ザ・ケルン・コンサート (詳細)
キース・ジャレット(アーティスト)
「なんて美しい音楽が紡がれていくんだろう。音楽がはじまった冒頭から魅了されました」「これは音楽の域を超越した「宝」だ。」「音楽のジャンルを超えています。」「キースの最高傑作」「背中で弾く音楽」
残氓 (詳細)
キース・ジャレット・クァルテット(アーティスト)
「最もハードなキースがここに」「ものすごい緊張感がみなぎる」「どれもジャズ史上に残る名盤ですからねえ」「作曲家・サウンドクリエーターとしてのキースの最高作(ではないか)」「判ってきた!?」
星影のステラ (詳細)
キース・ジャレット・トリオ(アーティスト)
「これをやらねば』と始めた所作」「美しい」
「到達する事が許されている状態」「燃えるような枯葉、あなたと夜と音楽と、そして印象深いフィナーレ」「名演」「スタンダーズトリオの一番の作品」「白熱の名演」
マイ・ソング (詳細)
キース・ジャレット・カルテット(アーティスト)
「生きていてよかったと思わせてくれる名曲・名演」「ECMの名手たちが織りなす珠玉の名作」「氷のサックス・魂のピアノ・・でもとてつもなく暖かい」「ヨーロピアンクァルテットの傑作アルバム!ピン!と張りつめた緊張感」
スタンダーズ Vol.2 (詳細)
キース・ジャレット・トリオ(アーティスト)
「現在のトリオの原型はVol.2にあり」「月と砂漠」「スタンダ-ズ1、チェンジイズと3点セットでトリオの最高峰」「ピアノ・トリオって良いの?」「第一集と対をなすスタンダーズの出発点」
Facing You (詳細)
Keith Jarrett(アーティスト)
「奇跡の始まり」「美しい感情」「アーとってもモドカシー」「奇跡の始まり」「奇跡の始まり」
アット・ザ・ブルーノート、ザ・コンプリート・レコーディング (詳細)
キース・ジャレット(アーティスト), ゲイリー・ピーコック(演奏), ジャック・ディジョネット(演奏)
「後半、長尺重量級演奏が抜群に素晴らしい」「ピアノ・トリオによる最高のオン・グリフィン・ドルフィン・ストリートの演奏が聴ける」「最高のスタンダーズがこれだ」「こいつはマイルスのマラソンセッション(ing4部作)以上の凄いこと」「飽きません」
生と死の幻想 (詳細)
キース・ジャレット(アーティスト), デューイ・レッドマン(演奏), チャーリー・ヘイデン(演奏), ポール・モチアン(演奏), ギレルミ・フランコ(演奏)
「見知らぬ土地での厳粛なセレモニーのような」「涙が止まらなくなった作品」「今のキースからは聴けない哲学」「この作品をききつづけて23年」「プロデューサーってホントに大切だ。」
「私にとっての宝物」「普遍的でまっすぐで自由、キースのピアノソロの類い希な寛容さを知るためにイチオシ」「きらきらした小宝石のような・・・」「何という美しさ、激しさ、そして儚(はかな)さか」
Standards, Vol. 1 (詳細)
Keith Jarrett Trio(アーティスト)
「3つ子の関係」「スタンダード・ピアノ・トリオ演奏の白眉」「定番。お薦め。」「歌うキースジャレット。それも慣れればOKだ。」「キース・ジャレットの不思議」
マイ・フーリッシュ・ハート (詳細)
キース・ジャレット・トリオ(アーティスト)
「疾走、朗朗、落涙」「いつまでも若々しいスタンダーズ」「暴れ太鼓、炸裂!」「またまたECMらしい戦略」
ソロ・コンサート (詳細)
キース・ジャレット(アーティスト)
「傑作だが、ケルンほどの音のきれを期待してはいけない。」「至上の美味、音楽のわんこそば」「ブレーメンでの演奏が圧倒的」「Solo Piano」「ソロピアノの。革命的。名作!」
アット・ザ・ディア・ヘッド・イン (詳細)
キース・ジャレット(アーティスト), ゲイリー・ピーコック(演奏), ポール・モチアン(演奏)
「キースの隠れたる傑作」「スタンダーズに飽きた方必聴の一作!」「アットホームでくつろいだ雰囲気でのキーストリオ」「アットホームでくつろいだ雰囲気でのキーストリオ」「ドラマーが違うとここまでちがうんやなーの好例」
サンベア・コンサート (詳細)
キース・ジャレット(アーティスト)
「まぎれもなくキースの最高傑作!」「キース70年代ソロ・コンサートの総決算」「祈りに似たはてしなく続く音の流れ」「日本でのソロ、集大成の大力作」「あわわ、........ついに、買ってしまったが....、これでいいのだ!」
テイルズ・オブ・アナザー (詳細)
ゲイリー・ピーコック(アーティスト), キース・ジャレット(演奏), ジャック・ディジョネット(演奏)
「ジャズの歴史に大きな影響を及ぼした記念碑的作品」「ジャズの歴史に大きな影響を及ぼした記念碑的作品」「インプロビゼイション主体の「スタンダーズ」」「インプロビゼイション主体の「スタンダーズ」」「人生の分岐点」
The Cure (詳細)
Keith Jarrett Trio with Gary Peacock and Jack De Johnette(アーティスト)
「隠れ名盤!音質良し!」「あまりにも安心のライブ」「深化」「スタンダーズ中最も地味な作品である、が、あなどらない」
オール・オブ・ユー (詳細)
キース・ジャレット・トリオ(アーティスト)
「キース中毒」「カッコイイってこういう事」「ジャズ・ジャンアントに対するトリビュート」「オールザシングスユーアーを聴くために」
カーネギー・ホール・コンサート (詳細)
キース・ジャレット(アーティスト)
「Keith Jarrettと聴衆がひとつになった」「ケルン以降最高のソロコンサート」「スカラ時代の頂点かも知れない」「キース・ジャレットの新しい一面」「神の音色」
パーソナル・マウンテンズ (詳細)
キース・ジャレット・クァルテット(アーティスト)
「10年後に気がつくキース」「奇跡中の奇跡」
ジ・アウト・オブ・タウナーズ (詳細)
キース・ジャレット・トリオ(アーティスト)
「スタンダーズの彼岸を待つ」「30年間失せることのない輝き」「20年間失せることのない輝き」「30年間失せることのない輝き」「聴いて損なし!」
心の瞳 (詳細)
キース・ジャレット・クァルテット(アーティスト)
「アクシデントが効奏した奇蹟的な記録」「出逢いと別れの狭間」
ルータ・アンド・ダイチャ(紙ジャケット仕様) (詳細)
キース・ジャレット&ジャック・ディジョネット(アーティスト)
「キース・ジャレットが完成する過程を知る上で大切なアルバム」「マイルスグループの門下生二人のフリーなセッション」
サンシャイン・ソング (詳細)
キース・ジャレット・クァルテット(アーティスト)
「サンシャインソングはヨーロピアンカルテットの「心の瞳」だ!」
Gary Burton & Keith Jarrett (詳細)
Gary Burton and Keith Jarrett(アーティスト)
「ロック音楽の最高峰!?」「親近感が湧きます」「フュージョンの名作」
ジャズ・フュージョン>アーティスト別>J-L>Keith Jarrett
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・「なんて美しい音楽が紡がれていくんだろう。音楽がはじまった冒頭から魅了されました」
興に乗ったキース・ジャレットの呟き、口ずさむ声が、ピアノの歌と不思議にマッチングした「パート1」(26:01)。 終盤、20分10秒あたりのピアノのアルペジョの繰り返しからはじまる音楽の美しいこと! まるで、湧き上がる泉のような、流れ下る滝のような音楽のほとばしり。この音楽の流れに永遠に浸っていたい、そんな気持ちにさえ駆られました。
最後のトラック4、「パート2C」(6:56)の、軽やかで天衣無縫の歌に満ちたピアノも、本当に素敵。
魔法の音楽とともに、絵の中の鳥が歌いだしたかのような、絵の中の魚が泳ぎ出したかのような、夢幻のきらめきと生命にあふれた演奏。美しい風景が次々と立ち現れてくるような即興演奏の素晴らしさに、息を呑むような感じで聴き入っていました。
・「これは音楽の域を超越した「宝」だ。」
学生時代にLPを買ってから今まで果たして何回聴いただろうか。CDもLPとダブって初めて買ったのもこれだった。「色んな音楽聴きたいんだけど何かいいのない?」と聞かれ、「キースジャレットのケルンコンサート聴いてみ」と何回答えただろうか。楽しい時、辛い時、幸せな時、寂しい時、、、いつも引っ張り出して聴いていた。そして今も何かあると聴いている。一瞬たりとも隙の無い空間に浸りたい為に。あるいは何かからとき離されたい為に。
ロック、JAZZ、クラシック、レゲエ、演歌に至るまであまたLP、CDは持ってるが1枚選べ!と言われたら「ケルンコンサート」と即答するだろう。
これは音楽とかジャンルとかそんなみみっちい世界の代物では無い。とにかく一度「聴いて」ではなく「体験」してください。
・「音楽のジャンルを超えています。」
私が聴く音楽はもっぱらポピュラーミュージックばかりなのですが、以前から密かに「ジャズというものを聴いてみたいなぁ。でもむずかしそうだし、自分に鑑賞する耳があるだろうか。」などと思っていました。
実際、モダンジャズの名盤というものを幾つか聴いてみたのですが、やっぱりロックに慣れた耳にはすんなりと入ってきません。しかし、ジャズの枠を飛び越えたこの作品は特別です。初めて聴いた時は、次はどんなフレーズが出てくるんだろう・・という期待と興奮で汗がでました。後にも先にも、こんな体験は初めて。まだ体験していないかたは是非!
