空色海岸 1 (1) (花とゆめCOMICS) (詳細)
山田 南平(著)
「待ってました☆」「海のススメ★」「楽しい話」
いちばん大事なこと―養老教授の環境論 (集英社新書) (詳細)
養老 孟司(著)
「自然保護とはでなく、自然とは何かを教えてくれます」「養老講義の総復習」「環境問題のプロから初心者まで幅広くお勧めできます」「養老さんの環境論」「子供におすすめ」
ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書) (詳細)
梅田 望夫(著)
「アナザーワールドがすでに実在している」「90%の愚民はグーグルの奴隷か」「売れるのは今だけ!」「ウェッブ2.0の次はどうなる?」「Webの成熟と新しい社会観を提示」
憲法九条を世界遺産に (集英社新書) (詳細)
太田 光(著), 中沢 新一(著)
「本書もブームとして終わったようです」「九条を讃える太田光を嗤えるか?」「今こそ読まれるべき本」「マッケンロー太田VSボルグ中沢」「無邪気な男が美しい国の憲法を語る勇気」
ZOKU (光文社文庫) (詳細)
森 博嗣(著)
「森博嗣のラノベ! 富士見か、角川スニーカーで出してほしい。」「壮大なバカ話」「タイムボカンか?!」「娯楽作品としては○。」
アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫) (詳細)
伊坂 幸太郎(著)
「伊坂ワールド」「二年前と現在との交錯」「カテゴライズに困る本」「優しくて切ない、それぞれが紡いだ想い出」「すげえ。」
オーデュボンの祈り (新潮文庫) (詳細)
伊坂 幸太郎(著)
「伊坂幸太郎は順番に読むべし。」「異色ながら原点を思わせる作品」「一言でいえばとても不思議なお話。」「初めて読んだ伊坂幸太郎の世界」「とにかく最後まで読んでみて!」
創竜伝13〈噴火列島〉 (講談社文庫) (詳細)
田中 芳樹(著)
「待望の新刊v」「文庫版、ついに新書版に追いつく」「前代未聞!!平成の世に京都に幕府が・・・」「是非全国の小中学校に置いてほしい教育作品」
small planet (詳細)
本城 直季(著)
「「おもちゃ」のような世界」「一目ぼれした!」「この写真集は現実がミニチュアを模倣している」「精巧なミニチュアを手に入れた気分」「@ギャラリータグボートも大注目の若手フォトグラファー」
BEAST of EAST 3 (3) (バーズコミックスデラックス) (詳細)
山田 章博(著)
「欧風もいいけど和風もね!」
・「待ってました☆」
山田南平先生の最新作は海辺の学校と周辺を舞台とした青春ラブストーリーです。 相変わらず登場人物に影を持たせるのが上手だなぁと思います。 まだ始まったばかりなので、朝たちの恋の行方がどうなるのか気になります! また、『紅茶王子の姫君』に出てきたアッサムと泰子の子供である杏梨が出ているのも嬉しいところ☆『紅茶王子』ファンとしてはアッサム達が出て来てくれるのを楽しみにしたいです。 個人的に夏と海が大好きなので、お気に入りの漫画となりそうです!今後の話の展開にも期待したいので星4つです☆
・「海のススメ★」
山田南平さんの最新作第1巻です★
主人公・桜井朝(サクライトモ)が通学中のバスで痴漢に遭い、そこで助けてくれた男の人が落としていったキーホルダーから物語が始まります海のそばの街が舞台で、雰囲気があっていいカンジですまだまだはじまったばかりですが、登場人物も皆ひとくせあってこれから面白くなっていきそうだな〜と、期待しています!
自分は夏が一番好きなのでよんでいてワクワクします(嬉)夏の良さ満載の一冊!第1〜4話収録です。海と青春・・・似合いますね(笑)今回はズバリ正統派恋愛漫画だと思います
・「楽しい話」
絵も可愛いし、話も楽しいです。始まったばかりだけど、王道の青春恋愛モノって感じ。こんな高校時代なら、もう一度高校生に戻りたいーって気持ちにさせられます。
・「自然保護とはでなく、自然とは何かを教えてくれます」
環境問題こそ最大の政治問題。人と自然の間に巨大な壁ができてしまった。(帯より)
身体を自然の一部だと認める事。これが難しいと養老先生は言う。「ああすれば、こうなる」と思考することが脳化社会の基本だと言う。
虫の種類の減少や総数の減少を肌で感じている養老先生の、人類がこれから直面する危機を日本人は真剣に考えなければいけないと思う。もちろん世界も。
DDTはノーベル賞を取ったが、その後の使用禁止を見ても明らかなように昆虫を殺したが、人間にも害があることが分かった。日本住血吸虫の撲滅のため宮入貝を絶滅させるために農業用水路はすべてコンクリートで固めた。(おいらはその周辺の住民だから良く知っている)そしてメダカは居なくなった。これらは、ああすれば、こうなる式の結果である。
日本の里山の手入れや、魚付き林の手入れは日本の素晴らしい自然の付き合い方だった。欧米の単なる森林伐採等とは異なり、自然から恵みを得ながら生活を行ってきた。
