「「夜市」もいいですが・・・」「哀愁に満ちた幻想」「その才能に感服!」「美しいダークファンタジー」「もっと読みたい」
少女七竈と七人の可愛そうな大人 (詳細)
桜庭 一樹(著)
「冬の哀しさ」「赤いマフラーを巻いた異形にわたしもなりたひ」「美しさとは儚いもの」「表紙のイラストがこれがまた。」「不思議なほど綺麗な文章」
葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ) (詳細)
歌野 晶午(著)
「素直な心で読めばダマされますが、「大仕掛け」以外の部分をむしろ評価したい」「面白いじゃん!」「日本語はすばらしい!」「おもしろければよし」「普段ミステリーを読まない人にこそ!」
「傑作!」「ステキな物語」「とても楽しい」「この本を手に取るのも何かの御縁」「可愛いくってあったかい」
「京都+怪奇」「ぬるりとした感触」「幻想とは、若者が誰かと出会い、夢のように時間が過ぎることだ」「張り巡らされた糸が囁く」「好き嫌いわかれるだろうけど」
イン・ザ・プール (文春文庫) (詳細)
奥田 英朗(著)
「まさに怪作」「伊良部総合病院の神経科はなぜ空いているんだろうか?」「これで筒井康隆の後継者は決まり。」「私にもあなたにも」「迷医に見える名医?」
女王国の城 (創元クライム・クラブ) (詳細)
有栖川 有栖(著)
「端正な本格ミステリ。」「犯人当てが楽しい」「待ちわびた。また、待たねば。」「15年待たされた有栖川有栖的正統派本格ミステリー」「ペリパリ」
オーデュボンの祈り (新潮文庫) (詳細)
伊坂 幸太郎(著)
「伊坂幸太郎は順番に読むべし。」「異色ながら原点を思わせる作品」「一言でいえばとても不思議なお話。」「初めて読んだ伊坂幸太郎の世界」「とにかく最後まで読んでみて!」
人体模型の夜 (集英社文庫) (詳細)
中島 らも(著)
「やはり気が利いたチョイ恐めのオムニバス」「テンポ感の良い現代の怪談」「面白いが物悲しいお話の玉手箱。」「これは素敵!」「これ、好きです。」
麦の海に沈む果実 (講談社文庫) (詳細)
恩田 陸(著)
「陸ワールドを満喫するならこの作品とあちこちに散らばる短編を読破しよう」「そして全ての恩田陸作品を読まなくては気がすまなくなる」「学園物好きにはたまらない!」「待望!文庫版登場!」「かなり好きーーーー♪」
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫) (詳細)
北森 鴻(著)
「民俗学とミステリーが上手く溶け合った1冊」「女王さまと下僕」「最近のヒット!」「こんな面白いミステリ、ぜひ読んで」「読まないと、惜しいかも」
文学・評論>ミステリー・サスペンス・ハードボイルド>日本の著者>あ行の著者>その他
文学・評論>SF・ホラー・ファンタジー>日本の著者>な行の著者
文学・評論>SF・ホラー・ファンタジー>日本の著者>あ行の著者>その他
文学・評論>ミステリー・サスペンス・ハードボイルド>日本の著者>か行の著者>その他
文学・評論>SF・ホラー・ファンタジー>日本の著者>た行の著者>その他
Browse Refinements>Format (binding)>ハードカバー
文学・評論>SF・ホラー・ファンタジー>日本の著者>ま行の著者>その他
●夜市
・「「夜市」もいいですが・・・」
本のタイトル作品である「夜市」ももちろん良い作品なのですが、私は「風の古道」に読み応えを感じました。たまたま舞台設定が自分が住んでいる小金井公園付近であると言うこともあるとは思いますが、ついついその古道を探してみたくなります。まあ、もしあったとしても入りたいとは思いませんが。いずれの作品も文章はシンプルでありながら、深みのある世界がうまく描かれていて、余韻の残る作品になっていると思います。「夜市」は日本ホラー小説大賞受賞作品とのことですが、いわゆる「ホラー」とは一線を画し、日本古来の伝承を小説としてよみがえらせた「ファンタジー」といった方が適切かもしれません。すごく楽しみな作家がでてきたと思います。次回作が待ち遠しい。できれば長編でどっぷりと「恒川ファンタジー」の世界に浸りたい。
・「哀愁に満ちた幻想」
絶賛する。物悲しい幻想に強く惹き付けられた。こんなに哀愁の漂う、凄味のある幻想が他にあろうか?文章は美しく、まるで詩だ。
しかし、内容は残酷だし、空虚感にも満ちている。物語の組み立てが度肝を抜く。
同時収録されている「風の古道」も秀逸な幻想だ。ただ、それぞれの作品は、約80ページ程度のもので、もっと長編であればなお面白いのにとも思う。この種の内容の長編は、全体の構成が難しいのかも知れない。
この程度のページ数で、この価格は一般的には少し高い。しかし、この素晴らしい幻想に接する事が出来るのなら、値段など問題ではない。
・「その才能に感服!」
個人的には、「風の古道」が超好み。「夜市」に関しては、他の方が言っていたように、もうちょっと長編の方が良かったかな?という印象。感想は他の方が言っているのと大差ないので、ここでは控え、作者の恒川光太郎氏について述べたいと思う。 この「夜市」は平成17年10月30日に発売されたが、平成18年9月20日に「ヤシ(夜市)」として韓国でも発売されている。日本版では恒川光太郎を「1973年東京生まれ。大学卒業後、様々な職業を経て、現在沖縄県在住。2005年、「夜市」で第12回日本ホラー大賞を受賞。本書がデビュー作」とだけ紹介しているが、韓国版はもっと詳しい。「1973年東京で生まれ、大東文化大学経済学部卒業。卒業後、定職には就かず、アルバイトをして小説を書き(フリーターとして過ごす)、1996年から約1年間、オートバイでオーストラリアを旅する。帰国後、しばらくの間オートバイの店でアルバイトし、その間、沖縄、北海道などをオートバイで訪れた。この旅行中に、妖怪、怪物が出てくるイメージが浮かび「夜市」を書いた。現在は、オーストラリア旅行中に知り合った妻と一緒に旅行を楽しみ、沖縄で暮らしている・・・・・」 日本版の「夜市」は表紙が3匹の金魚で表現され、いかにも古風な作りであるが、韓国版は真っ赤な表紙に、頭が植物で出来ている少年の絵となっていて、実にインパクトがある。見比べると「陰」(日本版)と「陽」(韓国版)といった趣である。中身も韓国版では、「風の古道」が「風の都市」となっていて、順番が「風の都市(風の古道)」「夜市」となっているのに対し、日本版では「夜市」「風の古道」の順となっている。 日本版の「夜市」では「老紳士」に哀愁や、せつなさを感じるが、韓国版にはいくつかイラストがあり、この「老紳士」が「たくましく、したたか」に見える(?)ので、ある意味ほっとしている(この意味は日本版を読んで感じてもらいたい)。
