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▼部屋に飾りたい 素敵ジャケット:セレクト商品

I Will Say GoodbyeI Will Say Goodbye (詳細)
Bill Evans Trio(アーティスト)

「涙がでるような美しさに彩られた「SEASCAPE」 」「知性とセンチメンタルの溶解点」「晩年の傑作」「比類なき美しさに身が震える」「きらめく波のような音の粒」


Speak Like a ChildSpeak Like a Child (詳細)
Herbie Hancock(アーティスト)

「やっぱり一番好き!」「ロマンチックなイメージと構成美による高い完成度」「"RVG Edition"って何?」


Return to ForeverReturn to Forever (詳細)
Chick Corea(アーティスト)

「レビューってほどじゃないですが」「限りない飛翔感」「時代を超越した不朽の名作」「何十年経っても名盤は名盤」「ジャズの聴き方を変えた一枚」


The GroundThe Ground (詳細)
Tord Gustavsen Trio(アーティスト)

「トルド・グスタフセン・トリオのJazz」「さらに洗練された輝き」


Death and the FlowerDeath and the Flower (詳細)
Keith Jarrett(アーティスト)

「遠い異国での幻想的な祭りのよう」「今のキースからは聴けない哲学」


UndercurrentUndercurrent (詳細)
Bill Evans(アーティスト)

「耳馴染みよく、抜けづらい至高の逸品」「シンプルかつ上品」「Under Current B.Evans & J.Hall」「さあ漂おう」「1曲目だけではない」


Foreign AffairsForeign Affairs (詳細)
Tom Waits(アーティスト)

「想い出に乾杯」


SwordfishtrombonesSwordfishtrombones (詳細)
Tom Waits(アーティスト)

「いつかはこんな壊れ方」「トム・ミュージックとしか言いようのない彼独自の音世界」「シュールな映画のような。」「シンガ-ソングライタ-と呼ばないで!」


'Round About Midnight'Round About Midnight (詳細)
Miles Davis(アーティスト)

「もう一つのマラソンセッション」「マイルスのクインテットの凄さに感動しました!」「マイルスの知名度を一気に上げた傑作」「メジャーならではの手の込んだ音作り」「私のマイルス原点」


Cookin'Cookin' (詳細)
Miles Davis(アーティスト)

「この音がすばらしい」「マイファニー・バレンタインのクッキン」「「ロック・ファンにおすすめ」」


QuintessenceQuintessence (詳細)
Bill Evans(アーティスト)

「5人の名プレーヤーの絶品ケミストリー」「クインテットものでは一番おしゃれ!かっこいいですよ、これ。」


▼クチコミ情報

I Will Say Goodbye

・「涙がでるような美しさに彩られた「SEASCAPE」 
ビル・エヴァンスは麻薬の常習により健康を蝕み、50年という短い生涯を終えるわけですが、この『I Will Say Goodbye』は、彼の最後の輝きを放ったアルバムです。 この3ヶ月後に録音した『You Must Believe In Spring』と共に晩年の傑作という意味では、多くの方の賛同を得られると思います。

エヴァンスは耽美的だと評されています。3曲目の「SEASCAPE」のように、ガラス細工のように繊細で、細部にまで美しさを散りばめたような演奏は他のジャズメンはもちろんのこと、エヴァンスによる過去の録音の中にもなかなか見つけ難いです。この抒情的な演奏は何回聴いても飽きるということはありません。それほど深い精神性をたたえています。もしまだ聴かれていないようでしたら是非聴いて欲しい演奏です。

このアルバムの収録前後、元の妻エレインは地下鉄へ飛び込んで自殺し、兄も銃で頭を打ち抜いて自殺するという悲劇が相次いでエヴァンスを襲います。そのような精神状態の中で収録したこれらの演奏の中に、心の安住を求めるのは当然でしょう。

「I Will Say Goodbye」、「Quiet Light」、「A house Is Not A Home」など美しい曲が数多く収録されているのは、ピアノを演奏することで繊細すぎる彼の精神のバランスを図ったとのだと推測します。それによってこれだけの美しい作品を今聴くことができるわけですが。1960年代前半のラファロ、モチアンとのトリオの美しさとはまた違ったエヴァンスの素晴らしさを感じることができるアルバムだと言えましょう。

・「知性とセンチメンタルの溶解点
ビル・エバンスを語る場合、ややもするとスコット・ラファロとのコラボレーション4部作に集約し、その後の音楽人生をそこからの展開、もしくは踏襲という見方をしてしまう嫌いがないだろうか。僕自身60年代初頭のエバンスの完成されたインター・プレイを評価するあまり、晩年の耽美的過ぎる彼の世界とまともに向き合っていなかった。しかし、You Musut Believe In Springと出会い、晩年のエヴァンスの深い精神性とどこまでも探求していく姿に感銘を受けた。そしてこのアルバムはそれに勝るとも劣らないいわば知性とセンチメンタルの溶解点を示すバランスの取れたエバンスの晩年の到達点だと感じた。I Will Say Goodbyeの比類なき美しさ。Dolphin Danceのリリカルで楽しいリズム。Nobody Else But Meの軽快さ。そしてエバンス自身のオリジナルOpenerのアグレッシブでドライブの効いたタッチなど随所に魅力が詰まっている。このアルバムのもう一つの魅力はジャケットのすばらしさにある。夜明けかトワイライトの陸橋を走る一台の古めかしい車。それはまさにWay(人生)そのものを暗示する象徴的なイメージである。センターラインが二本延び、空の果てまで続いている。すべてのものに終わりがあるが、そこにこめられた精神は永遠である。彼の兄の死へのレクイエムであるとともに彼自身の遺言のように思えてならない。そうI Will Say Goodbyeこそビル・エバンスの最期のメッセージなのだ。

