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▼映画、750本ぐらい観て。:セレクト商品

東京フィスト [DVD]東京フィスト [DVD] (詳細)
塚本晋也(監督)

「ごちゃごちゃしているようでわかりやすい、恋愛映画」「狂おしいまでの「身体」への回帰」「迫力」「疾走する肉体」「チェーン・バイオレンス」


GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 [DVD]GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 [DVD] (詳細)
押井守(俳優), 田中敦子(俳優), 大塚明夫(俳優), 山寺宏一(俳優), 沖浦啓之(俳優), 河森正治(俳優), 竹内敦志(俳優)

「Ghost In The Shell」「衝撃的だった」「同企画で大幅に安くなり、これはお買い得!」「やっぱり一押し!この作品」「機械と人間の狭間、生命と非生命の境界」


ユリイカ(EUREKA) [DVD]ユリイカ(EUREKA) [DVD] (詳細)
役所広司(俳優), 宮崎あおい(俳優), 宮崎将(俳優), 斉藤陽一郎(俳優), 国生さゆり(俳優), 光石研(俳優), 青山真治(俳優), 利重剛(俳優), 松重豊(俳優)

「個人的にとても大事な作品」「たとえば、」「魂をゆさぶられる日本映画の傑作」「‘EUREKA(我は見出せり)’」「海外へも自信を持って薦めることができる。」


黒沢清監督 DVD BOX 「PULSE」黒沢清監督 DVD BOX 「PULSE」 (詳細)
黒沢清(監督), 役所広司(俳優), 西島秀俊(俳優), 哀川翔(俳優), うじきつよし(俳優)


誰も知らない [DVD]誰も知らない [DVD] (詳細)
是枝裕和(編集), 柳楽優弥(俳優), 北浦愛(俳優), 木村飛影(俳優), 清水萌々子(俳優), 韓英恵(俳優)

「「時代」と「こころ」」「是枝監督の想像力」「一人でも多くの、大人、に見てもらいたい映画。」「演技というものを超える映画」「中学生以上の人には是非見てもらいたい映画」


ソナチネ [DVD]ソナチネ [DVD] (詳細)
北野武(監督), ビートたけし(俳優)

「麻薬的価値」「編集が良すぎ」「傑作」「北野監督、生涯一度きりの作品」「最高傑作です」


害虫 スペシャル・エディション [DVD]害虫 スペシャル・エディション [DVD] (詳細)
塩田明彦(監督), 宮崎あおい(俳優), 田辺誠一(俳優), 蒼井優(俳優), 沢木哲(俳優), 石川浩司(俳優), 天宮良(俳優), 伊勢谷友介(俳優), りょう(俳優)

「切ない映画を観たい人の為の映画」「現代社会を見つめる」「意外に凄く良かったです。」「なにものにも代えがたい」「日本映画に対する挑戦状」


田園に死す [DVD]田園に死す [DVD] (詳細)
寺山修司(監督), 菅貫太郎(俳優), 高野浩幸(俳優), 八千草薫(俳優), 原田芳雄(俳優)

「夢に出そう。」「私の人生を狂わせた映画」「こんなに心を揺さぶられるのには訳がある」「休日前に見ましょう」「超人バロム1の少年の寺山映画」


ひみつの花園 [DVD]ひみつの花園 [DVD] (詳細)
矢口史靖(俳優), 鈴木卓爾(俳優), 西田尚美(俳優), 利重剛(俳優), 伊集院光(俳優)

「待ちわびましたよ、DVD化!」「待ってました!」「よ、よーやくDVD発売!東宝さん、ありがとう!」「低予算映画の傑作」「「鈴木サーガ」の最高傑作!」


ゆきゆきて、神軍 [DVD]ゆきゆきて、神軍 [DVD] (詳細)
原一男(監督), 奥崎謙三(俳優)

「これぞドキュメンタリー映画の迫力」「なんとも言えない不快感」「蝿の王」「ドキュメンタリーの傑作」「語り継ぐべき戦争の叫び」


死の王 [DVD]死の王 [DVD] (詳細)
ユルグ・ブットゲライト(監督), ヘルマン・コプ(俳優), ニコラス・ペッチェ(俳優), アンゲリカ・ホッホ(俳優), ミヒャエル・クラウス(俳優)

