1,2,3…無限大 (詳細)
ジョージ ガモフ(著), George Gamow(原著), 崎川 範行(翻訳)
「相対性理論の入門書として最適」「科学啓蒙書として21世紀でも輝いています」「面白さも無限大!」
禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン (詳細)
ベノワ・B・マンデルブロ(著), リチャード・L・ハドソン(著), 高安 秀樹(翻訳), 雨宮 絵理(翻訳), 高安 美佐子(翻訳), 冨永 義治(翻訳), 山崎 和子(翻訳)
「非常にイイ 誰もが読んだほうがいいです」「フランクラル理論は金融市場を解明する」「フラクタルは地球を解明できるのか?」「文系には難解だが投資を志す人は読むべき」「メチャメチャ面白い。ただ・・・」
宇宙「96%の謎」 宇宙の誕生と驚異の未来像 (角川ソフィア文庫 381) (詳細)
佐藤 勝彦(著)
「宇宙の基本的原理を説明してダークマターやダークエネルギーを見事に解説した名著」「コズミック・セグメンテーション理論」「インフレーション宇宙論の着想の舞台裏が垣間見れる(物理屋さん向け)」「決して初心者向けとは言えない」
がん遺伝子は何処から来たか? (詳細)
J・マイケル・ビショップ(著), 大平 裕司(翻訳)
「微生物学者の楽しい本」
パラレルワールド―11次元の宇宙から超空間へ (詳細)
ミチオ カク(著), Michio Kaku(原著), 斉藤 隆央(翻訳)
「「宇宙はなぜあるのか?」 ハチャメチャ面白い最新理論」「わかりやすくスケール極大」「読み終えるのがホント惜しかった」「一流の研究者による一流の解説」「胡散臭いタイトルではあるが、一流の科学ノンフィクション」
複雑系―科学革命の震源地・サンタフェ研究所の天才たち (新潮文庫) (詳細)
M.ミッチェル ワールドロップ(著), Mitchell M. Waldrop(著), 田中 三彦(著), 遠山 峻征(著)
「これまでの科学の逆を行く科学」「科学の活力」「2大テーマ」「知的興奮の白眉かも」「エキサイティングな本」
惑星科学入門 (講談社学術文庫) (詳細)
松井 孝典(著)
「惑星科学に興味ある方は一読を」「一つ一つが細かく」
クォークとジャガー―たゆみなく進化する複雑系 (詳細)
マレイ ゲルマン(著), Murray Gell‐Mann(原著), 野本 陽代(翻訳)
「全くの門外漢ですが」「科学最前線」「複雑系専門の本ではない。」「つかみにくい内容」
深海生物学への招待 (NHKブックス) (詳細)
長沼 毅(著)
「ノンマルトの使者」「読みやすさの工夫満載」「『生命の星・エウロパ』を読む前に。これだけでも相当に面白いっす。」「未知なる領域「深海」への招待」「生命の起源へ」
エコロジー的思考のすすめ―思考の技術 (中公文庫) (詳細)
立花 隆(著)
「お薦めします!」「エコロジーが常識になります。」「分かりやすく面白い。」「すばらしい本だと思います。」「生態学を人間社会に置き換えるとこうなりますと…。」
惑星へ〈上〉 (朝日文庫) (詳細)
カール セーガン(著), Carl Sagan(原著), 森 暁雄(翻訳)
「一般教養」「壮大なボイジャー計画を綿密に解説する」
エレガントな宇宙―超ひも理論がすべてを解明する (詳細)
ブライアン グリーン(著), Brian Greene(原著), 林 一(翻訳), 林 大(翻訳)
「エレガントな読み物」「超ひも理論に一番詳しい本です」「理解」「超弦理論について知りたい人にお薦め」「究極理論に向かって」
ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環 20周年記念版 (詳細)
ダグラス・R. ホフスタッター(著), Douglas R. Hofstadter(原著), 野崎 昭弘(翻訳), 柳瀬 尚紀(翻訳), はやし はじめ(翻訳)
「論理学と美、AIを考察する現代の古典」「現代版「生命とは何か」」「「知能」の本質を考察した本」「アラン・チューリングのファンの方もぜひ読んで下さい」
試験管のなかの生命―細胞研究入門 (岩波新書 黄版 (387)) (詳細)
岡田 節人(著)
「発生学の手軽な入門書」
新しい発生生物学―生命の神秘が集約された「発生」の驚異 (ブルーバックス) (詳細)
木下 圭(著), 浅島 誠(著)
「電車の中でさらっと読もう」「医学部学士入試受験者には読んでもらいたい」「発生って複雑」「公立高校理科教員(専門は物理)には少し退屈・・・」「おもしろいが分かりやすくはない」
生物進化を考える (岩波新書) (詳細)
木村 資生(著)
「進化中立説入門」「不朽の啓蒙書」「古典となるかも」「遺伝子進化中立説の意義を再確認」「現代人の必修教養」
その数学が戦略を決める (詳細)
イアン・エアーズ(著), 山形 浩生(翻訳)
「人間に残された一番重要なことは、頭や直感を使い、仮設を生み出すこと」「新しい皮袋に詰められた、統計学の啓蒙書!」「数学は無味乾燥じゃないよね」「平凡な統計手法で意外な結果が!」「絶対計算は人間の直観を凌駕する」
困ります、ファインマンさん (岩波現代文庫) (詳細)
R.P. ファインマン(著), Richard P. Feynman(原著), 大貫 昌子(翻訳)
「科学の面白さをもっと早く知りたかった」「センス」「「科学の価値」について考えて見ませんか??」「こりゃぁ面白い」「シャトルはまた落ちた。ファインマンはどう言っただろうか。」
ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫) (詳細)
リチャード P. ファインマン(著), Richard P. Feynman(原著), 大貫 昌子(翻訳)
「読まないと損をする自伝の傑作」「素晴らしい!!」「面白いだけの読み物ではない、でもやっぱり面白い」「卓越した科学者の楽しい人生」「ファインマンさん,大好き」
長寿遺伝子を鍛える―カロリーリストリクションのすすめ (詳細)
坪田 一男(著)
「人間は800歳まで生きられるか?」
・「相対性理論の入門書として最適」
今日においても、本書の面白さは全く色あせていない。どの章も面白いのだが、特に、アインシュタインの相対性理論の数学的な本質を、数式を使わずにこれほど分かりやすく、かつ面白く解説した書物を、他には知らない。アインシュタイン自身が本書を絶賛したというのも無理はない。理系・文系を問わず、科学一般に興味をお持ちの方々に広く薦めたい。
・「科学啓蒙書として21世紀でも輝いています」
この物理学者の書いた科学啓蒙書はどれも素晴らしいです。物理家が書いた本だから「相対性理論」 「量子力学」は光っていますが数学・生物関係の話もなかなかです。文系の方を想定して書いたのかも知れませんが、科学好きの理系の方にも是非読んでほしい本です。
・「面白さも無限大!」
数、時間と空間、相対性理論、遺伝子、エントロピー等トピック満載と商品の説明にあります。まず数論から始まりまして、ここから一気にガモフの世界にハマります!無限大の数論にも大きい、小さいがある!驚くべき表現に瞬く間にハマってしまう名著です。
またガモフはDNA二重らせん構造のトリプレットコードを予言した事で有名です。そのカラクリを本書を通して解説しています。相対性理論はガモフの得意分野、ビッグバン理論もガモフが提唱した理論です。普通の科学者からみればオールラウンド・プレイヤーといって差し支えありません。
そして何よりもガモフの語り口は超一流のミステリーにも勝るほど饒舌な語り口です。思わず文章に引き込まれてしまう!科学に興味を持ち始めた方から第一戦の科学者まで全ての方に推薦できます。絶対に読み逃せない科学書の中に入ります。5つ☆の中の5つ☆
・「非常にイイ 誰もが読んだほうがいいです」
この本は2008年のベストワンです。何よりも市場の現実を捉えています。私がある投資顧問会社でファンドマネージャーをやっていたとき、上司が効率的市場マニアでした。彼が上司になってから苦労しました(笑)。市場が効率的なわけないことは、現場でやってるディーラーやファンドマネージャーには当たり前のことですが、セールス上がりの彼にはわからないようで、ベータとか盲信していました。本書に書いてある通り、経済学は未だに300年前のニュートンの理論ですよ(笑)。ARCHとかGARCHとか小細工もウンザリです。現場の世界だけでも、物理学の世界くらいに進歩してほしいものです。マンデルブルの偉大な研究は、経済学の世界では受け入れられるのは当面難しそうですが、現場の人たちには受け入れられやすいと思います。ちなみに「金融リスクの理論―経済物理からのアプローチ」の著者J.‐P.ブショーはヘッジファンドを運用しています。とにかく素晴らしい本です。
