空の境界 上 (講談社ノベルス) (詳細)
奈須 きのこ(著)
「感覚的に読む私」「読み手を選ぶ小説」「読みにくい本ではない」「映画化決定作品」「間違いなく名作」
半分の月がのぼる空 one day (電撃ビジュアルノベル) (詳細)
橋本 紡(著), 山本 ケイジ(イラスト)
「2人の日常」「絵の綺麗さが見所です。」「半分の月がのぼる空」「やっぱ良いです。」「one day」
LAST KISS (電撃文庫) (詳細)
佐藤 ケイ(著)
「直球勝負」「うるる」「ライトノベル版「世界の中心で、愛を叫ぶ」」「泣きました」「おすすめ。」
ニライカナイをさがして (富士見ミステリー文庫) (詳細)
葉山 透(著), 山都 エンヂ(イラスト)
「ライトノベルらしいライトノベル」「楽園」「こういう話も良い」「まぁ、挿絵はアレですけど」「青春ラブストーリー」
ROOM NO.1301―おとなりさんはアーティスティック!? (富士見ミステリー文庫) (詳細)
新井 輝(著), さっち(著)
「す、すごすぎる」「問題の無い人間関係なんか無い」「源氏物語の第一巻」「面白い。。。?」「ただのエロ小説」
シャープ・エッジ―stand on the edge (電撃文庫) (詳細)
坂入 慎一(著)
「人を殺す術を叩き込まれた少女」「この本は」「鋭利なる文体。」「可もなく不可もなく」
塩の街―wish on my precious (電撃文庫) (詳細)
有川 浩(著)
「切なくも美しい」「好みは分れるやもしれませんが。」「極限の街で生まれるラブストーリー」「良いです」「こわっ!」
イリヤの空、UFOの夏〈その1〉 (電撃文庫) (詳細)
秋山 瑞人(著), 駒都 えーじ(イラスト)
「文章に力」「何とも濃い本…そして伊里野の…」「何度でも巡り、けれど一度しかやってこない夏。」「二人の夏が始まる」「ラノベの枠を超えた真の名作」
狼と香辛料 (電撃文庫) (詳細)
支倉 凍砂(著)
「なんか…癒された。」「未来人も宇宙人も超能力者もいないけど面白い小説」「尻尾は口ほどにものを言う」「久々に人に勧めたくなったライトノベル」「異色のファンタジー」
・「感覚的に読む私」
事前に奈須きのこ氏の代表作「fate」「月姫」を読んでいたので違和感無く、そして世界観に浸透しながら読み進めることができました。
感想はまあ、らしいなといったところです。まさに初期の初期、氏の基本骨子を感じました。であるからしてまさに「fate」「月姫」を知っている方向けです。氏の原点でありながら入り口には不適格と言うのはおかしいことですが、知らずに読むとこの小説は難解に思ってしまいます。
内容に関しては所々で登場人物に陰惨な過去や出来事があったり、またそれらへの救済がちょっと納得し難かったりで(あくまでも個人的にですが)鬱展開が嫌な方には向いていないでしょう。(それこそ氏の真骨頂だと仰る方もいますが)
でも何故私がこの作品に☆5つを与えたかというと、タイトル通り、感覚的に読み進めていく内に惹きこまれ、寝食忘れるほどに集中して氏の世界観に浸っていったからです。
感覚やその時どきのインスピレーションを大事にする方にはおすすめです
・「読み手を選ぶ小説」
世界観、キャラクターの魅力。それが面白いと感じる人にはとても楽しめる作品。最初の数十ページで「どうかな!?」と感じた人にはお勧めできません。途方も無く長い長いお話が意味不明で続くと思います(笑)。 ダークファンタジーやオカルトが好きな人でもやや好みの分かれるところでしょう。 ただし、この世界や両儀式などの特異なキャラクターたちが、自分の感性に合う人には傑作として楽しめると思います。多少アニメ的(表紙や挿絵などのイメージによる)な雰囲気はあるものの、ここまでダークファンタジーを見事に表現している日本の小説は見たことがないです。 確かに文章の構成力や筆力はやや偏りがあり、読みにくい部分や難解な表現などもありますが、そこは黒桐幹也ならって、意味が良く理解できないが聞いておくことにしておきましょう(笑)。 