コントロールと言うマニュアル化されたものは手入れではない、すなわち自然との関わりをマニュアル化などできるはずもないのであるから。努力、根性、辛抱と言う日本人の国民性は自然との関わりの中で手入れをして得たものである。遺伝子組換えや異種移植に関しても養老先生の指摘は及んでいる。是非研究者も読まれる事を期待する。人間の細胞の一つすら作り出すことが出来ない我々は何処から来たのか?それは自然であることは明らかではないだろうか。
養老先生の「逆さメガネ」で、自然保護と言う言葉はおかしいと言っていたように思う。しかし保護と言わなければならない程の現状であることを嘆かれているし、多くの日本人が感じていると思う。
・「養老講義の総復習」
私は今年の大ベストセラー「バカの壁」を読んですっかり養老ファンになりました。しかし、「バカの壁」ではその内容の所々でハッとしたのですが、全体的には自分には難しくてよくわからない状態でした。これを「わかったつもりになる」「ひっかかることがあっても丸めてしまう」、そしておまけに「この人の本には答えが書いていない」「別にどうでもいい話だ」と結論づけてしまうのは簡単です。しかしそれでは養老ファン失格と思い、立て続けに「逆さメガネ」、「まともな人」、そして今回の本を読みました。
内容は主題である環境問題が中心にあるものの、所々で養老教授が今まで述べてこられたことが絡んできます。だから個人的には前作でいまいちわからなかったことが、今回の作品でまとめて総復習できたことによって一貫性ができ、自分なりに養老教授の考え方が整理できたような気がします。
今回の作品では新たに「システムとは何か?」ということが述べられています。そして、それを契機に科学の要素還元主義の弊害などが述べられており、非常に感銘を受けました。研究者はもちろん特に理系の大学生は是非読んでおくべきだと思います。
肝心の環境問題に対する答えはいつも通り(?)多くの人間が期待・納得するようなものは書かれていません。環境問題は自然を扱うため、都市化社会でのみ通用する「ああすれば、こうなる」式の考えでは解けないからです。
・「環境問題のプロから初心者まで幅広くお勧めできます」
環境問題の専門家ではない筈なのに、問題の本質を突いた鋭い指摘が幾つも登場します。ただし、解決策は示されません。それは我々一人一人が考えるものです。
著者が本質を見据えられるのは、意識の世界(=頭脳、都市、経済)と肉体の世界(=身体、昆虫、自然)の違いを「虫取り」や「解剖」を通じて体得しているからでしょう。しかも、著者自身の中では、これらが繋がっています。区別されずに繋がっているのです。ですから、環境原理主義者の奇妙さが分かり、自然史学者がホンモノだと分かるのです。環境原理主義者は、意識の世界の中で環境問題を理解した気になってしまい、自然の常識を知らないままで自然の大切さを説いている人達です。ホンモノは、意識と肉体、社会と自然の関係を理解できますが、決して分かったふりをせず、自然を情報化しながら辛抱強く付き合うことができます。
里山、手入れ、魚付き林などなど、日本人は長い歴史の中から、そうしたホンモノの生き方を身につけてきました。そのことは、著者のほかにも多くの有識者が指摘しています。しかし、都市化に従い、日本人の頭を意識の世界が支配するようになりました。そして、自然の常識を知らない間違った環境主義が横行しています。
本書は、環境問題を勉強し始めた方にも、既に生業とされている方にも、貴重な手がかりを示してくれるはずです。
・「養老さんの環境論」
養老さんのファンならお分かりかもしれませんが、この本は、様々な種類のデータを集めてきて、「そら、これが環境問題の証拠だ」と提示し、次に具体的・技術的な解決策をいくつか提示して検討していく、というものではありません。
話のとっかかりは確かに環境問題なのですが、養老さんの問題意識の焦点は、「環境が破壊されていること」にであるのではなく、むしろその根底にある、「現代の人間の考え方」にあてられています。現代人の考え方が変だから環境問題と言われるものが起きてるんじゃないか、ということです。具体的に問題視されているのは、他の著書にも頻出している「ああすれば、こうなる」的思考回路です。
あとの主張を私なりに要約すると、
・現代の人はなんでもわかったつもりになっているが、実際は複雑な自然というシステムを完璧にコントロールすることなんかできやしない。というのも、自然は無数の要素から成るシステムだが、その構成要素のどれが欠けても、どういう変化が起こるかなんて言えないからだ。ある意味で、すべての構成要素を尊重する精神的態度が我々には必要である。・しかし、それは、人間が自然に全く手を加えてはいけない、ということではない。生態系全体をシステムとして捉えることが大切なのであり、その上で、例えば、1種類の生物が異常に大量発生して生態系のバランスが崩れそうなときにはその数を人為的に減らすなど、「手入れ」を通してシステムを保全すべき。「自然」と付き合うにはこのような「手入れ」の思想が大切である。
