天井桟敷の人々 [DVD] (詳細)
マルセル・カルネ(監督), アルレッティ(俳優), ジャン=ルイ・バロー(俳優), ピエール・ブラッスール(俳優), ピエール・ルノワール(俳優), ジャック・プレヴェール(脚本)
「志ん生人情噺」「映画史に残る傑作。」「セリフが詩的で美しい映画です」「史上最高の映画のひとつ」「占領下の奇跡、一大恋愛叙事詩」
勝手にしやがれ [DVD] (詳細)
ジャン・リュック・ゴダール(監督), ジャン・ポール・ベルモンド(俳優), ジーン・セバーグ(俳優), ダニエル・ブーランジェ(俳優)
「世界中を驚かした最初の波!」「時代を超えたかっこ良さ」「ゴダールの才能」「最低の男にも魅力」
道 [DVD] (詳細)
フェデリコ・フェリーニ(監督), ジュリエッタ・マシーナ(俳優), アンソニー・クイン(俳優), リチャード・ベースハート(俳優), アルド・シルヴァーナ(俳優)
「道」「砂漠の一滴」「観るたびに違った涙!生涯ナンバー1の映画」「ゲイの目から見たザンパノ」「何度でもジェルソミーナに会いたくなる!」
理由なき反抗 特別版 [DVD] (詳細)
ニコラス・レイ(監督), ジェームス・ディーン(俳優), ナタリー・ウッド(俳優), ジム・バッカス(俳優)
「1955年頃のアメリカを理解するために!」「伝説ジミー」「ジェームス・ディーンが素敵です!!」
ローマの休日 製作50周年記念 デジタル・ニューマスター版 (初回生産限定版) [DVD] (詳細)
オードリー・ヘップバーン(俳優), グレゴリー・ペック(俳優)
「買って損なし!」「女性が髪を切るとき!」「グレゴリー=ペック氏を悼んで」「映画史に燦然と輝く傑作」「私の心のバロメーター」
カサブランカ [DVD] (詳細)
ハンフリーボガード(監督), ハンフリーボガード/クロード・レインズ/ポール・ヘンリード/イングリッド・バーグマン/ハンフリー・ボガード(俳優), ハンフリー・ボガード|マイケル・カーティス|マイケル・カーティス(俳優), ポール・ヘンリード(俳優), イングリッド・バーグマン(俳優), クロード・レインズ(俳優)
「Play it again, Sam !!」「ボギーに神が降りた!?空港のシーンは史上最高の名シーン」「名画です。」「男達がカッコよすぎる!バーグマンの硬質で気品溢れる美貌にもうっとり…」「イルザはPlay it "again"とは言いません。」
モダン・タイムス [DVD] (詳細)
チャールズ・チャップリン(監督), ポーレット・ゴダード(俳優), チェスター・コンクリン(俳優)
「貧しさと戦う人々」「チャップリンの大傑作。」「笑いと感動の集結作」「失われた人間性・・・」「味わい深い。」
スティング [DVD] (詳細)
ジョージ・ロイ・ヒル(監督), ポール・ニューマン(俳優), ロバート・レッドフォード(俳優), ロバート・ショウ(俳優)
「粋で、洒落てて、面白い!」「ひさびさにいい映画を見たという感じ」「明日に向かって撃て の3人が再結集した傑作」「素直におもしろかった!」「愉快に騙す!」
第三の男 (ユニバーサル・セレクション第3弾) 【初回生産限定】 [DVD] (詳細)
キャロル・リード(監督), ジョセフ・コットン.オーソン・ウェルズ.アリダ・ヴァリ(俳優)
「噂通りの名作」「キャスト、キャメラ、演出、音楽、ストーリーいずれも最高」「陰影礼賛」
風と共に去りぬ スペシャル・エディション 〈4枚組〉 [DVD] (詳細)
ビクター・フレミング(監督), ビビアン・リー(俳優), クラーク・ゲーブル(俳優), オリビア・デ・ハビランド(俳優), レスリー・ハワード(俳優), マーガレット・ミッチェル(原著), シドニー・ハワード(脚本)
「まいった、、!」「素晴らしい」「テクニカラー修復技術が凄い!」「映像特典は335分、見ごたえあり!」「配役が最高」
裏窓 [DVD] (詳細)
アルフレッド・ヒッチコック(監督), ジェームス・スチュアート(俳優), グレース・ケリー(俳優)
「ヒッチコックならではの世界!」「映画の教科書、subjectは映像表現」「何回も見た人にも価値があるのでは」「「覗き願望」を満たして下さい。」「未来を見据えてるヒッチコック」
アラビアのロレンス【完全版】 デラックス・コレクターズ・エディション [DVD] (詳細)
デヴィッド・リーン(監督), ピーター・オトゥール(俳優), オマー・シャリフ(俳優), アレック・ギネス(俳優), アンソニー・クイン(俳優), ホセ・ファーラー(俳優), アンソニー・クエイル(俳優)
「奇跡の映画」「特典映像の価値はものすごく大きい」「こうべをたれて感謝するのみ」「本当のところはともかくとして」「青春のオーレンス 歴史的傑作」
自転車泥棒 [DVD] (詳細)
ヴィットリオ・デ・シーカ(監督), ランベルト・マジョラーニ(俳優), エンツォ・スタヨーラ(俳優)
「父を支える息子」「男の涙は、重いのです。」「世紀の傑作」「試論」「究極のリアリズム」
禁じられた遊び(トールケース) [DVD] (詳細)
ナルシソ・イエペス(アーティスト), ブリジット・フォッセー(出演・声の出演), ジョルジュ・ブージュリー(出演・声の出演), リュシアン・ユベール(出演・声の出演), シュザンヌ・クールタル(出演・声の出演), ルイ・サンテーブ(出演・声の出演), ジャック・マラン(出演・声の出演), ローレンス・バディ(出演・声の出演), ルネ・クレマン(その他), フランソワ・ボワイエ(その他), ジャン・オーランシュ(その他), ピエール・ポスト(その他), ロベール・ジュイヤール(その他)
「十字架」「何も言うことはない、秀逸の映画」「ほんとに切ないラストシーン」「ミシェル ミシェル! 戦争の悲劇がここにある」「ラストシーンから平常心に戻すのに時間がかかります」
2001年宇宙の旅 特別版 [DVD] (詳細)
スタンリー・キューブリック(監督), キア・デュリア(俳優), ゲーリー・ロックウッド(俳優), ウィリアム・シルベスター(俳優), ダニエル・リクター(俳優), ダグラス・レイン(俳優)
「絶対に一度は見て欲しい」「映画史上における不朽の名作」「難解さを楽しもう」「何度も見る作品」「映画にハマリ始めたら」
ひまわり [DVD] (詳細)
ソフィア・ローレン(監督), マルチェロ・マストロヤンニ(俳優), ヘンリー・マンシーニ(俳優), ヴィットリオ・デ・シーカ(俳優)
「監督、男優、女優すべてよし!」「嗚咽するほど哀しい」「サンフラワー」「絶対観ましょう!!」「短い夏を彩る、ひまわりだからこそ」
カッコーの巣の上で [DVD] (詳細)
ミロス・フォアマン(監督), ジャック・ニコルソン(俳優), ルイーズ・フレッチャー(俳優), ディーン・R・ブルックス(俳優), ケン・キージー(原著)
「「何故?自由じゃいけないんだ」」「テレビでは見られない映画!?」「人間解放讃歌」「社会的弱者と社会の相克。」「名優による名作」
太陽がいっぱい [DVD] (詳細)
ルネ・クレマン(監督), アラン・ドロン(俳優), マリー・ラフォレ(俳優), モーリス・ロネ(俳優)
「「リプリー」を観ていましたが…」「フランス映画・ルネ=クレマン監督の美的センスに酔いしれました」「多くの人に感動を与えるルネ・クレマン監督の傑作」「かっこいい名作!」「映画を見たなぁ・・・」
いつも心に太陽を [VHS] (詳細)
ジェームズ・クラベル(監督), シドニー・ポワチエ(俳優), ルル(俳優)
「先生たちへ 教師になって今どんな気持ちですか?」
ある愛の詩 [DVD] (詳細)
アーサー・ヒラー(監督), アリ・マックグロー(俳優), ライアン・オニール(俳優)
「パナマウント映画不調に現れた孝行映画」「1日の終わり、雰囲気に浸りたいときに良い。」「瑞々しい!」「有名なセリフ」「愛とは決して後悔しないこと。」
卒業 デジタルニューマスター版 [DVD] (詳細)
マイク・ニコルズ(監督), ダスティン・ホフマン(俳優), アン・バンクロフト(俳優), キャサリン・ロス(俳優)
「何度でも」「初めて見た時の衝撃」「少しも古くない!」「コンドルは飛ぶ!!」「パンク精神」
ゴッドファーザーDVDコレクション (詳細)
フランシス・フォード・コッポラ(監督)
「「ゴッドファーザー」なればこそ、の商品企画。オフィシャルブックもどうぞ。」「An offer you can't refuse !!」「The Godfather DVD」「「ゴッドファーザー」その存在の大きさ!」「罪の赦しはあるのだろうか・・・」
猿の惑星 [DVD] (詳細)
フランクリン・J・シャフナー(監督), チャールトン・ヘストン(俳優), キム・ハンター(俳優)
「「猿が人間を支配する」という大胆な発想は、どこから生まれてきたか」「子供ゴコロに衝撃的でした」「トリビア」「秀作」「衝撃のラストシーンもさることながら!」
クレイマー、クレイマー コレクターズ・エディション [DVD] (詳細)
ロバート・ベントン(監督), ダスティン・ホフマン(俳優), メリル・ストリープ(俳優), ジャスティン・ヘンリー(俳優), ジェーン・アレクサンダー(俳優)
「最高の親子ドラマ」「子供のいる生活って・・・」「それぞれの幸せとは・・・?」「若いときには」「離婚当事者の気持ち」
エレファント・マン 作品生誕25周年ニューマスター版 [DVD] (詳細)
デヴィッド・リンチ(監督), ジョン・ハート(俳優), アンソニー・ホプキンス(俳優), アン・バンクロフト(俳優), ジョン・ギールグッド(俳優)
「一生忘れられないテーマ曲と映像」「ラストシーンに涙が止まらなかった」「「顔」にコンプレックスを抱く、全ての人へ。」「鏡」「今最も見たい作品・・・」
・「志ん生人情噺」
初めて「天井桟敷の人々」を見たのは20年前。キネマ旬報のオールタイムベストで一位キープし続け、私たちの年代の映画好きは永らく観る機会が無く、悔しい思いをしてきました。ビデオの普及で幻の映画が気軽に観る事ができるようになり、やっと見る事ができました。観終わったあと一位キープも十分納得しました。フランスの小説に言う「ロマン=長編」の風格を持った大作です。未だナチスドイツの占領下でありながら製作が開始され、コメディフランセーズの全面的な参加の元、こんな映画が製作された事を奇跡の様に思われます。この映画で語られる人間模様、恋愛は現在(いま)に通じるメンタリティーを有していると思います。古今亭志ん生の人情噺に通じる人間観の確かさを映画の中から読み取る事も可能でしょう。古いフランス映画の入門としてはもっと軽やかな作品の方が良いと思われますが、いずれは観て欲しい名作だと思います。
・「映画史に残る傑作。」
何回みても良いなあ。監督、役者、粋な演出、どきどきする男と女の駆けき。 あれだけ大変な時代にこれだけの傑作を生み出すなんて、フランスって国のすごさをまざまざと感じるなあ。ギャランスを演じたアルレッティは既に40代に入っていたそうだが、彼女がヒロインで正解だと思った。 若い美人女優にはない女のしたたかな色気、溢れでるインテエリジェンス、生半可な生き方をしてはこなかった凄みのある美女を難なく演じている。本当に愛しているからこそ、たとえ別れる事になっても相手の為になる行動をとれる、勇気ある女性は少ない。大人の愛し方だな、って思った。誰にでも気があるように見せて、本人にもたいして好きなそぶり一つ見せないくせに、他の男と寝ている時につい寝言で本音をつぶやいちゃう劇中のエピソードが特に好きです。しかも、真似は無理だがカッコイイセリフも満載。「触らないで。わたしは芸術品よ。」なんてさらっと言って様になるなんて!全編色々おべんきょうできちゃう素晴らしい映画!勿論星も5つ!!
