカップル、高校生達の話しから彼と別れる決意をする女性等の人生が交錯して行くお話。

身近でも何処かでありそうなお話なだけに共感出来ます。そして、恋愛問題であったも後くされなくサッパリなので読んでいても爽やかでした。物語の中の数多の出会い素敵でした。

・「電車は「人」を乗せて走っているんだよ。
読んでいる間のわくわく感、読後の爽快感となんとも言えないあたたかさを じっと噛みしめる。 今、JRと近鉄が同程度に最寄の駅の沿線に住む身には、阪急は魅力的な ブランド電車的存在だ。学生の頃はよくお世話になった。 作品に登場する華やかな大学に通う友人の下宿に、ちょくちょく遊びに行ったり、 梅田まで遊びに出たり。本当に懐かしい。 ここのところ、万城目さんの京都、奈良、森見さんの京都といい ご当地ソングならぬご当地小説に恵まれて、今また『阪急電車』だ。 やはりその街の空気や微妙に違うそれぞれの街のことばを知るものにとっては、 作品の息づかいが生な感じで、とても近しく嬉しい。

片道15分の阪急今津線を舞台に、アトランダムに選んだかのような登場人物たちを 絶妙に、ジグザグに配しつなげていく話は、実に巧妙でちらりちらりと見かける あの人という感じで、すんなりと物語に導かれる。 同じエリアで行動する人を、リアルな世界で私たちも何人も知っているはずだから。 その登場人物たちが、ある瞬間、微妙な連帯感で切り結びことばを交わし、近づく。 あるいは、目にした情景、耳にした会話から、ふと我が身に深く入ってくる思いに 突き動かされていく。 わずかの時間に、人は多くのことを受け取り、消化あるいは昇華している。そのことが とてもリアルでしかもちっとも嘘くさくなく受け取れる。

登場人物のうち、さまざまな年齢の女性が、その年齢なりに、それぞれすごく魅力的。 みんな自分の「今」をいっしょうけんめい見つめて、考えて、案外素直に聞く耳も 持ち、なにより前へ進もうとする気持ちが読み手まで元気づけてくれる。 わずかなつながりでも人と人との会話のあたたかさやまっすぐなことばの 有難さに、ぐいぐい引かれて読んだ本。

・「書きたいものを書く潔さ
関西の私鉄「阪急電鉄」を舞台にした全16編の連作短編集。

本屋で見かけた時には思わず「おぉ!」と声を上げてしまった。まさか関西を離れて阪急電車の文字を見るとは思わなかった。しかも有川浩の小説。

阪急電車と言えば、普通は神戸・三宮と大阪・梅田をつなぐ神戸線が最もメジャーとなる。私が神戸に居たころ最も使っていた神戸線はほとんど出てこないが、舞台となる阪急今津線には懐かしい思い出がいっぱい。作中で紡がれる自然な関西弁も情景が思い浮かびます。

見事なつながりを見せる連作短編は、電車という限られた空間の中で輝きを放っていた。

他のレビュアの方が素晴らしいレビューを書いてくれているので、私は少し違う目線で。可愛らしい表紙デザインも非常に好感を持てるが、個人的に嬉しかったのはカバーを外した時に見える本体カバーの色。阪急のカラー、マルーンですよね!懐かしいなあ。カバー最初と最後は作中のスケッチと思われる絵。遊び心が利いた、非常に魅力的な一冊です。

恐らく、阪急電車に、しかも今津線に惹かれて本書を手に取る人は少ないように思える。しかし、ひとたび読み進めれば、たとえ阪急電車に馴染みがなくとも物語に引き込まれるはず。愛する地元の風景を魅力的に描ききってくれたその筆致に感嘆を覚えるとともに、書きたいものを書く。その潔さに敬意を表したい。今年も早速素晴らしい小説に出会えました。

「下らない男ね。やめておけば?苦労するわよ。―はい、別れるだけでも一苦労でした。でも、頑張って別れてよかったです。ありがとう、おばあさん。 もし、もう一度あの老婦人に会えるならそう言いたかった。中学のときに叱られたあの老人にも、今会えるならきっと今度はお礼が言えるだろう」本文127ページより

・「繋がりがよかった
有川さんの本が好きで、ましてや私の乗っている阪急電車と言うことで発売前からとても楽しみにしていました。  期待を裏切らなくとてもホノボノとした感じで読めました。内容が繋がっている所や電車の折り返しがとても良かったです。それに自分の沿線なので、本を読みながら電車に乗っていると不思議な感じでした!

それにしても「討ち入り」を果たした翔子さんは「男前」でした。泣き寝入りやそらぞらしく身を引きます・・って言のじゃなくて清々しかったです。そして、「アホな彼氏」の話も読んでいて楽しかったです。アホなのにやさしい彼氏・・本当にどれもとても心温まる話でした。

 その後は電車に乗るのが楽しくなりました。

阪急電車 (詳細)

ジョーク世界一―毎日笑って半年笑える

・「本当に笑った
ユダヤのジョークから、ブラックユーモア集まで、その手の本は大好きな私ですが、ほとんど初読みというか、新しい??笑いでした。ホントに笑えました。読後に懸念の仕事をひとつ仕上げてしまいました。字もちっちゃすぎず、イイです!!