・「フランクラル理論は金融市場を解明する」
まずマンデンブローは従来のファウンダメンタル理論を徹底的に否定して、マルチフランクタル理論こそ金融市場を最も適切に表現できる理論と提唱しています。
それはファウンダメンテル分析は現実の株式相場に通用しない、現実の株式市場は正規分布(ベル分布)よりもずっと変動が大きい、ランダムウォークを使ったチャートは現実の株式市場のチャートとは似ても似つかないから。
一方マルチフランクタル・モデルから導き出せるものは市場がどのように動くかパターンを予測できる。法則性とは1・安全な市場はない2.トラブルは続いて起こる3・市場には個性がある4.チャートは人を欺く5.市場の時間は相対的である
とにかく金融市場では正規分布を信じるな!とくどいほど解説しています。
実は本書の内容は金融市場一辺倒ではなくて、フランクタル理論の元になった天気予報の話題からアスワンダムはどのくらいの雨量を溜め込むのに必要な容積は?綿花の変動をフランクタル理論で分析したりと、ありとあらゆる事象を解析しています。こちらは枝葉の領域ですが、読んでみて実に興味深く読み応えあります。
また最も基本的なフランクタルをフリーハンドで描ける事も説明しています。科学的に興味のある方はこちらもじっくり読んでみてください。
・「フラクタルは地球を解明できるのか?」
難解な概念を数学的説明を省いて分かりやすく書こうとすると、ともすれば「理解している」筆者のみが解って、読者の理解が追いつかないことが多い。本書でも、一時期もてはやされた「金融工学」のベースとなるランダム・ウォーク理論に基づく正規分布モデルを徹底的に批判し、マルチ・フラクタルモデルの概念を、複雑な数式を使わずに説明しようと試みているのだが、初学者には却って肝心のマルチ・フラクタルモデルの構造がわかりづらくなっている。これで不足ならば専門書を読め、ということなのかもしれないが、前段でのブラック・ショールズモデル批判がモデル構造の内容を知らないと感覚的にしか理解できない内容だったのに対比すれば、もう少し著者の所説について詳細の内容紹介があっても良かったと感じる。マルチフラクタルモデルが現実に起きた事象への説明力を有しているとしても、将来に起きることを決定論的に説明することは恐らく難しいのではないか、という漠とした印象が残った。
・「文系には難解だが投資を志す人は読むべき」
幾何学権威の数学者による経済・投資を考察する希有な本。一般人には非常に難解な書であるが、投資を志す人は読むべきと思う。なぜなら、これまで正しいと思われていた投資理論が全否定されているからだ。著者は現在の金融工学は300年前の物理学の考え方でやっているという。だとしたら、現在の投資理論は非常に危険なものと言えないだろうか?
・「メチャメチャ面白い。ただ・・・」
著者は、『フラクタルの父』の異名を持つ数学者。
内容は学術的だししかも面白い。名著。
しかし、あまりに平易に書こうとしすぎているために、厳密な議論を端折り過ぎで、なんとなく触りを把握するには良いが、きちんと理解しようとすると逆にかなりキツい。
特に、ハースト指数の概念については翻訳上のミスなのか、巻末の注釈だけでは誤解を与える数式の表現となっている。
カオスと資本市場―資本市場分析の新視点や長期記憶過程の統計―自己相似な時系列の理論と方法などを併読すれば、理解が深まると思われる。
煽情的なタイトルは、内容に誤解を招きかねないのが残念。
以上を加味して★がマイナス一点。
効率市場仮説に疑問を感じている人が読めばかなりの発見が得られるだろう。
●宇宙「96%の謎」 宇宙の誕生と驚異の未来像 (角川ソフィア文庫 381)
・「宇宙の基本的原理を説明してダークマターやダークエネルギーを見事に解説した名著」
宇宙96%の謎、つまりほとんどがダークマター及びダークエネルギーのタイトルになっていますが、本の内訳はガラリと変わります。
まずは現在の宇宙論から始まり、COBE及びWMAP観測衛星が捉えた「ビッグバンの名残」ブラックホールや4つの力の基本を解説しています。まずこれらの基礎知識を理解していないとダークマターを理解できないからです。
次の段階で著者の考え出したインフレーション宇宙理論をやさしく解説しています。ここでもモノポールやパリティー(対称性)が破れるなど基本的な知識を解説しています。
そしてようやくダークマターの正体に辿り着きます。これは従来の物理学理論からでは宇宙に働く斥力が少なすぎるとのシミュレーションから導き出し、さらに巨大天体望遠鏡や観測衛星による観測からどうやら真っ黒な領域は何もないのではなくて暗黒の物質がありそうだという2つのアプローチから探り当てたと言う事です。これも観測技術(CCDなど)によるテクノロジーの進歩が飛躍的に進んだ事も大きく寄与しています。
内容的には相対性理論や量子力学を含んでいるので一般書としてはかなり高度と考えられます。アインシュタイン方程式も応用して易しく解説しているとはいえ、難易度の高い書物であることは否定しません。難しい箇所は読み飛ばして、解かる所だけ拾い読みしても良いのではないでしょうか?難しいとはいえインフレーション理論の提唱者が書き上げた名著です。これだけ内容のある日本語の本はそうザラにはありません。☆5つの中の☆5つの最高の書物の1つです。きっと読んでいただければ大いなる満足を得る事でしょう!
・「コズミック・セグメンテーション理論」
すごく参考になりましたが、現在の謎は解明されていません。そこで、インフレーション理論を参考に、セグメンテーションを考えました。グースさんに取られないよう、先にネーミングを決めました。http://www.geocities.jp/imyfujita/galaxy/galaxy01j.html
・「インフレーション宇宙論の着想の舞台裏が垣間見れる(物理屋さん向け)」
インフレーション理論の創始者の一人である佐藤勝彦先生による「宇宙の進化」と「見えない宇宙(ダークマター・ダークエネルギー)」に関する入門書です。(同タイトルの単行本(2003年刊)の文庫化、一部修正・図版改訂を含む)
【主要目次】プロローグ 宇宙論の現在―「精密宇宙論」と精密観測の時代へ、第1章 「宇宙創世記」のシナリオ、第2章 最新科学が導き出した宇宙の全貌、第3章 ビッグバン理論の限界、第4章 1つの力が分かれ、4つの力に、第5章 宇宙創生―インフレーション理論にたどり着くまで、第6章 宇宙のパラメーター、第7章 宇宙に広がる暗黒物質(ダークマター)の正体は?、第8章 ブレーン宇宙モデル―高い次元の空間の中に浮かぶ3次元の膜、エピローグ 第2のインフレーションが始まった?
口述筆記のため、説明が重複したり、絵が載っているわりには説明が飛ばされたり、一部説明が違っていたり(p.199 "パーセク"の説明に一部誤り:年周視差が1秒角となる距離(=1天文単位が円弧で1秒の角度を張る距離)が1パーセク)と、少し違和感を覚えるところもなきにしもあらずですが、総じて面白く読めました。特に読み応えがあるのは「インフレーション理論」を思いついた経緯、および、インフレーション理論から観測結果を次々と説明する処です。物理屋さんなら(行間を頭の中で埋めながら)面白く読めるでしょう。「観測と理論の矛盾から『新しい真理』が生まれる」という現場を垣間見る気分になれます。ダークマター&ダークエネルギーの解明により21世紀の物理学にパラダイム・シフトが起きるかもしれませんね。
ダークマター&ダークエネルギーの処はかなり駆け足な印象を受けます。興味のある一般読者は「見えない宇宙 理論天文学の楽しみ」(ダン・フーパー)などを読んでみると面白いと思われるかもしれません。
・「決して初心者向けとは言えない」
スイスのジュネーブにあるCERNで行われている衝突実験はまさに本書に書かれているような内容を証明するために行われているのでそちらに興味のある方には、おすすめの一冊と言えます。
ただし、宇宙論の入門編ということで、前半部分は“超”がつくほどの分かりやすい内容なのですが、中盤の「暗黒物質」が出てくるあたりから急に内容が難しくなるので、分からないことが出てきたら、インターネットで色々と調べながら読み進めるのがいいかも知れません。
・「微生物学者の楽しい本」
原題は”How to win the Nobel Prize”で「如何にノーベル賞を取るか」ということなのだが,中身はノーベル賞受賞者ビショップによる書きたい事なんでも書いちゃおうという感じの本である. 第一章がノーベル賞受賞のドキュメント兼ノーベル賞とは何か.第二章が著者の自伝.第三章は微生物学の歴史.第四章はガン原因探究の歴史とガンにかかわる遺伝子について.第五章は現代アメリカにおける科学の取り扱われ方についてという構成になっている.ばらばらといえばばらばらだが,原題からわかるとおり軽いのりで楽しく読める.