ということかな。環境問題に関心がある人で、原理的なことを考えてみたい人におすすめです。
・「子供におすすめ」
あらゆる情報の津波にもまれ社会が複雑化することにより、それに対応するべきヒトの思考回路も同じく複雑化し、多面的な社会的要素を多くの人が共有するようになるのかといえば、必ずしもそうではなく、逆に単純一元的な思想が支持を得て幅をきかせはじめる。普段いかに自由だとはいえ単純な「思い込み」に自分自身を含め多くの人が縛られて左右されていることか。
この本では冒頭、環境問題とは「自然」対「人間」ではなく「自然」対「都市」であり、また「都市である脳」と「自然である身体」は対立しているという発想にまず驚く。そしてそれを基本に環境問題における中欧日の歴史、儒教や朱子学といった思想から現在の少子化問題まで幅広く的確に説明するものだから、これ一冊だけでもたいへん勉強になる。
そして最後には環境問題とは森や動物の保護といった「外」だけではなく、同時に「内」である自分自身の生き方の問題だということに気付かされる。素晴らしい本にめぐりあえました。
●ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)
・「アナザーワールドがすでに実在している」
著者は本書で頻繁に、「こちら」と「あちら」という表現をしていますが、この表現は秀逸です。「こちら」という旧態依然としてスキームで生きている人たちに対し、「あちら」というアナザーワールドで生きている人たちを対比しつつ、ウェブが持つ潜在力を完全に説明しきっています。
・「90%の愚民はグーグルの奴隷か」
まずインターネットを毛嫌いしている年配者、60歳以上の人にとっては格好の入門書になるので、おすすめしたい。それより若い、十分にインターネットを使っている世代にとっても、グーグルの破壊的なビジネスモデル、収益構造などを詳解しており、役に立つ。
とくに「自分はネットを知っている」とうぬぼれてブログを書いている連中には、「日本人1億のうち、ブログで意味のある情報発信をする能力のあるのはせいぜい1000万人ぐらい(あとはカス)」という指摘は辛辣だ。「枯れ木も山のにぎわい」という言葉があるが、大部分のブログは真に意味のある他人のブログにリンクして、その他人のブログをグーグルの検索順位の上位に押し上げる役割しかはたせないのだということが、よくわかる(それでもあなたはブログを書くか)。
インターネットは万人に平等に開かれたメディアではなく「有能な人にのみ平等に開かれたメディア」なのだ。グーグル自身がべらぼうにIQの高い博士号保有者の集まりであり、彼らがほんとうに、大部分の、情報発信能力のない、頭の悪いユーザー一人一人のことを思いやっているとは到底思えない。
そういうネットの負の部分への言及が少なく、いささか楽観的にすぎる内容になっているので、佐々木俊尚「グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する」(文春新書)とあわせて読んだほうがいい。
・「売れるのは今だけ!」
売れるのは今だけ、あと2年もすればこんな本なんて誰も振り向きもしないだらうと思わせる極めて「超」現代的な本。しかし、中身は「メッチャ」濃い。「ロングテール」なんて言葉は、ほとんどの日本人はこの本で始めて知り、一度か二度、聞いたことのある者も、初めてその正確な意味を理解したのではないだらうか。梅田は、職業柄当然ではあるが、ウェブ社会を非常に好意的に受け止め、将来的にも順風満帆のように受け取ってはいるが、様々な反論もある。ウェブ社会の未来について、否定的な面はほとんど書いていないし、また梅田本人は気にも止めない様子であるのが、少々異常ではある。だから、売れるのは今だけなのだ。
・「ウェッブ2.0の次はどうなる?」
グーグルに代表されるウェッブ2.0の世界というのは、今までのITの流れとは異なっていて分り難い世界です。これまでのコンピューターの誕生→メインフレーム→PC→WINDOWS→インターネット→オープンソースの流れは一種の技術史の流れとして捉えることが出来ました。いわゆる著者の言う「ネットのこちら側」の話です。主軸が「ネットのあちら側」にシフトしたと言うのが、ウェブ2.0の新しさであり、核心だと著者は言っています。やっと理解できたような気がしますが、実は、何が理解できたのかよく分りません。これに比べれば、リナックスに代表されるオープンソースの話の方が分りやすかったです。『伽藍とバザール』を読んだ時のことを思い出しました。そう言えば、これまでのITの歴史はそれぞれキーとなる人物がクローズアップされていました。ノイマン等の第一世代から、ジョン・ケイ等のパロアルト研究所の面々、スティーブ・ジョブス、ビル・ゲイツ、ライナス・トーバルス・・・と続きます。これに対してグーグルの創始者たちの顔というのが見えてきません。歴史は振り返るものだからでしょうか?とりあえずの障害は既存のコンテンツで儲けているオールド・エスタブリシュメント(既存のメディア企業)ですが、アメリカでも著作権の消滅時効がディズニーの思惑で延長されてしまうぐらいですから、難しそうです。うーん。カトリックとプロテスタントの争いを思い出します。新しい方に分がありそうなのが歴史の常ですが、どちらにも言い分がありますね。
