ゲームの規則 [DVD] (詳細)
ジャン・ルノワール(監督), マルセル・ダリオ/ジャン・ルノワール/ノラ・グレゴール/ローラン・トゥータン/ポーレット・デュボスト/ミラ・パレリ/オデット・タラザク/ジュリアン・カレット(俳優)
「あの名作がこの価格で。」
鬼火 [DVD] (詳細)
ルイ・マル(監督), モーリス・ロネ(俳優), ジャンヌ・モロー(俳優), ベルナール・ノエル(俳優), アレクサンドラ・スチュワルト(俳優)
「鎮静剤」「ただ静かに・・・」「う〜ん・・」
ストーカー [DVD] (詳細)
アレクサンドル・カイダノフスキー(俳優), アナトーリー・ソロニーツィン(俳優), ニコライ・グリニコ(俳優), アリーサ・フレインドリフ(俳優), ナターシャ・アブラモヴァ(俳優), アンドレイ・タルコフスキー(俳優), アルカージー・ストルガツキー(原著), ボリス・ストルガツキー(原著)
「BEST」「内的宇宙の思索、内にいる己との対面」「難解でも眠くもない」「『ゾーン』は楽園ではない、だからこそ真実。」「たったひとつだけできること」
天井桟敷の人々 [DVD] (詳細)
マルセル・カルネ(監督), アルレッティ(俳優), ジャン=ルイ・バロー(俳優), ピエール・ブラッスール(俳優), ピエール・ルノワール(俳優), ジャック・プレヴェール(脚本)
「志ん生人情噺」「映画史に残る傑作。」「セリフが詩的で美しい映画です」「史上最高の映画のひとつ」「占領下の奇跡、一大恋愛叙事詩」
未来世紀ブラジル [DVD] (詳細)
テリー・ギリアム(監督), ジョナサン・プライス(俳優), ロバート・デ・ニーロ(俳優), キム・グレイスト(俳優), トム・ストッパード(脚本)
「テリーギリアムの最高傑作」「驚異のイマジネーション」「どこかで見たような世界」「何度みても、せつない」「ペシミズムで塗り固められた未来図」
山椒大夫 [DVD] (詳細)
溝口健二(監督), 田中絹代(俳優), 花柳喜章(俳優), 香川京子(俳優), 進藤英太郎(俳優), 菅井一郎(俳優), 見明凡太郎(俳優)
「劇場で一人で見ていて震えが来ました」「筋を知っていても、引き込まれる映像美」
七人の侍(2枚組)<普及版> [DVD] (詳細)
黒澤明(監督), 三船敏郎;志村喬;稲葉義男;宮口精二;千秋実(俳優)
「世界映画史上に残る傑作がこの値段で買えるなら」「七人の侍それぞれの個性があざやかに描かれているなあ」「ここまで面白いとは・・・」「製作者の情熱と気迫に圧倒される映画」「字幕をONに」
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・「あの名作がこの価格で。」
ゲームの規則は真底から悲劇的な映画で、苦しくて予言的な虐殺のゲームです。ここでは友情さえもが神話的に仕立てられており、ラ・シェスネイがジュリューに向かって共通の友人であるオクターブの事に触れながら「僕はもう殆ど何も信じていない。でもこれからは友情だけは信じようと思う。」と打ち明けている丁度その時、当のオクターブは彼らから彼らが愛している女を奪い取る準備をしています。うつろな骸骨とでも形容すべきこの映画の出演者たちは、五感を強く刺激する死の舞踏を選んでいるのです。
・「鎮静剤」
映画作品としての出来不出来を超えたところで私には思い入れのある作品です。
高校生の時、今は無き北浜の三越劇場で初めて観て衝撃を受けました。徹底して静か(ストイックなサティの旋律がぴったり)な映画であるにも関わらず、主人公の孤独感・虚無感があまりにリアルに響きすぎたから。うまく言えませんが、これを観たことによって逆に「生きていける」と思いました。自分にとっての鎮静剤のような映画です。
・「ただ静かに・・・」
ルイ・マル監督の映画を見たのはこの鬼火が最初です。エリック・サティの音楽と共に描かれる絵画的な映画です。ただ静かに過ぎ行く日常を淡々と・・・そしてその結末ですら悲劇のにおいを漂わせず静かに死んでいく主人公。自分にとっては中々思い出に残る映画です。雨の日の休日に見るといいかもしれません。
・「う〜ん・・」