微生物学の歴史はなかなか面白い.ハンターによる性病の発見,ゼンメルヴァイスによる産褥熱の院内感染原因説とその時代に先駆けたあまりに早い発見の悲劇,パストゥールとコッホの確執などあまりとおして読む機会もないのでなかなか勉強になります.衛生対策,ワクチン,抗生物質等の今後の対策については割りと楽観的.逆に病原体の進化にかかる進化医学的な解釈にたいしては一定の評価を与えるものの目的論的なスタンスにはやや批判的である.ガンについての章もコンパクトにいろいろな原因論をまとめていてわかりやすい.ガンと遺伝子とウィルスの絡み合った関係が簡潔にまとめられている.
そのほかではアメリカの現代政治過程への参加を積極的におこなっている活動もなかなか興味深い.最後の進化論教育に関するアメリカのごたごたには毎度のことながら宗教の難しさを感じてしまいます.
・「「宇宙はなぜあるのか?」 ハチャメチャ面白い最新理論」
「宇宙の始まりや終わりはどうなっているのか? 宇宙はなぜあるのか? 神はいるのか?」人類を惹きつけてやまない疑問に、最新の物理学や天文学がどう答えようとしているのかを、理論物理学者自身が紐解いてくれるまたとない好著です。
私は数学は苦手だし、相対線理論、量子論、ひも理論…本書に書いてある理論を本当に勉強しようと思ったら人生をもう一回やり直しても足りないと思いますが、たぶん多くのノンフィクション好きの方々と同様に、宇宙の疑問への挑戦に興味津々です。著書は、最新の理論について、わかりやすい喩え・SF小説・映画なども例にとって、そんな私たちに伝えるべく一生懸命解説してくれます。
ワームホールによるタイムトラベルや多元宇宙マルチバースなど、SFそのものの奇天烈な理論そのものも面白いですが、アインシュタインを始め数々の学者達がアイディアをぶつけ、修正しながら真理を求めていく過程も興味深く、「知の巨人」が身近に感じられます。
地球人類はまだ差別や戦争に明け暮れる、「バージョン0.7」の文明と位置づけられるそうですが、著者は我々の時代に、人類が地球のエネルギーを効率よく活用できるI世代の文明にたどり着ける可能性があると語っています。ある宇宙で、知的生命が進化できるチャンスは非常に小さいそうです(そもそも、ビッグバンの時のちょっとした揺らぎで、原子自体ができない)。せっかく与えられたチャンス、行けるところまで行こうぜ、人類! という気持ちになりました。
それにしても、何兆年か後にこの宇宙自体が冷え切って終焉を迎えるので「他の宇宙に逃げる方法」を検討するなんて…ハチャメチャ面白すぎます!
・「わかりやすくスケール極大」
この世の中、「突拍子もない考えコンテスト」なるものがあれば、優勝は間違いなく理論物理学者、それも宇宙論学者だと思うが、これを呼んで今一度確信した。おそらくダントツだと思う。 それにしても、面白い本だった。この種の本は、図や写真がないとかなりわかりにくいところがあるが、この本に限ってはそれがない。予備知識ゼロではきついかもしれないが、多少でもポピュラーサイエンスの本を読んでいるものなら何の苦労もない。説明がこなれていて、すとんと腑に落ちる。 内容はほとんど網羅的と言ってもいいほど多岐にわたっていて、相対性理論から量子論、ビッグバン宇宙論、インフレーション理論、タイムマシン、平行宇宙論、ひも理論、M理論、ラマヌジャンが出てきたり、さらにはこの宇宙からの脱出の可能性、そして実際の宇宙観測にも触れていて、オール・イン・ワンという感じだ。それでありながら水増しされた印象がないので、知的欲求を十二分に満たしてくれる。 それにしても、全く理論物理学者というのは凄いことを考えるものである。宇宙が加速して膨張していることから、いつかビッグフリーズになると考えられるらしいが、その最後期の段階、暗黒時代にはポジトロニウムという原子が知的生命の構成要素になる可能性があるという。その原子が、なんと今観測されている宇宙の何百万倍という大きさなのだ! 「原子」が宇宙的サイズ! じゃ、本体はどのくらいの大きさだ? そんなことを考えるだけでもうれしくなってくる。
・「読み終えるのがホント惜しかった」
著者の素晴らしい語り口と斉藤氏の素晴らしい訳文が本書の魅力。本書の魅力は訳者のあとがきが全てを語っています。
・「一流の研究者による一流の解説」
素粒子論や多次元の宇宙や紐理論も旧くなってきたと感じる。M理論の解説書がたくさん出てきて、余剰次元や多宇宙、加速膨張している宇宙など、面白い世界を知ることができる。本書の著者はミチオ・カクの解説は信頼できる上に、飽きることが無い。彼の専門書を眺めたことはあるし、他の一般向けの解説書を楽しんで読んだこともある。そこで、本書も期待していた。期待は裏切られなかった。それにしてもカクが、解説者として優れているところは何だろう。おそらく、自身の専門分野においても、他人の業績を丁寧に紹介することだろう。いや、アナロジーを物理以外の分野から持ってきていることだろう。本当に良い解説者だ。たぶん教育者としても良い指導をされているのだろう。アメリカの人たちがうらやましい。
・「胡散臭いタイトルではあるが、一流の科学ノンフィクション」
凄すぎる。多元宇宙や平行宇宙に関して興味があって本著に出くわした自分だったが、予想以上の内容だった。ニュートンから始まってアインシュタインさらにはひも理論やM理論に至るまでの宇宙物理学に関するあらゆるテーマが網羅されている。こういった本は広く浅くなってしまいがちだが、本著に限ってはそれが全くなく素晴らしいクオリティを保っている。
我々のいる宇宙は無数の宇宙が生まれては消えていく複合宇宙"マルチバース"のうちの1つであるという考えには実に驚かされたが、この考えがどうやら宇宙物理学において多くの支持を得ようとしている。また今日の天文学者の多くは我々の宇宙に関して、加速的に膨張しいて時間とともに冷えていると推測しており、このまま膨張が進めば最終的には"ビッグフリーズ"(温度が絶対零度に達してあらゆる知的生命が死に絶える)に至ると考えている。しかしこれは現時点で有力とされている説であって、今後、宇宙望遠鏡や重力波検出器といった機器の向上によって変わる可能性があることは注意しておきたい。
そして平行宇宙や次元の入り口といったものの検証には、CERN(欧州原子核共同研究機関)が開発している大型ハドロン加速器LHC(超高速・高エネルギー粒子を衝突させるための加速器)によって完全にけりがつけられそうだ。この衝突でできた破片の中に電子サイズのミニ・ブラックホールが見つかるかもしれないと期待されていおり注目を集めている。もし平行宇宙が我々の宇宙から1ミリメートル以内に存在するならば、量子重力効果が測定可能となるエネルギーは低くて済み、LHCの射程範囲に収まるというのである。
実に興味深い。
●複雑系―科学革命の震源地・サンタフェ研究所の天才たち (新潮文庫)
・「これまでの科学の逆を行く科学」
サンタフェ研究所というアメリカの研究所で複雑系とよばれる学問の新領域を開拓した研究者たちの、人間像と研究内容が書かれている。
これまでの科学が、宇宙の万物を細かく分けていくといったものであるとしたら、複雑系はその逆である。宇宙の万物がなぜこうも広がっていったのか、その「創発」のしくみがわかれば、物理、生物、経済などいろんな分野で共通した物事の動きが見えてくるのではないか、といったことを研究するものだ。
また、「カオス」とも異なる。創発とは、カオスの縁、たとえば、液体が気体に相転移するまさにその瞬間に起きるものとして、カオスとは異なるものであると明確に主張している(さらにいえば、カオスは複雑系よりひと昔前の古い理論という感じで、あえて避けようとしている向きもあった)。
後半の8章あたりで、物理・生物・経済など、それぞれの分野で研究者が研究してきたことが、共通の概念だったとして繋がっていく。自分の研究が自分の研究領域の中に留まらず、まったく別の分野の学問と実は共通していた――そんな研究者たちの興奮を、凝縮した形で読者は経験することができる。これは、研究者ひとりひとりのひととなりと研究内容を把握し咀嚼して、それを総合的にわかるように話を仕立てた著者のおかげである。
この本が出てから、だいぶ経ち、いまでは「複雑系」という言葉自体も、かつての流行として捉えられる向きがある。最後の章では、そうしたいまの現状を示唆するかのように、研究所運営の困難さについてが示されている。だが、この複雑系の学問を知れば、学際的であるとは、どういったものであり、どう重要なのかが見えてくる。これからの学問のモデルケースとして、このサンタフェ研究所で繰り広げられたことを知っておくことに十分な価値があると思う。
・「科学の活力」
私は神経科学を学ぶ者です。知れば知るほど「複雑」であるこの世界は、手元の疑問をひとつ解決してみても、ではそれで全体について何が言えるのかといえば何も言えず、途方にくれることもしばしばです。その一つ一つの疑問を結びつける「何か」を理解しなければ、思考とは、人間とは、生命とは何かという本質的な疑問を解決することはできないのではないかと漠然と思っていました。