・「Webの成熟と新しい社会観を提示」
本書は、技術書ではない。村井純『インターネット』(1995)から10年、成熟期に向かいつつあるネット社会の見取り図が提示されている。キーワードはweb2.0という概念だ。このweb2.0の代表的ビジネスモデルとしてのGoogleのやや長い紹介から入り、今後10年で主流になっていくだろう様々な事例を提示している。筆者が四象限図式で記述するweb2.0のフレームワークは抽象的であるとはいえブレていない。また、web2.0への移行は急激なものではなくなだらかなグラデーションで進行していくだろうという予測も説得力がある。
直接の言及はないが、本書の思考の背後には、ネットワーク理論の影響が読み取れる。『複雑な世界、単純な法則』等の概説書と併せて読むとゼロ年代の志向のトレンドがよく分かるだろう。
・「本書もブームとして終わったようです」
おもしろい本でした。「崖に建てられている修道院」を「修行の象徴」の建物として、「近くに住む村民」は仰ぎ見ては「襟を正す」だろうというように、憲法九条の国際社会への「象徴性」をたとえる太田光の意気込みは狂気に近いようなもので、その興奮に感染するところがあります。たしかに、憲法は血みどろの20世紀という時代背景をもとに生み出された、相対性理論に比すべき法の世界の偶発的珍品であるのでしょう。 ただ、それは明治以来、苦難の道を歩き、徹底して現実を見続けたはずの当時の管理職レベルの年代のリアリスト達も支持した、それこそ徹底した幻想であって、決して珍品ではないと思います。。 本書は安倍内閣の時期に発行されたものです。時代の雰囲気としては北朝鮮問題が煮えきらず、911テロとイラク戦争へ国家で応援する雰囲気があります。 太田はその時期に反体制として、ただ一人「憲法九条を世界遺産に」というトリックスターでなければできない話題性作りをして挑もうとしていた・・・という気分だったらしいのですが、中沢新一という思想家のサポートしてもらって少し肩の荷がおりたというところでしょうか。 私としては「憲法九条を世界遺産に」ということは世界へのアピールとして賛成です。 しかし現実問題、原爆を2.3発くらっても、軍事的行動を起こせないようでは、国として国民に対しても、いや国際社会に対しても不誠実ではないかと正直思います。 しかし、権力者が訴えられても軽く済んでしまう現在の政治体制での改正では、庶民にとっては悪夢・地獄絵図になることは、すでにアメリカのブッシュ政権が証明したとおりです。 すなわち超格差により、貧困層がまともに暮らせる希望の出口には、自らの参戦ないし派遣会社の登録、自己責任イデオロギーを国家構造として用意するという方法で、庶民はいいように使われるだけです。 それに戦争を起したい人は欧米の超富裕層には確実にいて、自らが災厄がふりかからないようなどこか別の土地で代理戦争を起こすことを望んでいます。北と日本の関係もそんなものでしょう。 全体を通しての感想ですが、戦後の日本は平和ボケした上に、精神的に成熟しなくなってしまった。ディズニーやサッカーは好きですが、そうした企業の目論見に囲い込まれた「夢・空想・興奮」というブームにのるばかりで、「本もろくに読まない人」も多くなって、本書のような形でパロティ化して政治の議論を提供されても、まともに直視して語れない雰囲気があるようで、つくづく危ないなぁと思いました。いずれにしろ、本書もブームとして終わったようです。
・「九条を讃える太田光を嗤えるか?」
四半世紀ほど前、会社員であった私は会社が雇った英会話の教師の米国人達と、平和の実現について論じなければいけない機会があった。「世界の警察」を自認する国の庶民の意見は、初等教育から米国の軍国主義を教え込まれただけあって、その国の大統領や政治家と変わらぬ、核兵器を中心とした武力と、必要であれば戦争なくして平和はないという、20世紀初頭と変わらぬことを自信を持って語っていた。
その当時、武力・軍隊なくして世界平和もないという意見には抗えぬ説得力が、まだあった。しかし、冷戦が終わり核が世界に拡散し、核を持つことが自国が見くびられぬ道と、イランや北朝鮮までが核開発を声高に叫ぶ今日、我々は、「核抑止力」という言葉がまったく意味をなさないことを実感せざるを得ない。核戦争になれば、全人類は滅ぶのは必定である。それをさておいて、得々と通常兵器の拡充等を述べる元防衛庁長官の話などは、かえって時代錯誤で未熟で青臭く、滑稽にさえ響く世界情勢になった。米国の軍事専門家でさえ、核ミサイルが日本を標的に発射されたとき、それを迎撃するのは難しいといっているのだ。