「絶対的な孤独」「死とロマン」「意味ある作品」「復讐または報復、挑戦」「チェーンレターは、嫌よ。」


カノン [DVD]カノン [DVD] (詳細)
ギャスパー・ノエ(監督), フィリップ・ナオン(俳優), ブランダン・ルノワール(俳優), フランキー・パン(俳優), マルチン・オードラン(俳優)

「どうしようもない!」「歩きの妙」「これはすごい!」「やっぱりノエの映画だった。。。。。」「こんな映画があってもいいと思います。」


ジュリアン [DVD]ジュリアン [DVD] (詳細)
ハーモニー・コリン(監督), ユエン・ブレンナー(俳優), クロエ・セヴィニー(俳優), ヴェルナー・ヘルツォーク(俳優), エヴァン・ニューマン(俳優), ジョイス・コリン(俳優)

「存在としてあるべき映画」「新しくない、映画」


時計じかけのオレンジ [DVD]時計じかけのオレンジ [DVD] (詳細)
スタンリー・キューブリック(監督), マルコム・マクドウェル(俳優), パトリック・マギー(俳優), マイケル・ベイツ(俳優), ウォーレン・クラーク(俳優), アンソニー・バージェス(原著)

「現代に重なる」「一瞬大きな鳥が舞い込んだのかと。」「注)ホラー映画ではありません」「文句なしの傑作」「人間の本質を暴いた傑作」


三月のライオン~MARCH COMES IN LIKE A LION~ [DVD]三月のライオン~MARCH COMES IN LIKE A LION~ [DVD] (詳細)
矢崎仁司(監督), 趙方豪(俳優), 由良宣子(俳優), 内藤剛志(俳優), 伊藤清(俳優)

「ライオンはなに?」「つまらないけどなんだか好き」


タクシードライバー コレクターズ・エディション [DVD]タクシードライバー コレクターズ・エディション [DVD] (詳細)
マーティン・スコセッシ(監督), ロバート・デ・ニーロ(俳優), シビル・シェパード(俳優), ピーター・ボイル(俳優), ジョディ・フォスター(俳優), アルバート・ブルックス(俳優)

「鬱病の患者」「若者の焦りと脱皮を描いた作品」「何度この映画を観たことだろう…。」「デ・ニーロ&スコセッシの最高傑作」「タクシードライバー!!!!!」


自由の幻想 [DVD]自由の幻想 [DVD] (詳細)
ルイス・ブニュエル(監督), ミシェル・ピコリ(俳優), ジュリアン・ベルトー(俳優), モニカ・ヴィッティ(俳優), ジャン・クロード・ブリアリ(俳優)

「「ブルジョアジーの密かな愉しみ」と並ぶ、ブニュエルの最高傑作」「ブニュエルの最高傑作」「無事に亡くなった天才」


家族ゲーム [DVD]家族ゲーム [DVD] (詳細)
森田芳光(監督), 松田優作(俳優), 伊丹十三(俳優), 由紀さおり(俳優), 宮川一朗太(俳優)

「コミカルなのにシリアス。森田監督の最高傑作。」「時代の顔だった『家族ゲーム』」「この映画の監督は「摸倣犯」を監督した森田芳光という人とは同一人物ではないのかも知れません」「今は亡き人たち」「「バット殺人」というキーワード」


シティ・オブ・ゴッド DTSスペシャルエディション (初回限定2枚組) [DVD]シティ・オブ・ゴッド DTSスペシャルエディション (初回限定2枚組) [DVD] (詳細)
フェルナンド・メイレレス(監督), カチア・ルンジ(監督), アレッシャンドレ・ロドリゲス(俳優)

「笑える純粋暴力」「クール」「ワタクシの本年度No.1です」「所々の描写が美しい、過酷な現実と人生に向き合った映画」「ラテン系民族でないと 生まれない映画のパワー!」


ゼゼコレ 瀬々敬久フィルムコレクション DVD-BOXゼゼコレ 瀬々敬久フィルムコレクション DVD-BOX (詳細)
瀬々敬久(監督), 佐倉萌(俳優), 吉野晶(俳優), 佐々木ユメカ(俳優)