今でもよく聴きますが、音の存在感が、読書中や就寝前のBGMとして聴くことを許しません。
・「キースの最高傑作」
キースジャレットはこれがトドメだと思います。
全部で4セクションありますが、すべて即興です。
構造は殆ど無く、キースの音の創造力に従って色彩がドンドン変化していくようにロマンチックなメロディーが次々につむぎ出されていくイメージで、まるで夢を見ているような気にさせられるCDです。
キースはフトコロの深いミュージシャンで、スタンダードのドジャズから、フュージョンに近いものまでありますが、このCDはジャズよりはフュージョン、更には現代音楽に近いトーンを持っています。
クラシック専門の方でも、例えばドビュッシー、ラベル、プーランクといった作曲家がお好きな方にはきっとハマルCDだと思います。
私は個人的にはキースのベスト盤だと思います。
・「背中で弾く音楽」
大学生の時、彼の武道館でのソロ・コンサートに行くことができた。彼はまずコンサート会場にきていた人々全員にデジタルの腕時計を止める事を要求した。今ならさしずめ携帯電話もだろう。『ソロ・コンサート』あたりでもキース自身が体調悪く、背中を痛めていたといった話があるが、まさに彼のインプロビゼーションは『背中で弾く音楽』といった風情だった。実によく背中が曲がり、よく動く。感心した。
このアルバムはまさに天才が天啓を受けた瞬間の音楽。これからずっとこのアルバムを聴きづけるだろう、そのオーラは浴びようと。あの背中で弾いていたキースを思い出しながら。
●残氓
・「最もハードなキースがここに」
キースのアメリカン・クァルテット最後の輝きというべきか。キースのリーダーとしてのキャリアの中でも,最もハードな演奏が残氓-結末に収められている。このフリーなアプローチには,「ケルン・コンサート」の世界を期待するリスナーはのけぞること必至だが,静謐なイントロダクションに始まり,徐々にテンションを高める演奏は一大組曲として極めて完成度が高い。
・「ものすごい緊張感がみなぎる」
1976年4月ルートビッヒスブルク、トンスタジオ・バウワーで録音。メンバーはキースのピアノにチャーリー・ヘイデンのベース、ポール・モチアンのドラム、デューイ・レッドマンのサックスのいわゆる『アメリカン・カルテット』。『生と死の幻想』に参加していたパーカッションのギレルミ・フランコはいない。
本アルバムはECMでは『アメリカン・カルテット』最初のアルバムである。インパルスで8枚のアルバムを残している。僕は本作が最高傑作、次が『生と死の幻想』ではないかと僕は思う。『生と死の幻想』はプロデューサーはエド・ミッチェル、本作はマンフレート・アイヒャー2作の差はプロデューサーの差でもある気がする。ものすごい緊張感がみなぎっている。これから聴く人は体調を調えて聴くべし。
・「どれもジャズ史上に残る名盤ですからねえ」
キースはマイルスに負けないくらい、多面性をもった音楽家だ。「残氓」と同時期、俳句を一気に詠んだかのような、硬質でノスタルジックなソロ小品集「ステアケイス」も発表している。多面性といえば、グルダやプレヴィンがクラシックもジャズも演るのを想起はするが、キースも同じくピアニストで、ショスタコーヴィチやモーツァルトも吹き込んで居る。「生と死の幻想」「ミステリーズ」「残氓」では、キースのルーツを示唆するかのような含蓄のある演奏が聴かれ、いずれもジャズ史上に残る傑作である。どれが最も名盤という問には答えようがない。ミステリーズでは全編に聴かれる、リズムを中心とした民俗的な曲調は、パーカッション専門奏者が居なくなった残氓では、曲1冒頭に限られる。「生と死の幻想」的なフレーズをカルテットで様々に展開してゆくが、「残氓」は、緊張感が高いトータルアルバム的性格を有し、キースの人生観の直截的提示にまで至っている。ゲイリー・ピーコックの繊細で、表現力豊かなベースはキースの郷愁溢れるフレーズによくマッチするが、「流星」の頃から一貫して、キースのジャズ観とがっぷり四つで組むヘイデンの哲学的なベースはさらに王道を行く。曲1の4分過ぎと曲2の13分過ぎのソロ、曲1の19~21分辺りではチャイムのような音のパーカッションと相前後してドスが利いたヘイデンはゴツい。生と死の幻想、ミステリーズでは陰を潜めていたアブストラクトな味わいも曲2前半で聴かれる。キースらに触発され、レッドマンはうなり声まで挙げている。このユニットはここで解散するが、本作で取り入れた多重録音を駆使して数年後、キース独りで民俗的な世界をさらに押し進めた「スピリッツ」を発表された
・「作曲家・サウンドクリエーターとしてのキースの最高作(ではないか)」
ジャズ、このジャンルは即興一発の生演奏が重視され、オーバーダブや音の加工関係、いわゆるスタジオワークは重要視されていない嫌いがあるけど(そういう事を最初かつ真剣に立ち向かっていったのはマイルス/テオマセロであろう)キースジャレットも卓抜したピアニスト/演奏家であることで基本的にはありのままを録る、という作品が多い。そんな中、この残氓である。これはいわゆるテーマ一発/ソロ散発/あとはのとなれノリでいけ式のジャズとは本質的に異なるのだ。乱暴に言ってしまえばプログレッシブロックに近い、キースのキーキー歌も含めたいろいろな要素を詰め込んで計算し尽くされた壮大な組曲なのだ(ちょっと大げさか)。テーマの部分部分はDEATH AND THE FLOWERあたりから持ってきた感があるが、個々にジャズとして演奏されたそれに比べ、暗から明、平安から混沌、安息から破滅的結末とグッと奥裄のあるコントラストを作り出している。演奏も何度かオーバーダブを重ねているようで特にブラス/リード類が充実している。楽器の音自体も冒頭のキースのバスリコーダーの音をはじめ、深く太く響き渡るようであり、ジャズのレコードとしては相当の作り込みが施されているようなのだ(というよりもワタクシはプログレとして楽しんでいるが)キースジャレットは今では世界最高クラスの演奏家だが、この手のサウンドクリエーターぶりもぜひ復活させてほしいものだ。
・「判ってきた!?」
正直この作品は好きではなかった。発表された頃は・・・。陰気で判りにくくてものものしいのが実感だったが、機会あって聞き直しているうちにこのアルバムを聴くのが日課になってきた。ただ年をとって好みが変わってきたといえばそれだけなのかもしれない。が、20年以上経過してもなお評価され続けているという意味がうっすらと判ってきたような気がする。デューイ・レッドマン含めメンバー全員気合が入っている。
・「これをやらねば』と始めた所作」
1985年7月パリのパレ・デ・コングレ・ストュディオ・ド・ラ・グラン・グルメでスタートしたスタンダーズの世界的ツアーは翌86年も続けられ、翌々年の87年10月にアメリカで12回、カナダで1回の演奏を持って終了する。このライブはそのスタートの7月2日に行われた第二夜のものである。つまり、『スビリッツ』という癒しの期間が85年の5月から6月にかけての4週間であるから、その後すぐに『これをやらねば』と始めた所作だということだ。
彼のやろうとした事は、スタンダード・ナンバー(伝統)に現代的な感性を持ち込む事だった。やっている曲、例えば『星影のステラ』など、ずっとジャズ愛好家に愛されてきたナンバーであるが、キースの持続的なリズム演奏からピーコックの歌うようなソロ、最後はディジョネットが長3度でルバートして終わるという11分だ。そこには全く新しい感性で洗われたスタンダードを誰しも感じずにはおられない。
あえて言えば、神格化されているビル・エバンス・トリオ(ビル・エバンス(p)、スコット・ラファロ(b)、ポール・モチアン(ds))を遥かに凌駕している。そう断言させてもらおう。
・「美しい」
グレン・グールドやキース・ジャレットの音は本当に美しい。ジャレットの演奏のなかでも最も好きなものの一つ。そして、このCDのなかでも、さらにダントツで好きなのが、表題曲でもある「星影のステラ」の出だし。「初めの2秒」で、そこはジャレットの世界。
ヴィヴァルディの「チェロソナタ」も初めの2秒で香気溢れる世界に誘われるが、何と言っても、ジャレットの演奏はジャレットの本当に美しい世界に連れて行ってくれる。
20世紀最高のピアニストのひとり、キース・ジャレットの名演を是非とも聴いて下さい。
●枯葉
・「到達する事が許されている状態」
1986年7月13日、ミュンヘンでのライブ、1985年7月のパリでスタートし、87年10月のアメリカで終わるスタンダーズの長期ツアーの中間にあたる。