・「晩年の傑作
Evansは晩年に円熟味に溢れた作品を沢山残してるが、この一枚が一番秀作だと思う。

まず切ないほど美しい、「I will Say Goodbye」と「Seascape」。音から人情味があふれでて、温かい気持ちになれる「A House Is Not a Home」など名曲が沢山はいってます。でも僕が一番好きなのは「THE Opener」なんだよなー。ラファロやモチアンの時のコンビと比べれば、確かにひけをとるかもしれないが、Gomezの、なめらかで伸びるようなベースプレイとZigmundの覇気のあるドラミングとの組み合わせもなかなか良いです。後期は悲しい曲調が多いEvansだが、やっぱり彼が一番やりたかった音楽は、openerみたいな三者三様の躍動感あふれる曲なんだと思う。

あとジャケットの画がいいよね。始まりとも終わりとも取れる画が・・・・・・

・「比類なき美しさに身が震える
Waltz for Debby 少し青い。Moon Beams 悪くはないけど眠くなる。You Must Believe In Spring どこか暗すぎる。と思う諸兄姉にお勧めなのが本作です。ビルが実兄ハリーの死の二週間後にレコーディングしたのでこのタイトルになったとのことです。リリカルで実に美しいエヴァンスのメロディとピアノが満載されています。聴いていると本当に身が引き締まる程に美しい。そしてどこにも締まった甘さがある。今までエヴァンスの最高作は前述のYou Must Believe In Spring だと思っていましたが、ここに改めます。私が持っているエヴァンスCD50数枚の中でこれが一番好きです。エヴァンスの本質はとてもソウルフルなプレーヤーだったことが分かります。隅々まで気の行き届いた叙情的なピアノが心に染み渡ります。最近はこればかり聴いていますが全然飽きません。Bill Evansは妥協のないデカダンスなジャズマンだったことに気付きました。ビルにサヨナラを言う前に是非これを聴いて下さい。

・「きらめく波のような音の粒
 タイトル、向こうの世界へ旅立つかのようなジャケット写真からして、あたかも遺作を感じさせる本アルバムだが、1977年の録音であり、この後エヴァンスはワーナーに移籍し3年強の活動を行った。

 本アルバム全体に流れる雰囲気は、必ずしも深刻度100%というわけではなく、明るい曲想のものも含むが、エヴァンス・ファンが、エヴァンスはこうであって欲しいと望む叙情性にあふれている。

 "Peau Douce" は、ゴメスの静かなベース・ソロからピアノ・ソロへ繋ぎ、じりじりと盛り上げてドラマチックに展開するという当時の得意パターンだ。スローバラードである"Seascape" は大変美しいテーマ・メロディーを活かしきって、きらめくばかりのタッチには溜め息が出る。2つのテイクを収録した表題曲"I Will Say Goodbye" は感傷的な曲ながら、ここでもエヴァンスのピアノの音そのものが、強い光を放っている・・・。

I Will Say Goodbye (詳細)

Speak Like a Child

・「やっぱり一番好き!
様々なスタイルを持つハンコックのアルバムの中でも、この"Spek〜" は格別に美しい!アルバムです。ホーンセクションが繰り返すテーマの中を、ハンコックの透明感のある繊細なフレーズが自由に漂い、流れます。 ゆっくりと 遠い思い出を探るように。う〜ん...100回聴いても飽きません。

マイルス・デイビスの"Nefertiti"で見られたアイデアの発展形ながら、趣きがよりロマンティックになったのは彼の個性でしょうか。スタイルに関わらず、素直な好奇心と純粋さを持って楽曲を作るハンコックの個性こそ "Speak Like a Child"

・「ロマンチックなイメージと構成美による高い完成度
近年ハンコックの評価はますます高まるばかりだ。ピアニストとしての評価もそうだが、音楽家としてのスケールの大きさにはかつてのライバルであるチック・コリア、キース・ジャレット、マッコイ・タイナーらに水をあけた感がある。21世紀になってハンコックがやろうとしてきた音楽の多様性にようやく人々が追いついてきたとでも言おうか。そしてそのスケールの大きさを早くから感じさせたのが本作であろう。新主流派として華々しいデビューを果たしたハンコックが独自の美しいサウンドを披露し、しかも編曲や構成においてただならぬ完成度を見せたアルバムといえる。60年代終わりから70年代初頭のヘッドハンターなどのエレクトリックムーブメントによってカメレオンのような変貌を見せたハンコックだが、実は芯の通った音楽性はそのトータルな音楽として現在まで一貫しているのだといえよう。

・「"RVG Edition"って何?
ブルーノートの過去のアルバムは"RVG Edition"として多数再リリースされています。RVGとは数多くの名盤を担当したレコーディングエンジニア、ルディー・ヴァン・ゲルダー(Rudy Van Gelder)の頭文字です。彼がマスターテープを元に新たにリマスターしたのがこのシリーズです。(まだ生きていたんですね。相当高齢だと思いますが。)ブルーノートの音を作ったのはこの人だと言って神格化される傾向がありますが、イージーリスニングだと言ってあまり評価されなかったCTIのレコーディングを担当していたのもこの人です。エンジニアはエンジニアです。このRVGシリーズについてはあまり気にしなくていいと思います。単なるリマスターの一つだと思っていいと思います。(ビル・ラズウェルがやったわけではありませんから。)ハンコックの当アルバムはどんなヴァージョンであっても、名盤であることに変わりはありません。