・「セリフが詩的で美しい映画です」
1人の美しい女性、ギャランスをめぐる恋の争奪戦。ギャランスは魅力的で駆け引き上手でしたたかな女性。一見軽いようにも見えるが、実はとても芯が強く、自由を愛する女性。彼女の心の奥まで踏み込むことができない男たちは、やきもきしている。
ある事情で貴族の庇護を受けることになった彼女は、それを機に、自分がある人物を愛していることに気づく。そして、その相手も実は同じ気持ちだった…
ギャランスは最後まで自由で潔くてかっこいいと思いました。ある意味、かなり自分勝手とも言えるのですが…
ウィットに富んだ詩的・かつ知的なセリフの数々がこの映画の最大の魅力の1つではないかと思います。
・「史上最高の映画のひとつ」
この映画はスゴイ。何もかも。何度見ても大感動。しかも判る人には判るという類ではない。多分本当の傑作とはそういうものでしょう。それが今このようにdvdで、画像、音声のマスター最高に仕上がってます。古くなんか全然ありません。映画嫌いも好きになるかも。
・「占領下の奇跡、一大恋愛叙事詩」
ナチス占領下のパリにおけるフランス映画人達の苦闘、文字通りの血と涙の結晶である本作は、フランスのみならず、映画芸術の金字塔として色褪せることなく燦然と輝いている。
・「世界中を驚かした最初の波!」
ジャン・ポール・ベルモントは、いわゆるチンピラのイメージを作り上げた。誰もが、ベルモンドを真似し、憧れた。フランス、ヌーベルバーグの記念碑にして、永遠に残る名作。
映画が作り物としての娯楽に進んだ時、これらをぶっ壊す勢力が現われた。ジャン・リュック・ゴダールは、既成の映画手法を使用せず、ハンディカメラで街に飛び出した。
ドキュメンタリーのようで、映画であり、記録のようで創作。ベルモンドは、小悪党になりきり、あっけなく死んでゆく。ハリウッドの大作を見慣れた人には、衝撃と新鮮さを与えた。それにしても、ジャン・ポール・ベルモンドが最高にいい。彼がいたから作れたとも思える。
確かにこの時期、新たな文化・芸術運動が起きた。それはヨーロッパ映画から斬新な形で起きた。この映画は、世界中を驚かした最初の波だった。
映画ファンの方には、是非観てほしい。
・「時代を超えたかっこ良さ」
即興演出、ズタズタのカット割りなどで淀川さんが最初は非難の嵐を浴びせた映画(後に訂正)ゴダールの長編デビュー作で、後の数多くの作品よりも明らかに素直で、最も純粋にかっこ良い映画です。
ジャン・ポール・ベルモンドの演じるミシェル、ジーン・セバーグの演じるパトリシアは、この二人にしか演じることが出来ないという根拠の無い自身を持たせるほど、役にはまっていて、見ている側を惹き付ける魅力があります。
劇中では何気なく喋っているだけなのに、あまりにも考えさせられる言葉が多く、終盤の二人のやりとりは危機的状況に関わらず、あまりにも落ち着いていて、何故かリアルですらあります。
自分の酷い文章力ではこの映画の良さの1%も伝わらないと思いますが、見る側を考えさせ、時代を超えたかっこ良さを持つ作品であることは確かです。
・「ゴダールの才能」
ヌーヴェル・ヴァーグとは、1950年代末期にフランスで起こった「新しい波」という意味の、青年監督たちによる革新運動を指す。彼らは批評家という立場から映画を捉え、スタジオでの本格的な修行なしに革命的な映画を世に送り出した。映画製作に関しては、彼らはいわば素人だった。しかし、その「素人」が映画界にもたらしたものは当時の玄人以上のものである。彼らは野外撮影を本格導入し、既成撮影術を根本から変えた。
そんな中に登場するのが、『大人は判ってくれない』のフランソワ・トリュフォーやジャン=リュック・ゴダールである。ゴダールは本作で数々の挑戦をする。突然(半意図的に)カットを飛ばす「ジャンプ・カット」の技術やエキストラを使わない野外撮影は、顕著な例だろう。
しかし、本作の醍醐味は新しい技術にあるのではない。何と言っても、それは哲学的でハイセンスな科白・仕草だろう。男だったらベルモンド(ミシェル)のタバコの吸い方や口を拭う仕草に、憧れを感じずにはいられない。そして次の科白には誰もが舌を巻くのではないか。
(空港でのシーン)「パトリシア(ジーン・セバーグ):人生最大の野望は??」「作家:不老不死になって死ぬこと。」
全てはゴダールの腕なのだろう。フランスのみならず世界を席巻したこの名作こそは観るべきである。
・「最低の男にも魅力」
ミシェル(ジャン・ポール・ベルモンド)は自動車泥棒の常習犯だ。警察官に追われて射ち殺し密告されて死ぬ。悪党でもいい男はいる。バカな善人よりは好きと言ってもいい。しかし、こんな男は友達に持ちたくない。冗舌で気取った男はいやだ。 とはいえ、この映画の中のミシェルの描き方にセンスの良さがみえて、はじめて見たときから好きな映画のひとつになった。ラストの走ってよろけながら倒れる。最低だ、とつぶやきながら眼をとじる。この辺に、ミシェルにではなくて、ゴダール監督に共鳴するものがある。 常識的なひとりの観客としては、よくわからないし、いくら技術面で革新的な映画でもつまらないのはつまらない。マンネリでもおもしろいのはおもしろい。本作は技術的な新しさとおもしろさがマッチした例なのだとおもう。
・「道」
人生の節目、節目に見てきた映画です最初に見た中学の時はジェルソミーナの視点で見ましたが、20代、30代を経て現在40代、今はザンパノの視点になっていますいくつもの裏切りに対して、すべてを受け入れるジェルソミーナは、天使に思え、それを見ている私は、決して許してもらえない罪深き子のようです
ザンパノの涙は、自分の生きてきた傷そのものです永遠に人々の心に残る奇蹟のような映画です
・「砂漠の一滴」
見終わったあと、あのさびしくて切ないメロディーがこころにのこる。おいらきっと、この映画を何度も繰り返し観るだろうと思う。
現代の映画は、音やら色やら言葉やらをバンバン活用しているし、美男美女や凝ったストーリーもふんだんに出てくる。それに比べて、この映画は白黒の映像、シンプルなストーリー、シンプルな音楽、必要最小限のセリフ。どれもほんのひとしずくづつ。それがかえって心にしみる。現代の映画も大好きだけど、古い名画ってのもいいねえ。
ザンパノは、陰気で不器用で粗暴な男。家族もいないし住む家もない。一つ覚えの芸をあちこちの村で披露する旅芸人。そのザンパノが、自分よりももっと不器用で役立たずのジェルソミーナを連れ歩く。ザンパノはジェルソミーナに食べ物と仕事を与えるけど、笑顔を見せたり、心を通わせようとはしない。そしてジェルソミーナをねぎらうこともほめることも一切しない。ジェルソミーナは自分の生きている意味がわからなくなって泣く。 おいら映画を観終わってずっと考え続けている。ザンパノにとってジェルソミーナってどんな存在だったんだろう・・・きっとザンパノにもわからなかったのではないだろか。
ザンパノと対照的な登場人物。陽気で器用な宙乗り男。彼はザンパノを怒らせるのが大好き。そしてまた彼は落ち込んだジェルソミーナに「石ころにだって価値があるんだぜ」と励ます。いい場面だよ。 人はパンだけでは生きられないという・・・人間が生きていくのには、こういう「言葉」が必要なのかもしれない。
・「観るたびに違った涙!生涯ナンバー1の映画」
高校時代、この映画を初めて観ました。その時はザンパノの極悪非道ぶりとジェルソミーナのかわいそうさに涙しました。10数年経ち、結婚して子どももできた現在、DVDでもう一度観ました。今度ももちろん泣きましたが、涙のわけは少し違っていました。子どもができて少し感傷的になってしまっているのかもしれませんが、人の「やさしさ」ばかりが胸にしみるのです。いくらひどい扱いを受けてもザンパノに尽くし続ける純粋なジェルソミーナ。「おまえはザンパノの役に立っている」と励まし、彼が収容されている刑務所の前まで送っていく心やさしい綱渡りの男。そして、ザンパノは、乱暴な扱いをしながらもジェルソミーナを手放しません。頭がおかしくなってからも一生懸命世話をやきます。飯の糧を稼がなけばいけないので最後にはジェルソミーナを置いていきますが、そのことは彼の一生の後悔となります。なぜなら彼はジェルソミーナを心から愛していたのですから。そのことを口にできない不器用な男だったのです。・・・さて、次に観るのはいつのことでしょう。DVDを買ってしまったので10年はあかないと思いますが、また違った涙を流すのが楽しみです。
ちなみに、DVDには淀川長治さんの解説が入っており、これまたなつかしい口調で必見ですよ!