このアルバムはまさにジャズの伝統曲がめじろ押しだ。約1年のスタンダーズというライブ・ユニットが『伝統』を飲み込み、現代の感性で新しく創造してく過程も本腰になってきた事を意味している。
ただ、86年の7月のアンティーブ・フェスティバルでは、ライブ照明の熱さに耐えられず3曲目で3人とも演奏やめてしまうという事もあった。音だけでは判別できない状況が常にライブでは存在しているということでもある。
この頃のスタンダーズの演奏についてキースはこう言っている。
『それはスタンダード・ナンバーとは何の関係もない。ジャズとも関係がない。外見上どう!見えるかという事にも関係がない。それは、僕らが人々の前で、到達する事が許されている状態とかかわるものなのだ。』
本当のミュージシャン同志がお互いの演奏を聴き、影響を及ぼし合い、精神を高揚させる。それこそが彼等スタンダーズの音楽なのだと思う。
・「燃えるような枯葉、あなたと夜と音楽と、そして印象深いフィナーレ」
キースは他でも「枯葉」を演奏しているが、この「枯葉」は本当に火の出るような演奏である。一つのムダもない、ひきしまった演奏でもある。2枚めでは「あなたと夜と音楽と」から「星に願いを」がメドレーで演奏されるところが最高潮に盛り上がる。そして、ひたすら美しくしびれるフィナーレ「I remember Cliford」。ジャズファンでなくても、だれでも知っている曲がとても新鮮に聴こえるところが特に凄い。
・「名演」
前作<Standards Live>で頂点に達したと思われていた演奏のさらに上をいくレヴェルを披露しリスナーを驚かせた。ツアー中のレコーディングということもあり、それまでに重ねて来たライヴでの経験がこのトリオのポテンシャルをさらに引き上げているように感じられる。
<My Funny Valentine>冒頭、キースのソロによるイントロからして、この日の彼が最高の状態であることを示している。ペンタトニックを用いた動機が徐々に声部を重ねて対位法的な動きを見せつつ、次第に熱を帯びて展開するこの2分弱の演奏は、いきなりではあるがこのライヴの白眉である。
さらに続けて演奏される<Autumn Leaves>では、ビル・エヴァンス・トリオのをさらに大きく拡張したかのようなダイナミズムと緊密なインタープレイの絶妙なバランスを聴くことができる。冒頭の2曲を聴くだけでも、それまでに存在したピアノ・トリオのどれもが到達し得なかったレヴェルの表現を獲得していることがわかる。
決して新奇な方法は採られていない。一見オーソドックスな様式を用いつつそれらを絶妙なバランスで表現し、さらに高いレヴェルに引き上げた。この困難な作業にチャレンジしさらなる高みへ上り詰めることができたのは、一重にヴァーチュオーゾ3人が3人とも何をなすべきか無言のうちに理解し、進むべき方向をはっきりと認識していたが故である。
ここに収められているのは、まぎれもなくピアノ・トリオの歴史に名を残す一晩の名演の記録である。
・「スタンダーズトリオの一番の作品」
スタンダーズトリオ(トリオジャズ)を代表する1枚。内容は申し分無し。音質的にも申し分無し。核爆発とそよ風が同居するアルバム。聴き手をあきさせない展開、聴き手をうっとりさせるメロディー。聴く度に新たな発見がある1枚。いつか王子様がのイントロのすごさ、枯葉の爆発力、マイファニーバレンタインのナイスな解釈、ソングイズユーの最後のトリック。私はスタンダーズライブ(邦題 星影のステラ)より本作のほうがスリリングで好きです。やっぱスタンダーズの作品は2枚組の作品のほうがスリリングな作品が多いように思います。是非、打ちのめされてくださいね。
・「白熱の名演」
この「枯葉」は白熱してます。キースの作品の中でも類を見ないほどに。キースの声も何時にも増して大きいです。 私はこのライブ作品のハイライトは「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」だと思います。絶妙な解釈で聴かせてくれます。そして邦題にもなっている「枯葉」。この演奏は凄まじいです。ドラムが暴れまくっていて、主役を食うような勢いで畳み掛けています。私の印象として、ジャズのドラマーにはあまり迫力が無いかな、なんて思ってたもので、この演奏は衝撃的でした。 全体的に見ても、スタンダーズの傑作ということは間違いありません。ただ、やはり声が普段に比べやや大きいので、苦手な人はあまり楽しめないかも知れません。
・「生きていてよかったと思わせてくれる名曲・名演」
私の持っているマイ・ソングのCDは、それこそLPが擦り切れそうになるぐらい聴いた後に、CDに切り替えたのである。CDも数え切れないくらい聴いた。どの曲も美しい粒ぞろいの見事な演奏ばかりで、キースの諸作品の中で、ケルンコンサートとともに2大巨峰を形成する、奇跡的な作品だと私は思う。特にタイトル曲とCountryが好きだ。CountryでBaseがリードをとり、その後キースのピアノが入ってくる瞬間は筆舌に尽くし難い。大げさでなく、このような演奏を聴けるなんて、人生捨てたものではない、これまで生きてきてよかった、と前向きな気持ちにさせてくれます。そんな、キースたちからの素晴しい珠玉の贈り物です。
・「ECMの名手たちが織りなす珠玉の名作」
1977年の録音でキース・ジャレットがECMに残した最高傑作です。メンバーはサックスに「北欧のコルトレーン」ヤン・ガルバレク、ベースにパレ・ダニエルソン、ドラムにヨン・クリステンセンといういわゆる「ヨーロピアン・カルテット」という構成ですが、まったく同じメンバーとしては1973年のアルバム「ビロンギング」以来の4年ぶりの再会ということになります。
・「氷のサックス・魂のピアノ・・でもとてつもなく暖かい」
このアルバムはキース・ジャレットの作品ではあるが、ヤン・ガルバレクの作品としても素晴らしい出来栄えだ。この人のソプラノ・サックスを僕は氷のサックスと例えたい。氷といっても冷たいのでなく、氷のように強く美しいのだ。最初にこの人の「ウィッチ・タイ・ト」のサックスを聴いた時の感動は今も忘れられない。ジャレットのピアノも全アルバムで一番暖かい気がする。忘れる事ができない、何度も何度もこれからも聴くであろう名盤。
・「ヨーロピアンクァルテットの傑作アルバム!ピン!と張りつめた緊張感」
現在は、スタンダーズトリオで活躍しているキースのヨーロピアンクァルテットの最高傑作であると思う。このラインナップのアルバムは総じてメロディアスな曲が多く、これ以前のインパルスレーベルのクァルテットとは別次元の美しさがある。タイトル曲は一時CMにも使われた位美しく、ガルバレクの冷たい音のサックスが奏でる主題の緊張感と、キースが弾く主題の安らぎとが絶妙に融合し、涙が出る程美しい、個人的にフェイバレット曲です。25年前に武道館のソロ・コンサートのアンコールでキースが弾き始めた時には、嬉しさのあまり、全身を耳にして聞き惚れました。帰り道、私は幸福感で大満足!翌日、職場で、興味を持っていない人にまで、その話しをして、迷惑がられた思い出があります。キースの魅力溢れた作品を是非、多くの人に聴いて欲しい!ジャケットの2人の少女の笑顔もマッチしてます。日本のメーカーは、ジャケットデザインを見習いましょうね。
・「現在のトリオの原型はVol.2にあり」
既に名盤としての評価が定着しているのが、キースジャレト・トリオのスタンダースVol(1)、(2)であり、特に(1)がその誉れが高い。コード進行を延々と繰り返しながら深くインプロヴィゼーションプレイに没頭していく(1)と比較すると、リリカルなバラードナンバーが多いこの(2)は、その分聴き易い構成となっている。スリルには多少欠けるかもしれないが、難解さやくどさのない分キースのメロデイとピアノの美しさをストレートに味わえる。私は(1)(2)両方を同時購入したが、(2)の方を聴くことが多い。
奇しくも同じく一日で録音されたビルエバンスのトリオ作二枚--ハウ・マイ・ハート・シングスとムーン・ビームス--とスタンダーズ(1)(2)は、曲も二曲ダブっていて、共通点が多い。しかし、キーストリオの方が緊張感やインタープレイの濃密度において、明らかにエバンストリオを凌駕している。コード反復によるインプロビゼーションの進展を半ば放棄したかに見える最近のキース・トリオの演奏形態は(1)より(2)に近いと言えるだろう。
10数年前に買った西ドイツ製のCDは音質において本日本製のものを上回っているように感じる。それと、CDカバーの色合いやデザインにおいても両者は微妙に異なっている。一体どちらがオリジナルに近いのだろうか?