Speak Like a Child (詳細)

Return to Forever

・「レビューってほどじゃないですが
今、演歌やロック、クラシックに夢中の人も、新しい好みの世界が広がる可能性があると思いますので、音楽好きの人は一度聞いておく必要があるような気がします。聞いて好みに合わなかったら、10年か20年、しばらくの間はこの系列は聞かなくていいと考えることが出来る目安になるのではないでしょうか。この音楽のせいで、私は当時聞いていた音楽がまるでガラクタのように思えました。それくらい衝撃でした。

・「限りない飛翔感
チック・コリアの代表作。私はジャズには縁がなく、当時チック・コリアのことをモダン・ジャズだと勘違いしていたので余計敬遠していた(一応フュージョンに分類されるようですね)。

しかし、本作はそんなジャンル分け等不毛な程素晴らしい。美しいメロディ、アコースティックとエレクトリックの見事な融合、そして聴いていると心に無限に広がって行く飛翔感。

ジャケットと合わせて、「かもめのジョナサン」を想起させる自由と解放感を聴く者に与えてくれる傑作アルバム。

・「時代を超越した不朽の名作
 ミステリアスな女性のハミングで始まるã"のアルバム、å...¨ç·¨ã‚'通ã-てとにかくチックコリアの知的でç'°ã‚„かなエレãƒ"が心地よくてたまりませã‚"。私にとってはまさに「神様からのè'ˆã‚Šç‰©ã€ã®ã‚ˆã†ãªå­˜åœ¨ã§ã™ã€‚ï¼'曲目はミステリアスな女性のハミングから始まり、å...¨ä½"的にはダークな印象ですが、女性のミステリアスで時には叫びにも似たãƒ'ォイスが様ã€...な形で曲にからã‚"でいます。また、鋭いフルートの音が、ã"の曲å...¨ä½"の、ゆったりとã-た中にもæ"»æ'ƒçš„でとがった印象ã‚'象å¾'ã-ているかもã-れませã‚"。ï¼'曲目は、雰囲æ°-的にはヨーロッãƒ'のè-„æš-いè¡-に霧がかかっているような、静寂と孤独ã‚'漂わせた曲。音楽というのは、「音」が隙é-"なく詰まっていれば「楽ã-い」というだã'でなく、「é-"(ま)」というものの深いå'³ã‚ã„ã!‚'!!感じさせてくれる名曲だと思います。それから車のCMでおなじみのï¼"曲目。ã"のï¼"曲目とï¼"曲目の「Sometime Ago」の女性ãƒ'ォーカルの爽やかさ!そã-て爽快なフルート!5月のæ-°ç·'と澄ã‚"だé'い空の中ã‚'そよ風が流れていくようなæ¸...涼感。あるいは地中海の碧(あお)い海と空ã‚'イメージさせるような、多くの人が一度è'いただã'で好印象ã‚'持つのもç'å¾-の曲です。そã-て最後のï¼"曲目。静かで個ã€...の楽器のãƒ-レイã‚'際立たせたジャジィなæ¼"奏に続き、「Sometime Ago」の爽やかなメロディーへと連なります。それが終わると一転ã-て静寂になり、そã"からまた徐ã€...に盛り上がっていき、アルバム最後にã-て最高のè'きどã"ろとなる「La Fiesta」へと流れていきます。それは、激ã-さと知的な躍動感に満ち満ちており、繰りè¿"されるサãƒ!"ã!!®ãƒ¡ãƒ­ãƒ‡ã‚£ãƒ¼ãƒ©ã‚¤ãƒ³ã®ç¾Žã-さには、è'くたびに爽やかな感動ã‚'感じずにはいられませã‚"。å-šå'¼ã€ãŸã¾ã‚‰ãªã„。ã"のç' æ™'らã-い音楽ã‚'ç"Ÿã¿å‡ºã-てくれたRï¼'F万歳!チックコリア万歳!!

・「何十年経っても名盤は名盤
私にとって、Chick Coreaと言ったらこのCDをまず思い浮かべます。彼の機関銃のようにパーカッシブなピアノを存分に楽しめます。エレクトリック・ピアノを使ったジャズをはじめて聴いたのがこのCDで、最初に聴いたときには衝撃的だった。それ以降何度聴いても楽しめるCD。ボーカルとの絡みも美しい。