・「ゲイの目から見たザンパノ」
ゲイにもいろいろな好みがありますが、ザンパノみたいな、マッチョなノンケ(肉体派で男尊女卑的な女好きの男)に憧れるゲイは多いと思います。ザンパノの凛々しい眉と長い睫毛の下の野性的な目、鎖を断ち切る適度に脂の乗った頑丈な胸板、締まった腕と脚...などにも目がいきますが、日々ノンケの男を好きになっても「報われぬ恋」の連続で、生きていく希望なんてほとんど無い自分にとっては、ザンパノを一途に愛しながら、報われずに泣かされるジェルソミ-ナに感情移入してしまい、胸が締め付けられる思いです。
ジェルソミ-ナが打ちひしがれているとき、綱渡りの男イルマット(「狂人」という意味だそうです)に「この世にあるものは、みんな何かの役に立つ。この小石でも、きっと何かの役に立つんだ」と慰められるシ-ン。誰かを好きになっても報われない、結婚もできないし家族もいない、でも年は取っていくからますます相手にされなくなる、老後は孤独死?などと考え出すと絶望してしまいますが(というかよく絶望してますが)このセリフは、もう少し生きてみよう、という勇気を与えてくれます。あと、ラストシ-ンも泣けますね。自分が捨てたジェルソミ-ナが、ずいぶん前に死んでいたということを知るザンパノ。ぐでんぐでんに酔っ払い、海岸をさまよい、砂浜に倒れ、体を屈して肩を震わせて泣く。砂を握りしめるザンパノは何を後悔したんだろう?
ザンパノもジェルソミ-ナも、孤独であることの寂しさを知っているからこそ、全力で愛することができるし、その愛がどれだけ自分に必要なものかが分かる。この映画は、孤独なゲイにとって永遠のバイブル、そして奇跡の物語だと思います。
・「何度でもジェルソミーナに会いたくなる!」
また、見てしまったなと、この映画を見て思う。つらいことや、哀しいことがあったとき、無性にジェルソミーナに会いたくなるのだ。
安い金額で大道芸人ザンパノに売られてしまったジェルソミーナ。穢れなき魂の持ち主、知恵遅れのジェルソミーナが、全身全霊をかけて、「役に立ちたい」と望むとき、彼女はあまりにも愚かで美しかった。
そして、届いていないようでもザンパノにもきっと、その気持ちは届いていた。
ジェルソミーナが料理も、芸も何もできず「自分には価値がない」と落ち込むとき、同じ大道芸人で、ザンパノの古い知人のイルマットはこういった。「神様は、この石ころにだって、価値を与えていらっしゃる、だからお前にも、すべてのものには、価値があるんだよ」と、そして、
「もし、神様が、すべてのものに価値を与えていなかったら、そんな神様だって、無価値なのさ」この言葉に励まされるジェルソミーナ。私も大変感動した。しかし、それらを否定するような事件が起こる。
私は人の生や死に理由なんてないと思っている。価値なんてないと思っている。
でも、人が、人に、その事象に、価値を見出してしまったとき、初めて価値が発生するのだと思った。ラストのザンパノの涙はそれを思わせた。かれは、気づかなかった、いや、気づいていたけど見ないようにしていたものをとうとう見つけてしまったのだ。後悔とともに。
・「1955年頃のアメリカを理解するために!」
1955年のアメリカ。秩序ある父と子の関係を求める青年たち。ジェームス・デーンはここでも父をもとめる青年を演じる。理由なき反抗ではなく理由ある反抗。今より遙かに秩序をもとめ安定を求める青年の姿がある。不幸なのはプラトンである。父母離婚。一人で黒人のばあやによって育てられている青年は心病み、理想の父像をジェームスにみる。しかし、不幸が始まる。最悪の事態となる。1955年のアメリカを理解する作品としては貴重。シネマスコープの長い画面も懐かしい。
・「伝説ジミー」
今や伝説的な存在となっているジェームスディーン。生涯で撮った映画3本の中の一本がこの「理由なき反抗」です。大人たちの支配する時代に反抗する青年をジェームスがうまく演じています。ストーリーも共感を持てるものでとてもいいです。映画好きなら一度は観ておくといい映画だと思います。
・「ジェームス・ディーンが素敵です!!」
淋しさをいっぱい抱えたジェームス・ディーンが素敵です。
うち捨てられた小犬のようなあの瞳、屈折した独特の雰囲気も魅力でした。
自分の居場所を求め、やり場のない怒りを抱えた、10代の頃の、あの閉塞感。
愛情に餓えた孤独な魂を持つ少女と過ごす、廃屋のシーンが心に残ります。
意味もなく他人を攻撃するいじめっこ達。
つまらない自分のカラッポな人生を他人を攻撃することで満たしているようでした。
掃除するお父さん、私には素敵に思えます!今なら、家事の出来ない男の方がカッコ悪い!
50年前の映画ですが、古くなかったです。
●ローマの休日 製作50周年記念 デジタル・ニューマスター版 (初回生産限定版) [DVD]
・「買って損なし!」
ちょっと高かったけど買って本当によかったと思っています。それまで見たことがあった「ローマの休日」は、TV放送のためにカットしてあったもので、このDVDで初めて完全版を見ました。それまでカットしてあって見られなかったシーンを見たら、そのシーンがあるおかげで、ずっとアン王女の心の動きがよくわかりました。字幕翻訳と、吹き替えの翻訳を比べて見てみるのも面白いですね。
・「女性が髪を切るとき!」
この映画については、おそらくこのレビューを見ている人の95%は、映画館で、あるいはテレビで見て判りきっていると思う。 そのすばらしさを、いろんな表現で書き連ねても、その一面しか表現できないのではないかと思う。 あえて、それに挑戦するなら、僕は、ヘップバーンカット誕生となった床屋のシーンを思い出す。このとき、まさに、映画のシーンとして本当に髪を切ってしまった。役とはいえ、髪の毛を切ってしまう女優根性に圧倒されました。
今のかみさんと学生時代にいくつかの名場面の見学に行きました。気分はぺックでしたね。以来、30年以上が経過して、向うも思ってるでしょうが、オードリーより少しだけ劣っていたはずの彼女は・・・?
昨年、仕事で、猛暑のローマに行きました。仕事の合間を縫って、主だった、場所に行きました。最後の記者会見場となった建物は改修中では入れませんでした。 スペイン広場には、早起きしてジョギングで行ってきましたが、人っ子一人いないスペイン広場は、わびしかったですね。改めて、猛暑の中人ごみだらけのスペイン広場に行きました。
この映画のおかげで、何度でもローマに行きたいと思うようになり、差し当たり、2回達成。あと何回行けることやら。次にいくときには、オードリーより少しだけ劣ると思っていた妻と一緒なんでしょうけど。
・「グレゴリー=ペック氏を悼んで」
グレゴリー=ペック氏が亡くなられました。ジェームズ=スチュアートと並んでアメリカ人男性のひとつのモデルとなった方ですね。
スチュワート氏が善人の代表だとしたら、グレゴリー=ペックはハンサムな仕事人といったところでしょうか。ローマの休日では柔らかい物腰と洒脱で軽妙な会話で、オードリー・ヘップバーンをリードします。
最後のシーンで見られる王女への眼差しに、彼が演技者という枠を超えて人間として愛された本当の理由があると感じます。今の、あるいは本来のアメリカ人が失っているように思えるジェントルな態度が忘れられません。
ほかにもいくつもの名作に出演されていますが、まだDVD化されていないという本作こそ、いろいろな人たちに楽しんでもらいたいものです。
・「映画史に燦然と輝く傑作」
このレビューを書いている時点で、72ものカスタマー・レビューが寄せられており、私が付け加えることなどほとんどないのであるが、私は王女が自分の公務に戻り、記者会見に臨む場面が大好きである。ローマの名所を背景にした王女の冒険談だけでも素晴しいが、このラストでその素晴しさが何倍にも増幅されていると思う。一時の夢物語を終わらせて、おそらくは退屈な儀式の連続である自分の本来の仕事に戻っていく王女の潔さ、そして記者会見に臨む王女の毅然とした態度とその神々しいまでの美しさ、しかし感きわまって"by all means, Roma”と発言する人間らしさの発露。そして記者会見が終わり、グレゴリー・ペック扮する記者が最後まで佇む場面でこみ上げてくる切なさ。何と感動的な名場面だろう。現実は決して甘いだけのものではないが、それに立ち向かっていくことの大切さを、この映画は最後で教えてくれる。何度観ても素晴しい。
・「私の心のバロメーター」
何回見たのか数えきれません。映画の感想はそのときの自分の心の状態で変わるものなんですね。最初はこんなストーリーあるわけないじゃん・・・とか素直にはいっていけなかったりしたものです。ヘップバーンの美しさだけを見ていた時期もありました。年を重ね、何回も見て最後のお別れのシーンの切なさ。もう絶対に会う事はない。この絶対に会う事がない。ここがいいんですよね。王妃は国を捨てません。ここで愛する人を選んだらただの恋愛映画です。これはヘップバーンの美しさを見るための映画ではありません。だからこれほど長く愛される映画なのですね。この切なさに素直に泣けたら私の心のバランスがいいときです。
・「Play it again, Sam !!」
1943年アカデミー作品受賞で、アメリカ映画100選の第二位となっている『CASABLANCA』は、太平洋戦争中のアメリカ兵が戦地で鑑賞し勇気づけられた。当時のワーナーの看板スターであったボギーとまだ新人で駆け出しのバーグマンというコンビは今後のワーナー社の意気込みが感じられた。ボギーもバーグマンも後にアカデミー主演を受賞するアメリカを代表するスターになるが、特に,バーグマンはこの作品によってスター街道を歩んでいく。この映画はバーグマンも含めてなんと34ヵ国の異なった国籍の役者がキャストとして起用されている多国籍映画です。音楽はもちろん『As Time Goes By』が終始BGMとして流れる。みどころとしては、この音楽を演奏するピアニスト‘サム’が時には愛情ゆたかにプレイし、逆に悲しみ一杯にプレイする『Aa Time Goes By』がこの映画を引き立てている。入国は簡単だが、出国が非常に困難なモロッコのカサブランカを舞台にしたアメリカとフランスの友好国のドイツに対するスクリーン上での抵抗という意図はむぐえない作品であるが、あのRick's Cafe Americano内での様々な人間ドラマに見ごたえを感じます。では貴方もご一緒に、‘Play it Sam!!’