・「美しいダークファンタジー」
中篇2本からなるこの本はとても幻想的で美しい文体と、かつ斬新な内容の物語です。読みやすく、情景描写が巧みでイメージが容易に浮かび上がります。最後まで飽きずに一気に読んでしまいました。ホラーというよりも上質なダークファンタジーという感じです。
・「もっと読みたい」
素直に面白い。 夜市に登場する妖怪達や商品を詳細に書き込んで、1000枚くらいの大長編として仕上げてもあきないと思う。読み終わった後で、短くてもったいないと感じる作品はそうそうないが、この夜市はそういう満足感があった。 同時に収録された「風の古道」もよい。 設定がしっかりしているので安定感がある。これも短くまとめてあるのが残念な感じがする。
もっと長い作品を期待したい。
・「冬の哀しさ」
私がGOSICK、砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけないと読んだ後、桜庭先生の作品にはまるきっかけになった小説です。冒頭の、辻斬りのように、というフレーズにひかれ、するすると読み終えてしまいました。 一話の「辻斬りのように」は七竈のいんらんな母、優奈がある日突然男遊びに目覚めて七竈をみごもるまでの話です。題の通り、ほとんど出会い頭にばっさばっさとそういう行為に及んでいきます。優奈が自身が持つ自分のイメージを変えるべく、心身を投げ出している様子が激しく静かに描かれています。 そうして生まれた七竈と幼馴染の雪風を巡る大人達を中心に話が進んでいきます。最初は鉄道模型のように閉じた美しい世界、それがだんだんと変化して広がって、若い二人を押し流していきます。その中で母、優奈と七竈の関係も変わっていくのですが、この母を許す許さない近いようで遠い関係というのは母娘だけでなく、父息子でもあるのではないかと思います。読後、長い冬が終わり、まだ寒さの残る朝の空気を吸い込んだときのような少し哀しく清々しい気持ちになりました。桜庭先生の作品は一通り読みましたが、その中でも気に入っている小説です。
・「赤いマフラーを巻いた異形にわたしもなりたひ」
うつくしい。うつくしい、世界。うつくしい、少女。うつくしい、生きかた。鉄道模型に閉ざされた、異母兄弟少年・雪風と、いんらんな母の娘、少女・七竃の、うつくしい言葉でつむがれる世界。
昭和の頃に、実らない恋に対する無自覚の煩悶から、堅物箱入り娘のままの小学校教諭でありながら、7人の男と関係を持つことで、自分を変化させてみたいと願った川村優奈。誰かの子供を身ごもり、私生児を出産。その娘、七竃は、とてもうつくしいかんばせをしていた。母・優奈、娘・七竃、かつて優奈と関係を持った男たち、公務員を退職した祖父、引退した警察犬、優奈の友であり風雪の母、優奈が欲しても手に入らなかった男・田中。狭い共同体、狭い人間関係の中で、それぞれのまなざしから切り取られる平凡なはずの世界は、わずかに、少しずつ、でも確実に変容していく。個性溢れる脇役が、ずいぶんとたくさん顔を出すのにも関わらず、すっきりとまとまっており、理解しやすい。桜庭一樹の今後のさらなる広がりに、期待大だ。
・「美しさとは儚いもの」
読み終わってすぐ感じたのは「なんて切ない…」という気持ち。世にも美しい少女「七竈」と少年「雪風」の心情や、お互いの境遇、巡り巡ってゆく因縁のような出来事。七竈と雪風につきまとうおかっぱの少女。在り来たりな日常のようなのに、特別なことのように思える。何ともフクザツなこの感じは、桜庭一樹さんの綴る言葉に特別な想いが込められているからなのでしょうか。
表紙を開くと、線路の跡が残っている装丁も好きです。
・「表紙のイラストがこれがまた。」
表紙をみて気になっている人も多いはず。この美しい二人の切ない物語です。読んでいる途中、この2人がどうなってしまうのだろうと、読み進めるのが怖かった。でもページをめくる手は止まらない。読んでよかったです。
話ごとに語り手が変わる・いろんな視点から物語が語られていくのもおもしろかったです。
・「不思議なほど綺麗な文章」
不思議なタッチで書かれているこの本に引き込まれてしまいました。かなり好き嫌いのわかれる本だと思います。登場人物の深いところまでは書かずに、どんなに暗く悲しいこともさらりと流してしまう。なのに心に残る不思議さ。文章もとても違和感のある書き方。明らかにこんな話し方はしないだろう、とか、名前もありえないだろ、とかとにかく堅い話し方。いつの時代の本だろう?突っ込みどころは満載なのに、だんだんとそのタッチの中毒になってしまう。
さらりと流れる軽い文章。それに隠された深いもの。最後は涙がとまりませんでした。
●葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)
・「素直な心で読めばダマされますが、「大仕掛け」以外の部分をむしろ評価したい」
この作品は、書評・レビューが書きづらい作品、映像化しずらい作品です(理由は読めばわかります)。したがって、(書いておいて言うのも何ですが、)レビューなど読まずに作品をすぐに読んだ方がいいと思います。ミステリー好きにとって、1857円分の価値は十分にある作品だと思います。では、以下レビューです。私は、いわゆる「本格もの」が嫌いで、極力読まないようにしている。しかし、そのような読者でも十分に楽しめる作品である。作品の粗筋は他の書評に譲ることにするが、本作品の「大仕掛け」には、まず万人がダマされるであろう。しかし、評価すべきは「大仕掛け」以外の部分だと思う。この仕掛けがなくても本作品はハードボイルド作品として、十分に楽しめると思う。私自身も、この「大仕掛け」にやられた一読者であるが、「爽快にダマされた」というよりは、「そんなのアリ?」という感じである。初読時はページを戻って整合性を確認してしまった。あまり書くとネタばれになってしまうが、われわれの「常識」、「暗黙の了解」の裏をついた作品である。「大仕掛け」については、作者がフェアな立場を貫いており、巻末にわざわざ「補遺」をつけている点は、評価できる(間違っても補遺を先に読まないように)。本作品は、2004年板このミスで1位、2003文春ベスト10で2位を獲得した。
・「面白いじゃん!」
さっき読み終わったんですが、素直に面白かったです。少しずつ読みながらひっかかったことが、なるほど!って感じで最後に納得がいく。うまいなぁと思った。後輩きよしのところだけ、ちょっとずるいかなぁって気もしましたが。まあ細かいことは言いません!読みやすく肩がこらず、いいんじゃないでしょうか?