・「月と砂漠」
このCDを買ってもう20年以上経つのか。二曲目に尽きる。ゲイリー、ジャック、キースのトリオの凄さはこの一曲だけで存分に示される。何とも喩えようもない異次元の感覚だ。うまいとかテクニックがなどと言うまい。スタンダードを主食として生きながらえてきた部族の三人が奏でる信じられない演奏だ。他に比べるものがないほどに不思議な風味を醸し出す。 このトリオのスタンダード作品は数多あれど、この一曲にとどめを刺す。
・「スタンダ-ズ1、チェンジイズと3点セットでトリオの最高峰」
本作は同月録音の「スタンダ-ズ1」、「チェンジイズ」と3点セットでキース・ジャレットのトリオの最高峰を成していると思います。「スタンダーズ1」のAll the things you areや「チェンジイズ」のFlying part2を聴くと脚でリズムをとり、うなり声をどうしても上げてしまうが、本作を聴くと、うなり声を上げる衝動よりも、クカ~という深い味わいに圧倒されます。自由な即興やキースのうなり声も最高潮の他2枚と比較して、本作の特徴はなんでしょう?それは音楽の深さ、だと思います。本作はスタジオ録音であるためか、ゲイリーのベースも非常に鮮明に、またしばしばソロをとっている点も注目すべきでしょう。
この3点のスタジオ録音にはその後のライブ(バイバイブラックバードはあるが)に比べて、綿密な構築が感じられるし、バラエティにも富んだ演奏になっています。本作5曲目ではキースだけでなく、普段ステージでも物静かな感じのゲイリーまでノリに乗って、掛け声まで飛び出します。
ともかく本作を聴くべきなのは3曲めIn Love In Vainの導入。最近のキースのコンサート(たとえば1999,2002東京)で彼が好んで弾いた雰囲気の曲です。それにベースのからみがまた渋すぎる。ベースのソロもよい。6曲めはその後のコンサートたとえば"Standards Live"で聴かれるような渋いマイナー調の演奏。ベースの寂寥感あふれるプレイがグングン突き刺さるようです。
1,2,4でもベースのソロがあり、4の出だしなど荘厳で聴かせます。本作から20年、沢山の感動をキースたちは与えてくれた。そして2001年春、東京でも聴かせてくれたよりフリーな表現は「チェンジレス」、「インサイドアウト」、「オールウェイズレットミーゴー」の流れになるのでしょう。渋谷で聴いたジャックのドラムは1969-1975年頃のマイルスの頂点のような、アフリカを思わせる、原始を思わせる胎動を感じさせました。1983年に一気に全てを完成させてしまったスタンダーズは、20年の時を経て、今度は誰も到達し得なかった新たなフリーな表現を出そうとしつつある、そう思っています
・「ピアノ・トリオって良いの?」
ピアノ・トリオってリズムセクションという位だから所詮はさしみのつま、メインで聴くジャズではないなあ!そんな風に長い間、思っていたのですが・・去年の夏に買ったCD/RWで早速コピーしたのがキースのスタンダーズ2でありました。これが我がジャズ人生を大きく変えてしまったんだから分からないもんだね。
キースのサウンドは68年のサムホエア・ビフォア当たりから変わり始め、スタンダーズ1でひとつのスタイルを築きあげてるんです。そして、このスタンダーズ2こそ真の名盤といえる完成度の高さを誇っていると私は考えております。さあ聴き始めると止められない~止まらない!この切なさ、美しさ・・一気に45分11秒の時間が過ぎていきます。
ああ~生きていて良かった!ジャズが好きで良かった!名盤とは・・良い音楽とは・・それは理屈抜き、時の流れを忘れさせてくれる音楽ではないでしょうか?ワビ・サビのピアノ・ジャズ・・心からそう思えるJAZZなんであります。
・「第一集と対をなすスタンダーズの出発点」
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・「奇跡の始まり」
1970年頃、キースはコロンビアと契約していてコロンビア・アーティスト・マネジメント・ホールで初めての無伴奏ソロ・ピアノ・コンサートを行った。その後、グリニッジ・ヴィレッジのマーサー・アーツ・コンプレックスで同じくソロ・ピアノ・コンサートを行っている。しかし、この時の演奏が元で一方的にコロンビアはキースとの契約を打ち切ったという経緯がある。つまりコロンビアはキースのソロを認めなかったのだ。
しかしながらこの契約が打ち切られる前にECMのマンフレート・アイヒャーという男がキース宛にレコーディングの提案を手紙で送っている。アイヒャーの提案は次の3つだった。1.チック・コリア、ゲイリー・ピーコック、デイブ・ホランド(つまり2台のピアノと二台のベース)によるレコーディング。
2.ソロ・ピアノのレコーディング。3.ゲィリー・ピーコックとジャック・ディジョネットとのトリオ(!!!)。
これを受けて1971年秋のマイルスとのヨーロッパ・ツアーをぬってソロ・アルバムをやりたいとアイヒャーに伝えた。これが全ての奇跡の始まりだ。1971年11月10日オスロ。たった一回のセッションで本作は完成する。
マンフレート・アイヒャーがいなかったら今のキースもそしてジャズもどうなっていたか僕には分からない。それほど計り知れないほど彼は偉大だ。
・「美しい感情」
とても嬉しいことがあった時、目覚めた朝が美しかった時、愛する人とともにある時、なぜか美しい感情を味わいたくなった時・・・そんな時に真っ先にこのアルバムを聴きたくなるのです。ジャレットのピアノが流れ始めると、僕の思考はピアノの旋律を離れ、その流れに乗せて、自ら溢れ出る感情を楽しんでしまうのです。このアルバム自体にそんなメッセージが込められているのでしょうか?きっとジャレットは、何も意図せずに、ただただ美しい演奏を繰り広げたのではないでしょうか。その何も強要しない音楽が、聴く者それぞれが持つ、それぞれのもっとも美しい感情を引き出してくれるのです。
・「アーとってもモドカシー」
いいなあこれ。この浮遊感に満ちたピアノは最高だ。僕らに何かを語りかけてくる。でも、この音楽を言葉にするのがどうも難しい。ロック・ゴスペル・ソウル・クラシック・ジャズ... 色々な表現の仕方があるだろうが、すべてぴったりこない。ある部分あっているんだけど、全体を言い当ててはいない。とってももどかしい。ピアノを弾くときのキースのように身をくねってしまいたい程だ。だけど、それが音楽の本質って言う気もする。つまり言葉に出来ないサムシングそれが音楽だ。「君と面と向かって」で、キースがピアノというフィルターを通じて、僕らに語りかけくるのは決して言葉にならないこのフィーリング。でもそれでいいんだろう。そんなアンニュイな感情をパッキングしたのがこのCDだ。今はただ単にこの音に身を任せていたい。
・「奇跡の始まり」
1970年頃、キースはコロンビアと契約していてコロンビア・アーティスト・マネジメント・ホールで初めての無伴奏ソロ・ピアノ・コンサートを行った。その後、グリニッジ・ヴィレッジのマーサー・アーツ・コンプレックスで同じくソロ・ピアノ・コンサートを行っている。しかし、この時の演奏が元で一方的にコロンビアはキースとの契約を打ち切ったという経緯がある。つまりコロンビアはキースのソロを認めなかったのだ。
しかしながらこの契約が打ち切られる前にECMのマンフレート・アイヒャーという男がキース宛にレコーディングの提案を手紙で送っている。アイヒャーの提案は次の3つだった。
1.チック・コリア、ゲイリー・ピーコック、デイブ・ホランド(つまり2台のピアノと二台のベース)によるレコーディング。2.ソロ・ピアノのレコーディング。3.ゲィリー・ピーコックとジャック・ディジョネットとのトリオ(!!!)。
これを受けて1971年秋のマイルスとのヨーロッパ・ツアーをぬってソロ・アルバムをやりたいとアイヒャーに伝えた。これが全ての奇跡の始まりだ。1971年11月10日オスロ。たった一回のセッションで本作は完成する。
マンフレート・アイヒャーがいなかったら今のキースもそしてジャズもどうなっていたかぼくには分からない。それほど計り知れないほど彼は偉大だ。コロンビアは自身の愚かさをその後嫌と言うほど知る事になる。
・「奇跡の始まり」
1970年頃、キースはコロンビアと契約していてコロンビア・アーティスト・マネジメント・ホールで初めての無伴奏ソロ・ピアノ・コンサートを行った。その後、グリニッジ・ヴィレッジのマーサー・アーツ・コンプレックスで同じくソロ・ピアノ・コンサートを行っている。しかし、この時の演奏が元で一方的にコロンビアはキースとの契約を打ち切ったという経緯がある。つまりコロンビアはキースのソロを認めなかったのだ。
しかしながらこの契約が打ち切られる前にECMのマンフレート・アイヒャーという男がキース宛にレコーディングの提案を手紙で送っている。アイヒャーの提案は次の3つだった。
1.チック・コリア、ゲイリー・ピーコック、デイブ・ホランド(つまり2台のピアノと二台のベース)によるレコーディング。 2.ソロ・ピアノのレコーディング。 3.ゲィリー・ピーコックとジャック・ディジョネットとのトリオ(!!!)。
これを受けて1971年秋のマイルスとのヨーロッパ・ツアーをぬってソロ・アルバムをやりたいとアイヒャーに伝えた。これが全ての奇跡の始まりだ。1971年11月10日オスロ。たった一回のセッションで本作は完成する。
マンフレート・アイヒャーがいなかったら今のキースもそしてジャズもどうなっていたかぼくには分からない。それほど計り知れないほど彼は偉大だ。コロンビアは自身の愚かさをその後嫌と言うほど知る事になる。
●アット・ザ・ブルーノート、ザ・コンプリート・レコーディング
・「後半、長尺重量級演奏が抜群に素晴らしい」