・「ボギーに神が降りた!?空港のシーンは史上最高の名シーン」
この映画を観ていない人は、この映画を甘いラブロマンスだと思っている人が結構いるようです。しかし観た人なら、この映画がハードボイルドだということがわかったはずです。その証拠に、名女優イングリッド・バーグマンが、今回は引き立て役に徹しています。誰の引き立て役かと言えば、もちろん、”傷つきやすいタフガイ”ボギーことハンフリー・ボガートのです。
有名な「君の瞳に乾杯」というセリフは、実際には"Here's looking at you, kid"(君を見ていることに乾杯)で、この意訳は、"Anne of Green Gables"を「赤毛のアン」というタイトルのしたのと同じくらい、素敵で成功した意訳だと思います。
この映画は言わずと知れた名画中の名画ですが、私はジョン・フォード監督の「駅馬車」のような大傑作だとは思っていません。「駅馬車」は本当に1分たりとも退屈なシーンがありませんが、「カサブランカ」はところどころ退屈なシーンがあるからです。
しかし、クライマックスの空港のシーンは、私が観た映画の中で最高の名シーンです。このシーンでのボギーは、まさに神がかり的なかっこよさだと思います。愛する女と結ばれることより、狂った世界をなんとかするために立ち上がることのほうを選択する、ボギー演じるリック。別れのあとの一瞬の銃撃戦。ボギーの、どこまでも静的な、そしてあまりのかっこよさに、私達はしびれます(多分男性の方が)。
身長が173cmほどしかなかった小男で頭でっかちのボギーが、なぜハリウッドで大スターになれたのか、この映画を観ればわかります。陰気な男の醸し出す、圧倒的なダンディズムを堪能してください。
・「名画です。」
ハンフリー・ボガード、イングリッド・バーグマン主演の映画です。さすがに名画の誉れ高く、雰囲気も良く、面白く良い映画でした。ボギーは、憂いがあり、格好良く優しい男を感じさせるし、バーグマンもとても美しく魅力的でした。古い時代の良さがとても出ていました。また、ラストシーンがおセンチにおわらないところも粋でした。映画を見終わったあと、何かを残してくれる雰囲気があります。アメリカ人がこの映画を好きな理由が良くわかります。一度は見た方が良い映画です。また、アフリカという異国情緒や、故郷から離れた郷愁も良く出ていて、切なくなるところがあります。傑作です。
・「男達がカッコよすぎる!バーグマンの硬質で気品溢れる美貌にもうっとり…」
言わずと知れた名画なので、「四の五の言わずに観るべし!」で終わりにしたいところですが、若干コメントを。
今は植民地モロッコでクラブのシニカルなオーナーに姿を変えているものの実は胸に熱いものを秘めた主人公、政治・恋愛いずれの状況が急変しようとも決して取り乱すことのないクールな美男子のレジスタンスの闘士、朗らかで愛敬があり機知にも富んだ黒人ピアニスト、清濁併せ呑みながら単純にナチには追従しない警察署長など、とにかく出てくる男達がそれぞれの誇りと信念を胸に毅然として行動するさまは、無条件にカッコいい!
実のところ、ハンフリー・ボガードは胸板も薄いし、しかも妙に面長で目つきも悪く、虚無感を漂わせたクラブのオーナー役のところでは決して男前な感じではないんですが、パリで別れた女(バーグマン)を忘れられずに夜更けにこっそり飲んだくれていたり(彼の虚無感はこの別れのせいだったんだ、意外と純情なんだな…)、モロッコ脱出を図る夫婦を助けたり、エチオピア戦争やスペイン内乱に義勇兵として参戦した過去があるなど、実は一本筋の通った侠気のある男だということがわかってきて、グングン評価が上がってきます。
一方、イングリッド・バーグマン。戦争に翻弄されつつ同時に二人の男を愛してしまうところは、見方を変えれば「ただ単に優柔不断で身勝手な女!」と思われても仕方ないのですが、抑制の効いた色気と気品、強い意志が表情に溢れていて、「君はなんて美しいの?何でも許しちゃう!」って気になってしまいます(笑)。この高貴なたたずまいは、なかなか他ではお目にかかれません。
有名な空港でのラストシーンでは、全員が恋愛の成就者にはなれないのですが、主人公が次なる戦いに身を投じていくことが予感され、前途に希望と新しい始まりを感じさせてすがすがしい気持ちになります。とにかくオトコマエを磨きたい男子諸君はこれを観なきゃ始まりませんよ。
・「イルザはPlay it "again"とは言いません。」
イルザがサムに"As Time Goes By"の弾き語りを要求する有名なシーン、私は何百回見たか分かりませんが、イルザは"Play it *again*"なんて言ってません。
でも、一般にはなぜか"again"を言ったと思ってる人が多く、「都市伝説」の一つです。http://www.imdb.com/title/tt0034583/quotes
・「貧しさと戦う人々」
機械化された工場で働く工員のチャーリーは今日もてんてこまい。生産率アップしようと考えた社長が機械のスピードを早める度に奮闘し、休憩しようにもできない。揚げ句の果てには作業をしながら食事をすることが出来る機械を試されてしまう。ネジを締める作業の繰り返しに、とうとうノイローゼになってしまい、工場仲間の鼻をひねったり、社長に油をひっかけたり…。 やがて孤児の娘と出会い、彼女と家を持つささやかな願いを持ちます。「そのためになら働くぞ!」と決心するチャーリー。しかし工場は閉鎖され、失業者は増えるばかり。何ともおかしいエピソードの仲にも現状の厳しさが織り込まれています。
一見コメディなのですが、チャーリーが警備するデパートに昔の工場仲間が強盗として侵入したり、娘が踊子として働いたり…。冒頭のクレジットの言葉通り、この映画は貧しさと戦う人々の物語なんだなと思わせられます。チャップリンの3番目の妻となるポーレット・ゴダードがかわいいです。
・「チャップリンの大傑作。」
チャップリンの大傑作。見逃している方は早いうちに是非ご覧いただきたい作品。チャップリンは、スラップスティックにペーソスを加えさらに文明批評が重ねられるという、カンバスの上に三重の絵を描いたような天才的な才能を発揮している。題名に象徴されるとおり、大量生産、大量消費社会とこういう社会の行く末としての管理社会に一石を投じている。ヤギの群れから一転して工場に出勤する労働者に変わって行くファーストシーン。経営者が一存でベルトコンベアのスピードをあげてしまったために現場作業者であるチャップリンに起きるドタバタ。機械の歯車の中を泳いでゆくあの有名なシーンが登場。おかしいのだが笑い事ではない、という感じ。失業者の姿と貧しい中で力強く生きていこうとする少女。深夜のデパートでのローラースケート。酒場で歌う「ティティナ」。影を巧みに使ったラストシーン。何度見ても新たな発見がある傑作中の傑作。無声とトーキーを組み合わせていてチャップリンのリスミカルな動きが損なわれることなく笑いながら胸に迫り、考えさせられるまさにチャップリン映画。この映画の凄さは、現代人の悩みもこの映画のテーマとさほど変わっていないという点。古くなっていない。いかにその視点が鋭く真理を見ていたかを物語っている。21世紀も始まったことだし、モダンタイムスへの答えをそろそろ見つけ出さなければ、そんな思いに駆られる。必見の映画。
・「笑いと感動の集結作」
軽快なリズムとともにこのチャップリンの作品は展開されていきます。その中では、一人の男の時代に流されながらも、生きがいを見つけ、確実に大きくなっていく姿が描かれていました。
それは、当時の政治の中で、弱者としての視点から実状を捉え描くことで、全てが機械化となり、人の心もモダンになってしまうのではないかという動揺がよく伝わってきました。
全ては人と人が向かい合うことで成り立っているはずの社会が、人を人と思うことができない機械的、そして無感情、そんな社会になりつつあることを感じさせた作品でした。
・「失われた人間性・・・」
映画の最初に述べられるように、この映画は「人間の機械化に反対して、個人の幸福を求める物語」である。つまり、「機械化」に象徴される「Modern Times(近代)」批判である。映画の最初の労働者が工場で働く場面は、「機械化」を痛烈に批判しているのが良くわかる。人間が機械を使うというよりは、むしろ人間が機械に使われている様子を、言葉を使うことなく(基本的に無声映画である)、非常にユーモラスに、かつ皮肉たっぷりに表現している。言葉は無くとも身振り・手振り・表情だけで十二分にその意図が伝わってくるその表現力は、さすが喜劇王、感心するばかりである。さらに、あの笑いのセンスは今なお十分通用すると思う。
・「味わい深い。」
喜劇、である。全編を通して、ずっと。それなのにどこかほろ苦い。これこそチャップリンの味なのだろう。現代の砂糖菓子風の映画に飽きた方に、是非とも、とお勧めできる逸品である。
・「粋で、洒落てて、面白い!」
殺された同志の仇を討つために、イカサマ師たちが集まる物語ですが、これがなんといっても面白い!みんなちょっと年季の入ったおじさんなのに、まるでいたずらっ子のように目を輝かせて大いなるイカサマ計画を進めていく様子は、本当にわくわくします。大きな計画の前に、チラッ、チラッと小さなイカサマを何度も見せてくれる当たりも、楽しいです。イカサマ計画を進めていくプロセスを一緒になって見ている「共犯者」であるはずの私たち観客も、いつの間にか騙される側になって彼らの手口に驚くことしかりでした。こういうからくりのある映画は、一度見てしまえば次から見ても面白さが半減してしまったりするのですが、この『スティング』はホントに別格!何度見ても新たな伏線を見つけてしまったり、作品の魅力にうっとりしたり、観る度にますます「面白い」と感じさせてくれる素敵な作品なのです。 全編に流れるラグタイムのBGMも、劇中のファッションも、仕事師同士たちの合図も、何もかもが一言でいえば「洒落て」います。彼らの粋な仕事っぷり、ぜひぜひご覧下さい!