・「日本語はすばらしい!」
「葉桜の季節に君を想うということ」 こんな美しい日本語を聞いたのは久しぶりだ。ミステリーはあまり読まないのだけれど、あまりに綺麗なタイトルに惹かれて読むことにした。 内容は十分に質の高いものとなっていた。ミステリーの核はクリスティーの「アクロイド殺し」を髣髴とさせるものがあった。素直に読むと(というよりもかなり疑り深く読んでも)だまされてしまうのは必至だろう。これをアンフェアだというのは穴のあなが小さいだけだ。もう一度読み返してみれば良い。如何にうまく書いてあるかがわかるだろう。 まあこれを抜きにしてエンターテイメント作品としてみ手も十分に満足できる内容になっている。登場人物の語り口も軽快で読みやすい。 決して映像化不可能な、文学ならではの作品。文字を媒体とした故に創り出すことのできた娯楽的快楽世界をとくと御堪能あれ!
・「おもしろければよし」
確かにミステリとしては変化球かもしれないし、こういうヒネリについていけない人もいるのかもしれませんが、いいじゃないですか。なにしろ読んでて面白いのだから。最後の数十頁、3回読みました。どこから変わったのかわからなくて。しかし、この作品は絶対に映像化できないでしょうね。
・「普段ミステリーを読まない人にこそ!」
傑作ですよ、傑作。
ミステリーマニアは、(私も含めて)ヒネタ人が多いので、出来が良くてもあまり評価しなかったりする傾向があります。
この小説は、普段ミステリーを読まない人にこそ読んで欲しい。いくつかの話、それぞれになぞ賭けがあり、それを包括する形での大きな謎、そしてトリックが最後に待っています。
個人的に、本格派も社会派も融合させたミステリーが好きなので、こういう小説は大歓迎です。
ミステリーものって、「だまされないぞ!!」と構えている人を相手に読ませなきゃいけないんだから、大変ですよね。
もちろん、そんな人にもこの小説はオススメです。
・「傑作!」
ずっと待ってました。
思えば、「四畳半神話体系」が出版されてから実に2年が経過しているわけです。その間、「Seet Blue Age」や「きつねのはなし」と氏の作品は出版されましたが、前者は本作品の1話目のみ、後者は「太陽の塔」で絶賛された独特の文体と世界観から離れ新境地を開拓した作品だったため、作品の出来とは別に物足りなさを感じていました。
というわけで、個人的な気持ちとしては2年間待ったということになるのですが。しかし、この作品を読んだ後は、待った甲斐があったという満足感でいっぱいです。今回は「太陽の塔」のような「不思議な幕引き」や、「四畳半神話体系」のような「実験的構成」も無く、先の2作でいまいちとの判断を下した人にも、納得の行く作品に仕上がってるのではないかと思います。
大げさかもしれませんが、この作品をきっかけに本格的なブレイクを果たすのではという手応えを感じました。
・「ステキな物語」
表紙とタイトルに惹かれ、とりあえず1ページ目だけを読んだ時は、その文体に慣れておらず買おうか迷ったものでしたが、買ってその先を少し読めばあっというまに世界に引き込まれてしまいました。
読み終わった後味も甘くて心地よく、とても楽しくて、ステキな物語です。
いい本に出会えたので、いろんな人にオススメしたくなりました。
面白く不思議な登場人物や、不思議な(それでいてこんなことあるか!という文句は言いたくならないほど気持ちいい)出来事がたくさん詰まっているので、サブカルな漫画などが好きな人にも、是非読んでみてほしいです。片想い中の方も、青春真っ只中の方も男女問わず是非!