しかしながら下手な小説家よりはっきりいって表現力はあると思います。私はこの小説によって奈須きのこさんの存在を始めて知りましたが、なるほどこれは話題になると理解できました。 物語りは、現在、過去、を行ったり来たりしており、やや注意深く読んでないと、数々の伏線を見逃す事になるので、ある程度しっかり読み進む事をお勧めします。更に考察を深めるべく、2度3度と繰り返し読むことによってますます深みにはまる世界でしょう。 個人的に一番印象に残ったのは主役の二人を除いて(笑)、忘却録音の玄霧皐月こと偽神の書(ゴドーワード)。その存在を説明するストーリーは奈須きのこさんの力量をもっとも表している個所だと感じました。 あえて星5としましたが、合わない人には星1~2くらいだと思いますので私の評価はあまり参考にしないでほしいところです。あしからず(笑)
・「読みにくい本ではない」
活字に染まった私にはとても面白く読めた彼方此方で相当に叩かれているが、もうもうと埃が出てくるほど酷くは無いと思うただ、文学に近い本を読んでいる方には耐えがたいほど文章が軽いしライトノベルしか読んでいない方には面白く読めない難解さではある
文学には文学の、ライトノベルにはライトノベルの面白さがあるとは思うが、『ライトノベルか文学、片方しか面白く読めない』という方にはお薦めできない活字があればとにかく読むという、好き嫌いの無い雑食性の方に向けられた作品であることは間違いないでしょう
明らかに現代的なごちゃ混ぜ作品なので、今までの批評家視点から語るのは国語辞典を手に持ち英語作品を翻訳するぐらい骨折り損だと思います
・「映画化決定作品」
映画化決定ということで読もうって思う人もいると思いますが奈須きのこ未経験者に「空の境界」からはいるのは個人的にはおすすめできない。まず、Fateや月姫などのPCゲームのほうをプレイしてから読むのがいいとおもいます。この作品は、奈須きのこさんのファンになって、奈須きのこさんの他作品を楽しみたいって思った人が読むべきです。読みにくいとアンチ派が多いのはそう言った先入観があるのとないのとの差で出てきてるのだと思います。私は、おもしろい作品だと感じました
・「間違いなく名作」
分かりにくいだの遠回しだのと言っている方も多いが日頃から推理小説や漫画を読んでいる人であればそこまで読みにくくはないと思う。複雑な語彙が多く、多少難解な部分はあるものの、奈須氏のそんな文体に惚れこんでしまっている私にはむしろそれが心地よかった。 これから読む人は式の持つ「直死の魔眼」や殺人衝動の裏に隠された意図を自分なりの解釈で読みとることができれば読み終わったときに涙が溢れそうになると思うし、2回目、3回目の人もそうだと思う。何回読んでも泣けそうにない人は月姫やFateの世界を知った後に読めば、式と幹也の何気ない会話にすら感動することだろう。この「空の境界」はここまで褒め称えても誇張ではないといいきれるほど完成度の高い作品だ。 この本に出合えてよかったと思えるほど感動する作品に出会えていない方は「空の境界」を手にとってもらいたい。なぜなら、私が知り得る本の中でこの作品だけが唯一私に涙を流させたからだ。
●半分の月がのぼる空 one day (電撃ビジュアルノベル)
・「2人の日常」
裕一と里香の辿ってきた道のりは短いようで長い。その道のりを2人で乗り越えてきたからこそ、本当にごく平凡な日常、『one day』を手に入れることができたのではないだろうか。決して明るい未来が待っているわけでもなく、いつ終わるかわからない。それが1年後なのかもっと先のことなのか。けれども2人はそのことを分かった上でこれからも歩んでいく。そこには、少年少女の等身大の決意が現れている。
読んだあと、頭に1巻から5巻までの話がふっとよみがえってくる。本当に平凡で、だけど2人には特別な1日を描いたこの作品。買って、読んでみてはいかがでしょうか?