エリックサティの美しい音楽とモーリスロネの独特の演技や映像が際立っていると思います。画面を見てるだけで伝わってくる男の絶望感がよく現れています。ただ僕が見た時期が悪かったのかもしれませんが そのときの僕は非常に落ち込んでる時期に見ましたのでこの映画で余計に鬱な気分になりました 最後なんとかならないかな・・・もっと心温まる映画を見たかったです それを期待している人は観なくていいです社会のせいにして自殺する人間は僕は嫌いです それより頑張って生きていく人間を見てるほうが僕としては一番 好きなのです
・「BEST」
タルコフスキー監督の映画を見てると何時も睡魔がおそってきます。ゾーンに行くまでのシーンでねむくなりなした。しかしゾーンに入ってからの緊張感はいったいなんでしょうか。この迫力、切迫感、焦り。 ラストがやはり凄いですね奇跡は本当に起きたのだ。タルコフスキー監督作品の中で一番だと思います。
・「内的宇宙の思索、内にいる己との対面」
ロシアの巨匠、アンドレイ・タルコフスキー監督が、「惑星ソラリス」につづき、東欧・ロシアSF小説の金字塔の映画化に挑んだ本作は、水のイメージと音、ロケのみで映し出された異様な異空間、数少ないが詩的で思想的な台詞、そしてゆっくりゆったり人物たちの心状の動きに合わせるようにして動きつづけるカメラなど完成された彼の映画美学を徹底的に貫くことに成功した作品。映画版「ストーカー」はストルガツキー兄弟による原作小説とは全く違うといってよかろうが、二人が脚本に参加しているように、タルコフスキーとの創作の過程と、そのあまりに自然なお互いを啓発しあう関係に限りない感嘆と羨望を覚える。原作小説の方が映画的、映画のほうが小説的というのも何かおもしろいところだ。 これは設定はいわゆる「ファースト・コンタクト」もののSF映画(「未知との遭遇」、「コンタクト」など)であるものの、作品としてはその類ではない。「ゾーン」と呼ばれる異空間、それはこの星の外から来た何者かが残していった痕跡である。その空間自体がこの世界と構造も原理も全てを異にしているため、「ゾーン」は人を拒み、人を迷わし、しかし魅了しつづける。そこは人が願った事が現実になる場所…夢のような場所。しかし「ゾーン」はただそこにあるだけであるがゆえに、そちらからは一切歩み寄ってこないがゆえに、訪れる人々を深みにはまらせ、彼らの深層心理をえぐり出し、内にあるもう一人の自己との対面を迫る。表層の自分がどれだけ欺瞞・偽善・私利私欲にまみれた汚いものであるか、それをまざまざと見せ付けられることになるのだ。 「内面の自己との対面」---それこそが常に人間たちの前にそびえる大きな壁である。それを乗り越えること、その過程で啓発・愛・信頼・絆を得ること---またこれこそが、その高い壁を超えてでも人間たちが手に入れようとするものなのである。
・「難解でも眠くもない」
タルコフスキーの映画の中でも、もっとも主題がストレートに表現されている映画と言えるだろう。と同時に「鏡」などと異なり、他の見方や解釈を殆ど許さない映画であるともいえる。タルコフスキーの映画は極端にカット数が少ないため、多くの人から眠くなる映画と言われているが、これは現代人があまりにもカット数の多い映画を見慣れているからである。実際に、まじめに見ていけば、この映画は長いにもかかわらず退屈もしないし、ちっとも眠くならない。表現方法は映画的だが、きわめて明確であり、難解な部分は全くない(聖書や音楽に対する基本知識が必要ではあるが、殆どの人にとってわかりやすい表現形式となっている)。この映画は知ったふうの他の芸術映画とは全く異なった、きわめて真摯な映画なのである。ひとつひとつのショットに細心の注意を払っており、どのショットも十分に鑑賞に値するものになっているし、せりふの意味を十分に考える時間もある。考えるという行為を忘れた人間には、この映画は確かに退屈かもしれないが、実際には普通のアクション映画よりはるかに楽しめる作品になっている。アクションを細かいショットの積み重ねで表現する、現在のハリウッド映画の手法を確立したといえる、黒澤明が賞賛を惜しまなかったのもそんな理由からなのだろう。
ストーリ的にいえば、この映画の結末は映画史上最も希望にみちたもののひとつといえよう。これほど感動し希望を持てる映画は他に殆どない。だから、これを観るひとには少しももらさず、断念もせずに最後まで見てもらいたいと思う。生きていてよかったといえる一品である。
・「『ゾーン』は楽園ではない、だからこそ真実。」