・「とても楽しい」
大傑作。文句なしに今年の恋愛小説ナンバーワン。(大森望 文芸評論家) 天然キャラの女子に萌える男子の純情!キュートで奇抜な恋愛小説in京都。
とにかく読んで損無しです。読むほどに引き込まれ、映画を見ている様な感覚に引き込まれて行きます。 是非とも、スタジオジブリの次回作品に推薦したいほど楽しい作品です。 奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々と運命の大回転にほんろうされる、恋愛の行方に引き込まれてみては如何でしょう。
今年最後の恋愛小説にピッタリな作品です。とても楽しい作品ですよ。ご賞味あれ。
・「この本を手に取るのも何かの御縁」
春の夜、先斗町や木屋町界隈。夏の下鴨納涼古本市。秋も終わりの青春闇市たる学園祭@本部構内&吉田南構内。そして、冬。クリスマスを前に浮き足立つはずの四条河原町など。この本を楽しむには、やはり、京都を知っているほうが有利だ。京都で大学生活を送ったり、京都の大学生の生活を知っている人なら、尚よい。
癖のある文体がクセになった。大袈裟でしかつめらしい文章で、荒唐無稽な物語を紡ぐ。好き嫌いは別れるところだろう。物語よりも、この文章が個性だ。全文がパロディのようなノリのよさに釣られ、見知った地名の懐かしさを追うに連れて、最初の読みづらさも減じた。腹の底、心の奥をそうっと温めてくれるようなのどかさがある。偽電気ブランに酔うように、世界で神々と遊び、雰囲気を楽しみたい。
・「可愛いくってあったかい」
私にとってまるで「本の神様」がめぐり合わせてくれたような、愛すべき本です。有名な作家の本でもいつも「まあ、こんなもんか・・・」くらいにしか思えないのですが、こんなにむさぼるように読んだのは小学生のときに読んだ「太閤記」以来でしょうか。とにかく、かわいい!おもしろい!作者の視点はヒロインへの愛に満ちていて、それがとても私の心を暖かくします。高い教養に裏打ちされた、とんでもなくおバカな笑いが痛快☆すぐにもう一度読み直しましたが、こんなことは人生初です。日本語という言語の無限の可能性を余すことなく操る森見登美彦という才能が、早く世間にお披露目されないか楽しみのような、ずっと秘密にしておきたいような・・・
・「京都+怪奇」
京都好きの方にはたまらない小説です。京都という街がもつ不思議な雰囲気が存分に出ています。どの話も少しずつリンクしているようで、していないような…。同じ世界の話だけれど、どこかちょっとずつずれているような…。というような構成です。森見さんの他の話よりも少し笑い出してしまうような文体は少ないですが。
レビューのタイトルにも書いたとおり、京都という趣のある舞台+少し背筋がヒヤッとする奇妙な話、といった感じです。
京都好きにも、ちょっと不思議な話が好きな人にも、読みやすい小説だと思います。
・「ぬるりとした感触」
本を読むと時々「感触」のある本に出会うことがある。「感触」は読んでいる途中に文章が視覚以外の感覚を通して、体に入ってくるという感じでしょうか。単純な「ホラー」ではなく「するり」というか「ぬるり」というか、ページを通して、肌にそんな感覚を残していく本でした。特に描写に関しては、そんな感覚が強かったように思います。雨の描写では、鼻につんとくる雨の香りが漂い、起こるであろう恐怖を予感させる。そんな文章を超えた感覚が、この本にはあるように僕は感じました。
・「幻想とは、若者が誰かと出会い、夢のように時間が過ぎることだ」
ホラーではありません。恐怖を正面に据えて、「ほら怖いでしょ?」と作者が語りかけてくるような作品ではありません。キング以降のモダンホラーとは、対極にあるのでしょう。伏線、登場人物の内面描写、謎解き、クライマックスといった約束事がないので、肩すかしにあう読者もいると思います。ところが、なかなか面白いのです。本作は幻想を語っています。たくさんの謎も提示されますが、どれも未解決のまま、放っておかれます。京都の夜、さびれた古道具屋、血縁の謎、ミステリアスな女、竹薮に囲まれた屋敷、琵琶湖疎水。想像力をかき立てる小道具は揃っています。連作ですが直接の関連はなく、次章を読む度「この古道具屋って?」と、物語の背景を想像させられます。本書は、とにかく半分だけ出して、あとは想像しなさいという小説です。
本作は、若者が道に迷い、誰かと出会い、夢のように時間が過ぎたエピソードを描いています。幻想として描かれてはいますが、描かれている感情って、結構普遍的なので、本作は面白いのだと思います。って、ことは幻想小説でもありますが、青春小説でもありますね。(随分屈折した方のです・・・)
・「張り巡らされた糸が囁く」
京都という舞台といくつかのキーワードを軸にして、時代や設定、人物を変えながらも巧みにリンクしていく四篇は、果実の中の龍で先輩が言っていた“神秘的な糸”が張り巡らされているよう。深読みしすぎたのか、伏線かと思っていたら以後全く触れられない箇所もありましたが、逆に意外なところが結び付いていたり、先へ先へ読みたくなる作品です。読後感はまさしくきつねにつままれたよう。恐怖と言うよりもう少し毒気の無い、奇妙とか不可思議と言ったほうがしっくりくるような、月夜にひっそり読みたくなるような一冊です。
・「好き嫌いわかれるだろうけど」
好き嫌いわかれるだろうけど私は好きです。怪しいなって感じがすごい出てて。見えるようで見えない感じとか、ああいう感じが私のドツボでした。おおっぴろげーなホラーは好きじゃないんで。
・「まさに怪作」
まさに怪作である。この作品は、すごく好きな人と、全く受け付けない人の二通りにわかれるとおもうが、私にとっては「ハマッタ」作品である。とにかく、主人公の精神科医・伊良部のキャラクターがよい。ひたすら笑わせる小説でありながら、泣かせる(?)ツボをおさえている。作者の代表作「最悪」「邪魔」とは、全く違った路線の作品でありながら、文章展開のうまさは両群の作品に通じるものであり、本作品ではあらためて作者の才能を痛感させられた。
この作品では惜しくも受賞は逃したが、続編の「空中ブランコ」で見事直木賞を獲得した。
・「伊良部総合病院の神経科はなぜ空いているんだろうか?」
まさに「患者さん、いらっしゃーい!」の世界だ。本書は、第2弾『空中ブランコ』で第131回直木賞を受賞した奥田氏の「伊良部シリーズ」の第1弾。順序を逆にして読んだせいか、こころなしか伊良部一郎神経科医の奇形な言動ぶりにはまだ「抑制」が効いているような印象である。それにしても、本書で扱われている神経的・精神的症状に悩んでいる人は多いのか、「なるほど、そういう症状もありそうだ」と思えるものばかりであった。
精神科医は患者の症状を丹念に聴きそれに応じた処置を講じるのであろうが、この伊良部医師はカウンセリングを全く信用しておらず、患者には想像もつかないきわめて大胆な治療法を自ら実践してゆく。そこに「迷い」や「躊躇」の念は皆無である。「伊良部の精神科医も天職だ。人を深刻にさせない天性のキャラクターだから」(278頁)という文章にはまったく同意する。この医師と付き合っているうちに、自分が抱え込んでいると思っている症状や悩みそれ自体が、もしかしたら「馬鹿らしい」とみなせるようになるかもしれない。それを伊良部医師が「計算」しているとはとても思えないのだが。