・「ひさびさにいい映画を見たという感じ」
ストーリーのテンポが良く、みどころが次から次へと展開するするので、ついていくのがちょっと大変でした。その分、何度見ても新たな発見があり繰り返し見れる本当にいい作品だと思いました。古い作品は、どうしても年代や古さを感じてしまいますが、この作品は、その世界にどっぷりと引き込まれていくので古さはまったく感じませんでした。それどころかレトロな雰囲気に浸ってしまったという感じです。とにかくおしゃれな作品。ビジュアルも会話も登場自分物の生き方も。映画好きの人でもし見てない人がいたら、絶対に見ておくべ作品だと思いました。
・「明日に向かって撃て の3人が再結集した傑作」
ジョージ・ロイ・ヒル監督、ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォードが再結集。明日に向かって撃て も傑作だったが、この作品も傑作。
マービン・ハムリッシュ編曲の音楽に乗って、テンポ良く話が進んでいく。ポール・ニューマン演ずる老練な詐欺師とロバート・ショウとのやりとりが面白い。
何度見ても面白い作品です。
・「素直におもしろかった!」
ギャングの映画なのに銃撃戦が殆どないというところが面白かったです。最後のオチは必見です。クラシックな映画ですが、現代人でも十分楽しめるくらいストーリーが充実した作品だと思います。
・「愉快に騙す!」
46回アカデミー賞で監督,作品賞をはじめ7部門を獲得した名作。原題の「Sting」は「騙す、ぼったくる」等という意味。76年作品なので若き日のロバート・レッドフォード、ポール・ニューマン、そして故ロバート・ショーを観るのが楽しい。この映画のストーリーの面白さは格段だが、映画に大いに彩りを加えているのは全編に流れるスコット・ジョプリンの軽快な音楽。ストーリーにはネタバレがあるので1回観てしまうと2回目以降の楽しみはなくなるが、今ではよくある観客さえ騙す手法の映画は当時ではなかった。ラストに謎解きをもってくる映画の元祖といえる。因みに詐欺師達の手法は、言語学者であるデヴィッド・W・モラーの「詐欺師入門―騙しの天才たち:その華麗なる手口」を元にしているのでリアリティは抜群。
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・「噂通りの名作」
初めて観たのですが、物語の展開の面白さの他、J・コットン、A・ヴァリ、O・ウェルズの人間関係の巧みな描写とモノクロの影の使い方の巧さで、通常の「サスペンスの傑作」以上の効果を生んでいるように感じました。あの有名な音楽がサスペンス映画のテーマ曲だったとはこれも驚きました。画質が綺麗なことも助かりました。
・「キャスト、キャメラ、演出、音楽、ストーリーいずれも最高」
もうあまりにも有名な名作キャロル・リードの最高傑作ですね 男はハリーという友人に招かれウィーンに行くけど友人は事故死したことを知らされる ところがなんと男は生きていたんですね偽造工作だったんです 有名なハリー登場の場面オーソン・ウェルズの一世一代の演技は最高でしたラストのハリーを警察が追い回すシーンは大迫力 ジョセフ・コットンとオーソン・ウェルズ最後の決闘シーンは凄かった ラストシーンの墓のシーンは映画史上に残る名シーンそして映画を見たことの無い人でも知っているあの音楽 映画史上に残るサスペンスの傑作「市民ケーン」と並ぶ映画の教科書です。
・「陰影礼賛」
白黒映画の描画力を使い切った、陰影を巧妙に使った作品で、どきどきします。何度見ても、目を凝らしてしまいます。
●風と共に去りぬ スペシャル・エディション 〈4枚組〉 [DVD]
・「まいった、、!」
歳がバレちゃうんですが、小学生のとき日本初公開時に有楽座で観ました。カラー映画の少ない、それもアメリカ映画だけだった時代に、肝をつぶすほど美しい映画で子供ながらに大体のあらすじは理解でき、感動したのを憶えています。それに負けないほど感動したのが、日本映画の「七人の侍」でした。どちらも子供には重たいテーマでした。父が映画好きで両方見せられたのです。それから、機会あるごとに録画もし、ビデオもDVDも買いました。だから今回はパスしようかと思ったのです。しかし、ここのレビューで画質の良さに触れていたのと、幻のメーキングがビデオしかなかったので買うことにしました。まいった。公開時そのままと言えるほど見事に甦っているのです。ストーリーも知っているのに思わず画面に見とれてしまうのです。画面の隅まで目がいってしまう。数年前に入手したDVDが陳腐に見えるほどオリジナルに近く、解像度も高い。決して派手ではない落ち着いた画面は、逆に現代の撮影では描くことが困難な重厚な映像で、映画界最高の名作をここまで磨き上げた技術とセンスに驚いています。特典も見逃せません。2時間もある幻のメーキングはもとより、映像の修復過程を収めたレポートでも、その感性とレベルの高さに感心します。もう一つ、メラニー役のオリビア・デ・ハビランドが撮影時の想い出を鮮明な記憶と共に語り尽くします。美しく加齢した彼女のきれいな英語での語り口は上品で、情熱にあふれる語りは彼女にとって人生最大の重要なイベントであったことを物語っています。
・「素晴らしい」
~LDで購入以来何度も見直しています。ビデオで出た幻のメイキングも持っています。ただ、DVDはLDがあるからと見てませんでしたが、今回このスペシャルが出るという事で特典映像目当てで購入しました。ところが一番嬉しかったのが本編その物なんです。くっきり鮮やかとは正にこのこと。今までいろいろなレストア映画のDVDを見てますが、こ~~れほど素晴らしい成果は今までありません。SWやインディーのようなTHX仕様もいいですが、こんな昔の映画がここまで美しくなるとは思ってもいませんでした。冒頭のスカーレットのシーンを見た瞬間、新しい「風」を発見しました。~
・「テクニカラー修復技術が凄い!」
デジタル修復版という事で購入しました。冒頭、まず最初のシーンで感じたことは、<エーッ。何だか画質が黄色っぽいなぁ>とか、<こんなに赤っぽかったかなぁ?>と、少々、拍子抜けしました。確認の為に、以前、某衛星放送での放送録画していたのを見たのですが、やはり、こちらのほうが全体に色調が白&青っぽく、派手な感じです。ところが、このデジタル修復版、ディスク内で解説があるように、デジタル化に際し、1939年当時のオリジナルの色調に戻したとの事で、各シーンに対して、色調変化を正確に再現したそうです。で、この事を踏まえて観ると<凄いですね!>。ピントがしっかり出ているので、描写に今まで以上にリアル感があり、雰囲気も少し違う感じがして、とても、腰のある内容ですね。ところで、このテクニカラー修復技術作品、今のところ<雨に唄えば><若草の頃><ロビンフッドの冒険><風と共に去りぬ>の4作品のようです。そのどれもが驚嘆すべく修復力ですので、これから、もっと楽しみが増えそうですね。
・「映像特典は335分、見ごたえあり!」
このタイトルはLDの頃から見ているが、長編ゆえに裏返す作業が発生する。それはDVDになっても変わらない。従来発売されていたものは両面一層なので、鑑賞中に取り出して裏返す必要があったが、今回発売されるのは4枚組みで本編ディスクがDisk1とDisk2に分かれており、入れ替え作業は必至。でも、従来無かった音声解説もついているし、日本語吹替え用字幕も付いた。あと、一般の日本人にはあまり関係ないかもしれないが、4ヶ国の字幕が付加されたようだ。また、2枚組みで特典映像も期待できる。残りの2枚は両方特典ディスクで映像特典は335分、見ごたえあり!