・「絵の綺麗さが見所です。」
半分の月の五巻の続きみたいです。短編小説みたいで読みやすいし絵の方もとてもきれいです。半分の月を五巻まで持っている人は、これを読んでから六巻を読んで欲しいです。買って損はしないと思います。
・「半分の月がのぼる空」
この本は、小説で言うと5巻と6巻の間の裕一と里香の一日を書いた内容になっています。6巻では、5巻からの内容から急に飛んでいますが、この本を読むことによって、2人の退院するところからの状況がよくわかります。小説と違って、絵も多くページ数も少ないので、わりとすぐに読むことが出来ます。絵も、たくさん入っているので、絵が好きな人にも良い作品になっています。値段は、少し高いですが買う価値は充分にあります。
・「やっぱ良いです。」
オールカラーが一番良いですね。あとイラストが多く載ってるのも素晴らしい。俺的には原作の橋本さんはまさしく[神]ですかね。ストーリー良しですし。半月ファンならまず買いですね。
・「one day」
普段どおりの里香といつもと違う里香を感じられるいい作品に仕上がっていました。文章だけではわからなくてもイラストと合わさることでわかる世界がここにはあります。ふたりが出会うきっかけとなった芥川龍之介の「蜘蛛の糸・杜子春」もちゃんと登場しています。ノベル版とは違う里香と裕一の「one day」ファンならずとも楽しめること間違いなしです。
・「直球勝負」
病弱な妹を待ち受ける悲しい結末という、どこかで聞いたような、狙いの見え見えなひねりのないお涙ちょうだいのお話である。しかし、作者はそこから逃げることも、照れることもせず、真っ向から勝負をかけているのが効を奏し、珠玉の作品となっている。その胆力、度量の大きさには驚かされると同時に、たとえ使い古されたテーマでも、真剣に語れば
やはり感動を生む物なのだと認識させてくれる。おすすめの作品である。
・「うるる」
妹の死を目前にして、その事実を実感したつもりだけど、実感できていない・・・。いなくなって、事実を受け入れなくてはいけなくなって、初めて涙が流れる。とても切ないお話です。最後は本当に泣かされました。美しい兄弟愛、叶わぬ恋を描いた素晴らしい作品だと思います。自信を持ってお勧めします。
・「ライトノベル版「世界の中心で、愛を叫ぶ」」
オタクな兄に病弱な妹、そんな設定を知った時「チッ」と舌打をしてしまったが、数分後には物語に引き込まれ、泣いてしまった。「世界の中心で、愛を叫ぶ」と大変似ている設定ながら、本書の面白さと感動、泣ける物語は全く違い、素晴らしい。兄妹の一夏の思い出を読んでもらいたい。無茶苦茶泣けるので読む場所を注意して下さい。
・「泣きました」
この本を読んで4,5年ぶりに泣きました。今までどんな感動作といわれるものを見ても泣けなかったのですが、もう涙ぼろぼろでした。かなりのお勧めです。
・「おすすめ。」
感動します!
そして文体が自然でありますから、まるで、小説というよりそのまま映像を見ているような、それがすべてリアル場面の会話のような、そんな感覚。なにか感動するライトノベルはないかな? と探しているならば、この本はまさに当てはまるように思われます。
・「ライトノベルらしいライトノベル」
唐突に始まる非日常への旅がこの本の全てだ。沖縄の美しさが目に浮かぶようで、今までの作者からは考えられない自然描写があり、実験作的な面も窺え、読んでいて作者がいかに沖縄に深い思い入れがあるかが伝わってた。非日常を描くのが小説だがライトノベルと文学小説の違いは登場人物たちのリアリティだ。言うまでもなく文学小説の人物たちは常識的設定に基づいていて、読者は人物たちとの同化ができる。しかしライトノベルは人物たちや世界に『非日常』的な設定が施されていて、読者は人物たちにとっての非日常的行動を観察するしかない。そこが、ライトノベルが文学界で隅に追いやられている原因だと思う。今作もそれに漏れず、主人公とヒロインは非日常的設定がなされ、彼らは彼らにとっての非日常を行動する。しかしそれこそがライトノベルの醍醐味だと思う。