さて本書も第2弾と同様に計5作品が所収され、多様な症状をもった患者が「地下1階」の神経科を訪問する。総合病院であり外装はそこそこ綺麗なのだから、本来は患者でごった返す状況が予想できるはずだが、この神経科を訪問する患者数はきわめて少ないようだ。訪問患者もあらかじめ選抜されているかもしれない。伊良部医師と対等に付き合うだけのエネルギーと覚悟が要求されているように思うからだ。ここを訪問した時点で症状はすでに治っているんだろうか。本書では伊良部一郎医師の素性や性格が克明に描かれており、かえって「逆読み」効果によって彼により多くの親近感を抱くことができた。伊良部医師を生み出した奥田英朗氏の作家という仕事もおそらくは天職なのだろう。注目の1冊である。
・「これで筒井康隆の後継者は決まり。」
筒井康隆先生も齢を重ねられ、往年のパワーがなくなった現在、ああいう小説を書ける作家を探していたが、やっと見つけた。筒井康隆ほどのパワーはまだないが、いずれ筒井康隆をしのぐであろうことは奥田英朗のほかの作品を見ると、想像に難くないところである。
「インザプール」映画は見ていないが、TVでアベちゃんがやっているのを少しみた。そのイメージで読んでいたら、伊良部の体型がまったく違うではないか。それを知ってからというもの、伊良部が出てくるたびに米米クラブのジェームス小野田がちびになった姿が脳裏に浮かび続けている。私の中で、伊良部がジェームス小野田のような格好で「ぐふふ」と笑うのだ。もう声まで聞こえてきた。あぁ、私も伊良部総合病院へ急がねば。
注意点:本書は電車などで読まないように。
・「私にもあなたにも」
神経症の医師、伊良部一郎を訪ねる患者たちの物語。出てくる病状はそんなに深刻ではないですが、その分人と競争したり(自分では気付いていなくても)、仲良くしていかなければいけない社会のなかで誰もが少しだけ持っているストレスを認識します。
・「迷医に見える名医?」
読みやすくて一気に読める内容でありながら、読んだ後に現代社会の抱える問題について考えさせられる本です。各章に登場する患者さんは、少し一線は越えてしまっているけれど、リアルで身近にいそうな人ばかり。対する精神科医、伊良部の対応は、現実にあっては困る!っていうぐらい常軌を逸しているけれど、患者さん達は何故か癒されていきます。というより、患者さんたちが自分で立ち上がっていくのを、伊良部が彼なりの(妙な)やり方で手伝っている、と言った方が正確ですが。彼のやり方は大胆ですが、実際精神科医療に関わっている私から見ると、一概にでたらめとは言えないところがまた憎いです。読み進めていくうちに、「ああ、そう来るの!なるほどね・・・」とにやっとしてしまったこともしばしば。続きが読みたくなった1冊です。
・「端正な本格ミステリ。」
ファンの誰もが待ちわびた、実に15年ぶりの江神二郎(もしくは学生アリス)シリーズ最新刊である。その間に世の中は平成となり、21世紀となったが、彼らはまだバブル華やかなりし頃にいる。今回の舞台はそのバブルを背景に作られた、宇宙人をあがめる新興宗教の本拠地である「城」と「城下町」という、特殊な閉ざされた環境下にある山間の街である。宇宙人だの新興宗教だのが出てくるというとひく人もいるだろうが、あくまでも物語の道具立てとしてであって(おそらく作者はこれらに懐疑的な人と思われるし)、メインはそこで起こった殺人事件と、警察に通報できず「城」に閉じ込められてしまったEMCの面々の推理と冒険(?)である。奇をてらったわけではなく、実にストレートな本格ミステリだと思う。「読者への挑戦」も健在である。500ページにも渡る長さだが筆の運びはやはりうまい。一気に読んでしまった。それが少しもったいなく感じたり(笑)。EMCの面々も15年というブランクを感じさせず、何だか懐かしく思えてしまった。このシリーズは作者の構想ではあと1冊で完結するそうだが、次はもう少しブランクを短く(笑)。と言いたいところだが、この水準を保つためには時間はかかるものかもしれないので、是非次回もわくわくさせて欲しいと言うにとどめておく。また、東京創元社のハードカバーは大抵スピンの色が赤なのに、この本はあざやかな青色。ストーリーに合わせたのだろうというデザインも含め、総合的に星五つをつけておく。
・「犯人当てが楽しい」
有栖川有栖「女王国の城」読了。15年ぶりの江神シリーズ。途中ご飯やおやつをはさんで、500ページ、ほぼ一気読みでした。読み終わるのが勿体ないと久々に思いましたね。
序盤はなかなかペースに乗れなかった(説明口調だから?)のですが、城の建物の絵と図を見たあたりから俄然面白くなって。どんどん事件が展開して、情報が増えて、そしてシリーズお約束の「読者への挑戦」。その少し手前まで、ある仮説をもって読み進めていたのだけど、「挑戦」前に提供された情報で齟齬が合わなくなり、「あれあれあれ?」と「挑戦」を目の前にして腰くずれ。( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
ま、推理小説を読み進めていて。「こいつが犯人だ!」と思いつくことの方が少ないのですが、今回はイケルと思ったのに・・・。それくらいきっちり情報が丁寧に書き込まれていたのでしょう。出てきた解決は、自分の仮説よりもスケールが大きいものでした。
有栖川有栖の作品は、衝撃の解決!というよりもじっくりと仮説を組んで犯人を絞っていくという丁寧な論理的解決が特徴で、今回の「女王城の国」も、そのお手本のような作品だと思いますが、クローズドサークルを作った理由は驚きでした。
有栖川有栖だし、「江神シリーズ」だし、15年ぶりだから、かなり期待値のハードルが高かった。(そして、値段も高い)。それを全てクリア、満足です。もっとずっと読んでいたかった。早く、最終作を書いていただきたいという望みをこめて。できれば自分が死ぬ前に。アリスとマリアの行く末も描いてください。
・「待ちわびた。また、待たねば。」
前作から、実に15年。アリスと同じ世代で、同じように京都の大学(レベルはまったく落ちるが)に通っていたはずの自分は、当時の作者の年齢すらとうに追い越してしまった。それくらい長い間待ちわびた新作はあっという間に読み終えてしまって、推理小説なのにただいま2周目である。最終巻という、次作を読むまでまだあと何年待たないといけないのだろう。今の作者の年齢を追い越すまでには、読みたいと強く思う。
・「15年待たされた有栖川有栖的正統派本格ミステリー」
“’90年代を代表する本格ミステリー”といわれた傑作『双頭の悪魔』から15年7ヵ月、待ちに待った有栖川有栖の正統派本格ミステリー<江神二郎・学生アリス>シリーズの新作である。
「鎖国」された新興宗教の総本山、その中に迷い込んだアリスたち、そしてそのクローズドサークルの中で起こる連続殺人事件、まったくのアウェイで不利な立場・条件の下で推理を余儀なくされる江神部長、そして関係者全員を集めての推理の披露と真犯人の指摘。本格ミステリーのお約束(コード)をふんだんに取り入れて構築されたストーリーは、マニアには応えられないものに出来上がっている。とりわけ「城」を「鎖国」しなければならなかった教団のシチュエーションは良くできている。時代設定もバブルがはじける直前の1990年としているが、作者と同年代の私は違和感なく入り込むことができた。
「あとがき」によると、このシリーズは、長編は次の5作目でフィナーレを迎えるとのことだが、ファンとしては江神・学生アリスたちの冒険譚をもっともっと読み続けてゆきたいところである。
・「ペリパリ」
こういう人多いと思いますが、私としては英都大学推理小説研究会の面々(部長・信長・モチさん・アリス・マリア)の大ファンなので彼らが活躍する話ってだけでもう大変面白く読み進める事ができました!