さて、Disc4はどちらかというとキースソロの光るウツクシウツクシ系の曲が目白押しImaginationを筆頭にI'll Close My Eyes、Close Your Eyes....。しかし極めつけは一瞬で終わるI Fall In Love Too Easilyに続く The Fire Withinなのである。この西部劇調の雄大なキースオリジナルが素晴らしい。Disc4は6枚中一番美しい!ベストと言えよう。続くdisc5、このOn Green Dolphin Streetが素晴らしい。20分を超す演奏だが飽きさせず趣味よく躍動感のある演奏で、全38曲を通じてこの演奏が一番好きである。かっこいいのである。ビルエヴァンスつながりでMy Romanceもくる。Don't Ever Leave MeやLa Valse Bleueこれまた、はーうっとり。キースオリジナルのNo Lonely Nightsが再び登場している点も魅力。ベスト盤に収録されたのはこちらではないか。ここではYou'd Be So Nice To Come Home ToやStraight, No Chaserなんかのドジャズ曲がいまいち水を差す。オーラスDisc6のとっかかりTime After Timeはシンディローパーのアレではない。オーラスということでやや控えめにスタートしたこの盤のクライマックスはやはりDesert Sunだろう。チェンジレスタイプのスタンダーズをたっぷり堪能したら、日曜日の午後はあっというまに終わってしまうのだ。ふー、お腹一杯。
・「ピアノ・トリオによる最高のオン・グリフィン・ドルフィン・ストリートの演奏が聴ける」
本作は、キース・ジャレットがCD6枚組みで発表したスタンダーズ・トリオの傑作ライヴ。3日間計6回の出演で演奏した全38曲を収録したにもかかわらず、重複する曲はほとんどなく、ジャズのスタンダード曲が次々にとてつもない技量の持ち主であるスタンダーズ・トリオ(もちろん、ベースはゲイリー・ピーコック、ドラムはジャック・ディジョネット)によって演奏される。他にも優れた作品があるが、スタンダーズ・トリオに関しては少々高価でも本作を持っていれば十分なのではないかと思わせるほどの作品である。中でも圧倒的に素晴らしいのが、20分を超すオン・グリーン・ドルフィン・ストリートの超名演。私は寡聞にしてこの曲のこれほど長時間の演奏を知らないし、ピアノ・トリオによるこんなに躍動感あふれる演奏は聴いたことがない。まさに演奏者のインタープレイというジャズの醍醐味に溢れている。
さすがに38曲もあると、何でこれを入れたのかな、と思う曲もある。しかし、それも含めて、名門クラブでのピアノ・トリオの3日間に亘る壮絶な創造の完璧な記録として、私は本作を高く評価する。
・「最高のスタンダーズがこれだ」
1994年6月3〜5日にニューヨークのジャズ・クラブ、『ブルーノート』に出演した時の演奏を全て収録した6枚組。3日間で演奏した全38曲がそっくり収録されている。
キースには6枚組の作品が2つあって一つが本作、一つがあの『サンベア・コンサート』だ。
どちらも完全にそのコンサートの様をそのまま収録して残したいと言う意志が感じられる。スタンダーズというトリオが成熟し、その全てをそのまま残したいという気持ちにキースがなった。つまり最高のスタンダーズがこれだと言いたいに相違ない。
ジャズのスタンダードの曲に対する彼等の心憎く、しかも誰も成し得なかった演奏はまさに金字塔だ。溢れんばかりのその力と技を6枚組の中から全部理解するのにはまだまだ凡人の僕には時間がかかりそうだ。この金字塔はこのアルバムの中にタイムカプセルのようにリスナーに残されている。そういう『謎』をいつまでも持った作品だ。
・「こいつはマイルスのマラソンセッション(ing4部作)以上の凄いこと」
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・「飽きません」
6枚組ですが聴いてて疲れません。社会人ってなかなかゆっくり音楽聴く時間ないですよね。でもなんとか週末のおやすみにでもまとめて聴いてみてください。重複曲がないので楽しめます。
・「見知らぬ土地での厳粛なセレモニーのような」
私は本作を米国在住時に聴いたため、異国のセレモニーのイメージが漂う。セレモニーといっても、おそらく葬儀か、送別か。同じグループによる「残氓」の迫力も凄いが、Death and flowerではパーカッションやピアノが織りなすハイセンスなリズムの上で、サックスがテーマを奏でる。Prayerは葬送のように、より静的になる。でも哀しくない。ピアノが柔らかく包み込むベールのように、やさしく守ってくれる。Great birdでも聴けるように、キースのアメリカン・バンドではアルトサックス、パーカッション(多種入っている)までフルに入ってきた、多彩な楽器が無国籍ぶりというのか、キースのバンドでなければ聴けない音を構成していると思う。最近、スタンダーズトリオでもフリーや即興を始めているようなので、将来本作のような曲がキースのバンドからまた聴けるかもしれないと思うと楽しみだ。
・「涙が止まらなくなった作品」
このアルバムをはじめて聞いたときはもう10年くらい前だろうか
あまりの深遠なテーマにとまどいわけがわからなかった
ただ 何かが私の中でもう一回聞く必要があるのではと 背中を押したような気がする
何度も聞くうちに本当に生と死を 花というメタファーに置き換え、感じることができた
それは私の勘違いかもしれない
思い過ごしかもしれない
ただ 聞いているうちに花の儚さだからこそ咲いていることの美しさ
まさしく幻想のようなものを感じることができた
もう 何百回も聞いてしまったので最初のころの狂おしいまでの感動はないが
一度は経験しておいたほうがいいと思う
・「今のキースからは聴けない哲学」
録音は1974年秋、30年も経っとるんですね。最近の「Radiance」や「Always let me know」(共に自分自身がライブの会場に居たことも影響しとりますが)を気に入りながら、久し振りに本盤を聴いたら、斬新なアプローチがゴツいですがな。更に初期の「Mourning of a star」に端を発するようなパーカッションはきっとキース自身とギレルメ・フランコ(読み方、合うとりますかな?)はんが演られとります。自在なリズムや広がりが、不思議とRadianceやAlways let me goと一脈通じとる。けど、やはり一番近いのはキースはん自作自演2枚組の「スピリッツ」の世界や。キースの録音で、サックスはいつもキースの専ら邪魔になっとりますけども、ここでのレッドマンもそう。でも、本盤ではサックスすらリズムの脇役として巧く溶け込んどる。キースのピアノさえ中心ではなく、「ミステリーズ」と共通するリズムの世界なんですなあ。一音一音ずしりと腹に響く、ヘイデンのベースはじっくり聴かせて、タイトル曲後半では独壇場やし、2曲めではキースのピアノと負けず劣らず相互の哲学のぶつかり合いですがな。キースのソロに負けんくらい自由なソロがそれぞれに聴かれて嬉しいですわ。終曲「巨鳥」もピアノとサックスが中心のようでありながら、パーカッションとヘイデンのずしりと来る重い音が仕切っとります。総じて、織りなすリズム(パーカッション主導)とキースの哲学が不思議とポピュラーなメロディに乗って聴かれる傑作やと思います。人間、巧くなりすぎて、知り過ぎて失うものもあるなあ、と気付かされる作品。ジャズ、クラシック、人生観、米国の人種の多様性、くそまじめな哲学、こうしたものが混沌とないまぜになった30年前の作のはずの本盤の凄さにはただただ驚くばかりです
・「この作品をききつづけて23年」
私がキースジャレットに熱中していたのが23年前、そしていまでも時折ひっぱりだして聞いているのが表題の「生と死の幻想」。こんなに長く聞いているのは、音楽的にどうかということより、この作品が表現している世界が私にとって魅力的なせいだと思います。
厳粛な死の世界からしだいにエロスと祝祭的なイメージが加速していき最後にすべてが開放されるようにして迎えるエンディングは音楽で得られる最高のエクスタシーのひとつだと思います。
人生の節目にときおりひっぱりだして聞くに値する作品かなと思います。
・「プロデューサーってホントに大切だ。」
1974年10月9・10日、ニューヨーク、ジェネレーション・サウンド・スタジオで録音。
『フォート・ワウ』・『宝島』に続くインパルスでの第3作。キースはインパルスで計8枚のアルバムを残している。メンバーはキースのピアノにチャーリー・ヘイデンのベース、ポール・モチアンのドラム、デューイ・レッドマンのサックス、ギレルミ・フランコのパーカッション。71年に加入したレッドマンが光っている。いわゆる『アメリカン・カルテット』ではECMの『The Suvivor's Suite』が僕は最高傑作、次がこの『生と死の幻想』ではないかと僕は思う。
全3曲。特にタイトル曲『生と死の幻想』が素晴らしい。2曲目『プレイヤー』はヘイデンとのデュオ曲。3曲目『グレイト・バード』はラテンといった構成だ。プロデューサーはエド・ミッチェル。
でもやっぱりマイフレート・アイヒャーとの差はかなり大きい。プロデューサーってホントに大切だ。
・「私にとっての宝物」
中学生の夏休み、某FM局夜8時台のJAZZ番組で、今では考えられないですがLP1枚まるごと流してくれたDJがいました。児山紀芳氏です。その児山氏のおかげで、最初は何気なく聴いていたのですが、どうも気になりだし途中からテープに収め、Hourglassパート2の美しさに打ちのめされました。翌日レコード屋に走ったのは言うまでもありません。20数年まえの録音ですが、キースが「これはいいピアノだ」と惚れ込んで録音しただけのことはあり、いい音を出してます。このアルバムに出会えたことでピアノソロが好きになり、私自身がピアノを弾くきっかけにもなりました。まさに私にとっての宝物です。
・「普遍的でまっすぐで自由、キースのピアノソロの類い希な寛容さを知るためにイチオシ」
昨年、熱に浮かされたようにキース作品をあさってしまったので、新たに購入するべきキース作品が瞬く間に尽きてしまった。それで最近ではしばらく、チック、ハービー、ブラッドメルドーなどのピアノものに浮気してみたのだが、特に「ソロピアノ」においては、大抵のピアニストは「技を必要以上に見せたく」なったり「曲想を過剰に複雑化」したりあえていろいろ盛り込んでしまいたくなってしまいがち。キースピアノを聴きなずんだ耳にはその点、どうにも居心地が悪いのである。キースの奏でるどこにでもありそうでハッとさせられるシンプルなメロディ、退屈と紙一重のシンプルな構成、ミニマリズム一歩手前の執拗な繰り返しなど、1台のピアノだけでわたりあう世界でここまで堂々と(ある意味ぬけぬけと)やってのけることは相当勇気の要ることなのだろうか。とにかく、充分な雑味とミネラルを含む粗塩のようなキースソロの「寛容さ」がワタクシには堪えられない。特にこのステアケイス..........。ジャズであろう、芸術であろう、レコードを作ろうという気負いも無く、あらゆるものを受け入れつつ、無心でなおも透明な「ピアノを弾く」だけのキースがいる。そんな風に思うのだがどうであろう?