・「楽園」
唐突な展開に翻弄されまくりの主人公の、人付き合いの苦手さがこの手の小説には良くあることですがやはりいいですね。あまりこういう小説は読んだことは無いのですが、すんなり読めます。感情移入して読める人ならこの物語はうってつけです。何度か読み返す派の人にもお勧めです。一週目では分からなかった事情が解けてすっきりします。 主人公たちが見出したニライカナイが大っぴらに表現されないのでただ読むだけでは面白くないでしょう。考えながら読む青春小説です。 葉山さんのこれまでの作品とは全く作風が違いますが、主人公の設定に「ああ、やっぱり」と。『9S』を知ってる方なら特にそう思うと思います。
・「こういう話も良い」
朝、羽田空港のカフェで、拓郎は人気絶頂のアイドル・宮沢梨花に出会う。梨花の出ていたポスターを批判していた拓郎は、怒る梨花に引っ張られ、沖縄へと行く羽目に。拓郎と梨花、二人の旅が始まる…。登場人物は必要最小限。終盤にちょっと出てくるけど、話の7割以上は、拓郎と梨花の二人だけで進行。人付き合いが苦手な拓郎と、我侭に振舞ってはいるもののどこか危なっかしさを感じさせる梨花。二人の心情が丁寧に描かれていて、沖縄の情景とあわさって綺麗な物語、という感じがする。話の筋そのものはベタっちゃあベタなんだけど、こういう物語も良いなぁ…と感じさせてくれる。正直、終盤の展開に関しては、ちょっと唐突だなぁ…という感じ。著者の他の作品を読んでいないので、そちらの世界との関係とかそういうところもあるのかも知れないけれども、この作品のみに限定するのならここまで非日常の設定を唐突に入れる必要があったのかな? と思わざるを得なかった。そこがちょっと気になった。とは言え、それは欠点を掘り返した形で、全体的に見れば十分に満足。
・「まぁ、挿絵はアレですけど」
真っ当な青春小説。 話としてはよくあるタイプなんだろうけど、僕はもう感情移入しまくりで楽しむ事ができました。 主人公とヒロインの行く末に時にハラハラ、時にドキドキさせられながら、沖縄の情景を思い浮かべて夢心地な気分にさせられました。
途中、主人公の行動や言動が、やや唐突過ぎると思われるシーンもありましたが、気にならない程度でした。 何よりツンデレっぽいヒロインが最高でした。
・「青春ラブストーリー」
羽田空港で、沖縄キャンペーンのポスターを見ていたタクローは、そのポスターの中の女の子、人気絶頂のアイドル、宮沢梨花と出合い、そのまま強引に沖縄に連れて行かれることになる。リカに振りまわされるタクロー。リカの目的は?行き先は?そして、これからどうなる???
●ROOM NO.1301―おとなりさんはアーティスティック!? (富士見ミステリー文庫)
・「す、すごすぎる」
~信じられない。これは本当にライトノベルか?おそるべし、新井輝。
ということでこの作品、主人公・健一の恋愛探求の物語ということになっているが……
確かに「恋愛」というものを突き詰めていくのならばその過程でこのような作品が出てくることは避けられないであろう。真に恋することとはどういうことか?この問いに答えるための一つの方法と~~してこの作品は存在している。しかしねぇ……
ハッキリ言おう。もしあなたがもう少し普通のラブコメを楽しみたいのなら、この作品は読むべきではない。本当だ。しかし!あなたが普通のラブコメなんかに飽き飽きしているのならばこの作品を読んでみることを勧める。そしてこの作品を読み終わったあなたは、普通のラブコメを楽しめなくなる(と思う…)~~。
だがしかし!それ以上のおもしろさと衝撃を手に入れることができる(と思う…)。~
・「問題の無い人間関係なんか無い」
この作品、なんでミステリー文庫なんだろうか…。真っ先に断っておくが、ミステリのミの字も無い。むしろラブコメという紹介の方が的を得ているように思う。だが、そんな括りで紹介して良い作品ではないのだ。
男性よりも女性の方が読みやすいのではないだろうか。コバルト文庫とか、その手の方向性を感じる。まあ、要するにR15だよねと……。