この本に登場する天才たちには及ぶべくもありませんが、彼らが求めていたのも私と同じ「何か」でした。そして彼らもはじめからその「何か」が何であるかわかっていたのではなく、思考錯誤しながら「複雑系」という新しい科学にたどり着いたのです。彼らが「何か」を共有できる仲間を得て喜びと活力を得たように、私もわくわくしながら本を読みました。科学ができてゆく過程のダイナミックな楽しさを感じました。生命科学を志す人にはぜひ一読して欲しいです。もちろん、人間ドラマとしても十分魅力的です。
・「2大テーマ」
この本は単なる複雑系の解説書ではない。確かに複雑系の進歩を時間に沿ってリアルに書いてある。しかしそれだけでなく、もう一つのこの本のテーマは、このような[複雑系」という直接営利に結びつかない問題に対して組織化して取り組むことの難しさである。このような試みがまた実現するのであろうか・・・
・「知的興奮の白眉かも」
内容がかなり冗長な点を除けば、知的興奮間違いなしの、ドキュメンタリーの醍醐味あふれる本です。この本には、これまでさまざまな分野を侵してきた低品質翻訳はまずないので、安心して読み進められます。本書に出ていたコンウェイのgame of lifeをgoogle検索でダウンロードしてやってみましたが、とても面白い。本書とともにおすすめです。
・「エキサイティングな本」
非常にエキサイティングな内容です。複雑系、名前は聞いたことがあったのですが、その内容を今回この本ではじめて知りました。この本を読んで、日常感じていた世の中の仕組みについての釈然としない感覚が溶けていくような感覚を覚えました。心理学、精神世界、自然科学、いろんな分野の本を読んで
いて、感じていたなんだかスッキリしない共通する感覚がひとつに繋がったような気がします。
・「惑星科学に興味ある方は一読を」
惑星科学や天文学に興味ある方は一読することをお薦めします.太陽系の惑星について1つ1つ細かい解説がしてあり,また,数値のデータも記載されていて,ちょっと詳しく知りたい人に最適だと思います.私は大学研究のために購入しましたが,中のデータを参考にさせてもらうこともありました.隕石についても記載してあります.ポケット本なので,雰囲気は学術的でないかもしれませんが….
・「一つ一つが細かく」
水星から小惑星まで、一つ一つの惑星やそれぞれの衛星について詳しく説明されていてどんな星なのか、どんな経緯で出来たのか?を理解しやすい内容。ポケット版なので、ちょっとした天体観測の旅に持っていくと便利かも知れません。初心者〜上級者まで幅広く楽しめます
・「全くの門外漢ですが」
趣味で複雑系関連の本を読んでいます。もしかすると正確な理解をしていないかも知れませんが、ゲルマンの研究姿勢などが伺えてとても面白かったです。個人的には、ノーバート・ウィナーとの出会いについて書かれていたところが笑えました。ウィナーの著書はほぼ読みましたが、これで今まで抱いてきたウィナーのイメージがカラリと変わったとともに、やっぱり天才だったんだと妙に確信してしまいました。
・「科学最前線」
ノーベル賞受賞者で博学で知られるゲルマンの本だけあって複雑系、素粒子、宇宙物理、生物、心理など科学全般について知見が述べられており、読み応えがあります(物理の基礎知識を必要とします)。特に印象深かったのは複雑系に関してです。“複雑系の全体像は、部分を線形結合したものではないので、全体として見渡すことが重要である”という考えは大変参考になりました。一つの専門分野において一流であり、他の分野に対しても造詣が深いという人は稀なので、本書は貴重だと思います。
・「複雑系専門の本ではない。」
ノーベル物理学賞受賞者である著者の初めての本らしい。複雑系の本かと思って読んでいたが、素粒子論やら宇宙論やら色々出てきて複雑系だけに限った本ではないという印象を受けた。著者は博学で専門の素粒子論以外にも宇宙論、物性物理学、化学、生物学、言語学、心理学といったさまざまな知識をもっている。やはり専門の物理学の話は分り易く説明されているが、他の分野では話が散乱していてよくわからない部分も多い。複雑系のことを勉強したいなら他の本を探すべき。「気圧計を使ってビルの高さを測る」エピソードは面白かった。
・「つかみにくい内容」
タイトルからは内容を察ししづらい本である。内容は物理学の知識がないと理解するのはほとんど不可能ではないかと思われるところが随所にある。かくいう自分は一通りの知識があったので一応著者が言っていることの意味は分かったが、「だからどうだっていうのだ」といいたくなる論点のぼやけた話が延々と続く。読み終わっても何か有用な知識が得られたという感じはまったくなかった。物理学の知識がない人が読むと「難しくてよく分からないが何かすごいことが書かれているのだろう」と思ってしまうかもしれないが、実際には大したことが書かれているわけではないので、理解できなかったことを悔やむ必要はありません。
・「ノンマルトの使者」
深海はまだまだ未知の領域です。人類は地上で繁栄しましたが、深海でも独自の進化を遂げた多種多様な生物が生息しています。生物学的に見ても貴重な種類の生物の発見もありますし、調べる価値は無限大です。たまには地上だけではなく、海底…深海に眼を向けるのも面白いかもしれません。
・「読みやすさの工夫満載」
著者はハード・サイエンティストなのですがNHKブックスということで読みやすさに多大な工夫をしています。だからハード生物学路線の読者には扉の詩が読破テンポにブレーキをかけるかもしれませんが、深海を中心とした面白い最先端の生物学の内容が一般書で読めるというメリットが上回っているでしょう。一般書評的に生物学が専門領域でない読者向けにはこのスタイルはお勧めでは。 著者は宇宙大好きでもあり、極限環境の生物たちということで宇宙につながる続編が読めます。しんかい6500を持つ日本ならではの科学書としてお勧めの一冊。
・「『生命の星・エウロパ』を読む前に。これだけでも相当に面白いっす。」
深海生物の図鑑というより、深海生物の生態について詳しく述べてくれています。外からの栄養、えさが極端に流入してこない深海で、様々な作戦で生き残ろうとする深海生物。たくましい!!そして、著者の語るとおり、生命の普遍性(どこにでも生命は存在する)をこの事実は表しています。
チューブワームについての記述が6割強といったところですが、それ以外の箇所もかなり面白い。読んでいて楽しいです。やや海溝についての記述の箇所で理解しづらいところがありますが、許容範囲でしょう。著者の記述の仕方は基本的に分かりやすく、結構詩人のようなところもあります。硬い評論に比べ、非常に読みやすい。
この本から約8年後、『生命の星・エウロパ』が出版されました。続編といってもいいと思います。こっちもかなり(個人的には人生史上最高に)知的興奮を味わえる本でした。この本を深く理解する為に、『招待』を予習として読むのもいいと思います。
・「未知なる領域「深海」への招待」
深海に棲息する生物の生態や容姿をこと細かく紹介した博物学的な内容を期待すると、期待はずれかも。 しかし深海の環境や「チューブワーム」などの深海生物の生態を中心に、様々な角度、切り口から地球史、生物史、はては生命の誕生史までをも理路整然と展開し、無理なくまとめている。深海底はまだまだ研究の余地があるフィールドであることを痛感した。ソフトな語り口にも好感がもてる。
・「生命の起源へ」
「深海生物学」とはいうものの、チューブワームという生物の話題に終始している。多様な深海生物を知りたい方よりも、生命の起源に迫りたい読者にお薦めの一冊。 チューブワームとは、熱水噴出孔などに群生する生物で、体内の細菌を利用してエネルギーを得ている。細菌の餌となるのは噴出孔から得られる硫黄である。すなわち、チューブワームは太陽光ではなく、地球内部のエネルギーを利用する、非常に珍しい生物ということになる。これは太陽光に支えられた地上・海面の生態圏とはまったく位相を異にする。 著者はここに、生命の起源を見いだすのである。さらに続編『生命の星エウロパ』も読むと面白いだろう。 内容は非常に平易で、潜水艦の仕組み、熱水が沸騰しない理由などについても、わかりやすく説明してくれている。
・「お薦めします!」
立花隆のデビュー作です。 エコロジー(生態学)の入門書であり、物の見方・考え方を教えています。デビュー作にはその作家が将来書くすべての特性が現れるそうですが、難しいことを解りやすく面白く、という筆者の特性がいかんなく発揮されています。 博覧強記、縦横無尽に例を引きながらしかも嫌みになる寸前で止めている筆力はただものではありません。
二十数年前に書かれたもが内容的に古びていないのは、テーマが先駆的だったとこと以上に、やはり現実がこの間いっこうに改善しなかったということを意味します。 筆者の言うとおり、人間は今のまま文明を推し進めることができないばかりか、維持することすら難しいところに立っています。
さりとて、人間は文明なしではやっていくことはできないほど文明に飼いならされてしまった動物なので、文明には何とかがんばって自然と折り合いをつけたうえで存続し続けてもらわないと困るのです。
ここのところを、まず私たちは常識として知っておくべきです。そして、エコロジーという観点から、物を見たり考えたりすることを身に付けてゆかなくてはなりません。次なる「文明」は、そういった積み重ねの上に成り立ってゆくはずですから。 本書はそのための「古典」に成り得る可能性を秘めています。是非一読を!