・「きらきらした小宝石のような・・・」
珍しく、ソロなのにスタジオ録音、しかも2枚組ということで、何やら随筆集のような味わいがあった。具体的な絵的イメージはないが、短編映画をつないで見ているような気持ちにもなる。とくに好きなのは1枚めの録音で、きりりとしまったピアノの音が鋭く主題を表現する。厳しい表現だが、最後には解放が待っている。その意味では、ステアケイス、砂時計、それぞれ巧みに全体構成されているのであろう。2枚めはやや複雑な表現ながら、張り詰めた音の世界、解放へ向かう音の変化に身を委ねて楽しむことにした。
・「何という美しさ、激しさ、そして儚(はかな)さか」
LPは2セット買った。1つは保存用、いま1つは聴きまくり用として。のちにCD化されたとき、2枚組5800円という、当時決して安いとはいえなかった値段を、ものともせずに即購入。 今でも繰り返し聴いている。とりわけHourglass Part 2。何という美しさか。キースの即興ピアノソロの中でも、サンベアの京都Part 1、同じくサンベアの東京アンコール、そしてケルンのPart 2cと並んで、私にとっては生涯聞き続けるであろう名演だ。 Sundialも、悲壮感ただようPart 1と、ある種の諦念をも感じさせるPart 3にはさまれて、私が勝手に「神経質なトッカータ風断章」と呼んでいるPart 2の躍動感がたまらない。 他の2曲、StaircaseとSandも佳品。 ただ、1曲1曲が比較的短く、しかもスタジオ録音なので、長尺のライブパフォーマンスの際に聞かれるような…何といえばいいのだろう?「うねり」?「グルーヴ」?…が生じ始める前に演奏が終わってしまうような不全感も否めない。 よって星4つとしたが、それでもここに収められた演奏が、信じがたいほどに美しく、激しく、儚い夢のような響きに満ちていることに変わりはない。個人的には、キースのスタジオ録音における最高傑作だと思っている。
・「3つ子の関係」
1983年1月ニューヨークで録音。実はこの日に録音されたアルバムは3枚ある。スタンダーズ1、そして2、『Changes』である。つまりこの3枚のアルパムは3つ子の関係にあると言う事だ。レコーディングされた順番で言うと『Bregenz Concert』の次がこれら3つ子ということになる。
遡って1971年、キースがまだコロンビアと契約していた頃、ソロ・ピアノ2作をライブでやった後契約を一方的に打ち切られたという事があり、その前に当時は全く無名だったECMのマンフレート・アイヒャーからレコーディングの3つの企画提案を受けていた。その3つというのは、
1.チック・コリア、ゲイリー・ピーコック、デイブ・ホランドとの2台のピアノと2台のベースとのレコーディング2.ソロ・ピアノのレコーディング3.ゲィリー・ピーコック、ジャック・ディジョネットとのトリオのレコーディング
である。そのうちの2が1971年11月10日オスロで吹き込まれた『フェイシング・ユー』であり、3が3人の名前で吹き込まれたのは本作および3つ子の2作ということで、その12年後!ということになる。(ゲイリー・ピーコックの『Tales Of Another』は別として)
このユニットがライブでなくスタジオで3作を作ったというところにまず重要なポイントがある。また、2作がスタンダード・ナンバー、1作がオリジナルというのも後のスタンダーズの活動の青写真を見ているようで極めて興味深い。1と2はメンバーおよびアイヒャーの意見でどのように並べる事も出来たのだろう。この後『スビリッツ』という癒しの期間が85年の5月から6月にかけての4週間あり、そこからすぐにスタンダーズのライブが延々と続くようになる。そう考えると、『スビリッツ』以前の自分の中でこのスタンダーズというユニットの可能性と重要性にキース自身が気がついたと言う事でもあるようだ。
個人的にはスタンダース2の演奏、特に『So Tender』が最も好きな演奏だ。
・「スタンダード・ピアノ・トリオ演奏の白眉」
キース・ジャレットのピアノはどこかフォーク調でカントリーっぽい香りがする。チック・コリアの鋭く早いアドリブと比べると、どこか抜けた味わいがあるのだ。もちろんテクニックもイマジネーションも抜群のキースであることは自他共に認めるところだが・・・。でもその部分がピアノの深みや温かみに通ずるのかもしれない。80年代に入って、それまでのソロによるインプロヴィゼーションからスタンダードトリオに転進したキースに喝采をおくった人は多かっただろう。特にこのアルバムはスタンダードピアノの白眉といってよく、オール・ザ・シングス・ユーアー、イッツ・ネバー・エンタード・マイ・マインドなど名曲中の名曲がキースの手にかかると斬新で心地よく最高の気分にしてくれる。ベースのピーコック、ドラムスのデジョネットとはビル・エバンス・トリオの凄みには及ばないが、息もぴったりだし、好き勝手にやってもちゃんとまとまるところが実力者の証なのだろう。70年代の前衛に走ったキースはどこか似合わず無理をしているように思えた。アバンギャルドはマイルスやビル・エバンスの時代に任せて、キースにはただひたすらスイングして楽しませてくれればと思うのだがいかがなものだろう。
・「定番。お薦め。」
細やかだが神経質なキースの演奏。キースについては、繊細かつ魂を絞り出すような彼のソロには独特の世界観を感じる。ただ、個人的にはそれが時折やや神経質または行き過ぎてくどい表現になりすぎるきらいがあるのではと感じる。現在の円熟の域に到達しつつあるKeithからすれば、この演奏は若々しいが表現が十分でないと感じるかもしれない。今はある種深くなりすぎていて、身構えないと気楽に聞けないイメージがあるのだ。でも本作品でのキースは、僕が普段常に聞いているときに、自分の肌に一番しっくりくる感じがする。特筆すべきは、本作特に2曲目のAll the…は、素晴らしいバランスがとれたシンプルかつ躍動感があり想像力に満ちた演奏で、個人的な思い出もあるのだが、僕にとっては忘れようがない、今まででもっとも印象に残る曲の一つだろうと思う。
・「歌うキースジャレット。それも慣れればOKだ。」
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・「キース・ジャレットの不思議」
キース・ジャレットは昔からのジャズ・ピアニストに良く通じている。アート・テイタムのように絢爛豪華で、バド・パウエルの重さや狂気を受け継ぎ(あのうなり声も・・・)、セロニアス・モンクのミステリアスなトーンを兼ね備え、ビル・エヴァンスの破滅的な美意識も併せ持つ。と同時に現代の最先端を行く複雑さメカニカルな面もある。そんなキースのまか不思議さがうまく発揮されたのがこの一枚だ。ベースにフリージャズの香りを振りまくアブストラクトなゲーリー・ピーコック、ドラムスに重厚かつ力強いビート、スウィンギーで技巧的でもある当代一のプレーヤー、ジャック・デジョジョネットを配するピアノトリオ作。タイトルとおりにスタンダーズ曲をプレイするが、それらにこのトリオだけにしか出せない味付けを加えている。クラシック+フリー・ジャズ+ビバップ+R&Bにスタンダーズをまぶしたような出来だ。この独自の世界にどんどんと引き込まれていく。延々と反復継続を繰り返す最後の曲"God Blessed The Child"が圧巻だ。同日録音のヴォリューム2もあるが、深さと言うではヴォリューム1が上。まずは本作から聴いて頂きたい。
・「疾走、朗朗、落涙」
キースの全てを聞き直したわけでもなく全てを持っているわけではないが、今回のCDほど各自のソロが長いCDはないのでは?1−2のキース、1−3のドラム、1−4のベース。ソロとトリオが自然に混在している。それぞれがキースの言うマイスターに近くなったからこそ、若さが分かるというCDとも言うのだろうか?僕がキースを好きになったのは、35年ぐらい前に京都のシアンクレールでマイバックぺージを聞いて以来だが、その頃はラグタイムを弾きながら、ニュージャズ的なアプローチもしていた。古きを学びながら、新しきを学び、クラッシクに興味を示しながらポップスも取り入れてしまうキースその人のトリオでのベストアルバムだと思う。その証明がポップスを演奏した2−7だと思う。トリオを聞いて楽しくなり、気持ちが高揚することはあるが、トリオで泣きたくなるのはビルエバンスのワルツフォーデビィー以来だ。
・「いつまでも若々しいスタンダーズ」
keith jarrettの最新版が2001年7月モントルージャズフェスティバルでの音源と知って最初いささか面食らったが、じっくり聞いてみるとこの録音の6日後の録音のトリオとしては前作のthe out of townersと比べてもこちらの方がジャズフェスティバルでの録音のためか熱く、俗っぽくて楽しい。もちろんfour,my foolish hert oleo,a'intnomisbehavin',honeysuckle rose,what's new,などなどスタンダードの古典的な名曲がメドレー的に散りばめられており、ちょうどSTANDARDS LIVEとSTILL LIVEの様な対比になる感じですが、いつも理屈抜きで楽しめるkeith jarrett trioのなかでも今一番旬な感じのする音源と思います。しかしアクションコミック的に楽しかったUP FOR ITには少し負けるかなと思いましたが、UP FOR ITは2002年7月の録音でこの録音の1年後だったのを考えると、keith jarrettの音楽はかつてのdeath and the flowerとthe surviver's suiteの様に時間という流れも関係ない程瞬間瞬間で全く違う空間を創造して行けるのかもしれない。この値段で2枚組で楽しさ満載ときているので買ってお得のおすすめ品です。
・「暴れ太鼓、炸裂!」
とにかく、ドラムのジャックは、このアルバムでは、絶好調です。で、肝心のキースはというと……いつもより、創造力がないというか、アイデアが足りないというか。いつも以上にメロディーラインが素直過ぎます。キースの復活直後のライブだから、仕方ないといえば、それで終わりなんですけどねぇ…ジャックのファンなら買いですけどね。
・「またまたECMらしい戦略」
冒頭で一音だけ抜けてしまっている以外は演奏は素晴らしい。ジャケットも完璧だ。キースの体調の改善も見受けられる。ただ、いつものECMによる戦略になんだか釈然としないのである。いまさらキースに70年代の妖艶な世界観を期待するほうがお門違いというものかもしれないのだが、それでもわれわれがキースに求めるものは本作におけるような完璧なスタンダードだけではない。ハンコックのように無理な解釈でポップスやロックをジャズに塗り替えてみたりするほうがよっぽど寒気がするのだが、どうせならもっと冒険してみてほしい、とキースにも伝えたい。近日発売予定の3枚組み『セッティング・スタンダーズ』ももちろん買うし聴けば感動するのだろうが、その感動もいまから想像のつくものであるところが出来レースのようでわくわくしないのである。
・「傑作だが、ケルンほどの音のきれを期待してはいけない。」
初期キースのソロの大傑作として、ケルンコンサート、サンベアコンサートに匹敵する大作です。私は特にブレーメンの冒頭部分とローザンヌの劇的な展開が気にいっています。しかし、同じECMだからといって、ケルンコンサートのような録音の素晴しさを期待していてはいけません。ピアノの音が一粒一粒伝わってくるようなケルンの録音は別格です。それでも、こんなにも美しいソロ・ピアノの即興演奏の歴史的記録として、私はこれからも繰り返し聞き続けることでしょう。
・「至上の美味、音楽のわんこそば」
CD2枚組、2時間強、残念ながら一気に聴き通すだけの体力・集中力をワタクシは持たない。(そしたらサンベアはどうなるという話もあるが)それくらい緊張感を要求する作品だ。各断片は美しく、楽しく、またはかっこよくあっても、それが際限なく不規則にうつろっていく...エリックドルフィーの有名な科白「音楽は浮かんでは消えてそこにとどまらない」を究極に体現した音楽といえるだろう。そして単なる素人であるワタクシなんぞはその各断片にとらわれているうちに新たな美味が押し寄せてき、あああ....とうろたえているうちに次々に新しいステップが繰り広げられていく、そんな次第でまるっきり2時間、目をぱっちり開けて耳をとがらせて聞き入ることを要求されてしまう。よっぽどの体力気力がないとつきあっていけないのだ。人気のケルンやパリはナルホド美しいのだがある程度先が読める、もちろんそこが親しみやすいポイントかもしれないがソロコンサートは何度聴いてもどうなっていくのか見当も付かないのだ。どちらもスゴイ演奏である。特にローザンヌのほうは暴力的なくらいイキまくる!キースのピアノソロは断じてニューエイジや癒し系ではない!こんな恐ろしくも美しい音楽がどこにあろうか。ちょっと納得行かないのがブレーメンのpart1がフェードアウトするところ。どうしてなんでしょう?