人間関係に問題を抱える住人達が集まる不思議なマンション。主人公である健一は自らもそのマンションの住人となったことで、住人達と交流を深めていったり、あるいは新たな住人がやってきたりと、展開そのものは割とよくある流れではある。
……が、話の重さがおかしい。というかライトノベルでこれだけ重い話をポンポンとよくもまぁ…。それほどに重めなテーマに取り組んだ意欲作とも言えるだろう。今の社会において「問題がある」という見方をされる、そんな恋愛関係を取り上げている作品は全体を見ても少数派だろう。それをライトノベルでやろうというのだから、是か非か、どちらかにしか転ばないぐらい極端な作品ではある。で、私個人的には「アリ」だった。一巻読み進める度に、住人達がどんどん愛しくなってしまうのはまさにやられたとしか言いようが無い。
このレビューのタイトルは2巻以降からの引用だ。まだこれを書いている時点では未完のシリーズではあるが、是非ともシリーズを読破して頂きたい。一冊読むごとに、少しだけ優しくなった自分に出会える……かもしれない。
・「源氏物語の第一巻」
この物語は、とある不思議な部屋(1301号室)を舞台にしますが、それで特に何が起こるという訳ではありません。主人公である高校生で少しペシミスティックな少年が、様々な女性達との出会いを通じ恋を探求していくというお話です。
1301号室という定点を軸にしていますが、シリーズとしては恋愛流離譚とでもいうのでしょうか。登場人物それぞれが異なる価値観を持っており、会話やエッチを通じてすれ違いや邂逅を重ねる様が繊細に描かれます。文体も自然なので、ストレスなく物語に耽ることができます。
直接読んだ訳じゃないけど、源氏物語を連想しました。これもまた文学の王道なのでは無いかと思える点が面白いです。
・「面白い。。。?」
新井輝氏はなにかを伝えたかったのか。この手の小説(恋愛小説)は初めて読んだのでよぅ分かりませんが、姉と○ッチして気持ち良かったらそれで良い、なんてことは無い。
なんか独特の価値観を輝氏は持ってると感じました。
・「ただのエロ小説」
ミステリ文庫とは名ばかりのエロ小説。続きを意識したためか、1冊で完結していない割に、続きを読ませようと言う訴求力がエロしかない時点で、作品として極めて低級。
●シャープ・エッジ―stand on the edge (電撃文庫)
・「人を殺す術を叩き込まれた少女」
鋭利な刃物を操る少女を描いた作品です。迫力のある戦闘シーン、殺気に満ちた空間。手に汗握る展開で読み始めたら止まりません。絵も綺麗で、とても格好良いです。電撃ゲーム小説大賞「選考委員奨励賞」受賞作品。自信を持ってお勧めできる一冊です。
・「この本は」
人にもよるだろうがものの考え方が変わる本。30冊を越える電撃文庫の名作と言われる本を読んできたが、この本はその頂点に君臨できる作品だと思う。並びに同じ理由で続編二冊もおすすめである。
・「鋭利なる文体。」
とても新人とは思えない文章力。その事実を裏付けるように、電撃小説大賞で『選考委員奨励賞』という、大賞、金賞、銀賞に次ぐ賞を頂いたときも、『文章力では全応募作品の中で一番だと思いました』というコメントをしていた先生もいる。
迫力の戦闘シーン。かと思えば静かに淡々と進んでいく日常。主人公、カナメの心理を『描写しない』ことによって彼女の人間性を描くという斬新さ。
もっと評価されて良い作品なのだが……
・「可もなく不可もなく」
スタイリッシュアクション小説と煽り文にありますが可もなく不可もなく正にそんな感じの小説です。
特殊能力を持ったもの同士がハイスピードなバトルを展開するという部分は目新しい物はありませんが、題名の通り、シャープでキレのある文体とストーリー展開で淡々と物語がすすむため読みやすいです。電撃小説らしい作品
●塩の街―wish on my precious (電撃文庫)
・「切なくも美しい」
電撃文庫さんはいつも良作が多いですが、今回の大賞作であるこの作品は個人的に群を抜いているような気がします。