『瑞々しさに満ち溢れた廃墟』それが本作をみた率直な印象。普通ならこんな矛盾した表現はないと思うが、凡百の「華々しく美しい自然の楽園」を描いた映画を目にするよりも、遥かに、心に染み渡るのはなぜなのだろう。
映画に流れる静謐な時間と映像は、静かな叙情をたたえつつ、奥深い力強さをもち、見るものを引き付ける。
タルコフスキーは、きっと、極めて現実主義的な思想をもった、夢見るリアリストなんだろう。だからこそ、『廃墟』と『瑞々しさ』は矛盾しないものとして、まっとうなリアリティを持つのではないか。
・「たったひとつだけできること」
私にとっては『惑星ソラリス』に続いてタルコフスキー作品の2本目。
ちょっとでも道を外れるとそこには未知の危険が待っているという不思議な空間。死んでしまったり、消えてしまったり。何が起こるかわからないというのは、まるで神様か悪魔のいたずらのよう。しかし人々は色々な思いを持って真剣にそれに挑む。“なんでも叶う”というその噂の真偽もわからないのに。
SFに分類されるのだろうが、そしてあらすじから冒険話と思って観ると裏切られる。とても静かな作品。説明もないし多分監督が描きたいのは、そこに辿り着いたら何があるのでしょう、っていうことじゃないから。(これは原作を読んでもそうだったけれど)深く深く自分の中に潜っていくような散策場面。トロッコの単調な音、湿った匂いがしてきそうな画面が延々と続く。どんな力が生じてか、大きな車がぺしゃんこになっていたり、音がかき消されたり、その“ゾーン”の描き方が感覚に異質なざわざわ感を与える。途中画面に不思議な色処理がされていて観ている側も長い旅をしている感覚になってくる。
依頼人が望まなければストーカーはその場所に行くことが許されないらしい。なぜ“ゾーン”の危険を察知できる能力があるのか説明はない。ストーカーは本当にただの男だ。妻と娘と細々と生きている。愛する娘は足が悪くて歩くことが出来ない。
誰も辿り着いたことのなかったその“ゾーン”へ、男は辿り着く。ストーカーである、ということだけのその男が得たものは何だったのか…私にはまだうまく言葉にすることができない。誰でも何かひとつだけ、できることがある。そういうことだろうか。
わからない。わからないけど、私の胸はいっぱいになった。
部屋の中に雨が突然降るシーンは素晴らしかった。
・「志ん生人情噺」
初めて「天井桟敷の人々」を見たのは20年前。キネマ旬報のオールタイムベストで一位キープし続け、私たちの年代の映画好きは永らく観る機会が無く、悔しい思いをしてきました。ビデオの普及で幻の映画が気軽に観る事ができるようになり、やっと見る事ができました。観終わったあと一位キープも十分納得しました。フランスの小説に言う「ロマン=長編」の風格を持った大作です。未だナチスドイツの占領下でありながら製作が開始され、コメディフランセーズの全面的な参加の元、こんな映画が製作された事を奇跡の様に思われます。この映画で語られる人間模様、恋愛は現在(いま)に通じるメンタリティーを有していると思います。古今亭志ん生の人情噺に通じる人間観の確かさを映画の中から読み取る事も可能でしょう。古いフランス映画の入門としてはもっと軽やかな作品の方が良いと思われますが、いずれは観て欲しい名作だと思います。
・「映画史に残る傑作。」
何回みても良いなあ。監督、役者、粋な演出、どきどきする男と女の駆けき。 あれだけ大変な時代にこれだけの傑作を生み出すなんて、フランスって国のすごさをまざまざと感じるなあ。ギャランスを演じたアルレッティは既に40代に入っていたそうだが、彼女がヒロインで正解だと思った。 若い美人女優にはない女のしたたかな色気、溢れでるインテエリジェンス、生半可な生き方をしてはこなかった凄みのある美女を難なく演じている。本当に愛しているからこそ、たとえ別れる事になっても相手の為になる行動をとれる、勇気ある女性は少ない。大人の愛し方だな、って思った。誰にでも気があるように見せて、本人にもたいして好きなそぶり一つ見せないくせに、他の男と寝ている時につい寝言で本音をつぶやいちゃう劇中のエピソードが特に好きです。しかも、真似は無理だがカッコイイセリフも満載。「触らないで。わたしは芸術品よ。」なんてさらっと言って様になるなんて!全編色々おべんきょうできちゃう素晴らしい映画!勿論星も5つ!!