▼クチコミ情報

東京フィスト [DVD]

・「ごちゃごちゃしているようでわかりやすい、恋愛映画
全篇に流れる、「愛のなまめかしさ」といったら生きていることの「甘い蜜」みたいでとても良い。自分を傷つけ生きている「証明」をする主人公たち。または「愛の復権」をテーマにハードトレーニングを積む主人公。生のなかにある、欲望としての「性」と「暴力」がうまく表現されていると思います。このような軸がしっかりとしている映画なので、話やカットが突拍子もない方向に向かっても安心してみていられる映画です。このことは、逆を言えば、途中挿入されるカットは、主人公たちの心情の映像化と言えるでしょう。映画を見ていて、主人公たちが「生きていることの実感」が沸いてきているんだなあと思える映画です。私も今回見て気がついたんですが。

塚本監督の本質はこの辺にあると思います。「鉄男」は私にとっては恐怖映画なんですが、「バレットバレエ」とともに塚本監督の私にとっては好きな一面を見ることが出来る映画と言えます。余談ですが、藤井かほりさん、美しいお顔を画面に残してくれております。女優はやはりこういう、とてつもなく印象深い、かつ美しい顔を残してある映画(役を受けるべき)を持っているべきです。彼女には最低、この映画というものが残りました。このことはすごくいいことだと思う。

・「狂おしいまでの「身体」への回帰
今後思想は「暴力」によって表されるより他にないと吉本隆明は述べている。それは交換可能な記号として急速に身体感覚を喪失しつつある現代人に避けて通ることのできない課題をつきつける。北野武の作品が一部この「身体の回復」とでもいうべき文脈に位置づけられるが、塚本晋也はより過激である。

 「バレット・バレエ」や「6月の蛇」などと同様、本作に現れる風景は、高速道路の高架下、縦横に張り巡らされたパイプ群、整然と並ぶ無機的なビル群など徹頭徹尾記号化された都市空間であり、それらを作り出し、それらに囲まれて生きる人間もまた無機的存在である。そんな中、我々はいかに自らの「身体性」を回復し、人間としての本来性を取り戻すことができるのか。塚本の一連の作品は、現代人が直面するこの課題に真っ向から立ち向かっているかのように見える。 そういうわけで、本作の登場人物も、血反吐を吐き、顔は見るも無残に腫れあがり、皮は剥がれ、肉は裂け、とにかく痛々しいことこの上ない。現代人はここまできてしまったのである。

・「迫力
塚本監督にとっては、初めての非SF作品だが、迫力あるタッチに寸分の違いも無い。大都会を舞台に、鮮烈な三角関係を浮き彫りにして行く。

・「疾走する肉体
誰もが身体という概念を忘れてしまいそうになるほど何もかもがオートメーション化された現代において塚本が選んだ作品のモチーフはボクサーだった。

恋人を寝取った大学の後輩であるボクサーに復讐するためにボクシングジムに通い始めた主人公は己の肉体を執拗に痛めつけ、鍛え上げる過程において後輩へ復讐や恋人への想いとは別の感情、次第に高まる己の肉体へのカタルシスを感じ始める。これこそが「鉄男」から一貫して描かれる塚本のテーマではないだろうか?

画面の中に登場する繰り返される暴力と肉体描写は東京という都市の閉塞感や孤独と次第にシンクロしてくる。主人公が何かに取り付かれたようにボクサーに攻撃を仕掛ける様子はまさに狂気そのものであり、見るものに強烈なアジテーションを投げかける。

・「チェーン・バイオレンス
暴力のイメージが全篇に連なる異色映画です。高校時代の先輩と後輩、後輩に寝返った先輩の彼女が主人公です。先輩は保険外交員。後輩はジム所属のボクサー。先輩は後輩に圧倒的な力の差でこてんぱんに打ちのめされ、彼女を取られます。先輩は後輩のジムの門戸を叩き、暴力による復讐を誓って日夜トレーニングに励むのです。単純なプロットの中に、肉体を酷使する場面が何度も何度も繰り返し出てきます。その迫力と異様さは独特なものがあり、この世界を受け入れられる人と生理的に受け入れられない人が出てくるでしょう。様々な場面で表出する抽象的記号をどこまで掘り下げて解釈するか否かによって、この映画の評価が分かれると思います。