・「エコロジーが常識になります。」
1971年に書かれた著者の処女作です。現代文明の危機が、工業社会に原因があることは間違いないでしょう。危機を生み出しているのも工業社会ですが、文明を生み出し我々の豊かな暮らしを支えているのも工業社会です。では、どうすればよいか。それは工業社会的「技術の思考」を超越した思考法を身につける必要があり、人類の思考法が変わってきてこそ文明のベクトルが変えられます。その思考法とは「自然」に学ぶ「エコロジー的思考法」です。自然に学ぶというのは、自然が持っているバランス、無駄なものがなく全てのものが関係しあって形成している自然に学ぶということです。エコロジー的に考えるとはどういうことかを読み進むにつれ学んでいけます。地球環境問題を考える上で、この思考法ほど大事なものはないでしょうし、あらゆることに応用可能なものです。ビジネスにも非常に役立ちます。ものの見方も変わってくるように思います。最近では、環境政策があらゆる組織で行われていますがエコロジーが広まっている証拠でしょう。わかってやっているか、わからずに物まねやっているかは大きな違いですので、環境問題に関心のある方には必読という感じがします。なるべく多くの方に紹介したい本です。
・「分かりやすく面白い。」
エコロジーを中心としながら、「科学」についても分かりやすく述べられている。立花隆の才能をうかがわせる一冊。用語の説明が非常にわかりやすいので、「エコ」と名のつく分野(エコノミクスなど)に関心がある人は是非一読を。
・「すばらしい本だと思います。」
この本は、僕が読んできた中で一番好きな本です。
これは、これからもずっと読まれ続ける本だと思います。
局部だけを相手にして、ひたすら新しい知識を増やす科学のあり方を批判し、人間やそれ以外の生物をも視野に入れた、全体的な見方、生態学的な思考の大切さを主張しています。この考え方は、ジェームズ・ラブロックの「ガイア理論」にも通ずるものがありますが、この本は、ガイア理論よりも、早く出版されているのが、僕には、驚きで、当時、世界の最先端を行っていた本だと、改めて感じました。
沢山の人に読んで欲しい本です。
・「生態学を人間社会に置き換えるとこうなりますと…。」
初版の発行年はなんと、1971年です。これにはびっくりしました。70年代と言えば、まだまだ環境というキーワードが無かった時代と思います。当時は話の内容が高度過ぎて一般読者はついてこれなかったのではないでしょうか。それくらい、今で言う最先端の内容だと思うのです。生態学というと普通は昆虫とか植物とかの互いの関連性を調べてあれこれ考える学問だと私は、思っていましたが、その思考法は、政治、経済にまで応用できる技術論だったんですね。佐藤栄作とか、カポネとか、著者は様々な人を引き合いに出して生態学的思考法とはどういうものかを論じていきます。それの例えが非常にわかりやすく、頭の鈍い私でも理解が容易でした。環境問題に関心のある人は必見の書だ、と言えると思います。最近の読んだ中ではイチオシです!それにしても植物はえらいですね。太古の昔から、開放系の無限にある太陽エネルギーを最大効率で利用していたんですから。やはり、この書を読むと、この神からの贈り物ともいえる太陽エネルギーを利用しないで無駄にしている人間はつくづく愚か者だと認識しました。
・「一般教養」
内容は難しいです。ですが文庫本で求めやすく、会社に就職する前には読んでおいてもらいたいですね。大人になってからではなかなか読む余裕が持てないかもしれません。下巻とあわせて、読まないまでも本棚に備えておいてほしい本です。
・「壮大なボイジャー計画を綿密に解説する」
カール・セーガンはボイジャー計画の主導者です。ボイジャー1・2号の天王星と海王星とまでをそれぞれボイジャーへ行かせようと途中から変更したのもカール・セーガンです。
それから30年以上も現在もボイジャーは宇宙の彼方へ向かって飛んでいっています。
探索衛星の計画だけでなく、セーガン特有の博識をも文中に随所に見られて、宇宙以外の科学的知識や現在のデジタル技術における(この時点での)お話もあり、興味が尽きることがありません。
文庫化されて長い歳月が経ちます。そして再読しても、現在の状況にも耐えうるロングセラーの本です。
・「エレガントな読み物」
この本は、一般の物理を学ばなかった方にも直観的な方法で、現在の最先端の物理(相対論・量子論・弦理論・M理論etc..)を極めて明快に知ることが出来る。ユーモアたっぷりの軽快な言葉で書いてあるが、本質をきちんと突いている。一方物理を学んだことのある学生には大変わかりやすく、すらすらと読み進むことが出来るだろう。また歴史背景に沿って書かれているため、史実的な理解の混乱もなく読み進めることが出来、まさにエレガントな一冊。またこれから素粒子・重力理論の研究を志望する人にとっても、概要を知る上で大変面白い。物理を学ぶ者は是非一読と言っても過言ではない。ただ、ケーラー多様体をカーラー多様体と表記したり、訳的にちょっと嫌な所を感じる方はいるもしれないが、そこは訳本の性なので気にするなかれ。(ちなみに、読み物なので勿論数式が展開してないのでどんな方でも気楽に読めます)
・「超ひも理論に一番詳しい本です」
超ひも理論について、素人にもわかるように書いた和書は少ないが、その中でもこの本が飛び抜けて詳しい。他の本で物足りないと感じた人にお勧めだ。
なぜひもなのか、膜や立体でもいいのではないか、なぜ10次元や11次元なのか、もっと詳しく知りたい人に懇切丁寧に説く。数式をまったく使わず、言葉だけで説明するのは、超ひも理論の最先端で実際に活躍する著者でなければ、できないことだ。
・「理解」
数学や物理に関して専門的な勉強は一切したことはないが、相対性理論・量子力学・ひも理論への興味はなぜかもっていた。これまでも、宇宙論関係を詳述した一般書を何冊が読んだが、いまいち理解したと自分で納得できることは無かった。
しかしこの本は違った。式等難解な表示はほとんどないが、豊富な例により素人の頭にもイメージを沸きやすく展開されている。 もちろん、実際に数式を解き、物理学に精通しないと本当の理解はできないであろうが、宇宙論にかかる理論がそんなに怖いものではないことがよくわかる。
この本のおかげでもっと宇宙関係の書籍を読んでみようという勇気がついた。
・「超弦理論について知りたい人にお薦め」
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・「究極理論に向かって」
ひも理論の第一線で活躍している作者が、平易な文章で私のような物理を専門に習っていない人に書いている本です。特に第11章の、ひも理論で有名な物理学者ウィッテンとの空間を引き裂くフロップ転移の証明競争の場面など、当事者である作者ならではのスリリングな展開があり面白かったです。また、今まで良く解らなかった、ひも理論とM理論の関係もこの本には丁寧に書かれていた。ただし、この理論はまだ新しい理論で、階層性問題つまり重力の問題はまだ解決されていないということが分かりました。それでも余剰次元を頭の中で想像するのは普通ではなかなか味わえない事なので一読の甲斐が有ります。
●ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環 20周年記念版
・「論理学と美、AIを考察する現代の古典」
私はこの本を20年前に読み、こんなすばらしい本が存在しえるのか!とたいへんに強い衝撃を受けましましたが、最近もう一度読み返してみました。
・「現代版「生命とは何か」」
1989年のペンローズの「皇帝の新しい心」よりもちょっと前、1985年に出版された本の新版です。作者もはじめに書いているように、この本の内容を一口で説明することは出来ません。というのも、一口で説明できないから、こんなに長くてメタ構造の本になったと思われるからです。
全編を通じて、アキレスと亀の漫才とも禅問答ともいえるような対話とエッシャーの絵が挿入されています。二部構成になっていて、第1部では、おもにゲーデルの不完全性定理を軸にさまざまな話がかかれています。といっても、バッハやエッシャーの話、それ以外のいろいろな話も登場します。第二部は、心、意識、人工知能、コンピュータといった内容が中心になっています。ゲーデルの不完全性原理については、他の研究者の意見を紹介し、反論したりしながら、作者の考えが述べられていますが、これも一口ではどうとは言えない流れです。