・「配役が最高」
原作を読んでから映画を見ましたが、スカーレット・オハラ役のビビアン・リーもレット・バトラー役のクラーク・ゲーブルもぴったりでした。もともと原作者もレット・バトラーはクラーク・ゲーゲーブルをイメージして書いたそうですから、それも当然ですよね!想像で本を読むのも楽しいけど、この壮大なテーマソングと実際に南部の風景の映像とともに見るのもきっと楽しめると思います。今まで南北戦争については北側の視点から見た説明しかほとんどの人は知らないと思いますが、この映画は南側から見た南北戦争がリアルに描かれているので大変興味深いです。黒人解放について、KKKについて、当時の社会、歴史を今までと違った視点から見る事で、視野が広がると思います。南北戦争という戦争で翻弄されていく人々の中で、一人しっかりと強固な意志を持ち、自立した女性として生きていこうとするスカーレットには誰でも魅かれると思います。
・「ヒッチコックならではの世界!」
ヒッチコックの好きな鳥瞰的ショットが初めから終わりまでという設定(当然なことで主人公が車椅子で動けないから視界が限られてしまう)が、窓からのぞいている主人公(ジェームズ・スチュアート)と我々を実に上手くミステリーの世界に引き込んでいく。犯人(映画では犯人かどうかは明確には分からない)は後に「アイアンサイド」シリーズで名をあげるレイモンド・バー。テレビで彼のファンなら嬉しい再会。グレース・ケリーは美しいの一言に尽きる。ジェームズ・スチュアーが動けない代わりに彼女が手足となって動くからかえってハラハラドキドキ度が増幅されてしまう。設定がニュー・ヨークのグリニッジ・ヴィレッジということで面白そうな人が集まっているのもこの映画の覗き見趣味に花を添えている。
・「映画の教科書、subjectは映像表現」
この価格なら良心的です。人の好みはそれぞれ。「めまい」も捨てがたいのですけれど・・・しかし、これがヒッチ先生の「the Best」です。少なくともテクニック的にはそうです。表現の手段としての映像に興味のある人、必見。いわゆる活動写真好きほど、この映画を高く評価するのではないでしょうか。サイレント映画としても観ても面白い。カメラワーク、文句なしです。構図、向き(視線)、切り替え、ズーミング、いちいちピタ、ピタと決まります。もうたまりません。
・「何回も見た人にも価値があるのでは」
言わずと知れた名画で、封切りの頃から10回も見た人も少なくないと思います。私はそのひとりなんですが、さすがはUniversalのDVD、ビスタサイズで画質も立派です。どうやら修復がなされているようです。というのは、54分ものメーキングがあってその事に触れているのです。このメーキング、撮影当時のエピソードも満載で、これだけでもファンは食い入るように見つめてしまうでしょう。中身の印刷物などは省かれていますが980円なんて申し訳ないほどの充実したDVDです。
・「「覗き願望」を満たして下さい。」
この映画が今でも根強い人気を保っている理由の一つには、この映画が人々の「覗き願望」「のぞき趣味」を刺激するということがあるだろう。隣の住人が何をしているか知りたいというのは、いつの時代も変わらぬ一般庶民の願望なのだ。
舞台はグリニッチヴィレッジのアパート。巨大なアパートメントのセットの中だけで物語が進行し、屋外ロケは全くない。中庭をはさんで向いのアパートの各室の様子が、車椅子から動けない写真家である主人公の望遠カメラで捉えられる。そして殺人を見てしまう。
望遠レンズを通した描写で、この映画を観る者は、主人公のジェイムス・スチュワートに同化することになる。だから骨折して車椅子から動けない主人公が、目撃されたことを覚った殺人鬼から狙われるシーンは、やっぱり怖いのだ。ジェイムス・スチュワートとグレース・ケリーの二大スターの競演が楽しめるヒッチコック映画の傑作。必見度はもちろん最高ランク。
・「未来を見据えてるヒッチコック」
私はヒッチコック監督の見知らぬ乗客が好きで(小物の使い方が最高)この映画も好きなんですが、二つの映画に共通してるのはストーカーやのぞきなどの現代では犯罪になってしまう人間の行動をテーマとしていち早く取り上げているところです。何十年も前にこういう映画を作っていたなんて本当に脱帽です。まだヒッチコック監督の映画で観ていないのもあるので他にもたくさん未来を見据えてる映画があるかもしれませんね。そういう所に着目して観るのも一層面白いと思いますよ。
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・「奇跡の映画」
スティーブン・スピルバーグをもってして’奇跡の映画’と言わせるほど、ピーター・オトゥールを初めとする演技陣、CGなど使ってない本物の映像、また壮大な音楽、全てが一級品のこの映画は やはり奇跡の映画としか言いようがありません。20世紀のベスト100で英国 米国でそれぞれNO.3 NO.5にランキングされているのも頷けます。40年経っていても全然古さを感じさせない作品であるばかりか、戦争を扱った硬いテーマにもかかわらず、主人公ロレンスにぐいぐい引き込まれてしまうあたりは 名匠デヴィッド・リーンここにあり といった感じです。今までに劇場 ビデオなどで数えられないほどこの作品を見ましたが、今回のDVDはメイキングを含め スピルバーグのこの映画への思い入れ等 とても興味深い映像もたくさん入っています!とにかく’一家に一本’のオススメです。
・「特典映像の価値はものすごく大きい」
本編のすばらしいさは語るべくもない。これに今回付いてきた特典映像のすばらしさの価値を訴えたい。白髪のピーターやオマー、そしてリーン監督の姿はそれだけで感動もの。若かりし昔の多くのエピソードが語られているが、それはもう本当に胸躍る内容である。これをバックグラウンドに本編を観る事は、ただ本編を観るよりも細部にまで目が行くし、言葉にならないほどの満足感に浸らざるを得ない。
2003年、75回目のアカデミー賞名誉賞にきまった、ピーター・オトゥール様、心よりお祝いの言葉をささげさせていただきます。
・「こうべをたれて感謝するのみ」
この傑作を云々する力はないです。ただ賛美するだけ。生まれてこのかた2,000は映画をみましたが、これを超えるものには出会えていません。
デヴイッド・リーンがこれを作ろうと思ったこと自体、奇跡です。それを実行し、やり遂げたことが奇跡。その時代にピーター・オトゥールという役者がいたことが奇跡、そしてオマー・シャリフが同時代人だったことが奇跡。奇跡が重なって出来たのがこの映画です。
この映画の美しさはどうでしょう。ピーター・オトゥールが長身を白い衣装に包み、ブルーの瞳を輝かせて砂漠にたたずむその姿は、ふと舞い降りた一羽の白鷺のよう。そしてまた、オトゥールと対峙するオマー・シャリフは黒曜石の光を放ち魅了する。砂の色、空の色、赤、黒、白...
四散していた膨大な数のフィルムを倉庫から探しだし、途方もない時間をかけて纏め上げ、それをなんとボランティアでやってくれたというスピルバーグ、スコセッシ両監督。
天才の仕事を次の天才が引き継ぐ。なんて素敵なことでしょう。
・「本当のところはともかくとして」
一つの挑戦の物語ですよね。民族と国家と、部族と国民。重なりつつ背反し、凝集したと思えば瞬時にほどけ去る。アラブ。この独特な領域の心臓部へ斬り込もうとした、たった一人のイギリス人。
何かに憑かれてのめり込むという事があります。理屈じゃなく自分が制御不能になる。卑近な例は恋愛です。ロレンスにとってはアラブがまさにその対象だった。けれど人間が一人で相手にするには、聊か大きすぎる対象でした。太陽に恋して翼を溶かしたイカルスと、入り込むほどにアラブの毒に身を蝕まれていったロレンスと、私にはその二人の姿が重なって見えました。
大河ドラマ特有のしんどさはありますが、ピーター・オトゥールは勿論アレック・ギネス、オマー・シャリフといった名優と、背景の砂漠と乾いた空のすばらしさが最後まで魅力的な大作です。たまに思い出して観るだけでも十分見応えありで、買って損はない作品かと思います。
・「青春のオーレンス 歴史的傑作」
実在の人物を歴史的スケールで描いた数少ない傑作です。アラブ民族の独立が実現した時、それまで献身的に戦ってきた主人公の居場所はなく若くして引退を迫られます。
ロレンスの葬儀において、政治家、官僚、新聞記者、そして英国軍人から全く異なった評価が与えられます。ロレンスは何を生涯の目的としていたのか?そのことを知るために観客はロレンスと共に砂漠へ旅立ちます。
真っ赤な太陽と画面いっぱいの砂漠、アラブ訛りの英語はエキゾチックです。そして盟友となる族長やファイサル王子との出合いが待っていました。死の砂漠横断、アカバの攻略、天才的軍略家であり、砂漠での戦いをものともしなかったロレンスですが、描いた夢は現実の政治や利害の前にはあまりに脆いものでした。アラブは独立しますが、ロレンスの喪失感は大きかったのです。
語り尽くせない見せ場の連続です。ピーター・オトゥールやジャック・ホークンス、アレック・ギネス、アンソニー・クイン、オマー・シャリフのメーキャップ・扮装はそれぞれ実在の人物そっくりでその役者魂に圧倒されます。名優を揃えての競演は贅沢な感動を味あわせてくれます。
・「父を支える息子」
ヴィットリオ・デ・シーカ監督は、どうにも変えようのない現実にあらがう人を描くことが多い。モンゴメリー・クリフトとジェニファー・ジョーンズの「終着駅」も、マルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレンの「昨日・今日・明日」「ああ結婚」「ひまわり」等も。次第に、その作風は垢抜け、「あらがい方」も滅法、破天荒に、明るくたくましくなっていく。 この初期作品では、そのような破天荒なあらがい方はなく、一見、暗く、難解だ。あまりにスマートに作られているため、最初、見たときには何がなんだかわからない。 しかし、丁寧に作られている。現実にあらがう父親にいつもよりそう息子が、最初は、ただ寂しくて、父のそばを離れようとしないように見えるのだが、実は、違うことがわかってくる。息子は父を心配し、ついには、父は、息子に支えられるようになっていくのだ。その関係性の変化が、きめこまかく(そして、さりげなく)描かれている。 同時期の日本(敗戦後の日本)には、このような作品が少なく、むしろ明るくさわやかな映画が多い。イタリアには、このような作品が多い。一方、イタリアの国民性は陽気で、むしろ日本はその逆だ。映画は、国民性に欠如したものを、わざと虚構のものとして提示するのか、とすら思える。
・「男の涙は、重いのです。」
敗戦国イタリアの下町に生きる貧しい父と子の絶望と希望を、たった一台の自転車を通して鮮やかに描ききったヴィットリオ・デ・シーカの傑作です。DVD時代の今こそ再評価されるべき映画史屈指の名監督なんですが、発売中の作品が片手程度とは口惜しい限り。DVDメーカーの怠慢には猛省を促したいところです。
あれこれ見所を語るだけで「ネタバレ」となってしまいそうなシンプルな物語です。価格が若干高めだけれど、その普遍性は正に一生もの。男の涙の重さってものを、骨の髄まで味わってみて下さい。
・「世紀の傑作」