九条は人類史に輝く遺産であるという太田の意見を嗤えるのだろうか?軍隊・戦争の必要性を主張する人々こそ、幻想を現実と取り違えているのか、それによってなんらかの利益を得る人々ではないのか。強烈な様々な反応が荒れ狂うと思うが、むしろ、太田がいうように、今、冷徹に現実を考え抜く人々であれば、九条という人類のエスプリの結晶を真剣に思考、評価するときが来ているのではないかと思う。
・「今こそ読まれるべき本」
安倍政権になって、危ないって思う。小泉政権もそれなりにナショナリズムをあおり、東アジアの外交をめちゃくちゃにしたけれど、でも本質は竹中大臣の経済政策だったから、実はメインテーマではなかった。でも安倍はそうした政策を持たないだろうから、暴走しそうな気がする。そんな状況の中で、爆笑問題の太田がマジメに中沢と憲法を語るという本が出たのだけれど、いろいろなことに気付かさせてくれる本になっている。 日本国憲法は敗戦時の日本と、日本の軍国主義を復活させまいというアメリカとの稀有な合作だという指摘が新鮮だ。その高い理想を、世界遺産として保護してもいいんじゃないかということなのだ。しかも、まがりなりにもこの憲法を60年近くも生きてきてしまったということ、それを今さら否定できないということでもある。そして、このシンプルな文章が、けっこう希望を与えてくれるものだということも、忘れてはいけない。世界遺産を生きるのって、けっこう楽しそうだしね。原理主義的な護憲ではないというところも、すごく学ぶところがある。頭だけで憲法を守るのではなく、それを生きていく、そうすることで世界遺産が生きる、そういうことなんだろうな。だから本書でも、憲法から飛躍して宮沢賢治から生活のことまで、縦横に語られている。 太田がお笑い芸人としてなお、政治的な発言をしてしまうのって、かなりリスキーだ。彼は芸人としてのキャリアを賭けている、そんな本でもある。ぼくたちは自分のキャリアをそこまで賭けられるだろうか。
・「マッケンロー太田VSボルグ中沢」
タイトルから想像されるような、護憲一点張りの書では決してない。憲法九条の成り立ちや、九条を保有することの利益と不利益について、宮沢賢治をはじめ、ドン・キホーテ、落語、チャップリン、アメリカ先住民、藤田嗣治の戦争画などを切り口に、死生観、宗教観、お笑い論へと展開しながら、深く熱く論じあっている。それはまるで、マッケンロー太田が打ち下ろす問題提起の鋭いサーブを、ボルグ中沢が歴史的な裏づけや定義づけによってリターンを返す、白熱したラリーを見ているように、刺激的で濃密だ。
この本は、誰にでも分かりやすく、著者二人の当事者意識が非常に強いという点で、憲法について述べられた多くの書物と一線を画すだろう。そして、憲法を守るにしても、変えるにしても、相当な覚悟と犠牲が必要だということを思い知らされる一冊だ。まず、対談の幕間に太田光が記している「桜の冒険」をぜひとも読んで、彼がこのテーマにどれほど真摯に対峙しているか、その志の高さを確かめてほしい。
・「無邪気な男が美しい国の憲法を語る勇気」
この男の言葉に惹かれてしまうのは何故だろう 同じ思いも異論でさえも この男の言葉に 自らの僅少な語彙力も目覚めさせられるのは
・「森博嗣のラノベ! 富士見か、角川スニーカーで出してほしい。」
森博嗣のZシリーズは、ラノベのようなユーモア小説です。「アンパンマン」や「ヤッターマン」のような、アニメライクなおばか話。でも、007とかサンダーバードも結局、金持ちの道楽なんですよね.それを日本風にやると、せこくなると。これがまた、面白いです.特に30〜40代にうけそうなネタがいっぱい。小説の中に、「これからエンターテイメントは、子供向けではなく、大人向け」という台詞がありますが、まさにそういう世代なのでしょう.できれば、コミック風の挿絵でラノベっぽく、出してほしかった。続編が「ZOKUDUM」「ZOKURANGER」ですからね。最高です.
・「壮大なバカ話」
スケールの大きな『バカ話(ほめ言葉)』というところでしょうか.大きな事件や感動はありませんので,むずかしく考えずに読むのがよいかと. お話は悪戯集団とそれを防ごうとする集団との攻防なのですが,双方ともお金持ちなのに,その『悪戯』がセコイのが笑いどころ.また,その手間や見返りのしょぼさもこれまたバカバカしくて○.まさに『金持ちの道楽』といった感じが,クスリとさせてくれます. ただ,それらを含めたユーモアについてはややクセがあるようで,まどろっこしい言いまわしなどは,苦手に感じる人も居るかもしれません.ほかにも,防ぐ側の活動などがちょっと地味めだったのも残念なところ.もう少し目立っていれば,派手でムダなやり合いをもっと楽しめたかも.