不正確さを承知の上で敢えてまとめるならば:
低次の系は完全であることが可能だが出来ることが限られている。この低次の系を包括するより高次の系はこの低次の系で分からないことが分かるが、その系の高度さ故に不完全さを持つ。さらに「この高次の系」より高次の系は、「この高次の系」の不完全さを完全に出来るが、自身の不完全さがまた存在する・・・と、複雑・高度な系は不完全にならざるを得ない。永遠に出てくるマトリョーシカの様に、終わりはない。
人工知能が本当に進歩して、考える力を持つようになったら、それはたぶんあまり役に立たない。なぜなら人間と同じで、気まぐれでミスを犯す存在だから。
というような感じを受けました。
ペンローズの「皇帝の新しい心」や「心の影」とあわせて読むと視点が異なっているので、相補的に見えてくる気がします。
・「「知能」の本質を考察した本」
「知能」の本質を考察した本である。といっても、知能とは何かはまだ分かっていない。そこで、知能の周辺を記述することで、知能とは何かを浮き上がらせようとしているのか。ところで、一部に、日本語訳オリジナルのジョークが含まれているようだ。「このジョークは英語で何と言っているのだろう」と思って原書をあたったら、ジョークではなかった。おそらく柳瀬尚紀氏の仕業だと思う。
・「アラン・チューリングのファンの方もぜひ読んで下さい」
数学ネタの「フィネガンズ・ウェイク」。だから、訳者に柳瀬尚紀がいるw数学用語も駄洒落で二重表記する、壮大な数学ギャグの世界だが、真面目な演習問題が延々と続くページは、文系にはキツイかもしれない。章と章の間にゼノンのアキレスと亀との漫才が挟まっているので、漫才部分は、ルイス・キャロルの小説のように楽に読めるが、真剣に考えて、練習問題を解きながら読むと時間かかって仕方がないので、斜め読みで軽く理解出来るところだけを飛ばし読みして構わないと思う。ゲーデルの不完全性定理を音楽プレイヤーに例えるというナイスな説明もあるが、私が一番感動したのは、超自然数の話である。ユークリッド幾何学以外に、存在しない時空の幾何学、ヒルベルト幾何学、運動量幾何学、位相幾何学などがあるが、我々の自然ではない別次元の自然に、超自然数というのを仮定出来るのだ。我々の自然数で表記すると、(3、-5、7)などのように3つのインデックスの組み合わせ表記するしかない超自然数が存在するのだ。自然数に対するクォークみたいな数字、それが超自然数である。そんなもんが何の役に立つかと言うと、無限の極限の極少や極大を計算する時に役立つらしい。一番小さい超自然数も、我々の自然の中にあるとするのなら、アレフ0の彼方に位置づけられるらしいw超自然数がある世界にはもちろん、超無理数、超虚数もアレフ1にあるらしい。アレフ2の超越数は、超超越数と表記される事になるので、語呂が悪いので存在しないかもしれないwというか、この本が書かれた時点では、アレフ2は発見されてなかった感じ。あと、アラン・チューリングの天才性は、ゲーデルにほとんど匹敵することがうかがわれて、チューリングファンは必読の書。チューリングもほとんど不完全性定理に到達してたと思われ。ホフスタッターは自意識ある人工知能が作れるという立場だが、公式には絶対存在出来ないと諦観してるのが面白い。心の再現に機械が成功したとしても、「再現出来た心は人間の心の重要な本質ではない」と因縁付けて、機械の心を認めない勢力が必ず跋扈すると予測してます。ホフスタッター自身は機械が心を持った時点で、機械と呼んではダメポと言ってます。心の考察で、認知科学の色々な話題も語られるが、パターン認識の話題は無くてもよかったと思う。鳥でもピカソの絵とモネの絵は見分けられるのだから、人間知性の本質は画像解析能力ではないと思う。やはり文字、言語能力が本質だと思う。情報を読み取る能力というより、人工的な情報があると認識する能力、フレーム認識が鍵だと私は思う。鳥はピカソとモネが区別出来ても、絵という概念は持ってないということです。
●試験管のなかの生命―細胞研究入門 (岩波新書 黄版 (387))
・「発生学の手軽な入門書」
発生学は極めて前衛的でかつ抽象的な科学である。ここから本書は始まります。発生学の初歩的な内容からカドヘリンなど高度な内容までを初心者向けに書いています。雑多な書き方をしていますが、おおまかな発生学をできるだけ網羅しようと試みた1冊です。知的刺激に富んでいて、岩波新書の科学系分野の中でも最高峰の1冊だと思います。発生学に興味をもたれた方はご一読下さい。
●新しい発生生物学―生命の神秘が集約された「発生」の驚異 (ブルーバックス)
・「電車の中でさらっと読もう」
近年著しい進歩を遂げている発生生物学の恰好の入門書です。文中には様々な種類の蛋白質の名称が出て来ますが字面にめげることなく流れを捉えていけば実に巧妙にこの複雑な体が出来上がっていること(発生=development)が容易に想像出来る様になると思います。真面目に覚えればとりあえず大学の講義半単位分くらいの知識は身に付きます。
本の終わりの方では「ガンと老化」、「再生医療」などこれからのこの分野の展望が語られています。人類の未来が明るいかどうかは分かりませんがこの学問では、無邪気な探求が生命の在り方を解き明かしひいてはその未来を決するのだろうと思います。
・「医学部学士入試受験者には読んでもらいたい」
医学部学士入試の発生の問題は、高校レベルより大学教養レベルが出題される。
FOX遺伝子、アクチビン、体軸の概念等。
この本は入門書としては難しいが、入試問題にチャレンジする人にはがんばって読んでいただきたい本である。
私も一度読んでも分からなかったが、3回目にして理解でき始めてきた。
・「発生って複雑」
「発生」というのは概念的には知っていましたが、新ためて詳しく読むと不思議ですよね。細胞が分化していく過程でどうやって上下左右前後を決めているか?同じDNAを持った細胞なのに、どうして手や足、胃や心臓などといったように器官に分かれていき、決して足のある場所に手が出来ないのか…。
卵から身体が出来るまでって複雑な過程を経ているってことがよく判りました。私が感じた複雑な過程というのは、隣り合う細胞の誘導・応答によって機能するDNAの領域、作用する蛋白質が変化してくること。そして、同一の誘導因子でも濃度やタイミングによって発生する器官が変化してくるといったことです。
具体的な説明で色々な物質名や実験方法が出てくるので、先に述べた複雑な機構であることは判るのですが、一方で馴染みのないもの(少なくとも私には)ばかりなので読むのが大変に感じます。それが退屈に感じるかもしれません。一方で、最終章の方のガンや老化の問題にも発生の研究が関連しているくだりは、まだ発展途上ということもあり概念的な話に留まっていて、読んでいて発生研究の可能性を感じて面白いです。
生物に興味のある人、意欲的な高校生であれば私以上に理解できるはずなので、特にそういった方々にお薦めします。
・「公立高校理科教員(専門は物理)には少し退屈・・・」
生物の授業を担当していて、ちょうど「発生」のところをやっているときに目に留まったので読んでみました。正直言いますと、前半の方は少し退屈でした。個々の物質の現象(きっと大切で重要なことなのだと思います)が延々と書いてあるという感じでした。 後半の「ガンと老化」辺りになると、おもしろさが出てきたなというのが私の感想です。
しかし、決して全体的に悪い本というのではなく、私のような者が、現在の発生生物学の様子を垣間見ることができ、こんなことまで分かっているんだなと思わせる、よい本だと思います。
・「おもしろいが分かりやすくはない」
発生生物学の入門的内容としては満足できました.しかし,できるだけ分かりやすく解説するという(ブルーバックスの)趣旨は失敗していると思います.柔らかい文章表現を使おうとする姿勢は感じられますが,説明があまりに具体的すぎてついていけない箇所が多々ありました.少なくとも,全体像をざっくり概念的に説明してから具体的説明に入って欲しかったと思います.その点では,専門書であるはずの「エッセンシャル発生生物学」の方が分かりやすいかもしれません.