推理小説って物を読みなれない私が新刊発売の嬉しさ(またEMCのメンバーに会える)のあまり、厚い本をヴァーーっと読んでしまったため正直細かいところがよくわからずもう一度、落ち着いて読み返す必要がありますが、やはり彼らとともに過ごした時間はとっても充実した楽しい時間でした!
一読しただけで申し訳ないのですがEMC以外の人々の個性がちょっと薄いような感じがしました。双頭のキャラ(木更村の面々)が濃かった為、そう感じてしまったのかな?とも思えますがどうなのでしょう。
長編5作で完結!!と書いているので今から次回作を楽しみに待ちたいと思います。やはりどうしても気になってしまうのはアリスとマリアの関係なんですけれども!!
・「伊坂幸太郎は順番に読むべし。」
デビュー作というのは、いろいろな意味で、きわめて興味深いものだ。伊坂幸太郎の作品を読んでみようと思ったら、まずは「オーデュボンの祈り」から読むことをお勧めしたい。
伊坂幸太郎の作品群は、相互にリンクしている。たとえば、Aの作品にちらりと出てきた脇役的登場人物が、Bの作品では、主要な登場人物の一人として登場したり、Aの作品の「事件」が、Cの作品で話題にのぼったりする。
伊坂幸太郎自身が、「このミステリがすごい! 2004年版」のインタビュー記事で、「実際、今までの短編と長編はすべてつながっているんですよ」と語っている。
つまり、刊行順に読まないと、その仕掛けに「にやり」とできないのだ。これは、読者サービスのようにも思えるが、作家にとっては、一つの作品世界の奥行きを広げる手法にもなり、また、「作品を最初から読ませる」戦略ともなる。
ちなみに、代表的な作品を、発行順に並べてみよう。
オーデュボンの祈り 2000年12月 ラッシュライフ 2002年 7月 陽気なギャングが地球を回す 2003年 2月 重力ピエロ 2003年 4月 アヒルと鴨のコインロッカー 2003年11月 チルドレン 2005年 5月 死神の精度 2005年 6月 魔王 2005年10月
もちろん、どの作品から読んでも伊坂ワールドは十分に楽しめるが、緻密と評される物語構成を味わうには、作者の「罠」にかかってみるのもいいだろう。
・「異色ながら原点を思わせる作品」
他の伊坂作品(特に最近のもの)と比較すると、この作品は極めてシュールでファンタジー的な要素が強く、「著者はこういった趣向のものもかけるのか」と素直に驚いた。デビュー作ということで、主人公の推理、推測がやや飛躍的になる部分もあるが、この物語全体が童話的であることもあり、それほど強い違和感をもたらすものでもない。加えて現在の作品にも通ずる軽快な文章ですらすらと読み進めることができる。
多種多様な登場人物がもたらすエピソードはそれだけでも魅力十分だが、それらが互いに絡まりあって世界観をどこまでも広げながら見事に収束させていく著者の腕にはただただ唸るばかり。また、伊坂イズムともいえる考えの数々が物語の中で顔を出しており、まさに著者の原点を感じさせる、といった意味でも感慨深い。
・「一言でいえばとても不思議なお話。」
コンビニ強盗を犯した「伊藤」が連れてこられてきた「荻島」。
150年もの間、外部との交流を持たない孤島「荻島」には、予知能力がありしゃべる案山子「優午」、島の法律として殺人を繰り返す「桜」、うそしか言わない画家「園山」など不思議な人物が住んでいた。
荻島の話、仙台の話、150年前に優午の誕生したいきさつなどその時々の場面がわかりやすく記されていてとても読みやすかったです。
実際こんなことあるはずないのにフィクションかと思ってしまうほど、物語の中にひきこまれました。
最後にこの作品を読んでリョコウバトの絶滅の事実を知りました。優午の人間に対する怒りがわかるような気がします。みなさんもぜひご一読を。
・「初めて読んだ伊坂幸太郎の世界」
何とも不思議な作品でした。現実のような夢のような、夢のような現実のような。登場人物全員が個性的ではありますが、個人的には桜の存在が気になります。島のルールと言われる桜、その存在は皆が知っているはずなのに、起きている犯罪はこちらと変わりないほどに残酷なのです。それをすればどうなるのか、こちらよりも明確なはずなのに、それでも人間は人間のようです。一人一人の極端で偏った人間像が、実は人間本来のものを表していて、その一人一人からいろいろなことが感じ取られる作品です。
・「とにかく最後まで読んでみて!」
今、人気の伊坂幸太郎さんの作品で私が初めて読んだ本です。主人公がたどり着いたところは、100年間も、周りから遮断されている荻島と言う孤島の中で、その生活はとても変わっている。未来が見え、話をするカカシが存在するなんて、何て奇妙な話なんだろうと、疑いながら読み進めていきました。読むにつれ、「何?」「どうなる?」「誰?」という謎解きが多くて、後の解説にもあるようにパズルのようなストーリーです。話の始めの方に、カカシの言葉で、この小説のキーポイントとなる文章が出てきます。それが、最後にわかった途端(私は読むまでわかりませんでした)、頭の中の回路が開いた様なすっきり感!そこで、この小説、すごい!面白い!!と思ったのでした。
伊坂さんは、「小説でしか味わえない物語、文章でしか表現できない世界を創っていきたい」という意思を持っていらっしゃるようです。まさに、その通りの小説が多くて、その点がとても面白いです。
・「やはり気が利いたチョイ恐めのオムニバス」
ホラーの要素をふんだんに含んだ、気の利いたオムニバス集です。やはり退屈しない。ゾッとさせながらも、う~ん、とうならせる技は、著者のストーリーテラーとしての才能を存分に体感させるものでしょう。
・「テンポ感の良い現代の怪談」
ここまで読みやすく軽い味わいながらも、ラスト数十行で一気にまとめてやって来る恐怖のテンポ感はさすが中島らも氏とうならせる。「ガダラの豚」のような長編の中でのウネリのような強弱も凄かったけど、短編の歯切れ感も素晴らしいと思った。氏のホラー好きは有名な話だが、同時に笑わせる才能も突出している。ゲラゲラ笑った後に10倍の恐怖がやってくるような構成の話もいくつかある。劇団リリパットアーミーの芝居として演じられていたこの「人体模型の夜」だが、舞台版も見てみたいと思った。
12編の中で一番怖かった「はなびえ」は、小説以外では表現の不可能な恐怖。都市伝説的な怪談を上手く練り込んだ手腕にはただただ脱帽!