この【塩の街】というタイトルからは少し想像しづらいですが、これは良質なラブストーリーであり、ファンタジーだと私は思います。久しぶりに途中ページを捲るのを止められなくなりました。総合的にみても面白かったです。
特に主人公達の気持ちが痛いくらい切なくて・・・ラスト近くは思わず泣いてしまいました。これがデビュー作とは思えないほど文章的にも描写も表現力も豊かで、尚且つ読み易かったです。イラストも世界観と合っていてかなり良かったと思います。かなり幅広い層にお勧め出来る作品ですが、特に恋愛小説好きの女の子にお勧めです。
・「好みは分れるやもしれませんが。」
個人的には、とてもよかったと思います。他の方々のレビューを読むと、本当に好き嫌いのわかれる話なんだなぁとは思いますが。
ギリギリの状況でだんだんと惹かれていく気持ちや、綺麗な感情がとても上手に書かれていたと思います。きびしめの評価の方が多いようですが、私的には数少ない本当のお気に入りの中の1冊です。
切なくて、綺麗で、透明で、壊れそうで、そんな印象の世界観が、とても素敵です。
・「極限の街で生まれるラブストーリー」
人が少しずつ塩に変わってしまうという、突飛と言えばかなり突飛な物語だが、それを丁寧に切なく描いている。描かれた7つのシーンの中で、特に最初のエピソードがよかった。大きな重いリュックサックを背負って海を目指す青年視点で始まり、エピソードの終わり近くで、この本全体のヒロインである真奈の視点に切り替わる。青年の口から語られる切ない物語と、ラストの海のシーンが印象的だった。
・「良いです」
おもしろいです。秋庭さんと真奈の関係がだんだん縮まっていくとことか。どきどき せかせか わくわく はらはら ・・・って感じですかね?(伝わってますかね?)えっと、絵が不評ですが、私は好きですよ。秋庭さんとかかっこいいし。男前だし。真奈ちゃんの性格には好感が持てますね。今時めずらしい、こう、宝物のような??お互いにお互いのことを想ってるんですよねぇ・・・。ラブコメ大好きの私にはもってこいのお話。いや、ちゃんとSFの部分もいい感じですよ?はい。何度読み返したことか・・・・・。
・「こわっ!」
迫り来る塩害。実際に起こったらマジ怖い!自分の体が塩になってしまったら。考えられます?じわじわ死に近づく恐怖…。作者が何を言いたいのか考えて見てください。
・「文章に力」
パニックを擬音使わずに表現できる人。だから読み飛ばさずにゆっくり読んでほしい。物語的には1冊完結ではないが、余韻に浸ることができると思う。オーバーフローする思考を整理できたら、2冊目に進もう。
一気に読んだらもったいない。
・「何とも濃い本…そして伊里野の…」
UFOを探すためにひと夏を費やした浅羽直之…そしてプールに行った時、謎の少女に出くわします。そこから始まる物語。
思わず甘い恋愛ものかと思いきや大間違い。新聞部のトンデモ部長、水前寺邦博や浅羽の妹夕子そして忘れてはならない椎名真由美などとてつもない濃い人物が出てきます。作品によってはしっとりとした恋ものがありますが打って変わってバカ爆発というものもあります。
でも文章は決して悪くはなく、読みがいがあります。そしてあっという間に読み進められます。
そして伊里野の寂しげな雰囲気…この雰囲気が好きな人にはお勧めだと思います。
・「何度でも巡り、けれど一度しかやってこない夏。」
「アニメのような小説だ」と、読んでいる最中に思いました。「これはアニメになるな」と思ったわけではなく、アニメになることを知っていたわけではなく、読んでいくだけで、頭の中ではアニメーションとして物語が進んでいく……現代的な、映像的文章でこれほどの筆力を誇る人は、ライトノベルという垣根に関係なく中々お目にかかったことはありません。
けれど、それ以上に好感が持てたのは、登場人物たちの、まだ恋愛と呼ぶことすらもためらわれるような、淡い恋愛模様。見ていて笑ってしまうぐらい幼くて、不器用で、ギクシャクしてて、何もかも上手くいかない……でも確かに自分も、中学の頃はこんな恋愛をしてた(いやホントですよ!? 妄想じゃなくて!)なぁ……と、懐かしく思い出させてくれる、そんなお話です。