・「ジャズの聴き方を変えた一枚
 何をいまさら、と言われるかもしれないけれど、とにかく私にとって重要な一枚です。 50年代のマイルスやモンクからモダン・ジャズを聴き始めたため、ジャズというものは深刻に聴くもんだと思い込んでいました。 ある日、教科書的存在だったNHK−FM「ジャズ・フラッシュ」本多俊夫さんの担当で、「La Fiesta」がかかった時、本当に頭をなぐられたというか、なでられたというか、「こんなに聴き易い音楽もジャズなんだ」と、正に青天の霹靂でした。 早速、Chick CoreaのLa Fiestaで曲名を頼りにレコードを探し始めたのですが…見つからないんですね。「Sometime Ago」とのメドレーなのが分かって「カモメ」を手に入れるまで、随分かかりました。それが70年代の終わり頃の話です。少し前ならば、リクエストしても断られるほどジャズ喫茶で毎日かかっていたそうですから、もっと早く見つかったんでしょうが。バンドの先輩方からは、お前何を今頃騒いでるんだ、とバカにされましたよ。 で、その後譜面も手に入れたんですが、演ってみるとこれがむずかしい。オリジナルのキーはEmでこれは素人のサックスには手におえないキーなんですね。キーを変えると全然違った曲になってしまいます。仕方ないのでピアノソロに挑戦してもう20年以上立ってます。 えいや!の衝動買いをしたFender Rhodesもこのアルバムの曲を弾くために買ったようなもの。(当時は可処分所得が多かった。)今は全く鍵盤にさわらない状態ですが、いつかきっと、と思ってます。 私のオーディオ装置を買い換える都度、このLP、そして今ではCDがチェックのため、引っ張り出されました。最初に真空管アンプを買った時、初めてJBLのスピーカーを買った時、カートリッジをShureに変えた時、今のCelestionのスピーカー(中古)を「最後の大物」として買った時、DENONとTEACのCDプレーヤーを2時間かかって聞き比べた時、それからそもそも輸入盤の方が音が良いということを発見した時(以来、ECMはすべて輸入盤です。)…。 うつ病で入院していた時、ある日ふとこのCDの「What Game Shall I Play Today」を口ずさんでいました。退院の前触れでした。

Return to Forever (詳細)

The Ground

・「トルド・グスタフセン・トリオのJazz
 この感触は久々の感触だ。ちょうどキース・ジャレットの「ケルンコンサート」を初めて聴いた時の、モノローグ聴きながら共感していく感触ににている。キース・ジャレットは一人でピアノで語りかけるのだが、Tord Gustavsen Trio(トルド・グフタフセン・トリオ)はさらに上品なパーカッションとベースが入ったJazzトリオの編成だ。なんとノルウェイのトリオなのだ。 奏される音楽は、自分的には極上の部類に入る。心にしみいるような歌と品格の良さが常にそこにあるのだ。当然BGMのように、聞ける音楽ではない。こちらがちょっと踏み込んで、(ちょうどクラシックを聴くように)聴く類の音楽である。 CDを今まで2枚だしている。2003年にリリースされた「Changing Places」と2005年の「The Ground」である。(左のジャケットは「Changing Places」のもの) さわりだけでも、聴いてみたい方は、iTunes Music Store で聴けますので、どうぞ。きっと気に入っていただけると思う。〜

・「さらに洗練された輝き
 美しいCDジャケットに惹かれて購入したが、演奏内容がさらに素晴らしい。一曲目からゆったりと叙情溢れる深い味わいの演奏が続き、丁寧なピアノのタッチで紡がれる旋律に次第に酔いしれていく。 これは「ポスト・キース」の一番手と期待されるトルド・グスタフセンのアルバム『Changing Places』に続くECM第2弾。 前作が過去10年間のECM新人アルバム最大のヒットを記録したのもうなずける。もちろんファーストアルバムも素晴らしいがさらに洗練された輝きが感じられる。すでに愛聴盤になっている。Tord Gustavsen (p) Harald Johnsen (b) Jarle Vespestad (ds)

The Ground (詳細)

Death and the Flower

・「遠い異国での幻想的な祭りのよう
私は本作を米国在住時に聴いたため、異国のセレモニーのイメージが漂う。セレモニーといっても、おそらく葬儀か、送別か。同じグループによる「残氓」の迫力も凄いが、Death and flowerではパーカッションやピアノが織りなすハイセンスなリズムの上で、サックスがテーマを奏でる。Prayerは葬送のように、より静的になる。でも哀しくない。ピアノが柔らかく包み込むベールのように、やさしく守ってくれる。Great birdでも聴けるように、キースのアメリカン・バンドではアルトサックス、パーカッション(多種入っている)までフルに入ってきた、多彩な楽器が無国籍ぶりというのか、キースのバンドでなければ聴けない音を構成していると思う。最近、スタンダーズトリオでもフリーや即興を始めているが、本作のような世界とはいまのところ、また異質だ

・「今のキースからは聴けない哲学
録音は1974年秋、30年も経っとるんですね。最近の「Radiance」や「Always let me go」(共に自分自身がライブの会場に居たことも影響しとりますが)を気に入りながら、久し振りに本盤を聴いたら、斬新なアプローチがゴツいですがな。更に初期の「Mourning of a star」に端を発するようなパーカッションはきっとキース自身とギレルメ・フランコ(読み方、合うとりますかな?)はんが演られとります。自在なリズムや広がりが、不思議とRadianceやAlways let me goと一脈通じとる。けど、やはり一番近いのはキースはん自作自演2枚組の「スピリッツ」の世界や。キースの録音で、サックスはいつもキースの専ら邪魔になっとりますけども、ここでのレッドマンもそう。でも、本盤ではサックスすらリズムの脇役として巧く溶け込んどる。キースのピアノさえ中心ではなく、「ミステリーズ」と共通するリズムの世界なんですなあ。一音一音ずしりと腹に響く、ヘイデンのベースはじっくり聴かせて、タイトル曲後半では独壇場やし、2曲めではキースのピアノと負けず劣らず相互の哲学のぶつかり合いですがな。キースのソロに負けんくらい自由なソロがそれぞれに聴かれて嬉しいですわ。終曲「巨鳥」もピアノとサックスが中心のようでありながら、パーカッションとヘイデンのずしりと来る重い音が仕切っとります。総じて、織りなすリズム(パーカッション主導)とキースの哲学が不思議とポピュラーなメロディに乗って聴かれる傑作やと思います。人間、巧くなりすぎて、知り過ぎて失うものもあるなあ、と気付かされる作品。ジャズ、クラシック、人生観、米国の人種の多様性、全共闘世代のようなくそまじめな哲学、こうしたものが混沌とないまぜになった30年前の作のはずの本盤の凄さにはただただ驚くばかりです