・「面白いが物悲しいお話の玉手箱。」
タイトル、インパクトありすぎ。
おもわず本屋で見かけて、思わず手に取った一冊。僕はまだ小学生だったよ。今でもこの本は大切に持ってる。
妖しく哀しく少しだけ懐かしい。 そんな短編がぎっしりと詰まった、想いの玉手箱。 開けたら最後、自分の中身が吸い出されてしまいます。
「貴子の胃袋」で、お父さんが
「悪魔なら殺してもいいのか?」て問うところが好き。
・「これは素敵!」
工作舎「ブックマップ」で紹介されていた名書??
「はなびえ」が恐さで有名ですが、私は何と云っても「翼と性器」。内容は表現不可能(笑)。あんまし一般受けはしないかな...?
・「これ、好きです。」
もともと中島らもさんが好きで、手に取った一冊です。
淡々と語られる物語。 時には三人称で、時には一人称で。 でも、最後の最後にどかんとくる衝撃は、まさにらもさんの言う「最後の1ページをめくったときに衝撃のオチがある、漫画的展開」です。
・「陸ワールドを満喫するならこの作品とあちこちに散らばる短編を読破しよう」
「三月は深き紅の淵を」と表と裏の関係にある一冊。読了後、「三月は・・・」も再読しました。両方読んでお互いの深さを味わえます。北方の湿原の中にある陸の孤島にある学校。この学校では「ここに三月以外に入ってくる者があれば、そいつがこの学校を破滅に導くだろう」という言い伝えがあった。そこに二月の終りの日に転入生水野理瀬がやってきた。
不思議な風習と絶対的な権力を持つ校長。行方不明になる生徒。最後まで本の中の雰囲気に気圧されたままで独特の世界観が味わえます。読了後に「三月は深き紅の淵を」「殺人鬼の放課後ミステリ・アンソロジー2」の中の「水晶の夜、翡翠の朝」、「図書室の海」、「黒と茶の幻想」と読み繋いでいって欲しい。
・「そして全ての恩田陸作品を読まなくては気がすまなくなる」
「三月は深き紅の淵を」と表と裏の関係にある一冊。読了後、「三月は・・・」も再読しました。両方読んでお互いの深さを味わえます。北方の湿原の中にある陸の孤島にある学校。この学校では「ここに三月以外に入ってくる者があれば、そいつがこの学校を破滅に導くだろう」という言い伝えがあった。そこに二月の終りの日に転入生水野理瀬がやってきた。
不思議な風習と絶対的な権力を持つ校長。行方不明になる生徒。最後まで本の中の雰囲気に気圧されたままで独特の世界観が味わえます。読了後に「三月は深き紅の淵を」「殺人鬼の放課後ミステリ・アンソロジー2」の中の「水晶の夜、翡翠の朝」、「黒と茶の幻想」と読み繋いでいって欲しい。
・「学園物好きにはたまらない!」
もぅ、最高でした。学園物が好きな方にはたまらない一冊だと思います。各人がとても素敵なキャラばかりだし、なんといっても彼らのおかれた環境の特殊さがまたなんともいえません。彼らの住む世界に非常な魅力を感じさせられます。本の中の世界にどっぷりつかりたい方おすすめです。
同著者の「三月は深き紅の淵を」「図書室の海」「黒と茶の幻想」「殺人鬼の放課後」「黄昏の百合の骨」と関連しています。他にもあるのかもしれないけど、私が知ってるのはこれだけです。同じキャラが登場する物語がたくさんあるというだけで、本好きにはたまらないのでは??
・「待望!文庫版登場!」
この本は恩田陸が4年前に単行本として発売した作品(¥1800)の文庫版です。価格的にも単行本の半額以下で購入出来るのでこれを機会に是非読んで欲しい一冊です!おそらく、読み始めたら寝る間を惜しんでも続きが気になる事間違い無しの代表作ですから!
・「かなり好きーーーー♪」
一気に読みました。不思議な全寮制の学園の雰囲気がかなり好き。周りの風景の描写も神秘的でどこか影のあるヒロインや天使のような美少年、カリスマ的存在の校長、図書館で詩を朗読する少年等様々なキャラだけでも楽しめます。五月祭やダンスパーティーなどの行事もとても素敵!