・「セリフが詩的で美しい映画です」
1人の美しい女性、ギャランスをめぐる恋の争奪戦。ギャランスは魅力的で駆け引き上手でしたたかな女性。一見軽いようにも見えるが、実はとても芯が強く、自由を愛する女性。彼女の心の奥まで踏み込むことができない男たちは、やきもきしている。
ある事情で貴族の庇護を受けることになった彼女は、それを機に、自分がある人物を愛していることに気づく。そして、その相手も実は同じ気持ちだった…
ギャランスは最後まで自由で潔くてかっこいいと思いました。ある意味、かなり自分勝手とも言えるのですが…
ウィットに富んだ詩的・かつ知的なセリフの数々がこの映画の最大の魅力の1つではないかと思います。
・「史上最高の映画のひとつ」
この映画はスゴイ。何もかも。何度見ても大感動。しかも判る人には判るという類ではない。多分本当の傑作とはそういうものでしょう。それが今このようにdvdで、画像、音声のマスター最高に仕上がってます。古くなんか全然ありません。映画嫌いも好きになるかも。
・「占領下の奇跡、一大恋愛叙事詩」
ナチス占領下のパリにおけるフランス映画人達の苦闘、文字通りの血と涙の結晶である本作は、フランスのみならず、映画芸術の金字塔として色褪せることなく燦然と輝いている。
・「テリーギリアムの最高傑作」
本編とバンデットQ、バロンがギリアムの「夢をテーマにした3部作」といわれている。バンデットQは少年の夢、バロンは老人の夢、本編は三部作二本目にあたる働き盛りの大人の夢になる。3部作どれも素晴らしい。本編は他の二つに比べ暗く、メッセージ性が強いが、特に見ごたえがある。
今見ると豪華なキャストも完璧、作りこむので有名な美術も一見の価値あり。主題歌のブラジルの使い方もすばらしい。そして特筆すべきは風刺の利いた未来世界だろう。
約20年前のギリアムの未来像を今見返してみると、公開以来資本主義を追及してきた日本やアメリカの文化に少し重なって見えるところがある。広がる貧富の差。中産階級のための高層団地。人々の環境破壊や産業廃棄物への無関心、技術開発のための開発が施された新製品や整形手術への執着。純愛などは過去の物、恋愛はほとんど「若さと美しさを買える特権階級が対象の商品」と化しているかのよう。そして、それ自体がテロであるかのような暴力的なテロ対策…ギリアムの1985年の悪夢はひょっとしたら2004年の資本主義世界を少し誇張しただけのものに過ぎないのかもしれない。
10年程前学生時代に見た時に比べ、寒々とした社会で恋のために突っ走る主人公に、より感情移入し、切なくなってしまった。
アメリカ公開時当初はハッピーエンディングに変えられたらしい話題作。気軽に見れる作品ではないが、重要な一本。重い素材だが珠玉の作品に仕上あがっている。
・「驚異のイマジネーション」
テリー・ギリアムの驚異的なイマジネーションの世界。未来社会の創造が面白い。テクノロジーよりも、わずらわしさの進化が際立っており、基本的な問題は何も解決されていない。管理社会における徹底管理の元でも誤認逮捕が発生、また管理体制に対する反体制勢力によるテロ活動。人間の自由が存在するのは、タトルに象徴されるように「もぐりの技師」として生きること、体制の隙間にあるのみ。たった一匹の蝿が招くドラマは悲劇的な結末へと向かう。自由と愛を守るための必死な抵抗も虚しく、最後の砦は心の中、精神の自由のみという皮肉な結末。恐ろしくも現実的な未来を創造したテリー・ギリアム、すごいっ!!!