Death and the Flower (詳細)

Undercurrent

・「耳馴染みよく、抜けづらい至高の逸品
ビル・エヴァンスといえば、「ワルツ・フォー・デビー」や「ポートレイト・イン・ジャズ」など傑作を遺した、ベースにスコット・ラファロ、ドラムにポール・モチアンを迎えたピアノトリオというのが世間の相場。しかし、ともに白人ジャズプレイヤーとして最高峰と呼ばれる二人によるこの作品こそそれぞれの最高傑作だと思う。

「カインド・オブ・ブルー」発表直後に結成したピアノトリオ結成時、ビル・エヴァンスが持ち込んだインタープレイと呼ばれる手法はしかし、わずかの歳月を経てここに完成する。ここでは、どちらが主役というわけではなく、二人の紡ぎだす音は完全に融合している。今にも涙を落としそうなギターに心を奪われていると、次の瞬間突然バッキングをとっていたピアノがソロに躍り出てきて度肝を抜かれる。そしてまたギターがそんな瞬間に!と思う間もなく、スッッとごく自然に入ってくる。

しかし二人が目指したのはそんなテクニックお披露目大会なんぞではなく、実は叙情性の追及なのである。

アップテンポな「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」という斬新な解釈。ドビュッシーをはじめとするクラシック音楽の素養を窺わせる「ドリーム・ジプシー」。このアルバムで私が最も好きな「スケーティング・イン・ザ・セントラルパーク」で遂に二人の感情表現はクライマックスを迎える。ゆったりと楽しげに奏でられていくのだが、実はとても切ない。セントラルパークでスケートする事に何ゆえ胸を軋ませられるのかがよく分かりませんが。

似た個性を持ち合わせたこのデュオだからこそ実現できた極めてシンプルな構図は、耳に馴染みやすいが飽きにくく、いつでも胸深くに入り込んで静かに胸を打つのである。

・「シンプルかつ上品
初めて聴いた時、古いという印象でした。当然悪い意味ではありません。聴く回数を重ねるほど良くなってきました。

恐らく2人は互いの息遣いを感じながら、時に見つめあいながら、絡み合うように、そして相手を思いやるかのように演奏したのではないかと感じました。

とてもシンプルです。とても優しいです。とても上品です。

「どれかジャズを一枚」と言われたらこれを勧めたいです。

雨の午後には欠かせない一枚になっています。

以前は、6曲だけのものを所有して聴いていましたが、そちらの方がなんとなく濃密で全体としての完成度が高かったような気がします。

・「Under Current B.Evans & J.Hall
最初の音からすでにJAZZの真髄がぎっしりと詰まっており、しかもビルもジムも歌う事の大切さを理解している。JAZZを演奏するものにとって座右に置くべき一枚である。当然、リスナーにとっても常に新鮮に響き、当時の二人の演奏に対する取り組みは真摯なものでありまたひとつの音に対しても細心の注意を払い、それが曲全体を素晴らしいものにしている。更にそれがアルバム全体の統一感となり、発売当初に受けた五つ星という評価となった。このことは現代のあふれる様々な音楽に対してもその評価はゆるがず、まさにジャズクラシックの一枚、と断言できる。ジャズを聴いている人は是非とも入手すべき一枚である。値打ちとしてはレコードのほうが格上なのだが、次善のものとしてCDで聴いていただきたい。

・「さあ漂おう
Bill EvansとJim Hallという繊細すぎる二人の天才が残した美しい一枚。

ピアノとギターが交錯しながら陶然としたリズムを紡ぎあげる「My Funny Valentine」艶然としたギターの音色にうっとりする「I Hear a Rhapsody」悄然とした雰囲気にラストのギターとピアノの交互のフレージングが美しい「Dream Gypsy」静から徐々に動へ・・・、そして忽然と広い空間を創りだすJim Hall作の傑作「Romain」

緩慢な時間の流れで、まるで自分が悠然と踊っているような感覚にとらわれるジャズというよりクラシックみたいな華麗な響きが特徴的な「Skating In Central Park」一番地味ながら、どこか秋の匂いを漂わせていて、聞けば聴くほど愁然とした味がでてくる「Darn That Dream」眼をつぶって聴けば、蒼然とした夜空が瞼の裏に浮かんでくる「Stairway To The Stars」昂然としたリズムと、水のように軟らかい浩然としたメロディが入り混じって、どこか甘酸っぱいような懐かしいような感慨にふけれる「I'm Getting Sentimental Over You」

と、本当に、一曲、一曲が素晴らしく質の高い曲ばかり。

僕としては秋とか、冬に聴くと、あまりに繊細な音な為、往々にして感傷的になりすぎて憂鬱に陥りやすいので、真夏の暑い一日の終わりの深夜に酒を片手に涼みながら聞くのが最高かな。さあ君も、ジャケットの女性みたいに「浮」いて「遊」ぶ「感」じを体験しよう。。。。。。