東京フィスト [DVD] (詳細)

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 [DVD]

・「Ghost In The Shell
文句なしの☆5です。これほどまでに見応えのある映画は中々お目にかけない。

何が凄いのかというと映像や音楽はもちろんの事ですが、やはり的確に計算された近未来のリアリティではないでしょうか。基本となるのは「ネット」であり、実に巧みに具現化されています。1988年頃の時点でネットの台頭を予測し、その性質を完璧に表現した原作者に加え、その世界観をありのままに映像化する事に成功した製作者側も見事です。

この映画が存在する限り、世界各国はアニメにおいて日本を越える事は難しいでしょう。

・「衝撃的だった
この映画を見た当時、ネットのことを詳しく知らなかったので(ネット自体の普及率もまだまだだったと思う)何度も何度も見た思い出がある。それほど衝撃的だったし、それほど理解したいと思った世界観だった。時が経って見ても、なんてすごい作品なんだろうと改めて思う。各方面に多大なる影響を与えたのは周知の事実だが、作品自体が全く色褪せない輝きがある。時代がまだ追いついてないからだろう。原作と映画のエッセンスは微妙に違うが、それはそれで楽しめるし、どちらの世界でもとにかくキャラクターが魅力的だ。個人的には英語版(日本語字幕)がおすすめ。日本語の方は意味はよくわかるが、聞き取りづらいところが何箇所かある。

・「同企画で大幅に安くなり、これはお買い得!
士郎正宗の原作は、所々に細かいギャグを盛り込み、素晴らしいものですが、この劇場版は、コンパクトにまとめるため、原作を元に、押井ワールドにアレンジした作品。dtsではないのですが、BGMの音質も良く、低音まで響き、素晴らしい出来です。皆さんご存じのように、この作品は海外でも上映され、「MATRIX」3部作の製作ををウォシャウォスキーに決断させた、有名な作品です。以前9800円で発売されていたものを購入しましたが、こんなに安くなり、ファンは買いやすくなりました。アニメファンならずとも、これは買いでしょう。最後は原作通り、草薙少佐のゴーストが電脳ワールドに入り込むエンディングになっています。原作は第2作と最近、第1.5作(?)が発表されていますが、2作目は「機動隊」ではなく、草薙素子のみの活躍となっています。しかも1作目のエンディングでは少女の擬体にゴーストが移されているのですが、最初の姿で登場するので、別物と言っていいでしょう。現在「イノセンス」が公開されていますが、この作品も合わせて見てみると、一層深く理解できるのではないでしょうか。ところで、メーカーさん、アニメのDVDをもっと安くして下さい。財布が空になっちゃうよ!

・「やっぱり一押し!この作品
攻殻機動隊の原点とも言えるこの作品。DVD作品は今もなお、最新作が出ています。もし最近この作品に興味が出た人も、興味があり『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』を見ていない人も、この廉価版は買って見るのもいいと思います。限定版もありますが、見るだけでしたらこちらでも言いと思いますよ!

・「機械と人間の狭間、生命と非生命の境界
『GHOST IN THE SHELL』―アーサー・ケストラーの『機械の中の幽霊』を彷彿させるタイトルである。作品のテーマはやはり「真実と虚構」。ネットが世界を覆い、人体のサイボーグ(義体)化もありふれる近未来。ヒロイン・素子は自分が自分であることを証明する確かな<真実>を見出すことができず懊悩していた。そんな時起こる不可解な事件。事件の黒幕である、外務省の秘密プロジェクトの予期しない結果としてネットの海に誕生した、<ゴースト>を宿したプログラム<人形使い>は自らを「生命体」だと宣言し、より完全な生命体となるために行動を開始する。全身サイボーグ化も珍しくない世界で、人間と機械を別けるものとは一体何なのか、生命体と非生命体の境界は何なのか―<人形使い>の存在はわれわれにそう問い続ける。