・「ブレーメンでの演奏が圧倒的」
まさに即興演奏、しかもそれを独りだけでやってのける、というのが伝わってくる演奏です。特にブレーメンでの演奏が凄く、自由奔放ながらも終幕のクライマックスに向かって高揚していく様子は、何度聴いても鳥肌が立ってきます。ローザンヌでの演奏も、途中ピアノの枠を叩いてリズムを刻むやや現代音楽風のパートがあり、やはり激しい演奏です。質量ともに、かなりの大作だと思います。
・「Solo Piano」
ソロピアノの評価とは非常に難しい。だがこれは単純明快だ。アーチストはサラリーマンではないのだから『チャレンジ、冒険、スリル』を期待してしまう。キースは『あぶない橋を自分から渡った』。通常のピアニストであれば、途中で煮詰まったり、アイディアにつまるのだが。このアルバムでのキースはアイディアが湧き出ている状態。次から次へとモチーフを展開させ見事に変容させている。おそらく『トランス状態』なのだろう。天才とはそのスイッチをオンオフできる人物なのだ。緊張感の持続と、美意識の放出が見事。10点中10点
・「ソロピアノの。革命的。名作!」
キースの、ソロピアノを語るうえで、この作品は、かかせない。ジャズの、領域を超えた。クラシックのような旋律と、流れるような、ジャズ的、イマジネーションの世界。ステキですよ!
・「キースの隠れたる傑作」
スタンダードの鉄壁のトリオといえばキースにピーコックにデジョネットのユニットだが、ここではポール・モチアンのドラムスが参加したディア・ヘッド・インでのライブを収めたライブアルバム。アットホームな会場の雰囲気が伝わってくるのはかつて若きキースが演奏していたペンシルバニアのジャズ・クラブが舞台になっているせいかもしれない。しかし演奏はすこぶるいい。いきなりマイルス・デイヴィスのソーラーから入り、乗りに乗ったドライブ感あふれるインタープレイが聴かれる。次のBasin Street Bluesでもアーシーなキースとピーコックの対話から豊かなジャズの世界へ誘う。Chandraはかわいらしく軽快、You Don't Know What Love Isは美的に、十八番You and the Night and the Musicではアップテンポの中にキースのインスピレーションがBye Bye Blackbirdでは楽しげに、そしてIt's Easy to Rememberのリリカルさと全体の構成も素晴らしい。まさにキースの隠れたる傑作だといえよう。
・「スタンダーズに飽きた方必聴の一作!」
1992.9.16録音。いわゆるスタンダーズの諸作に比べ,落ち着いた,親密な雰囲気が感じられ,非常に気に入っています。他の方も書いておられますが,これはドラムスのポール・モチアンによるところが大だと思います。ディジョネットのファンの方には申し訳ないですが,ディジョネットだと演奏が白熱しすぎる,また,バラードでさえきらびやかになりすぎるように思うのです。
また,キースとモチアンにとって久々の顔合わせということもあり(16年ぶり),それぞれがお互いの音をよく聞こうとしているように感じます(何となくですが)。3人の「弾かない」「叩かない」間もいい感じです(例えば①の最後の辺り)。
私の好きなのはクールな①,くつろぎの②,喜びに溢れる⑥,落ち着いて美しい⑦。特に⑥はスタンダーズのほぼ同時期のCD”Bye Bye Blackbird”での演奏やDVD”Live at EAST 1993”での演奏よりずっとノリノリで,聴いているうちにいつも興奮してしまいます。私の中ではキースのベストトラックの1つです。10点中10点!
・「アットホームでくつろいだ雰囲気でのキーストリオ」
いつもとは異なり、こじんまりしたクラブでのくつろいだ雰囲気のライブ盤。大ホールでの演奏もいくつかCDもあるYou don't know what love isやYou and the night and the musicはここでは淡々と演奏されているように思えました。アットホームな雰囲気にぴったりだと感じたのはBasin street bluesの渋さ、Bye bye blackbirdでは各メンバーのノリノリの声(キースの声ではない)まで聴こえますし、締めのIt's easy to rememberで、おおげさにではないですがしっとりと美しくまとめて終演となります。
・「アットホームでくつろいだ雰囲気でのキーストリオ」
いつもとは異なり、こじんまりしたクラブでのくつろいだ雰囲気のライブ盤。大ホールでの演奏もいくつかCDもあるYou don't know what love isやYou and the night and the musicはここでは淡々と演奏されているように思えました。アットホームな雰囲気にぴったりだと感じたのはBasin street bluesの渋さ、Bye bye blackbirdでは各メンバーのノリノリの声(キースの声ではない)まで聴こえますし、締めのIt's easy to rememberで、おおげさにではないですがしっとりと美しくまとめて終演となります。
・「ドラマーが違うとここまでちがうんやなーの好例」
それはつまり、デジョネットダメと言ってるのではない。今(というか90年代のキースに)モチアンを持ってくるとこんなに新鮮なジャズになるのか!ということ。ちなみにここでのモチアンはフォートヨウや宝島でスエテテケトッテンドシンドシン、っとやっていたあの人と言うより、スコットラファロの有名な初代ビルエヴァンストリオの人として、しごく真っ当なブラシブラシワークを魅せている。ちなみにモチアン/ピーコックといえばエヴァンスのトリオ64である。そんな二人をバックにキースはいつも以上にキーキー、ウゲェドーンガァと相変わらずうるさいことこの上ないのだが、肝心のピアノのほうはどこかジャズジャズした、音数少なめというか、普段強壮状態で走り回っているとすると、今夜はほろ酔い千鳥足という感じ。まともにスィングという感じなんですねぇ。言ってみればヒゲのエヴァンスをノーテンキにして+奇声(笑)キース自筆のライナーによればディア・ヘッド・インというのは17歳頃のキースが初めてジャズピアニストとして出演したクラブらしい(それ以前にドラマーとしてミュージシャン活動はしていた)そういうこぢんまり&なつかしなつかし気分がこういう“ジャズピアニストのような”演奏をさせたのだろうか?本当にスタンダード?といぶかしい3曲目Chandraなどではモチアンの手堅い4ビートにのってピーコックもウォーキングし出すし、マイルスの名演でも有名な古い曲Basin Street Bluesでは本当に古めかしく演奏。これはこれでBBキングみたいでかっこいい。ラストのIt's Easy To Rememberはまさに飲み屋のピアノ弾きやなぁ、という渋さ。といいながらさすがキースYou Don't Know What Love Isでは心の瞳的展開も魅せてくれます。キースは普通のジャズもいい。コレが結論。
・「まぎれもなくキースの最高傑作!」
もしあなたがキース・ジャレットのピアノソロが好きなら、ためらわずこの作品を買うべきです。絶対後悔することはありません。そして思うでしょう、「もっと早く買っておけば良かった」と。少なくとも私には「冗長な部分」というものは発見できませんでした。
キースのソロは全て持っていますが、私にとってはこれが最高です。
・「キース70年代ソロ・コンサートの総決算」
本作は、キースの1976年の京都、大阪、名古屋、東京そして札幌でのソロ・コンサートを収録したものです。天上の音楽のようなケルン・コンサートのイメージを追い求めると、本作には冗長だったり、散漫だったり、曲想をひねり出そうとして悪戦苦闘する場面もあったりするので、曲の完成度の点ではケルンより劣ると言えるでしょう。しかし、そういった負の部分も含めて、30年前の秋にキースが日本で何を感じ、それが曲としてどうアウトプットされたのか、1人の天才ミュージシャンの創造の完璧な記録として、あたかもとうとうと流れる大河の流れをいつまでも見飽きることがないように、私はLP時代から本作を聞き続けてきました。今でもこの巨大な作品は私の愛聴盤です。個人的には、大阪コンサート・パート1の前半部分が特に好きです。キースの叙情的な面がケルンよりも強く発揮されて聞き飽きることがありません。素晴しいの一言です。
結論として、本作は、キース自身の、いや70年代ジャズ全体を代表する記念碑というか美しすぎる挽歌として、多くの人が耳を傾ける価値のある傑作です。
・「祈りに似たはてしなく続く音の流れ」