・「1曲目だけではない
何と言っても名演で名高い冒頭の「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」。この曲のイメージを破るようなテンポで、最初からぐいぐい引き込む。スリリングでいてメロディアス。この曲だけでも十分買う価値はある。しかし、2曲目からはバラード調の演奏が続き、アルバム全体は深く沈み込むようなトーンで覆われる。それをどう聴くかだ。以前「2曲目から後はつまらない」と書いた評論家がいて驚いたことがある。何を聴いているのだろうかと思ったものだ。1曲目でポーンと跳び込んだら、水の流れに身をゆだねて二人の名人の掛け合いを聴こう。何と言う素晴らしい音楽の語らいだろうか。それを味わえる人なら、このアルバムを本当の「名盤」と感じるだろう。

Undercurrent (詳細)

Foreign Affairs

・「想い出に乾杯
名作の多いトムウェイツの作品の中では、何か凡作といったように見られているらしく、初期~中期にかけての作品としては評価が低いようだ。

確かに曲のクオリティーもそこまで高いとはいえないし、実験的な女性歌手とのデュオは、なにか「らしくない」ような気もするし、何度も聴くということになって来るとどうしても手が伸びにくい一枚ともなるのかもしれない。

だが、「想い出に乾杯」を、歌詞カード片手に聴いて欲しい。こんなに寂しく、切なく、それでいてどこか懐かしい曲はあるだろうか?こんなに説得力のある曲を、僕は他に知らない。トムウェイツだからこそ歌える歌を、彼は歌ったのだ。それだけでもう、このアルバムは名盤といってもいいんじゃないかと思う。ノスタルジックなものに琴線が触れやすい人は、是非聴いて欲しい。

他の曲も、詩人・トムウェイツの本領が他の作品より発揮されている。英語がすらすらわかる人はともかく、是非とも国内盤で、歌詞がわかる状態で手に入れて欲しい。このアルバムの最も魅力的な部分なのだから。

Foreign Affairs (詳細)

Swordfishtrombones

・「いつかはこんな壊れ方
デビューアルバムから彼に注目していました。若くして(?)このような夜の酒場の世界風な楽曲を作りそのレッテルが評価され一人歩きするといずれは煮詰まってどこかでハジケルのでは?と思っていたときにこの作品に出会いました。アーチストのひとりよがりにも解釈できなくは無いですが、当時のTomがどうしても吐き出したかったテンションあふれる楽曲の数々に妙な説得力を感じました。正直なTomに出会える一枚。ザッパの影響かも・・・

・「トム・ミュージックとしか言いようのない彼独自の音世界
トム・ウェイツにそもそも興味を持ったのは、F・コッポラ唯一のミュージカル「ワン・フロム・ザ・ハート」の音楽、特に、あの独特の調子と声音で切々と歌うバラードが素晴らしかったからだ。 本来の彼のアルバムでの声は、だみ声、しゃがれ声、うなり声、叫び声、そしてささやき、と何でもありで、ひとつの曲のなかでも即興的に声を使い分けているようだ。 独りよがり、気まぐれ、いい加減とそしりを受けそうだが、それこそが他に比するものなき異色の才能なのである。 曲のバラエティぶりも他に類がない。「blue valentine」のような初期のしっとりしたバラードやブルース調から、最近のアグレッシブな異端ぶりまで、実にさまざまな音のごった煮であり、通常の楽器や曲の概念からはみ出してしまった、まるで雑音か異常音のような音の群れやうるさく鳴り響く打楽器音の コラージュ状態とでも言おうか・・・地の底からうなるような声が聞こえたと思えば、次には慰安と慈愛にあふれる聖なるささやきが漏れたりと、彼の多彩さにはカテゴリーがない。 このアルバムは、そういう彼の特徴が最初に感じ取れる中期の傑作だと思う。

・「シュールな映画のような。
tom waits が、いわゆるシンガー・ソングライター的な括られ方から決別した、そんなアルバムじゃないでしょうか...と。何せ、曲が面白い!

いきなり一曲目の短い曲で「違う世界」に否応なしに持っていかれます。これ、戦前のアメリカ音楽とかにあったようなフィーリングじゃないでしょうか(....詳しくはわかりませんが)? これは、これからアルバムを聴くにあたって、「門をくぐる」みたいな意味があると思います。

続いての曲は、エキゾティック・サウンドをも彷彿とさせるような打楽器系の響きに waits の声が抑え気味にのってきて、何ともクール。で、熱にうなされて夜中に起きた時のような(?)ちょっと悪夢的なインストを挟み、美しいバラードの小品 "johnsburg,illinois" が素晴らしく、更に続く "16 shells from a 30-ought 6" 、これでもうこのアルバムは、ただの作品じゃないのが決定的。ガッシ、ドッカ、ガッシ、ドッカ.....という無骨極まりない打楽器音と waits の声が張り合う様は壮観!また "frank's wild years" のクールなこと。このオルガンは、ニューオリンズの腕利きプレイヤー ronnie barron !で勿論、"in the neiborhood"。 ワタシも、これが目当てで当アルバムに手を出した口ですが、出して良かった...と思ってます。