・「進化中立説入門」
ドーキンスの「利己的な遺伝子」を読んでから、これを読みました。淘汰主義者のドーキンスの語り口は非常に説得力があり、うならされるものがありました。その淘汰万能主義に風穴を開けたのが中立説です。ドーキンスが納得したのかは知りませんが、分子生物学を知ってるひとなら中立説の内容は、今では当たり前のことですね。進化学のラボの友人曰く、「20世紀後半の進化学は中立説の証明にあてられた。」だそうで、分子生物学の進歩とリンクして証明されていく様もわかります。中立説について詳しく知る為には「分子進化の中立説(紀伊国屋書店、1986)」を読むべきでしょうがこの本は入門にぴったりです。文系の方でも読めるんじゃないかと。進化論の歴史もわかります。
・「不朽の啓蒙書」
「分子進化の中立説」は分子レベルの進化に関する現代の定説として確立しています。高校の教科書なんかには「進化に関する多数の仮説の1つ」というニュアンスで紹介されていますが、とんでもない話で、その正しさはとっくの昔に確立しており、現代分子生物学の指導原理です。本書は、中立説の提唱者ご本人が、進化学全体を展望したものです。豊富な学識を新書版1冊に圧縮しているため、読みやすくはありません。最初は前後を行きつ戻りつ読む必要があります。一度理解してから通読すると、何気ない記述にも重要な意味が込められている、その含蓄の深さに感銘を受けます。新書版だからということか、反対学派に対する歯に衣着せぬ批判も楽しいところで、こういう学者の本音は論文では読むことが出来ませんから。なお、進化学全体の展望であるため、中立説についての詳細な解説ではありませんのでご注意下さい。この本を読めば生物学の見方が変わると思います。名著です。
・「古典となるかも」
これまで様々な人が進化について語ってきた。しかし本書ほど真摯に語るのを見たことがない。本書で何度も解説されている自然淘汰万能説がナチスに利用されたことで、優生学や進化理論をヒューマニズムの見地から批判的に考察した本が目に付く。しかしそういう本はえてして面白くない。本書から現代進化学には、ダーウィンとメンデルの考察を支柱とする「進化の総合説」と著者などが専門とする「進化の中立説」(要するに分子生物学)の2つの流れがあることがよく分かった。前者が自然淘汰を進化の中心に据えるのに対して後者は遺伝子組成における偶然性が進化に如何に寄与するのかを明らかにしている。面白い例として、細菌に抗生物質が効かなくなるのは、細菌が耐性を持つ方向に進化するのではなく、細菌中に元々存在していた耐抗生の固体が増殖するからだ、というものを著者は挙げる。数式が出てくるので理解出来ない部分もあったが、言葉に翻訳する著者の配慮もあって「進化学説」の基幹部分について理解出来たと思う。現代日本における名著だ。
・「遺伝子進化中立説の意義を再確認」
木村先生は科学の世界では、ダーウィンの自然淘汰説の呪縛から開放し、遺伝子進化中立説を確立した偉大な科学者として称賛されている。
では、その遺伝子進化中立説とは何か?はあまり知られていない。
この本は自身が書いた入門書であり、一部難解な数式が出てくるが、初学者にも理解出来る内容になっている。
・「現代人の必修教養」
結構本格的で教科書に近く、中立進化の基本がほぼ学べる仕様。理系文系問わず、全大学生必読の書と言ってもよいだろう。数理的な説明も結構あるので多少歯ごたえがある。淘汰万能主義的な進化論のイメージが改められた。自分はドーキンスやデネットだけ読んで分かったつもりになっていたのだと思うと恥ずかしい。ただ最後の方で、優生学的な考え方を留保しながらではあるが紹介しており、正直引いた。アインシュタインばかり何億人も生み出しても意味ないだろう。(著者はさすがにそんな単純なことは言ってないが)人間の価値や実存は、社会的・経済的・政治的な重層的システムの中で決まるわけで、社会が知能の高い人間ばかりで構成されることが良い事であるかどうかはわからない。人間は協働によって物や価値を生み出すのだから、リーダー格の奴ばかりでも困るのだ。まぁ少なくとも誰もが身体的には健康に生まれたいだろうとは言えるだろうが、これも身体的に弱いからこそ奮起して知的領域や芸術の領野で努力し業績を上げるということもあるわけで。。優生学は倫理的にだけではなく、進化論的思考そのものによっても批判しうるだろう。遺伝子治療の進歩には大いに期待したい。
・「人間に残された一番重要なことは、頭や直感を使い、仮設を生み出すこと」
「野球でもデータに基づく分析の方が、専門家の観察眼より優れている」「直感や経験に基づく専門技能がデータ分析に次々負けているのだ」。
なんていう著作なのだろう。そして、大変面白い。回帰分析と一部ニューラルネットワークを用いて、統計分析の凄さを、これでもか、これでもかという程、見せてくれる。ワイン、野球、医療、行政、Amazon、犯罪捜査、映画、教育、銃、バスケットボール、出産。
筆者も語っているように、分析の理論自体は昔からあるものだ。現在の統計分析の浸透をもたらしたのは、テクノロジーの進歩、特にコンピュータのディスク容量の大容量化である。だが、それにしても統計分析の力はこれほど凄いのか、と実感させられる。さらに付け加えるなら、統計分析の力を見せ付けられたときのそれぞれの道のプロフェッショナルたちの人間的な反応も面白い。
「人間に残された一番重要なことは、頭や直感を使って統計分析にどの変数を入れる/入れるべきでないかを推測することだ」「人間は、何が何を引き起こすかについての仮説を生み出すのにどうしても必要なのだ」「偏りと自信過剰の問題は、予想が複雑になるにつれて一層悪化する」。われわれ人間は、自分達が普段考えているよりも、ずっと偏りの多い存在のようだ。
・「新しい皮袋に詰められた、統計学の啓蒙書!」
今流行のデータ・マイニングの話から始まって、サンプル調査の話に進みます。何となく話が時代的に逆行しているような印象がしますが、何となく集積された大量のデータを回帰分析するだけで、何でも分かってしまうと言うのは、今流行のデータ・マイニング神話ですね。回帰分析によるデータ・マイニングのビジネスへの応用とその効果については、沢山の事例が挙げられていて、目を奪われがちですが、著者は同時にその限界についても語っています。ここから次にサンプル調査の話が始まって、最後に正規分布における標準偏差とベイズ理論の簡単な説明と統計的知識の必要性が述べられています。本書に出てくる「絶対計算」なんて言う万能の統計的手法がある訳ではありません。ちょっとミスリーディングな言葉ですね。膨大なデータがハンドリング可能になって、統計学のベテラン選手、回帰分析とベイズ理論に出番が回ってきたと言う感じですかね。邦題の「その数学が戦略を決める」というのもミスリーディングですね。原題を思い切り意訳すると、「データ分析屋、数字で考えることが出来る人が賢い!」みたいなものです。これを読んで統計学の勉強をやり直そうと思いました。面白い本です。大型コンピュータがビジネスで使用されだした30〜40年前にもこんな統計学の啓蒙書がありました。当時はギャラップの世論調査が注目されていました。時代は巡っているような気がします。
・「数学は無味乾燥じゃないよね」
ワインの出来からヒットするシナリオまで、十分にデータがそろっているものなら、何だって「こうしたら、どうなる」という関連を示して見せましょう。しかも、かなり高い確度で。
データベース技術とPCの速度が向上したことによって、想像以上に、様々な分野で、データに裏付けられた検定・評価・企画が進んでいることに、まずは驚き、そしてこれからの世の中に少しの希望というか期待を持てます。とりわけ医療の分野と、行政的な制度評価の分野での期待は、実際わくわくしないではいられないッス。
回帰分析による事象間の関連をここまできっちり出せますよ、というだけじゃなく、本書はバランスも良いです。従来的な専門家の反発も取り上げ、それらに反論するだけではなく、従来的な直感的専門知との共働の方向を模索しています。だけではなく、本書で称揚される統計的手法に馴染まない分析事例(データが少ないとか、一回帰性の事象とか)や、「絶対計算」の専門家がミスした例などもさらけ出しています。そうした分析が社会に蔓延していくことが良いことなのかどうか、にも一歩立ち止まって自問する段もあり、読者に一方的な感じは与えないかと。諸々踏まえて、数字が苦手な私でも、今後のあり得る政策評価やなんかのリテラシーを培うには好適な一冊であろうかと思う次第。
ただし最後の章の標準偏差とベイズ検定のお話は、いかにも「ちょっと触れておきます」程度のものなので、著者の言うように日常生活でも使えるものにするには、まだ何冊か読まねばならないか、と。