……僕としては、このままの路線で行ってほしかった……。
・「二人の夏が始まる」
もうこれだけでしょう。秋山先生の文章のテンポの良さが物語を引き立てていきます。
ちょっとSFなので分からないとつらいけど、そんなことを差し引いてもどんどん読み進められます。
表紙後の映画ポスターみたいな目次も見所です。夏は始まったばかり、読んだことのない方は一度どうぞ。
・「ラノベの枠を超えた真の名作」
この作品はライトノベルの枠に収まり切らない作品としての力を持っています。この著者の表現力、場面描写力は一般小説の作家達と比べても遜色がないどころかそれらの作家の中でも、この著者の描写力に匹敵する筆力を持つ人間は稀だろうと思います。音や空気感を含めて、場面場面のアニメーションが脳内に直接浮かび上がって来ます。文章でありながら読者に臨場感をはっきりと感じさせます。それはまるで文章が投影機の役割を果たし脳内のスクリーンへ鮮明な映像を映し出すような体験。登場人物たちの葛藤や痛みを痛切なまでに読者に追体験させます。それゆえ物語への感情移入の度合いが他の作家の小説に比べて半端なく高いです。物語のキーとなる場面では激しく感情が揺さぶられ、胸の中心からじわじわと痺れるような感覚が広がっていく体験を何度もさせられました。
特に後半の展開は素晴らしいの一言に尽きます。
登場人物たちが直面する厳しく困難な現実。その中で必死に抗おうとする、しかし――
そして最終的に明かされる真実、登場人物のたどり着く決意と心情――
最後の一ページにたどり着いた時には一種の清涼感、清清しさを感じました。哀しみの感情が入り混じりながらも一種の清清しさに胸が澄み渡るような読後感。楽観的な前半、悲劇的な後半、そして感動のクライマックス。全編を通して陳腐な言い回しですが、まさに永遠の夏を感じさせます。もはやこの作品のイメージを付随させずに夏を想起することは不可能です。
生半可なライトノベルなどでは決してない、本格的な感動がこの作品にはあります。抽象的な表現を多用したレビューになりましたが、とにかく話の展開を知らないまっさらな状態で、この極上の感動を味わって欲しいです。
・「なんか…癒された。」
作品をとりまく柔らかい雰囲気に癒されました。雨降りの道や、酒場でのやり取り。
銀賞という事でアナウンスされていた作品ですが、重厚なストーリー性や剣戟、魔法らしいものは殆ど無い、という前評判を知った時、むしろ読む気が沸いて来ました。暗く重い作品ばかりを読み続けていたので丁度良い清涼剤になると思ったのです。
読了してみると、表紙絵のイメージから想像したものに遠くない満足を得る事ができました。
物事にはきっちりと結果が書いてあるので、消化不良にはなりませんが、時折とても先が見えてしまう部分や心理戦ってそんな簡単かな?と思う部分もあります。しかし、さっぱりとしてほのかに残る読後感はなんとも言えず、テクニックだけで出来るものではないなと感じました。
最初のなせる業だったら寂しいのですが、次にこの雰囲気が維持できていれば、更にその先もずっと読んでいこうと思っています。
・「未来人も宇宙人も超能力者もいないけど面白い小説」
一定以上のライトノベルを読んできてしまって、どのライトノベルを読んでも「似た設定どこかで読んだ事あるなあ」といった既視感を覚えてしまうようになった読者にもおすすめできる良書です。交易を行う商人が主人公という切り口が新鮮で、興味深く読む事が出来ました。
訪れた先の土地の習慣や催し物、商人同士のやり取りなど丁寧に書き込まれていますが、しつこさを感じる事も無く、程よく纏められていると思います。
ただ、いくら切り口が新鮮だったとしても、一風変わったのヒロインの存在無くしてはこの本を良書と言う事は出来なかったでしょう。物語の中心的な出来事は他のライトノベルと比べて遥かに地味なのですがヒロインの存在がそれこそ「香辛料」の様に全体をピリッと締めています。
刺激を求めるのであれば他にもおすすめできる本は沢山あるとは思いますが、それに疲れてしまった読者の方におすすめです。