・「どこかで見たような世界」
この映画の世界は「ディストピア」ということになるのでしょうか。映画を見て爽快な気分になりたい方にはお勧めできません。市民は利便性を無視した無駄な規則に縛られ、役所は市民の届出をたらいまわしし、役人の汚職・失策とその隠蔽がはびこっているにもかかわらず、大多数の市民はその現実に気づこうとしない。とある極東の島国の現状を思い出させます。絶望的な世界で半ば思い込みの恋愛にしがみつく主人公、陽気なテーマ曲、随所にちりばめられたコミカルな場面、ドギツさと紙一重のビビッドカラーの氾濫、すべてが混ざり合ってとても印象的な映画です。
・「何度みても、せつない」
部長のうしろに10数人がくっついてフロアーを移動するシーン。あれ、おかしいよなあ。お前たち、何やってんだい?って思いながら、親ガ二が子ガニの横歩きを哂うようなところがあって、最後、ロボトミー手術。
誰が見ても判りやすくした直裁的な風刺と、漫画チックなセット。意図的に、そしてそれが観る者にも容易に気付ける程意図的に、アングラ素人劇場の舞台でも見るか如くに色付けされている。
なんでお助けマンがデ・ニーロなんだ?で、そのデ・ニーロがビト・コルレオーネよりはまり役、ってのがどうだ。
カルトでもSFでもアニメでもない。三面鏡に映った自分の姿、もしくはバスや電車の中でウトウトしながら見る午睡の夢、くらいの失笑とせつなさ。傑作であり、歴史をもった名作でもある。
・「ペシミズムで塗り固められた未来図」
この映画が描く未来社会に対するペシミスティックなイメージはほとほと尋常ではない。「管理社会」と「テロリズム」の隙間にしか息をつける空間がなく、しかもそれがだんだんと狭められていく、といったような絶望感だけを強調して描いた感触だ。多少のブラックヒューモアの味付けと娯楽活劇的な要素で最後まで引っ張っていきながら、一番最後でどん底に突き落とすところなど、血も涙もない演出に心が荒む。すでに作られてからだいぶ経つ映画だが、視点は決して古びていない。今見直しても「テロとの戦争」のようなものでは決して人類は幸せにはならない、ということがヒシヒシと伝わるだろう。何故に人類未来に対して、ここまで絶望しなくてはならないのか?米国のような超大国が今まさに、現在イラクで行っていることを見れば、自ずと答えが得られると思う。この映画を見たあとは1週間ぐらには悩まなくてはならなくなるだろう。それぐらい、見る方は覚悟を決めて見る必要がある。しかし、こういうい作品を吟味することもまた、人間には必要なのだと思う。
・「劇場で一人で見ていて震えが来ました」
助監督の田中徳三さんの言によれば、溝口本人は決して乗り気で創った作品ではなかったようです。 確かに“祇園の姉妹”“残菊物語”“西鶴一代女”という、女の悲哀と気概を描いた一連の作品と比べれば、必ずしも溝口の得意とする世界観を扱った作品とはいえないのかもしれません。 しかしこの時期、まさに創作意欲の絶頂期にあった彼は、予算をたっぷりかけて第一級のスタッフを手足のように使えるという幸運にも恵まれ、“女の悲哀”というやや世俗的な作風をつきぬけて、これこそが日本古典美の真髄なのだーということを西洋人にまで知らしめるような格調の高い作品を造りおおせました。 この作品についてフランソワ・トリュフォーが、何故これと“七人の侍”が(ヴェネチア映画祭で)同点銀賞なのだ? “山椒大夫”のほうが格段にすぐれているーとまで発言したのは有名です。
なんと言っても香川京子さんが入水して果てる場面の宮川一夫さんの水墨画を思わせる画面造り(画面前方の竹には墨を塗っているそうです)や、ラストの厨子王と母親の再会の場面とそこに流れる早坂文雄氏の音楽が絶品です。 この映画を映画館で一度だけ見た私は背中に震えが来てしばらく立ち上がることが出来ないほど感動してしまいました。 DVDでの単品発売、待ちに待っていました。 まだご覧になっていない方、必見ですよ。