・「タイムボカンか?!」
つい、そうツッコミを入れたくなってしまいました。世界征服ではなく、単なる悪戯が目的という辺りが、よりピュアやねぇ。ZOKUのマヌケでチンマイ攻撃に、すっかり脱力できます。これを森博嗣が書いているという辺りが、京極夏彦が「どすこい」を書いているというのと双璧のバカらしさです。旅のお供にどうぞ。
・「娯楽作品としては○。」
犀川さんや紅子さんをイメージしていると物足りない感はあるけど、作家としての幅の広さを感じせせられます。ゆっくりした時間をすごしたいときに何も考えずに楽しめる作品だと思います。
・「伊坂ワールド」
小説の中だからこそ作れるミステリーという感じ。
現在と二年前のストーリーが交互に展開していって、それまでの不思議な行動や、些細な会話も全部納得できて、ストーリー的にもちょっと感動できるラスト。
伏線の張り方がさすがだなと思いました。なんとも言えない後味を残すのがすごい。
・「二年前と現在との交錯」
引っ越してきたアパートで出会った青年、河崎に、本屋襲撃の計画を持ちかけられる僕。その一方で、二年前の出来事が、河崎の元恋人、琴美を通して語られます。
現在にも二年前にも登場するのは河崎。“二年前”は、河崎にとっては終わっておらず、現在も続いています。本を読み続けていくうちに、現在と二年前がつながってきて、話の全貌が明らかになります。所々に話の謎を解くキーワードが散りばめられているので、細部にまで注意をして読みたい本です。
・「カテゴライズに困る本」
ミステリーなんだろう。ミステリーなんだと思う。
でも、印象に残るのは人物の心。
人物の心をこれだけ淡白な文章で表現できるのは凄い。私の場合、人物の心を追って読んでいたので、結構読後はもやもやした。人の幸せとか不幸ってのは、その人物にしか分からない事であって、現実なんて、そんなもんで、そして自分は生きていて・・・・・・
そんな感じでもやもやした作品。読後は悪かった。もやもやしたし。でも、印象に強く残る作品。
好き嫌いではなく、なんかよく分からないけど、凄いなって思う作品。読後の印象が悪いのに星5つあげたくなる作品。
でもって、読後の印象はいまだにもやもやしてるんですけどね・・・
・「優しくて切ない、それぞれが紡いだ想い出」
伊坂幸太郎にあふれんばかりの感謝をしたい。個人としては伊坂のベストに推したい作品。正直、読後言葉を失った。
言うとすれば大いなる想い出の物語。最後のほうに、椎名がひょっこり現れただけ。だけど、椎名がいないとこの物語は完成しない。そこがまた大きなポイントになっている。
人と人との出会いや過ごした時間がどれだけ大きいか。出会ったらいつかは分かれてしまう。本作の登場人物の生き方はあまりにも個性的で、訴えるものがあって、残したものがある。完璧な人間なんていない。だからこそ、人と人との出会いがもたらすものは、かけがえのないものだ、と。解説の言葉を借りるなら、それぞれの人生が交差することでもたらされた奇跡か。
本作が何故爽快な読後感を残すかは、ドルジが関与しているのが大きいのだろう。そしてだからこそ、最後のどんでん返しにつながってくる。意味のないことなんで殆どないと思いながら読み進めないといけないくらい、伊坂はとんでもないトリックスターである。
全体的に、どの伊坂作品よりも優しさを感じる。現実なようで現実のようでない。文体のせいもあるだろうが、登場人物達のおかげでもあるだろう。彼らの会話戦はいつになく楽しい。ほんとに翻訳物を読んでいるかのように。それまでも小さな伏線にしてしまうのだから、全く気が抜けない。最後の最後に彼らの想いや意志がようやく分かる。そのとき、話とはまた別な感動が待っているだろう。彼らとの出会いに、読者も思わず感謝したくなる。素敵な物語を紡いでくれてありがとう。
『重力ピエロ』から繋がるような大事なことはあっさり言ってしまう、そんなスタンスが大好き。宗教を絡めてくるあたりがまた本作の巧さだろう。細かいことを気にしないで、どうせならポジティヴに生きてやろうじゃん。そうじゃなきゃ、前には進めない。だからこそ、生きることは楽しい。
・「すげえ。」
すごい。その一言に尽きる。物語は現在の普通の大学生・椎名と、二年前の利発的な女性・琴美の間をカットバック形式で進んでいく。まったく違うような話でいて、河崎や麗子さんといった人物が共通して現れて、片方では本屋襲撃、また片方ではペット殺しとの遭遇といった事件が展開していく。理解しきれないまま後半に突入すると、急に現在の椎名が体験する奇妙な事件と、過去の現実味のあるスリリングな事件が結びつき始める。そして、冒頭に張られた伏線や二年前の「思い出」が、一気に収斂して行く。「アヒルと鴨」とは何のことなのか、書店襲撃の意味とは、、、。読了後、物語すべてを見つめた「神様」ボブディランの歌声が頭の中で渦巻いて離れない。
・「伊坂幸太郎は順番に読むべし。」
デビュー作というのは、いろいろな意味で、きわめて興味深いものだ。伊坂幸太郎の作品を読んでみようと思ったら、まずは「オーデュボンの祈り」から読むことをお勧めしたい。
伊坂幸太郎の作品群は、相互にリンクしている。たとえば、Aの作品にちらりと出てきた脇役的登場人物が、Bの作品では、主要な登場人物の一人として登場したり、Aの作品の「事件」が、Cの作品で話題にのぼったりする。
伊坂幸太郎自身が、「このミステリがすごい! 2004年版」のインタビュー記事で、「実際、今までの短編と長編はすべてつながっているんですよ」と語っている。