意外などんでん返しにも驚かされ、ラストシーンは悲しくも美しい終わり方です。名作「三月は深き紅の淵に」とリンクしており合わせて楽しめるのも恩田作品ならではって感じ。ああおもしろかったーー♪
・「民俗学とミステリーが上手く溶け合った1冊」
民俗学の美貌の助教授とその助手が探偵役の連作ミステリー。事件の舞台も民俗学が絡んだもので、今まで読んだことの無いような不思議な趣きがあります。ひとつひとつのミステリーは、どれをとってもはずれが無いほど面白く、特に、密室を扱ったものは「こんな手があったのか!?」と驚かされました。
今までとはひと味違ったミステリーが読みたいという方に、ぜひ読んで欲しい1冊です。
・「女王さまと下僕」
民俗学とミステリーが融合した新感覚の連作集。殺人事件の謎と民俗学的な謎が複合して一気に読ませる短編です。とりわけ注目は破天荒な民俗学者那智と彼女に翻弄される気の毒な助手のミクニ。この二人の関係がおもしろい!これだけでも読む価値ありです。ほとんど「女王さまと下僕」。玲瓏な美貌と怜悧な頭脳でズバズバ謎を解いてゆく女王様とその命令には逆らえない下僕状態のミクニのやりとりが愉快。民俗学通にもミステリー好きにも見逃せないシリーズです。
・「最近のヒット!」
最近の推理小説は、単なるページ稼ぎのための寄り道が多かったり、意味もなく他の作品のタネあかしをしたり、自分の知識をひけらかすだけだったり、本筋から離れる作品が多くがっかりさせられることが多い。しかもトリックがいまいちだと、そのがっかりは怒りにも通じる。
が、この北森さんの那智シリーズは推理小説の要所あるトリックもしっかりしており、かつ作品に仕上がるまでの丹念で深い下調べ、民俗学研究が感じられる、推理小説を読みながら民俗学もわかる一石二鳥な作品だと思う。他の作家との傑作短編集を読むとそのすばらしさが一層際立つ。(それだけ他の作家がだめなことがわかってしまうってことですが)
今までの人気作家の、ただひたすら書くためにどんどん駄作になってしまう傾向にあると思うが北森さんはそうならないようにひたすら願うばかりです。
・「こんな面白いミステリ、ぜひ読んで」
è"®ä¸é£æºã«ã¯ããä¸å¸°å±ããåé²ããã¦ããã大å¯å®¤ãã¨ããã¢ã³ã½ãã¸ã¼ã§åãã¦åºä¼ãã¾ã-ãããã以æ¥å½¼å¥³ã®èã§ããéªã®ä¸ã«æ®ããã足跡ãçºè¦è...ã®ãã®ã-ããªãã¨ããâéªã®å¯å®¤âãããã¨æããªããèªã"ã§ãã£ãããã¯ããã"ã"ãªå¯å®¤ã®ä½ãæ-¹ãããããã¨æ-°é®®ãªé©ãã§ã-ãã
ã¹ãã¼ãªã¼èªä½"ã大å¤é¢ç½ãã®ã§ããããªã"ã¨ãã£ã¦ãè"®ä¸é£æºã¨å...è-¤ä¸åã®ã³ã³ã"ãé...åçã§ããç¾è²ã¨æè½ã'ãããæã¤ãã-ãã-ãã®è¨åããã¯æ§å¥ã'æããããªãâç°ç«¯âã®æ°'ä¿-å¦è...ã¨ãã®å©æã¨ããçã-ãè¨å®ãå...è-¤åã¯ã-ã°ã-ã°é£æºã®æèã«ã¤ãã¦ãã'ããä¸äººæ¶ã...ã¨ãã©ãã-ããããªæ¯ãããæãã'ã-ãªãããè¨ãããã¾ã¾ã«èª¿æ»ã'æä¼ãã¾ããã·ã£ã¼ããã¯ãã¼ã ãºã«ç¿»å¼ãããã¯ãã½ã³å士ã®ããã§ããã
æ°'ä¿-å¦ã絡ã!"!!ã 話ãªã®ã§ãçç·¨ã¨ãã£ã¦ãããªãã®è³æ-ã使ããã¦ããã"ã¨ããããã¾ããäºä»¶ã®æ¨çãããã"ã¨ãªãããæ°'ä¿-å¦çãªèå¯ã楽ã-ãèªãã¾ãããåæ»ç¥ãã§ã¯ããçç½ ãã®å®ä½è¦é¶åã¨ä¸è»'è¶å±ã®ã"ã¢ãã¼é¦èéå±ãåæ...åºæ¼"ï¼åº-ã¨ãã¹ã¿ã¼ã®ååã¯ç'æ¥åºã¦æ¥ã¾ãã"ãï¼ã-ã¦ãã¦ãã"ããã¡ãã£ã¨ã-ãæ¥½ã-ã¿ãï¼é¦èéå±ã«ã¤ãã¦ã¯ãè±ã®ä¸ã«ã¦æ¥æ»ãªããã'ãã²èªã"ã§ä¸ãããæºè¶³åºæ¥ãã"ã¨é-"éããªã-ã§ããï¼ãã®è¨å®ããããã¾ãéç"£ã®ãããã®ã§ã¯ãªãã¨ä½è...ãè¨ã£ã¦ãã¾ããããã²ã"ããããã"ã®ã·ãªã¼ãºã'èªã¿ç¶ã'ããã¨æãã¾ãã
・「読まないと、惜しいかも」
私はこの作品の文庫版から北森氏に入ったが、すぐ次に手を出させるだけの筆力があった。那智先生の強力な個性には、同性としてとても惹かれる。上司にはどうかと思うけど(笑)。民俗学についても、詳しい人には食い足りないだろうが、門外漢は結構楽しめた。 北森氏の作品は、このシリーズと「狐罠」など冬狐堂のシリーズ、「桜宵」などのシリーズがあって、それぞれ微妙にリンクしているので、一応全部に目を通しておいた方がそれぞれの面白さが倍増していいと思う。 最近、那智先生に会えないのが残念。やっぱり民俗学プラスミステリーは難しいのだろうか。
ケータイからは、シンプルアマゾン(モバイル版)をご覧下さい。
シンプルアマゾンは、安心・安全のネットショッピングAmazon.co.jpの商品を紹介しています。
簡単アフィリエイト:あなたのAmazonアソシエイトIDをアドレスの最後に付けるだけで簡単キャッシュバック!(例:1sas.net/?yourid-22)一度IDを付ければ、シンプルアマゾン内の全商品が紹介料の対象になります。アソシエイトIDはこちらから登録可。