・「筋を知っていても、引き込まれる映像美」
子供時代、森鴎外の原作の残酷さ振りが読んでて辛くて、途中で投げ出した私。この映画は原作にほぼ忠実で、主人公と母が再会するという一点だけは救いがあるが、その他は圧倒的に残酷な世界が展開されている。人さらいとか強制労働とか、今でもこういう国はいっぱいあるんだよなあ、と思ってしまった。大人になってから見ても、やっぱりキツい話なんだよね。。(個人的にこのストーリーはどうしても残酷すぎて耐えられないので、軟弱な私は星1つ減点。)溝口監督とカメラマンの作る映像美が凄まじくて、こんな子供でも知ってるストーリーでも、セットのゴージャスさ、映像の美しさ、編集のテンポ、キャストの熱演などのおかげで、普通に一級の映画としてのめり込んで見れてしまいます。
なお、溝口監督自身のキツい性格については色々と伝説があります。また、本作品では彼の思想からではなく海外進出戦略として民主主義的ヒューマニズム・メッセージが選択されたのではないかという指摘もありますが、そういうサイド・ストーリーが邪魔したとしても、それでも十分この作品は正しく、美しく、そして残酷な作品だと思います。
・「世界映画史上に残る傑作がこの値段で買えるなら」
まだこのDVDを持っていない方は絶対に買いです。私は以前8400円のDVDを買いましたが後悔はしていません。それよりも世界中の映画人が教科書と崇めているこの傑作が5000円前後で買えるようになったことで多くの人たちに見てもらえることが単純に嬉しい。邦画のDVDの価格を下げるのは難しいと思うが、2枚組みでこの値段なら通常の新作を2本我慢すれば買えてしまいます。 買って見ていただければその面白さは保証付きです。映画史上最高のアクション映画にして日本映画のベストワン。後半の合戦シーンは大迫力。CGなんか使わなくても人と馬のぶつかり合いと名演出でこれだけ迫力ある映画が作れる。野武士の隠れ家の奇襲、村中の罠を使った戦いから、夜間の戦闘、戦略上わざと無防備にした村の裏手の森の頭数減らし作戦、そして雨の中の最後の決戦まであの手この手で工夫されまったく飽きない。 七人の侍や侍集めのエピソードも秀逸で、七人の侍のキャラクターもリーダー(志村喬)、参謀(稲葉義男)、古参(加東大介)、プロフェッショナル(宮口精二)、エリートではないがその場をなごませる人(千秋実)、新人(木村功)、既成の組織からはずれた型破り(三船敏郎)とそれぞれの役割が必要にして十分という見事な人物像であり、実社会(例えば職場の中)でも誰が志村喬で誰が三船敏郎でと当てはめてみたくなる。しかも侍だけでなく、四人の百姓たちの人物像の描き分けも見事だったし、女性像も積極的な志乃のキャラクターは女性を描くのが上手くない黒澤にしては良いキャラクターだった。テレビの時代劇しか見たことのなかった当時、あの髷(髷が真四角に固まっておらず、両横の髪が異常に低い)も斬新でした。 あまりの面白さに3時間半がアッという間に過ぎてしまいます。私にとって生涯のベストワンはいまだにこの作品です。このような優れたオリジナル脚本を書ける映画人は残念なことに今や皆無になってしまっており、製作費を何十億費やそうとも、スター俳優を集めようとも、こんな映画は二度と出来ないのではないでしょうか。
・「七人の侍それぞれの個性があざやかに描かれているなあ」