・「シンガ-ソングライタ-と呼ばないで!
81年発表のアイランド移籍第1弾。現在の彼の基礎となった作品です。この作品は万人に勧められるものではありません。それは、サウンドがあまりにアンチ・コマ-シャルである為です。

それでも、このアルバムを推すのは名曲<イン・ザ・ネイバ-フッド>が収録されていることに他なりません。トムが好きなら、この曲だけでも是非聞いてみて下さい。

Swordfishtrombones (詳細)

'Round About Midnight

・「もう一つのマラソンセッション
この時期のマイルスといえばプレスティジのマラソンセッションとして有名な4部作があるが、同時期のCBSにおける代表作。とりわけ標題曲であるセロニアス・モンクのRound About Midnight はビ・バップ時代からの名曲だが、ノン・ビブラートによるクールなミュート・トランペットでこれほどモダンに再生したのは、マイルスのセンスのよさ以外の何者でもない。コルトレーンというほとんど無名に近かったテナー・サックスをフイーチャーし、ガーランド、チェンバース、フィーリー・ジョーという黄金のリズム隊によるオリジナル・クインテットは50年代後半のモダン・ジャズシーンのベーシックを確立する。All of You、Bye Bye Blackbird、Dear Old Stockholm といった歌ものやバラードのロマンティックな選曲とジャケットのモノトーンかっこよさは50年代ジャズの醍醐味を伝えてくれる。

・「マイルスのクインテットの凄さに感動しました!
マイルスのアルバムですが、他のメンバーも凄い演奏です。この5人がそれぞれ素晴らしい演奏をしたことによってこのアルバムは生まれました。「Round Midnight」の印象が強いのでしっとりしたアルバムと思う方もいるかもしれませんが、曲調はバラエティーに富んでおり飽きることなく、ある意味発見や驚き、感動しながら

最後の曲まで一気に聴くことが出来ますよ!聴いて「得したな」と素直に思えるお奨めの一枚です。

・「マイルスの知名度を一気に上げた傑作
1956年に発表したマイルスのアルバムです。1曲目はセロニアス・モンクの曲を「マイルスの知恵袋」とも呼ばれたギル・エヴァンスがアレンジしたものです。あとはチャーリー・パーカーの「アー・リュー・チャ」など良質な楽曲が次々と飛び出してきて、これ以上ない満足感と陶酔感を得られる作品です。ジャズ通の方から、ジャズを聴いてみようかなって方まで誰にでもお勧めです^^

・「メジャーならではの手の込んだ音作り
マイルスデイビスのCBSからのデビューを飾った本作のサウンドプロダクションは、あのプレステージ時代のマイルスとはだいぶ違っている。「せーの」で録音していたプレステージでの、おおらかでライブのようなドライブ感あふれるテイストは失われている。だが、細かな処まで十分神経の行き届いた演出がされていて、この時期のマイルスを見事に演出していて感心する。名プロデューサージョージアバキャンの手腕だろう。全曲とても良くできたハードバップを代表する作品集と言える。10数年前にリリースされたColumbia Jazz Masterpieces シリーズでの本作はテオマセロによってデジタルリマスターされていて、ラウンドミッドナイトでのマイルスのミュートトランペットの音にかなり強いエコーがかかっていて他のものとは音が違うので要注意だ。

・「私のマイルス原点
●今から17年程前、私が初めて買ったマイルスのアルバムがこれです。当時、何となくジャズに興味を持ち始めて、「何かイイCDないかなぁ」と適当に選んだ1枚がこれでした。その後、ジャズのCDをたくさん購入してきましたが、どういう訳かマイルス以外のアーティストは次第に飽きてきて、結局、大半のCDをディスクユニオン等の中古屋へ売ってしまいました。現在マイルスのCDだけが私の手元に残っています(公式盤・ブート盤合わせて200タイトル以上はあると思う)。

●一昨年前の夏、このアルバムのLegacy Editionを購入しました。このアルバムの買い換えはこれが4度目でした。改めて聴きながら思ったことは、どの時代のマイルスも本当カッコいい、ということです。大袈裟な言い方ですが、ある種の美学をマイルスから教わった私であります。

'Round About Midnight (詳細)

Cookin'

・「この音がすばらしい
1956年10月26日の有名なプレスティッジのマラソン・セッションで録音された4部作の一つ。 4部作の中でも僕はこれが一番好き。『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』のペットの音。誰がこれ以上の素晴らしい音を出せるだろう?この音を聴かないで死ななくて良かった。

マイルスは不遇時代にめんどうを見てくれたプレスティッジにこの頃金銭的な不満を持っていて、それが原因でコロンビアと契約することになる。それが1956年のことでこの段階でマイルスはプレスティッジとの間にこの年のおしまいまでにLPにして4枚分作品を創ることを約束していた。これをわずか2日間で25曲、しかもほとんどがワン・テイクでOKという脅威のレコーデイングを行う。これが有名なプレスティッジでのマラソン・セッションで、プレスティッジ最後の4部作(クッキン・ワーキン・スティーミン・リラキシン)だ。

マイルスはプレスティッジに16枚のアルバムを残しているが、この時の充実度は他に例を見ない驚異的なものだったと言えるだろう。

面白いのはプレスティッジのその後の対応だ。これから益々マイルスの人気が上がることを予想したプレスティッジは、その録音を年に1枚という超スローペースで徐々に世に送り出したのだ。まず、『クッキン』を1957年に、次の『リラクシン』を1958年3月に、次の『ワーキン』を1960年2月に、最後の『スティーミン』を1961年9月に出したのだ。この戦略はハード・バップからモードへと移り変わるマイルスの傑作がコロンビアから出される中大成功をおさめたのだ。