仕事を得るため,家財を質に入れてまで手に入れた自転車。簡単には諦めきれない。泥棒の行方を追う父と息子。妻に金の無駄だと戒めた占いにまで手を出す始末。半分やけくそで入ったレストラン,でも諦められない。時折,息子を顧みないでハッとする父アント。ついには無実の人にまで疑いを。どうしようもなくなり,立ち尽くす・・・。
結末が分かっていながら観ると,なおさら胸が締め付けられる。ビットリオ・デ・シーカ,世紀の傑作。
・「試論」
なんて言えばいいか。僕がはじめてこの映画を見た直後の感情は、少なくとも「感動」ではなかった。でもパッケージや論評にはだいたい、「感動の」といった類のことが書いてある。自分は冷たい人間なのか、などと思いもしたけど、今ならもう少しはあの時なぜ感動を覚えなかったかがわかる気がする。つまり、この映画はあまりにも(演技や当時の街の雰囲気をふくめて)リアルなのだ。ハリウッド映画にあるようなご都合主義や、お定まりのハッピーエンドといったものはなく、あるのはひたすら僕らが暮らす世界と同じような現実。救世主も現れないし、奇跡も起こらない。正直に言えば、僕はこの映画を見終わったあと、苦々しい気持ちになった。この映画の中で起こったようなことは、僕の人生の中では枚挙にイトマがなく、またきっちりと整理がつけられないままのものも多々ある。感動ではなく苦々しさ。―この映画で素直に感動できたひと、それはそのような辛い経験ははっきり言ってしまえば外側の世界のことのように感じているひとか、或いはそういった辛かった経験も今はもうすでに懐かしい過去の思い出の一部となっていて、その人にとっての「あの頃」を思い出して思わず涙があふれる、そのどちらかのように思えるのです。現段階での試論ですが。
・「究極のリアリズム」
イタリアのある貧困な家庭を、徹底的にリアルな描写で捉えた傑作。まるでドキュメンタリーを見ているような感じさえする演出。ただひたすら盗まれた自転車を探す親子。悲劇的なラストと、少年のまなざしがとても印象的。
・「十字架」
戦争によってもたらされる心の傷のありかたを描いた映画。"死"を目の当たりにした子供の哀れで切ない精神状態が"遊び"の中に表現され、それを少しだけ距離をおいた場所から見せられているような感覚になります。逃れたくて逃れたくてたまらないはずの記憶なのに、理由も分からずそれを遊びの中で再現し続けてしまい、さらに自分を追い詰めていき、ついには友達の死さえも遊びの中の出来事のように思ってしまう子供のあまりにも弱く悲しいその心は、銃や血が無くても戦争の悲しさを十分に伝えるものです。
この映画が作られたころはまだ学問的に認知されていなかった"トラウマ"を直感的に捉えた構成とストーリーは視聴者の心を大きく揺さぶるでしょう。
・「何も言うことはない、秀逸の映画」
何故こんなにも美しい景色が流れるのだろう。何故こんなにも子供とは無邪気な生き物なのだろう。何故戦争はこんなにも無邪気な子供を犠牲にしてしまうのだろう。見る方の視点によって色んな解釈ができる作品だ。音楽、風景、庶民の家族のやりとり、すべてが美しいのだ。ルネ・クレマンは庶民をテーマに撮ることにかけては天才だったのかもしれない。主演のブリジッッド・フォッセーちゃんの自然体な演技は今もたくさんの人を泣かせる。子供は子供だ。戦争があろうと遊ぶのだ。自然にそうしているだけだ。この映画に関して語ることはなさそうだ。誰もがそれぞれの解釈で観ればいい。ラストがあまりにも切ない。音楽が秀逸。カンヌ映画祭でこの映画を上映中、ブリジッド・フォッセーちゃんが浜辺でずーっと一人で延々と砂遊びをしていたという伝説が残っている。なお、「ニュー・シネマ・パラダイス」で女の子の後年役を演じているのがこのブリジッドちゃんである。
・「ほんとに切ないラストシーン」
小さい頃のひそかな喜び、幼い罪悪感、誰にでもあると思う。それを反戦思想と結び付けたところが秀逸である。 少女を喜ばせたい一心から、盗みまでして飾り付けたたくさんのお墓。その十字架を蹴散らし、川へ投げ込まずにはいられない少年の叫び。孤児院の混雑の中へ一人取り残される少女。 戦争がなければ、こんなことも起きなかった。戦争下での出会いと別れは、子供にとってはあまりに悲しすぎる。胸がぎゅっと痛くなった。 古典的名作を大人の視点で鑑賞しようとして、いつの間にか自分も劇中の少年になっていた。
・「ミシェル ミシェル! 戦争の悲劇がここにある」
あまりにも有名な 反戦映画の名画。そして有名なナルシソ・イエペスによるギターの切なく悲しいメロディーが 胸を締め付けます。少年と幼い少女との悲しい遊び。エンディングは もう涙なしでは絶対観られません。世代を超えて愛されるまさに 永遠の映画です。
・「ラストシーンから平常心に戻すのに時間がかかります」
戦争の悲しさを見事に片田舎の農家での生活や孤児になったポーレットからひしひしと感じさせてくれます。貧しいけれどポーレットを面倒見てくれるミシェルの家族の人々も普通の感覚でとてもよかった。だからこそこの家族と別れ、孤児院に行く時のシーンでほかのミッシェルを呼ぶ声に目に涙があふれてくるポーレットと同じ量の涙がでてきました。
彼女がそのあとどうなったのかと考えたりするとしばらくぼーっとしていました。すばらしい映画です。
・「絶対に一度は見て欲しい」
はじめてみた時、しばらくは他のSF映画が陳腐で安っぽく見えた。当時すでに公開から20年近く経っていたのに。それほど美しく完璧な未来描写だった。また、これほど効果的にクラシック音楽を利用した映画にも未だ出会っていない。シュトラウスを聴くだけで絵が思い浮かぶようになるほど印象的。キューブリックの美しさを堪能したい方に一番のおすすめ。(でもたぶん一番難解でもある。)
・「映画史上における不朽の名作」
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・「難解さを楽しもう」
この映画をはじめて見たのは中学二年、まだレンタルビデオなどない時代。10数年ぶりにリバイバル上映されると聞きつけ劇場に足を運びました。キネマ旬報だったかぴあだったか忘れましたが、過去の好きな映画の読者投票で常に上位にランクインされ、スターウォーズ等の著名なSF映画にも多大な影響を与え、かつ極めて難解な映画であるという予備知識を持った厨房の私は、「よし、絶対理解してやろう!」と無謀な意気込みを胸に映画を見ました。もちろん、理解できませんでした(笑)。
はっきり言って、当時の私の感性ではそれが限界だったのでしょう。この映画は理解する(=左脳で考える)映画ではなく、圧倒的な映像美・音楽・シチュエーションを楽しむ(=右脳で感じる)映画なんだと思います。続編の「2010年」で、HALの反乱の謎解きシーンがありますが、謎が解けたカタルシスはあるものの何か後だしジャンケンくさく、かえって前作を貶めるもののように今は感じてしまいます。
公開からまもなく40年になりますが、今見ても全く色褪せるところがありません。再度の劇場公開やHD化にも十分耐えられる秀作だと思います。
・「何度も見る作品」
1回目は映像に堪能し、2回目は音楽センスに感動し、3回目は凝ったストーリーに感動し、4回目は・・・・
凄いのは、この作品はアポロが月に到達する前の作品だということ。このリアルさを超えたSF作品が、まだ出ないとは。HAL9000が生まれた(ことになっている)年(1997年)は
過ぎたけれど、HAL9000が実際に誕生するのはいつのことなのか、興味はつきない。また作中に出てくるチェスの試合は実際にチェス大会で行われた棋譜を使用している。その棋譜をみただけでHALの優秀さと狡猾さが分かるというのだが・・・。
・「映画にハマリ始めたら」
ぜひ一度見る価値のある映画です。一回では理解できないかもしれないけど、見てみましょう。例えるなら手塚治虫の漫画の世界(ロボット系)をちょっと難しくした映画かな?2001年になる30年以上前に製作した映画だけど、見せてくれる映像技術はすごいです!実際にはこんなに進歩しなかったけど(笑)
・「監督、男優、女優すべてよし!」
トリノ五輪の旗を持って入場してきたソフィア・ローレンの若い頃と少しも変わらない容姿に驚き、近いうちに「ひまわり」のDVDをと思い、先日やっと購入して観ることができた。
一言でいってやはり、名作ですね〜。序盤の、ローレンとマストロヤンニ扮する若々しい陽気なイタリアの恋人そしてすぐに夫婦となった二人が、戦争で引き裂かれ、夫はロシアから帰ってこない。生きていることを確信しロシアに足を運び必死に夫を捜すローレン。遂に夫は見つかるがロシア娘と家庭を持ち子供までいるという信じたくない現実。イタリアに帰ったローレンを訪れるマストロヤンニ。蒼い稲妻の光がマストロヤンニの顔を何回か浮かび上がらせる真っ暗な夜、ローレンの部屋で話す彼に聞こえていた赤ん坊の泣き声。すべてを悟りロシアに帰る彼をミラノ駅で見送るローレン、その頬を涙が伝う。
この映画の前半の陽気さ明るさと後半の苦痛と暗黒、というコンストラクト。ヴィットリオ・デ・シーカ監督は本当に名監督だと思う。ローレンとマストロヤンニ、特にローレンの演技が凄い。文句の付けようのない名画を久々にみれました。感動。
・「嗚咽するほど哀しい」
一本で5回泣けます。卑怯なのは、ヘンリー・マンシーニの音楽だけで涙が溢れてきます。第二次世界大戦を背景に描写していますが、当然戦争映画ではないですし、メロドラマだけでもありません。戦争が起因して引き裂かれた男女。愛し合っているのに、別れなければならない究極の理不尽。
ソフィア・ローレンが作る特大のオムレツとマストロヤンニが買ってきた襟巻きのお土産が印象に残った。とにかくお勧めです。
・「サンフラワー」
最近観たどの映画よりも泣けました。もうヘンリー・マンシーニのあの名曲を聴いただけで涙が…。マストロヤンニも素晴らしいと思うけど、ソフィア・ローレンの女の気丈としたそしてやつれた演技が本当に素晴らしいと思いました。
ロシアの駅でやっと探し当てた夫をひとめみた時のシーン、最後のミラノの駅での別れの涙、人ってホントに悲しい時って声も涙も出ないかもしれないって思います。嗚咽だけかもしれない…。そこにリアリティを感じました。
最近の映画にはないとてもセンスの良い大人の演技を観たような気がします。どなたかも書かれていましたが、とても悲しいけど、勇気のでる映画でした。
・「絶対観ましょう!!」
ソフィアローレン演じるジョバンナに強い感動と尊敬する気持ちを覚えました。愛しているからこそ,突き放す。そのために手段を選ばず,自分を傷つけてでも,相手への思いやりとして冷たく振舞う…。とても悲しく美しい映画だと思います。音楽がまた,有名な曲でいっそう雰囲気を盛り上げています。あと,映画に映る情景の美しさに圧倒されます。
私が観てきた悲しい恋愛映画の中では,ハリウッド映画などよりも断然,風格の高い映画だと思いました。とにかく,悲しい,という気持ちの中のさらなる気持ちを細かく演じ切る俳優にも驚かされます。
実は私は,悲しくも別れなければいけない…という系の話は正直嫌いなのですが,(何かと感動させようというものが多くて…)この映画まで,見事に完成されているととてもせつなくなりました。いいかげん,しょうもない恋愛映画に飽きてしまった方,そうでない方も観てはいかがでしょうか。