疾風迅雷、ダイナミックな画面の強さもさることながら、七人の侍のキャラが立っていて、それぞれの個性があざやかに描かれていたところがよかった。 志村 喬の勘兵衛、三船敏郎の菊千代、木村 功の勝四郎、宮口精二の久蔵、千秋 実の平八、稲葉義男の五郎兵衛、加東大介の七郎次。 勘兵衛が、風を切るように家の中に走り込むシーン。悪酔いした菊千代が、偽の家系図を追って宿場の中を駆け巡るシーン。久蔵が、一騎打ちの決闘で相手を斬るシーン。七郎次が、勘兵衛の良き女房役として繕い物をするシーン。などなど、彼ら七人の侍たちそれぞれのエピソードが、とても魅力的なんですね。 なかでも好きなキャラは、菊千代と久蔵のふたり。無鉄砲でやんちゃな菊千代の「動」と、剣に生きる男・久蔵の「静」。三船敏郎、宮口精二の演技が、実に見ごたえがありました。
・「ここまで面白いとは・・・」
評判が良いので、期待大で観ました。が、期待を裏切りませんでした。
面白い!本当に。大人の娯楽映画である。
登場人物一人一人が生き生きしていること!特に菊千代。何て愛おしいキャラクターだろうか。三船敏郎の演技も最高である。あんな豪快な演技をする役者、初めて見た。痛快でした。本当に最高でした!生命力に満ち溢れた映画だった。
リアルタイムで黒澤明の映画を観た事が無い自分にとって、スピルバールやルーカスが尊敬する人という事でその名前を知っている程度でした。
観る事が出来て本当に良かったと思える映画だった。
・「製作者の情熱と気迫に圧倒される映画」
いよいよ待望の黒澤映画の廉価版DVDが順次発売される。そのニュースを聞いて、早速予約してしまった。もちろんまだDVDは見ていないが、DVDへの期待を込めて始めてこの映画を見たときのレビューをまとめておこうと思う。
私は初期の黒澤映画リアルタイムに見られた世代ではないが、実に幸運なことに映画館で七人の侍に出会うことができた。まだ20代前半の頃だったと思うが、東京に出張で来ていたおりに時間が余ったので何の気なしに見たのがリバイバル上映中のこの映画だったのだ。本当にこの幸運には感謝したい。その後何度かテレビでも見たが、やはり迫力が違う。
この映画は決して感動を呼ぶようなストーリがあるわけではない。話自体はむしろ煮え切らないものが残るような結末だ。それでも映画を見終わった後の「感動」は、他のどの(感動を呼ぶはずの)映画よりもダントツで大きかった。なぜそこまで感動できたか?映画のストーリではなく、出演者を含めた映画製作者達の情熱がストレートに感じられたからではないか。映画のストーリはフィクションだが、「これほどまでの映画を造ったこと」は紛れも無い事実だ。事実だからこそ、またそのスケールがあまりにも大きかったからこその感動だろう。
考えてみて欲しい。この映画の公開は1954年。太平洋戦争が終わってまだ10年も経っていない年なのだ。日本がまだ敗戦の影響から抜け出せず物資も乏しい時代に、ここまでのスケールの映画を造ってしまった。黒澤明をはじめとする製作者の情熱と気迫は、いかほどのものだったのだろうか。
この映画の素晴らしさは前編にわたって続くが、特筆すべきは終盤の雨中の格闘シーンの凄まじさだ。どんなに最新のCGを使った映画も、このシーンの迫力にはかなわないだろう。
DVDに併せて、この際テレビも大画面に買換えてしまおうか、今真剣に悩んでいる。
・「字幕をONに」
古い日本映画でも、特に「七人の侍」は音声の劣化が激しく、はっきり喋る志村喬などはいいのですが野武士の親玉なんか何言ってるか全然わからないので、「七人の侍」という映画はそれだけが唯一の問題で、劇場やTV放送で見るとどーしようもない(とまではいかないか)のですが、DVDには日本語字幕が表示できるという機能がついていまして、この機能がある日本語映画DVDの中でも最もそれが役立つ作品がこの「七人の侍」だと思いますので、私はTV放送を録画したビデオはありましたが数年前に八千四百円のDVDを買っていますけれど、それを持っていない方は、普及版が出たということで、レンタルでもいいですが絶対また見たくなるでしょうから、買うべきDVDですよね☆
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