つまり、刊行順に読まないと、その仕掛けに「にやり」とできないのだ。これは、読者サービスのようにも思えるが、作家にとっては、一つの作品世界の奥行きを広げる手法にもなり、また、「作品を最初から読ませる」戦略ともなる。
ちなみに、代表的な作品を、発行順に並べてみよう。
オーデュボンの祈り 2000年12月 ラッシュライフ 2002年 7月 陽気なギャングが地球を回す 2003年 2月 重力ピエロ 2003年 4月 アヒルと鴨のコインロッカー 2003年11月 チルドレン 2005年 5月 死神の精度 2005年 6月 魔王 2005年10月
もちろん、どの作品から読んでも伊坂ワールドは十分に楽しめるが、緻密と評される物語構成を味わうには、作者の「罠」にかかってみるのもいいだろう。
・「異色ながら原点を思わせる作品」
他の伊坂作品(特に最近のもの)と比較すると、この作品は極めてシュールでファンタジー的な要素が強く、「著者はこういった趣向のものもかけるのか」と素直に驚いた。デビュー作ということで、主人公の推理、推測がやや飛躍的になる部分もあるが、この物語全体が童話的であることもあり、それほど強い違和感をもたらすものでもない。加えて現在の作品にも通ずる軽快な文章ですらすらと読み進めることができる。
多種多様な登場人物がもたらすエピソードはそれだけでも魅力十分だが、それらが互いに絡まりあって世界観をどこまでも広げながら見事に収束させていく著者の腕にはただただ唸るばかり。また、伊坂イズムともいえる考えの数々が物語の中で顔を出しており、まさに著者の原点を感じさせる、といった意味でも感慨深い。
・「一言でいえばとても不思議なお話。」
コンビニ強盗を犯した「伊藤」が連れてこられてきた「荻島」。
150年もの間、外部との交流を持たない孤島「荻島」には、予知能力がありしゃべる案山子「優午」、島の法律として殺人を繰り返す「桜」、うそしか言わない画家「園山」など不思議な人物が住んでいた。
荻島の話、仙台の話、150年前に優午の誕生したいきさつなどその時々の場面がわかりやすく記されていてとても読みやすかったです。
実際こんなことあるはずないのにフィクションかと思ってしまうほど、物語の中にひきこまれました。
最後にこの作品を読んでリョコウバトの絶滅の事実を知りました。優午の人間に対する怒りがわかるような気がします。みなさんもぜひご一読を。
・「初めて読んだ伊坂幸太郎の世界」
何とも不思議な作品でした。現実のような夢のような、夢のような現実のような。登場人物全員が個性的ではありますが、個人的には桜の存在が気になります。島のルールと言われる桜、その存在は皆が知っているはずなのに、起きている犯罪はこちらと変わりないほどに残酷なのです。それをすればどうなるのか、こちらよりも明確なはずなのに、それでも人間は人間のようです。一人一人の極端で偏った人間像が、実は人間本来のものを表していて、その一人一人からいろいろなことが感じ取られる作品です。
・「とにかく最後まで読んでみて!」
今、人気の伊坂幸太郎さんの作品で私が初めて読んだ本です。主人公がたどり着いたところは、100年間も、周りから遮断されている荻島と言う孤島の中で、その生活はとても変わっている。未来が見え、話をするカカシが存在するなんて、何て奇妙な話なんだろうと、疑いながら読み進めていきました。読むにつれ、「何?」「どうなる?」「誰?」という謎解きが多くて、後の解説にもあるようにパズルのようなストーリーです。話の始めの方に、カカシの言葉で、この小説のキーポイントとなる文章が出てきます。それが、最後にわかった途端(私は読むまでわかりませんでした)、頭の中の回路が開いた様なすっきり感!そこで、この小説、すごい!面白い!!と思ったのでした。
伊坂さんは、「小説でしか味わえない物語、文章でしか表現できない世界を創っていきたい」という意思を持っていらっしゃるようです。まさに、その通りの小説が多くて、その点がとても面白いです。
・「待望の新刊v」
苦労多き家長で博学の長兄、始(はじめ)。容姿淡麗で上品な次兄、続(つづく)。お茶目でわんぱくな三弟、終(おわる)。兄達想いのおっとりした末弟、余(あまる)。――の、竜堂四兄弟。実は彼らは秘密をもっていて…という「創竜伝」。この13巻は、前巻より約4年ぶりの文庫。12巻では前世編だったお話も本編に戻り、京都に幕府が旗揚げされて、さぁどうなる!?の急展開。
新書では発表ずみの作品だが、挿し絵を"CLAMP"が担当し、後書き(竜堂兄弟座談会)が新たに加えられている事もあって、文庫版のファンも多いはず。
テンポがよく、ファンタジーであるものの、歴史や政治、世界情勢なども描かれ、物語のリアリティーは抜群!!読みやすく、するっと本の世界に浸れます。
お試しで読むなら、5巻<蜃気楼都市(ミラージュ・シティー)>、11巻<銀月王伝奇>が外伝で、1冊完結のお話になっているのでオススメ。興味を持たれた方は、ぜひ読んで頂きたいv
・「文庫版、ついに新書版に追いつく」
本巻はなっちゃんと4兄弟が連合する、歴史的瞬間を描いた巻である。「今まで書いてきたのは、この巻を書くためと言って過言ではありません」などとは著者は一言も述べていないが、読んでいると思わずこうかんぐりたくなる。
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内容に関しては新書版の方に十分な評価があろう。そちらも参照なさることをお勧めする。
で、とうとう文庫版が新書版に追いついてしまった。今後新刊はどちらで出るのか、刮目して待っているから早く出してくれ、次号!!