・「短い夏を彩る、ひまわりだからこそ」
観客の感情移入は高まるのでしょう。あっという間に消え去ってしまう夏だから、灼熱の太陽、抜けるような青空を失った時の喪失感は他の季節よりも耐え難いものがあると思います。
そして、ひまわり。大地に根ざし、太陽に向かって毎年真っ直ぐ育っていく、生命の根源の如きポジティブな花。山村暮鳥の「いちめんのなのはな...(風景)」を連想させる、スクリーンいっぱいに咲き誇る「喪失」という観念とはほど遠いひまわりが、逆説的に喪失感を強調するという絶妙な効果を上げています。かくして夏の青空とひまわりは、「恋人達の永遠の別れ」というテーマに誠に相応しい要素となりました。
加えてテーマ・ミュージック。ヘンリー・マンシーニの名曲を耳にする度に、涙腺が脆くなる人は少なくないに違いありません。マストロヤンニとローレンの黄金コンビも適材適所。次世代まで語り継いでいきたい、名作中の名作です。
・「「何故?自由じゃいけないんだ」」
うまく管理され、去勢された自分達になんの疑問も持たない、患者達の中にトリック・スター的な役割をもったジャック・ニコルソン演ずる主人公があらわれる。「何故?自由じゃいけないんだ」というシンプルな疑問は過激で極端であるかもしれないが、単純であるがゆえに患者達にエネルギーを与え「自分達の感情をもっと表に出していいんだ」と教えてくれる。管理する権力者への反抗。抑圧された魂の解放。しかし、病院の中という閉ざされた世界での絶対権力である管理者が、そんな自由をいつまでも与えるはずもなく、悲劇的なラストに繋がっていくのだが....チーフがすべてを越えて自由になるラストはいつ見ても涙が止らない。
・「テレビでは見られない映画!?」
1975年のアカデミー賞主要5部門を独占した作品である。これだけの名画でありながら、テレビの映画番組で一度も見たことがない。精神病院を舞台にした映画ということで、放送を控えているのだろうか。かく言う私も、昨年DVDを購入して、やっと本作品を見ることができた。
ジャック・ニコルソンの演技は確かに凄かったが、個人的には、憎たらしいほど冷徹な婦長の役を演じたルイーズ・フレッチャーの演技が一番目を引いた。脇役の俳優陣も今見ると錚々たる顔ぶれだ。ダニー・デビート、クリストファー・ロイド、ロード・オブ・ザ・リングで蛇の舌グリマを演じたブラッド・ダーリフなど。彼らの演技も素晴らしい。
クライマックスでは、それまで味わったことのないような不思議な感動を覚えた。内容については敢えて触れないが、いろんな意味で購入する価値のあるDVDだと思う。
・「人間解放讃歌」
この作品を、イギリスの片田舎の映画館で一人で観て感動した日本人がいた。 彼はジャック・ニコルソンに喝采した。地球のあちこちでこの映画は静かな影響を与えていたのだ。 私は、友人達と一緒に日本国の地方の映画館に群れをなして観に行った。 私たちの心情と同じだった。 「僕らもやっとあの施設から出ることができたのだ!!」
主人公を演じるジャック・ニコルソンに共感したのは当然のこと。 人間解放がテーマになっていた時代。私たちへの応援歌でもあった。そもそも、精神病院を真正面からとりあげた映画が制作されることは、希なことでる。この作品は1975年度のアカデミー賞5部門をかっさらった。当時の時代背景が想像できるではないか。
すべての人が観てほしい。日本国の精神医療の実情を知る上でも、偉大な教材である。様々な入院形態、「治療」の種類、閉鎖病棟の日常が具体的にかつ生き生きと描かれている。日本国の精神科医療の現況はこの作品の時代とそう変わってはいない。 入院施設も変わりはしない。収容所をさらに強化しようとしている人たちがいる。
「精神障害者」をダシにして、日本国民をキチンと管理しようとたくらんでいる人たちがいるのではないかと疑ってしまう。他国の昔話では決して無い。現在の日本国の話しである。 最後に、原題は「ONE FLEW OVER THE CUCKOO`S NEST」である。なぜ、「CUCKOO`S NESTを飛び越えて」なのか。「CUCKOO`S NEST 精神病院」とランダムハウス英和辞典に記載されている。かの国ではカッコーは忌み嫌われている鳥であり、ある人々はひそかに「カッコー」と呼ばれているのかもしれない。 原作者は、ヒッピーの元祖ケン・キージーである。念のため。
・「社会的弱者と社会の相克。」
ジャック・ニコルソンの演技はまさしく怪演と言うに間違いはない。その自然で悪戯的な余裕たっぷりの演技はそれだけに注視してしまいそうな感さえあるのだ。他のでか過ぎる主人公の友となる男も含め、演技巧者たちも自信感のあるお芝居をして見せている。重度の精神病者がある時やってきた「男」に感化されやがて生きる強さを持った時、無意味たる社会的抑圧が無常にも一人の「男」を追い詰める。その弱者が大きくなろうとしたときに何かによって押さえ込まれるという社会の普遍的悲壮が痛く伝わってくる。観ていてわなわなと怒りが湧き上がり、「男」のある人間的怒りの暴力に涙さえ出る。そこに真摯的な感動が際限なく流れていくのである。そしてどの映画よりも透明なラストシーンに心は救われ、鳥肌がまざまざと立つのである。演出した「アマデウス」のミロス・フォアマンもカット作りに卓越した才を見せている。躍動感ある、常に人間の心を追った映像を弾力感を持って見易く映し出している。こんなにもスクリーンにいる登場人物の心を感動的に追うことができる映画はそうない。はじめてと言ってもいいだろう。弱者はいつもやはり弱い。しかし強く生きよう。そんなメッセージをストレートに感じる作品である。ぜひ何かに悩んで苦しんでいるときに観てほしい。大きな勇気が魂から生き返ってくるはずだ。 ps ジャック・ニコルソンは撮影中もリーダー的存在だったらしいが、すこし笑ってしまう。またあの大きな男はまったくの素人であるいうから驚嘆である。
・「名優による名作」
人間の自由と尊厳についてジャック・ニコルソンが問いかける。この作品の素晴らしさは、脚本を超えた各俳優陣の息をのむ演技で、特にJ・ニコルソンは唯一無二の存在感を出しています。手元に置いて何年経っても楽しみたい作品。ラストが最高です。
・「「リプリー」を観ていましたが…」
僕は、マット・デイモン主演の1999年の作品「リプリー」を先に観ており、この「リプリー」がリメイク作品である事を知り、そこで初めて「太陽がいっぱい」という映画を知りました。「太陽がいっぱい」をレンタルして観てみると、公開時から40年近くの年月が経過しているのに古臭さを感じず、どこか妖艶(?)なアラン・ドロン、ニーノ・ロータの切なくやるせないメロディ、そして有名なラストシーン。一度観ただけで「太陽がいっぱい」の虜になりました。特にリメイク版との”違い”を感じたのは、荒れた洋上での殺人のシーンでした。アンリ・ドカエ(撮影監督)が手掛けた、この洋上での殺人シーンでの、荒れ狂う波に揺れるヨット、洋上にぽつんと残されたトム(アラン・ドロン)、そして臨場感を感じさせる風と波の音。これらはまさに青春の心情の不安定感と青年の孤独感が見事にあらわれていると感じました。古臭さを感じさせなかったのも恐らく才人アンリ・ドカエのおかげだと思います。もちろん、原作に忠実に描かれたリメイク版の「リプリー」とは違う(結末を変えた)、本作のラストシーンも素晴らしいですし、効果的に挿入されたニーノ・ロータのテーマ曲も良い。またアラン・ドロンの魅力については言うまでもありませんが、マリー・ラフォレのけだるい魅力も忘れられないものになっています。まだご覧になっていない僕と同じ若い方でも、リメイク版を先に観た方でも、きっとこの作品は心に残るものになると思います。
・「フランス映画・ルネ=クレマン監督の美的センスに酔いしれました」
子供の頃TV放映していたのを何となく見た時は、大人の映画・怖い(というか薄ら寒い)映画だなという印象があり、それ故に、その後フランス映画全般に対して何だか暗い映画、という様なイメージを持っていました。しかし、それは違いましたね。暗いのでなく、深い、だったのです。劇中に出てくるイタリアの街並、建築物も含めて美術品の数々、ナポリの市場、それから主演のドロンやモーリス・ロネやマリー・ラフォレたち俳優・女優さんの面々、、ハリウッド映画ではなかなか見られない様な深みや余韻、翳りなどを見る事ができます。
テーマ曲は、いつも中学校の昼休みや放課後の校内放送タイムに繰り返しかけられていました。懐かしい。いやぁ、音楽も映像も本当に一級品だな、と思わせますね。
好きなシーン(特にパーツ的なクローズアップ映像が素晴らしい)はマリー・ラフォレがヨットでフィリップと喧嘩してスネた顔の表情。ドロンがフィリップを殺し、フィリップの家にしゃあしゃあと帰ってきてマルジェに見つかった時の表情。フィリップが心変わりしてしまったと諦めたマルジェに言い寄るドロンの妖しい目。マルジェの困惑しながらもリプリーに惹かれていく表情の移り変わり。ナポリの市場でのシーン、マグロ?の頭やエイの腹のアップなども、とても生々しくて映画全体のイメージを象徴していたなぁ。
ドロンもさることながら、マリー・ラフォレのキュートで自立心や強い意志を見せるフランス女性らしさも魅力でしたね。
繰り返し何度も見たいと思う映画です。
・「多くの人に感動を与えるルネ・クレマン監督の傑作」
この映画が日本で公開され、感動を与えてからすでに40年以上の年月が経過した。公開当時アラン・ドロンの人気が一世を風靡し、ニーノ・ロータの名曲の調べが巷に溢れたのは昨日のようである。イタリアの港町、ヨット遊びなど当時の日本では想像も出来ない彼方の出来事を描いていたが、40年の歳月を経て再見すると当時の感動が蘇ってくる。中高年には青春の1ページとして忘れられない映画であるが、ロマンス仕立てのミステリー映画として初めて見る今の若い世代にも、新しい作品としての感動を与えることが出来るレベルに仕上がっている。改めて気が付いたのは、アラン・ドロンがこの若さで一種の妖気を漂わせていることであり、これは後の「ジタン」や「サムライ」に発展していったと思われる。リメイクが評判を呼んだようであるが、この原作品は一見の価値がある。
・「かっこいい名作!」
アラン・ドロンが本当に2枚目で驚いた。近年のリメイク版「リプリー」とは大違いの名作である。やはり悪を演ずるには、2枚目が似合う。地中海の青さ、きらめく太陽、南イタリアの町なみ、海を漂うヨット、そして叙情的で甘美なニーノ・ロータの音楽は忘れがたい。アラン・ドロンは青春の影を、そつなく演じきった。またラストは映画史に残るドンデン返し。ぜひおすすめします。
・「映画を見たなぁ・・・」
「映画を見たなぁ・・・」 この映画を見終わった後の感想はまさにこれです。 スクリーンの中には美男がいて、美女がいて、美しい景色、素晴らしい音楽、そしてはらはらドキドキのストーリーに、「あっ」と驚くラストシーン。 これぞ映画です!
最近はミュージシャンのプロモーションビデオが長くなっただけのような映画が多いですが、この時代のフランス映画は違います。 「映画を見るということは満足するということだ。」 この映画を見た後は、ふとそんなことを思ってしまうのです。 絶対にお勧め!!