箱入りのレコードの10枚組みとして発売された時、学生の僕にはとても手に入れることは出来なかった。JAZZ喫茶の扉に「1日中、サンベア・コンサートの日」と書いている店もあったのを覚えております。それほど巨大なレコードだったのです。良くも悪くもCDの6枚組みになり、これなら立ち向かえるなという実感が湧きました。20年以上もここまで来るのにかかりました。休日に6枚を徹して聴こうとするのだが、やはり今でも巨大であることには変わりがないようです。荒涼とした世界にあって、祈りに近いのこれらの音は雨のような浄化作用があります。
・「日本でのソロ、集大成の大力作」
キースの他のソロコンサートのCDを聴いてから本作を聴いた。関西から次第に東へ移動しながら日本国内でコンサートを繰り広げていく。当時のスタイルで40 + 40分程度の2部構成になっている。京都ではアルペジオの主題が印象的。名古屋では途中、演奏が止まっていまうかのようにテンポを激しく変えながら、高揚していく。東京、札幌でのセンチメンタルな、それでいて厳しい演奏。
いまとなっては、ややセンチメンタルに過ぎるような感の箇所(京都、東京、札幌のパート1)もあるが、休憩後のパート2(東京、札幌)で、アメリカの大地を思わせるようなゴスペル的なスウィンギーな乗りが聴かれ、救われる。アンコールだけを6枚めのCDに収めていて、それぞれ小品のように続けて聴かれるのもうれしい。
・「あわわ、........ついに、買ってしまったが....、これでいいのだ!」
ピアノソロで6枚組?トータル7時間!のボックスセット、といわれるとひきます、当然です。キース道に入ってしばらくは「これだけは手を出すまい」「こんなの買ったら女主人になんて言われるか」と、CDショップで出会うたび斜め45度の屈折した視線を投げていた自分がいたのであったが、....はっきり言って、お得!1枚1枚がケルン/ブロゲンツ/ブレーメン/ローザンヌなどの素晴らしいソロコンサートCDに勝るとも劣らない、いっちょ前にやっていける内容であり、しかもどれ一つとしておんなじおんなじものはないのだから。
ワタクシ的には初日ゆえのフレッシュな美しさに溢れる京都か、千秋楽のリラックスした雰囲気に浸れる札幌か、ダークでリズミカルなエンディングの東京も捨てがたいし、大阪も上品、名古屋もはかなく...なんていうおいしいルング・ワンダリングをぐるぐるさまよってしまうのだ。ただし、そもそも、キースのソロコンを一つ聞き倒し、味わい尽くすだけでも相当に疲れる集中力のいる作業だ。それを5つもたてつづけに聴き続けるなんて、昔ながらの豪華絢爛温泉旅館の夕食みたいなものでしょ、もっと大事にしたいのです。
ところで、「サンベア」とはなにか?イアン・カーの伝記によれば、東京のコンサートの合間に上野動物園に行き、マレイグマという小型の熊を見て(そこには見た目かわいいけど、ホントは凶暴なんだよと説明がある)感銘を受けてタイトルとした、とある。実際に見に行ったら、鼻の黄色いかわいい熊で本当にその解説もあった。(もちろん、30年近く経ってるから孫くらいでしょうけど)ところが付属のライナーによるとエンジニアとしてツアーに同行した菅野氏とキース/マンフレートとの札幌での馬鹿話(北海道にはヒグマがいて、...日熊=サンベア)みたいなことからつけられた、という話。こちらも2週間近くに渡る演奏旅行の雰囲気を伝えるリアルな話である。
・「ジャズの歴史に大きな影響を及ぼした記念碑的作品」
1971年、キースがまだコロンビアと契約していた頃、ソロ・ピアノ2作をライブでやった後契約を一方的に打ち切られたという事があり、その前に当時は全く無名だったECMのマンフレート・アイヒャーからレコーディングの3つの企画提案を受けていた。その3つというのは、
1.チック・コリア、ゲイリー・ピーコック、デイブ・ホランドとの2台のピアノと2台のベースとのレコーディング2.ソロ・ピアノのレコーディング3.ゲィリー・ピーコック、ジャック・ディジョネットとのトリオのレコーディング
である。そのうちの2が1971年11月10日オスロで吹き込まれた『フェイシング・ユー』であり、3が後のスタンダーズ。そして始まりが本作ゲイリー・ピーコックの『Tales Of Another』だ。
お互いの手の内を全くといっていいほど知らない3人がお互いの『しっぽ』を追いかけるかのようにトリオを展開する様は、お互いのテンションも技量も正確も知り尽くしてしまった今より数段興味深く新鮮だ。
この時の演奏の経験がキースの脳裏に残り、1983年1月ニューヨークでのスタンダーズの始まり(実はこの日に録音されたアルバムは3枚ある。スタンダーズ1、そして2、『Changes』である)となった事は明白だ。
ということで本アルバムはジャズの歴史に大きな影響を及ぼした記念碑的作品と言えると思う。
・「ジャズの歴史に大きな影響を及ぼした記念碑的作品」
1971年、キースがまだコロンビアと契約していた頃、ソロ・ピアノ2作をライブでやった後契約を一方的に打ち切られたという事があり、その前に当時は全く無名だったECMのマンフレート・アイヒャーからレコーディングの3つの企画提案を受けていた。その3つというのは、
1.チック・コリア、ゲイリー・ピーコック、デイブ・ホランドとの2台のピアノと2台のベースとのレコーディング2.ソロ・ピアノのレコーディング3.ゲィリー・ピーコック、ジャック・ディジョネットとのトリオのレコーディング
である。そのうちの2が1971年11月10日オスロで吹き込まれた『フェイシング・ユー』であり、3が後のスタンダーズ。そして始まりが本作ゲイリー・ピーコックの『Tales Of Another』だ。
お互いの手の内を全くといっていいほど知らない3人がお互いの『しっぽ』を追いかけるかのようにトリオを展開する様は、お互いのテンションも技量も正確も知り尽くしてしまった今より数段興味深く新鮮だ。
この時の演奏の経験がキースの脳裏に残り、1983年1月ニューヨークでのスタンダーズの始まり(実はこの日に録音されたアルバムは3枚ある。スタンダーズ1、そして2、『Changes』である)となった事は明白だ。
ということで本アルバムはジャズの歴史に大きな影響を及ぼした記念碑的作品と言えると思う。
・「インプロビゼイション主体の「スタンダーズ」」
キースにピーコック、デジョネットという「スタンダーズ」結成の6年前、1977年に録音されたアルバム。
フリーの影響をうかがわせるキースの、奔放でありながら調和的な演奏を、ピーコックが美しくも力強いベースで支える。デジョネットも自己主張しながらも控えめに音を入れてゆくのだが、これがまた素晴らしい。各々のインプロビゼイションがかくも見事にトリオ・ミュージックにまで昇華されたアルバムは希有であろう。
ピーコックがリーダーではあるが、事実上三人は対等の関係で演奏を繰り広げ、各人の個性と全体のバランスが美しく保たれた傑作アルバムといえる。後のスタンダーズよりも、このアルバムの方が刺激的であり、しかも美しい。
・「インプロビゼイション主体の「スタンダーズ」」
キースにピーコック、デジョネットという「スタンダーズ」結成の6年前、1977年に録音されたアルバム。
フリーの影響をうかがわせるキースの、奔放でありながら調和的な演奏を、ピーコックが美しくも力強いベースで支える。デジョネットも自己主張しながらも控えめに音を入れてゆくのだが、これがまた素晴らしい。各々のインプロビゼイションがかくも見事にトリオ・ミュージックにまで昇華されたアルバムは希有であろう。
ピーコックがリーダーではあるが、事実上三人は対等の関係で演奏を繰り広げ、各人の個性と全体のバランスが美しく保たれた傑作アルバムといえる。後のスタンダーズよりも、このアルバムの方が刺激的であり、しかも美しい。
・「人生の分岐点」
ジャズを知りだして間もない20そこそこの頃、キースの「ケルン」に酔いしれていた時に、友人から、「人生が変わる」と聞かされたのが、このアルバムのテープでした。当時カセットテープ全盛で、音なんて全然良くなかったのだけど、頭を殴ぐられたような衝撃でした。キースが別人のようだったのは、もちろん、ピーコックってのは、何者だ! とむしろピーコックにはまってしまいました。その後、ECMにのめりこんだのは、当然で、それ以来、ピーコックに畏敬の念を抱きつつ、憧れつ、20年ばかり経ちました。いまだに私にとって、ジャズ界においてピーコック以上のミュージシャンは、現れません。もちろん、人生においても、思いっきり影響されました。自分にとって、いろんな意味で、新しい道が開かれました。私にとって最高の人生指針です。ちなみに女ですよ。