・「前代未聞!!平成の世に京都に幕府が・・・」
待ちに待った13巻!!!!(^^)! 相変わらずのスケールの大きさは普段のストレスをぶっ飛ばしたい方におススメ!!!デスヨvvv ちなみに 4兄弟+従姉妹の頭の機転には驚くこと間違いなし!!
・「是非全国の小中学校に置いてほしい教育作品」
近頃は右かがった馬鹿な子供が増殖してる世の中にあって、そういうった連中を矯正するのに最適な傑作。批判能力の欠如した人間は権力にとって家畜に過ぎないということが勉強できる作品です。「隋唐演義」や「岳飛伝」などの素晴らしい中国文学の翻訳で再評価されている田中芳樹氏の刊行作品のひとつです。この作品では田中氏の成熟した氏の極めて高い力量に感動できるでしょう。日本でもっとも高い力量を持った小説家の一人です。個人的にはこういったシリーズはどうでもいいからまた偉大な中国文学を無知な日本人に広めてほしいところです。とはいえ、シリーズの未読の人はもちろんファンなら買って損は無し
・「「おもちゃ」のような世界」
写真関係の雑誌を見て気になったので、即買いしてしまいました。精巧に作られたミニチュアを撮ったような写真は、見ていて面白かったです。本格的な写真が好きな人よりも、不思議な写真を好む人向けだと思います。Marc Rader氏の写真集にも似たようなモノがありますが、こちらの方が載っている数は多めです(68作品)。個人的には、ハードカバーにして欲しかったです。
・「一目ぼれした!」
いや〜 一言で言うと”おもしろい”につきます。写真には全く興味がなく、デジカメも持ってないし、携帯もカメラつきじゃないこの僕が、ある雑誌で見た彼の写真(最初はミニチュアを撮った写真かと思った)に驚いたのと同時に、今すぐ買いにいこうと思わせるぐらいの強烈なインパクトがありました。とにかく、買う、買わないは別にして、まさに「百聞は一見にしかず」です。最低でも星4つはいけると思います。
・「この写真集は現実がミニチュアを模倣している」
本来ミニチュアとは現実の模倣である。しかしこの写真集では現実がミニチュアを模倣しているのだ。 実は本書を手にとってパラパラめくった時、“精巧なミニチュアをいかにも本物らしく撮影した写真集”だと思いっきり勘違いしていた。「本物っぽいのもあるけど所詮ミニチュアだよな」と。それが“ミニチュアを模倣した本物”だとわかった瞬間の驚きといったら!ページをめくり返し、個々の写真に対する自己の判断評価がオセロのように反転していく時の言いようのない“してやられたり感”、まったくお見事!のひとことである。 これって東京タワーの展望台から街並みを眺めおろした時の「マッチ箱みたい!」って感覚を、比喩ではなく、写真という媒体によって可視化しているところがすごい。まるで街並み=マッチ箱感覚を超高性能チップでディティール処理した21世紀モデルだ。「世界をそっくりそのまんま一冊の本の中にコレクションしてしまう」そんな神をも恐れぬ野望すら実現できてしまうんじゃないかという錯覚に陥る。 この写真集見ちゃったら「ワールドスクエア」なんて陳腐でチンケだけど、交通公園のニュアンスにはちょっと近いな。かなりSFチックで、ウルトラセブンの「1/8計画」なんてのも思い出してしまった。かっぱ橋あたりでロウ細工の寿司とか買い漁るガイジンさんにもウケそうだ。 久々に完璧なフェイク(しかも本物であってフェイク!)を見せられて、人間ってどうしてこうもミニチュアやフェイクやコレクションが好きなんだろうってことを、深く考えてしまった。あんまり所有欲やコレクション癖は無いほうだけど、この写真集は枕元に置いて、時たまパラパラめくってみたいなぁ。いつだって不思議な夢が見られそうである。
・「精巧なミニチュアを手に入れた気分」
年末年始にNHKトップランナーの総集編で見て気になり、購入しました。ほんとにミニチュアみたいで、かわいいというのが第一印象。手に取れそうです。とくに緑のある写真が綺麗で好きです。木の枝の端々まで小さいのにしっかりと写ってます。あとはちょっと疲れている時に眺めてると、人間や街が生々しく感じないのでうるさくなく、それでいて無人の寂しさもなく、ちょうどよいです。
・「@ギャラリータグボートも大注目の若手フォトグラファー」
実在の風景をミニチュアのようにみせる"サプライズ"な作品は、大型カメラの「アオリ」というテクニックを駆使したものです。また、画面の中にジオラマのように見える"要素"を登場させているところもポイント。その要素とは、人や車(色鮮やかなもの)など、よりミニチュア感を演出するアイテムとなっています。現代アートを扱うインターネットギャラリー、@ギャラリータグボートでも作品販売が開始されるなど、超人気の若手フォトグラファーです。
●BEAST of EAST 3 (3) (バーズコミックスデラックス)
・「欧風もいいけど和風もね!」
本物の幻想がここにはある。山田章博氏の魅力は、絵は言うに及ばないが、国籍を問わない多様な神秘を閉じ込めた、この世界を構築できることこそにあると感じる。一度、この美しくも妖しい世界に迷い込めば、虜になることは必然。
この巻も大きな引きで終わっているのがニクイ。
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