マイルスだけでなくジョン・コルトレーンを語る場合においてもこの4部作は一つとして外せない大傑作なことは言うまでも無い。マイルスはこの時のレギュラー・クインテットを結成して約1年。特にジョン・コルトレーンの成長がこの4部作を不動のものとしている。これを聴かずして何を聴くのか、と言える作品だ。

・「マイファニー・バレンタインのクッキン
マイルスにはマイ・ファニー・バレンタインという64年のリンカーンセンターでのライブ・アルバムがある。僕は長らくマイルスのベスト・ライブだと信じてきたしいまだに、マイルスのマイ・ファニー・バレンタインの演奏の中でベストだと思っている。(ちなみに64年の東京での同曲のライブは録音も含めバランスが悪い。)58年のプラザホテルでのビル・エバンスとのマイ・ファニー・バレンタインもたしかにいい。こちらはエバンスのピアノによって格調高く、リリカルに仕上がっている。それに比べ名演の誉れ高いクッキンのバレンタインは今ひとつ好きになれなかった。それはあまりにできすぎというか、完結した美の見本のような静的なイメージがしたからである。ここでの特徴はクインテットながら、コルトレーンをいれずにワンホーンに終始している点である。おそらく、この時代のコルトレーンはラウンド・ミッドナイトの奇跡的快演を例外にして、マイルスのリリカルな美的世界に踏み込むにはまだ無骨だったのではないだろうか。そのような、様々な状況の中でマイ・ファニー・バレンタインというマイルスの畢生の名演を聞き比べてみると、興味深いし、その曲の原点といえる演奏がこのアルバムなのである。

・「「ロック・ファンにおすすめ」
ジャズは、音楽理論やアドリブ等、専門的知識がないと理解できないものでしょうか?もちろんビ・バップからハード・バップ、モード等のスタイルの変遷を理解するためには、重要なことかも知れません。ただ、大切なのは音楽としてどのように体に響いていくのか?「My Funny Valentine」のリリシズムや「Airgein」のスリルは、直感的に音楽を聴いている人であれば、瞬間的に反応してしまう類の感触を滲み出しています。理屈ではなく感覚で音楽を捉えるロック・ファンの方におすすめしたい1枚です。(ロック・マイルスというと、「On The Corner」や「Bitches Brew」が定番のおすすめということになると思いますが、一番ロック的な1枚は実はこれだと思います)

Cookin' (詳細)

Quintessence

・「5人の名プレーヤーの絶品ケミストリー
エヴァンスのミニコンボものといえば若き日のフレディハバートのラッパが聞き物の"Interplay"が有名だけど、本作はこの日のためだけのエヴァンスクインテット:Bill Evans(p),Harold Land(ts),Kenny Burrell(g),Ray Brown(b),Philly Joe Jones(ds)による、ヴェテランプレーヤー達のじっくりと聴かせる化学反応に酔わされる作品。触媒としての役割を果たしているのがレイブラウンのベースで、ゆっくりとしたテンポを設定し、ダークで美しいメロディを奏でる。それに乗ってコクのある音色を聴かせるハロルドランドのテナーが好きだ。微に入り細に入ったプレイぶりで、まるで走馬燈のように切ない。そこに絡むビルのリリカルなピアノとバーレルのあのゆっくりとコードを刻むギターが美しい。いつになくおとなしいフィリージョーも場にピッタリと合っている。この5人のインナーファイヤーが燃える、静かな化学反応が絶品の一枚だ。ビルのトリオ作とは趣を異にするけどリスナーの心に染み込んでくる味わい深いハードバップジャズだ。タイトルのQuintessenceは元々は物事の本質という意味だけど、5人(Quintet)のVeteran Jazz MenのEssensceつまりQuintet-Essence溢れる演奏に、ただただ聴き惚れるだけの37分間だった。

・「クインテットものでは一番おしゃれ!かっこいいですよ、これ。
最初に買ってしまった頃、エライ後悔した。なぜなら、エヴァンスハピアノトリオでしょって先入主があったから、うっかりクインテットものを買っちまった!というだけのことですが、先入主とはおそろしいものでこんなになじむ(和むではない)かっこいい、小じゃれた音楽なのを理解するまでにはずいぶん遠回りしたものです。エヴァンスには同等の作品にinterplay(1961年)やWe Will Meet Again(1979年)がありますが、フレディハバードが入ることによって強引にハードバップ化してしまった前者や「日本人好み」でくくられそうな安っぽいロマンチシズム臭が強い後者(すいません、個人的な趣味ですから...)に比べ、このアルバムはジャケ写ままのクールで突き放した寂寥感がたまらなくかっこいい!フィリージョーも成長したって事か!うるさくなく、渋くサポートしているし、やはりジムホールよりもケニーバレルノブルージーさがプラスしたか、それよりもエヴァンス自身ひげが生えた分、いろいろあったって事だよね。A Child Is BornとかMartinaとか、やっぱ40、50代の(まだ知らないけど)のやるせない感じが迫ってきます。そうするとWe Will Meet Againがそんなでもないのが不思議だけど、それはまた別の機会に。このアルバム、マイナーだけどいいですよ、ほんと。

Quintessence (詳細)
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