ジョーク世界一―毎日笑って半年笑える (詳細)

図書館戦争

・「焚書は最大の野蛮
図書館の自由。司書の勉強をしたとき、公共図書館をめぐる社会運動の歴史を背景に持つこの文言に感銘を受けた。実在する「図書館の自由に関する宣言」がそのまま目次になっているところに惹きつけられて即座に購入。設定や仕掛けの見事さに脱帽。

物語は、スピーディでコミカルで、一応ラブが中軸で、一気に読みたくなる上質のエンターテイメント。ライトノベルっぽいけれども、知る権利や言論の自由について、自由という権利と責任という義務について、正義と正義を振りかざす暴力について、テーマは充分に大人向けで、楽しいだけで終わらない。

無抵抗では自由を守ることができなくなったとき、どうすることができるのか。本を焼く国はいずれ人を焼くのだ。そんなイヤな世の中になったらイヤだなあ。ほんとにイヤだ。図書館司書の勉強をした人はもちろん、図書館を愛する人たち、読書が大好きな人たちにオススメ。日々、戦っているライブラリアンに敬意と感謝をこめて。

・「ハマりました!
本のタイトルとイラストを書店で眺めながら、気になりつつも「ちょっと胡散臭いなぁ・・・B級だったらがっかりだよなぁ」と思ってたんですが、意を決してついに購入!読んでみたら・・・なんだこりゃあ?!有り得ない!有り得ないけど、面白い!!がっかりどころか、一気にハマってしまいました(笑)おそらく、多くの人が持っているであろう図書館のイメージとは程遠いスーパー図書館が舞台です。話の内容は分かりやすく、少々先が読めたりもしますが、なんというか、引き込まれるパワーがありますね。主人公の真っ直ぐさとか、正義の味方とか、痒い箇所はてんこもりなんですが、そこがなんとも言えず大好きです(笑)私の一押しはやっぱり「鬼教官」こと堂上二等図書正ですね!!あんな教官の下でなら、私も働いてみたいなぁ♪シリーズ第二弾も出ているみたいだし、続きが楽しみです!!

・「子供の夢も守ります
 いつものように戦う人たちとそこに芽生えるほんわかしたものを扱っているのですが、今回は戦う司書が主人公です。 検閲を義務付ける法律が施行されたことにより、問題があるとされる本たちが処分されてしまう時代。それに対抗するため、図書館が立ち上がり、本の処遇をめぐっての抗争が激化していく…という、設定自体が秀逸だと思います。微妙に政治への無関心が皮肉られているところも含めて。 現実の図書館でも銃のない戦いが起こっているのかなぁ、と図書館自体にも興味を向けさせられる作品かと。楽しんで本を読みたい、という方にはおすすめです。

・「女性には星5つ、男性には星4つ
図書館員が戦うなんて、現代では普通考えないでしょう!焚書の時代ではないのに。(焚書の時代は戦うとかの問題じゃないか...)一緒になって戦いたくなります。文章もさくさく読める。ただ、セリフが甘いです。激甘です。女性にはいいけど、男性によってはちょっとかゆくなるかもしれません。

・「魅力的なキャラクター
とにかく面白いです。これが、読み終わった第一感です。

図書を守るための攻防戦という設定自体が、意表を突いていてあっと思わせるのですが、それ以上にこの本を楽しいものにしているのは、登場人物のキャラクターでしょう。主人公の郁は、どう見てもそのあたりのどこにでもいる女の子です。ただ、ちょっと身体が大きく、運動神経に優れているだけです。でも、この女の子の根性は素晴らしいです。とにかく、正しいと思ったことにはがむしゃらに取り組んでゆきます。失敗してしょげたりすることもありますが、すぐに立ち上がって前を向いて進んでゆきます。

この本のテーマは、事件が起こるたびに取りざたされる本の影響と、それを規制しようとする動きに対する反論でしょう。その意味では、子どもたちがアンケートをとって、大人たちをやり込める章が素晴らしいと思います。

さあ、次は「図書館内乱」「図書館危機」を読まなくては。

図書館戦争 (詳細)

わかっているのにできない、やめられない―それでもADHDと共存する方法

・「どこまでも具体的なサバイバル法
自らADHDであると診断を受けたイラストレーター氏が、日常生活でどんな障害を感じ、どのようにサバイバルしているかが主観的に語られている。ADHD本の中では、かなり異色のものといえる。同じ一般人の白井由佳「オロオロしなくていいんだね」では、精神面でいかにマイナス思考を消しポジティブになるか、また、気後れせず他人の手を借りよう、などの記述が目立ったが、中山氏は、あくまでも「自力でサバイバル」路線であるようだ。そのあまりにも具体的かつ詳細な対処法の記述に、男性特有のこだわりを感じないわけにいかない。白井氏の場合は、「まず、ネガティブな自己評価を改めて!」というメンタルな部分がスタート地点だが、中山氏の場合は、もともとそれほどネガティブというわけではなかったらしい。女性のADHDが「だらしがない」と他人に責められ続け自己評価を低くせざるを得なかったのに対し、男性はそれほどでもなかった、ということの表れなのだろうか。また、これは中山氏の個性なのかもしれないが、「他人が見たらバカにするようなやり方であっても、とにかくいろいろ試してうまくいけばそれでいい」という合理的精神も感じる。私は、この中山氏のような合理性こそが、アスペルガーやHSPも含め「生きにくい人々」の目指すべきところではないか、と思う。「私は○○なのでできないかもしれませんが」とか「私は○○なので免除してください」とかいうエクスキューズを使いつづけて生きていくのが、それほどよいものとは思えない。「あの人はちょっと変わっているから、いつもそこらじゅうにメモを貼っているけれど、べつにそれだけのことよ」とか、「あの人は集中しすぎるから、いつもタイマーを常備しているけれど、それも個性かしら」というふうに、「それほど生きにくくない人々」の間で普通に暮らしていけること、のほうが、美しいのではないかと思う。中山氏の生き方は、ひとつの手