爽やかで涼しい風が通り抜けて行った様な読了感を与えてくれる様な本は、そうないですよ。おすすめです。
・「尻尾は口ほどにものを言う」
行商人の青年ロレンスと豊穣の狼神ホロの二人を中心とした一風変わったライトノベルです。世界観は貨幣経済が定着し、様々な共同体が発展した中世ヨーロッパがベースとなっていて、王制や教会、商会などの利害関係、続刊では土着の信仰や慣習などもとり上げられています。そういったものが丁寧に積み上げられて商売に展開されていくのを面白く読むことができます。幸運、不運に関わらず経済の動きにはなんらかの根拠があり、そこが商売の一番面白いところというのが良く書かれていると思います。また話のメインとなる商取引の顛末についても、なるほどなー、と納得できます。旨い話にピリッとした辛味が効いています 主人公のロレンスが常に一儲けたくらむ商人なので大筋は商売の話になりますが、ヒロインの賢狼ホロとの小気味良いやり取りも魅力の一つです。やり込められるロレンスや不意を突かれるホロの言葉遊びにニヤリとしてしまいます。特にホロは商売の駆け引きでもなかなか尻尾をださない老練さを持っていながら、食べ物や衣装についてはその尻尾で本音がばればれというのが可愛いのです。ファンタジーが全く駄目でなければ、物語の筋もしっかり通っていて登場人物も魅力的な小説ですので一度読まれることをおすすめします。
・「久々に人に勧めたくなったライトノベル」
なんかの賞で銀賞とか、なんかのランキングで1位とか。そんな情報は頭から一切抜いて読んで欲しい。
お話は、中世風(?)な世界観の中での中堅商人ロレンスが、とある事から尻尾と耳がついた女の子ホロ(狼の神様)と旅にでるお話。
ちょっと待って。引かないで。ただの萌え系の本じゃないから。この本の魅力は2つ。・経済を絡めたストーリー・主人公の商人と、狼少女の掛け合い
経済を絡めたといっても難しい話はなく、大儲けするための一瞬のタイミングや、莫大な借金を背負った場面での逆転劇など、純粋にストーリーに引き込まれるようなスピード感がある展開に使われています。また、2人の掛け合いが面白い。ある種漫才や寄席に通じる心地よさもありますし、こそばゆい恋愛感もあります。
特に読んでもらいたいのが3巻。(1巻のレビューで書くのが申し訳ないですが・・・)帯についている、「なあ、ぬしよ、わっちを抱いてくりゃれ?」の台詞が出て来たときは、久々に心臓が鷲掴みにされる感触を味わいました。こういう使い方をされるとは・・・。その他もろもろ紹介したいポイントはありますが、その目で確かめてください!
ベタと言いたければ言えば良い。私には久々にど真ん中抉られた王道ストーリーに感じました。
・「異色のファンタジー」
と聞いて、皆さんどんなものを想像するでしょうか?「異色? どうせそんなこと言って、また難解かベタな設定なんだろ?」そう思う方が殆どだと思います。しかし、この作品は違います。血肉が飛ぶことも、人が死にまくることもありません。主眼は、マネーゲーム。行商人ロレンスと、ひょんなことからその旅を共にすることになった狼の化身ホロとの、一風変わった物語です。一体どんな内容なんだろう、と疑問に思ったのは、私だけではない筈。電撃大賞銀賞という肩書き抜きに、とても興味が沸いてきて、手に取りました。人によっては、地味だ、とか、ありきたり、とか言われていますが、私はとても新鮮味を感じました。老獪とは言いつつも、どこか憎めなく愛らしいホロと、主人公ロレンスとの楽しい掛け合いや、物語中盤から怒涛の展開で続くハラハラドキドキのスリリングさ、そして読み終わった後の爽快感。こんな綺麗な作品は、今となっては珍しいのではないでしょうか?それこそ香辛料のように、後味のいい仕上がりになっています。とても読みやすいラノベではないでしょうか。なんか、最近マンネリ気味な作品ばっかり読んでるなぁ……。そんな方に是非お勧めしたい一冊です。
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