ただ、この邦題は何だかな〜と思います。
・「平凡な統計手法で意外な結果が!」
データを用いた分析、それも特別な才能やひらめきがなくても専門家を凌駕するような説明や予測を立てることができることを明らかにした革命的な啓蒙書。ここ数年でもっとも大きな影響力を与えた経済学入門書『ヤバい経済学』が、常人ではとても思いつかないような仮説や検証方法を使った芸術作品であるのに対して、こちらは普通の人でも使えるテクニックの紹介している点でも極めて啓蒙的です。ネットを用いた広告実験の現状など、個人的にも知らない事実が多数載っており非常に楽しめました。
・「絶対計算は人間の直観を凌駕する」
本書の主題である絶対計算とは意思決定を左右する統計分析です。主な統計手法は 1.回帰分析 2.無作為抽出 を用います。
絶対計算式のトピックスではワインの値段を方程式で予測する方が、ワインの著述家のカリスマロバート・パーカーよりも優れていた!MLBのスカウトよりも貢献出走塁のデータを調べた方が、優秀な選手を発掘できる。
一方、絶対計算の欠点は 1.統計的に珍しい現象の因果関係的な影響を推計できない 2.絶対に不適合だとわかっている臓器移植するような事態が起こる! 3.人間は何が何を起こすのかについての仮説を生み出すのに必要。 そしてこの点では人間が絶対計算を上回っている。
面白いトピックスは本書全般に溢れています。また翻訳家の山形調は健在。そして本書のレビュー群も見事に絶対計算の中に組み込まれていきます。
・「科学の面白さをもっと早く知りたかった」
前半は、早逝した一人目の奥さまとのエピソード。入院生活の長い奥さまが退屈しのぎに考え出すいたずらに、迷惑しつつも決してそれを悟らせず、逆に一緒に楽しんでしまおうとするあたりに、暖かいけど決して押しつけがましくないファインマンさんのお人柄が見てとれる。科学に造詣の深くない私にとって、科学からは若干離れたこの章は、本当に心に残る。
中盤は、前作に収めきれなかったユニークなエピソードがいくつか。そして後半は、スペースシャトル「チャレンジャー号」が1986年に空中で爆発した後、大統領事故調査委員会のメンバーとして、レーガン大統領のもと原因究明した顛末が描かれている。本音で生きてきたファインマンさんにとって、政治の都ワシントンでの腹蔵ある駆け引きは、苦労の多いものだったことだろう。最後の最後になって署名削除も辞さじとした科学者としての矜持と科学に対する情熱。ファインマンさんは、最後までファインマンさんだった。全体的に、前作「ご冗談でしょう、ファインマンさん」よりも、ファインマン像が鮮明に心に残るエッセイだった。
・「センス」
科学に対するアプローチ,物事の考え方,生き方,すべてにわたって驚くことばかりだ.このようなセンスを持った人間は人生が楽しくて仕方がないのだろう. 学生をはじめ研究開発を志すものはもちろん,すべてのひとびとに読んでいただきたい.
・「「科学の価値」について考えて見ませんか??」
ノーベル賞物理学者リチャード・P・ファインマンの痛快で情熱あふれるエピソードが満載である。 「ご冗談でしょうファインマンさん」Ⅰ、Ⅱに続くものであるが、この本では、ファインマンの科学者としての哲学・倫理観がよく現れている。特に、スペースシャトル チャレンジャー爆発事故の原因究明の話と最後に付け加えられた「科学の価値とは何か」という講演録である。原子爆弾開発に携わった彼が考え求め続けてきた点である。科学・技術に携わっている方、または目指している方に、是非読んで欲しい。
・「こりゃぁ面白い」
エッセイ集と書いてあったので、てっきり本人が書いたのかと思ったら、さにあらず。小話としてファインマンさんが言った事を思い出して書かれたものだそうです。そうとは言え、軽妙な文体で読みやすく、エッセイとして扱っても問題はないと思います。
様々な話が短編小説集の様に集まっていますが、特に優れていると思ったのが、学生時代に結婚し死別したものと、スペースシャトルの事故調査委員会時代のものです。
対象が人とモノと両極端ですが、一途に問題にあたっていく姿は、立派なものだと思います。単に科学者としての姿勢だけでなく、私生活においても筋の通った生き方をされた事が分かり、自分の生き方を決める上で、参考になるものです。一読をお勧めします。
・「シャトルはまた落ちた。ファインマンはどう言っただろうか。」
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・「読まないと損をする自伝の傑作」
自らを語って一片の自惚れも自虐もなくこれほど澄明なユーモアに満ちた文章も珍しいのではないか。時にこのユーモアは抱腹絶倒の笑いに発展し、例えば徴兵検査で精神科医の検診を受けたさいの面白さはさながらウッディアレンの喜劇である。自分のことをまるで他人事のように語る筆遣いは欧米人によくあるスタイルの一つだけれども、この本のそれはちょっと一味違うように感じられる。それは自分自身の今に至る軌跡を面白おかしく描きながらも微動だにせぬ目で観察する科学者の視線といったものだろうか。沸騰する笑いと冷厳な観察眼その微妙なバランスがこの本の魅力を生み出しているのかもしれない。決して短くはない内容だが読み始めて気が付けばいつのまにか終章に至っており、そして読後感は実に爽やか!である。
・「素晴らしい!!」
ファインマンは、くりこみ理論で朝永振一郎と一緒にノーベル物理学賞をとった物理学者。でも、その話はぜんぜん出てこない。出てくるのは、ちょっとしたことへの着眼と興味、筋道だったアプローチ。それは物理にとどまらず、女の子だったり、絵画だったり、音楽だったりする。 わたしが、「努力」とよんで歯を食いしばってやることを、難しい面倒だといってあきらめてしまうことを、この人は眼をきらきらさせて、おもしろい!といって、わらいながらやってのける。 きっと、人生というのは、何も考えずに楽しく過ごすものではなく、広く深く考えれば考えるほど楽しいものなんだ。
・「面白いだけの読み物ではない、でもやっぱり面白い」
これをはじめて読んだのは小学生の時でした。もし姉が小学生の私にこの本を貸してくれなければ、私の人生は大幅に変わっていたと断言できます。
当たり前ですが難解な本ではありません。エッセイ集みたいなイメージでとらえてもらえると間違いないでしょう。日常の些細な出来事に注目して、
それをとても面白く語っています。本当に楽しく読めると思います。
一つ一つの話が、とても印象に残る、心からお勧めする本です。
・「卓越した科学者の楽しい人生」
ノーベル物理学受賞者として有名なファインマン博士(故人)の自伝。「ご冗談でしょうファインマンさん」の原書です。戦前、戦中、戦後にわたる物理学者としての目覚しい成果の一方、恋物語から金庫破りまで、私生活を楽しむ一個人の側面が描かれています。仕事一辺倒の生き方を再考させられる一冊です。
・「ファインマンさん,大好き」
中学時代に恩師の推薦図書として知ったのが最初.何度も読み返している.型破りな発想と実行力で,数々のいたずらやとんちを繰り広げるファインマンさん.物理に関する記述はないものの,発想や理屈はやはり研究者らしい.弱者のことも理解でき,自分を優者とは見ていないところが一番の魅力であり,見習うべき点であると思う.
・「人間は800歳まで生きられるか?」
長寿遺伝子とはサーチュリンと呼ばれ、遺伝子の発現を抑制しているヒストンに変化をもたらす遺伝子が寿命をコントロールしていることがわかった。この遺伝子を活性化することで長寿になるという長寿遺伝子です。尚この遺伝子の活性化には赤ワインなどに含まれるレスベラトロールという物質が関与する。そしてこの遺伝子のスィッチを入れるには摂取カロリー制限を70〜75%にすれば良いのである。
本書の要約を挙げるとこうなります。但しカロリー制限には蛋白質、脂肪、炭水化物やビタミン、ミネラルをバランスよく摂取するという条件が付きます。
実際に線虫に行なった実験ではその寿命が8倍に延びたという結果が出ています。ラットの実験でも2倍以上に延びています。人間でも効果があるはずです。2倍以上に寿命が延長するかどうかはこれから観察していかなくてはわかりません。
実際にどうカロリーコントロールすれば良いか、運動療法は抜群に効果があるなど細部まで丁寧に解説しています。本書のカバーをご覧になるとわかりますが、著者は53歳とは思えないほど若々しい!長寿遺伝子の研究はまだ始まったばかりですし、実際に長寿になるには日々の(メインテナンス)努力も大事だと繰り返し強調しています。
ある意味、長寿遺伝子の発見は21世紀の中でも最大の発見になることでしょう。
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