別にこの種のテーマは決して珍しいものではないし、この作品の魅力の全てでもない。本作の魅力はこの哲学的テーマとディテールにまで凝りに凝った映像美・アンニュイかつ詩的でどこか儚さを感じさせる表現美が一体となって織り出す怪しいまでの作品世界の美しさである。雅楽的旋律を背景に大和言葉で綴られる主題歌も、近未来世界との良い意味でのギャップを形成し、はまっている。

この作品が万人向けではないことは事実である。しかし、好きな人には堪らない作品だろう。『イノセンス』を観る前に必ず観ておくことをお勧める。

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 [DVD] (詳細)

ユリイカ(EUREKA) [DVD]

・「個人的にとても大事な作品
 小さな地方都市で起こったバスジャック、その被害者たちのその後を抑制したタッチで描いた作品。

 全編に流れる静けさが、全ての登場人物の生きている疲労感を現している。淡々と進む物語の中、その救いのない中に癒しを感じる事が出来る。それは、少し前にブームになった、自らの状況はそのままで気持ちのいい場所に心を持っていくようなものとは何のかかわりもない、むしろ傷みを少しずつ、繰り返し感じる事で安静に近づいていくもので、穏やかになっていく自分を発見する事になる。 この映画は、私を少し変えた。今まで台無しにしていた生活を振り返り、今は自立するため勉強をはじめている。その意味で、この映画は個人的にとても大事で、忘れられない映画になった。皆さんにも、お薦めします。何かが発見できるかもしれません。

・「たとえば、
 小説と同じように、映画も無理やりカテゴライズしてみれば、純映画、という感じですか。エンターテイメントと純文学の最大の違いは、エンタメは読む人をどう楽しませるかを考えて、純文学は物事をどう表現するかを考えている、と思う。 だから、純文学が純文学的な読み方をある意味しないとつまらないと同じように、この映画も純映画的な見方をある程度しないと、ただ長くて退屈な映画となる。まず、全体がモノクロ調というか、セピア。おまけに、会話があんまりにもすくない。宮崎あおいなんて、しゃべってるの全部で一分くらいですよ。 ただ、それは映画として正しい態度。つまらない映画って会話が多すぎる。映画のいちばん優れているところは言葉がいらないところだと僕は思う。だから、言葉じゃなくて絵で表現しているというところは、ものすごく評価できる。 長いから二回にわけて見ようと思ったが、おもしろすぎてつい全部見ちゃった。重たい話だが、画面の端々から押し殺されかけた感情がほとばしる。激昂しなくても、何もしゃべらなくても、画面を見ているだけで生きてるのはつらいな、と思える。見ている側が息苦しくなる。それだけの影響力を持った映画って、そうそうないですよ。 間違いなく傑作。梢たちのいとこのキャラがすごすぎる。宮崎あおいもすごすぎ。 久しぶりに良い邦画を見た感じだ。

・「魂をゆさぶられる日本映画の傑作
 冒頭のバスジャックの場面は衝撃的。これでもかという恐怖映像ではなく、たとえば新聞紙などの小道具の数々がかえって恐怖を煽り立てる。まさに頭が真っ白になるようなこわさである。

 この冒頭を乗り越える、癒すために、まさに残りの3時間は必要であった。決して意味の無い長時間ではなかった。この3時間40分は、深い深い傷を負い、それをじっくりと癒していく長い長い道程である。そして癒すためにも、彼(運転手)と兄妹と今風の若者の擬似家族が、彼らの九州各地を遍歴する旅がどうしても必要だったのであろう。

 やがてその家族も失われ、人の静かな哀しみだけが残る。つらい終章である。と同時に心の奥底に、深い魂の浄化を感じるのはなぜだろう。映画館で見たときも、再びこのDVDで見!!たときも、心はいつもそこに収束して行くのを感じた。しかしそれは不快な暗示ではない。人間再生への希望である。ここがこの映画のもっとも素晴らしいところだ。

 日本はこのような映画を生み出せた素晴らしい国である。推薦。

・「‘EUREKA(我は見出せり)’
黙り込む兄妹に、時々優しく言葉をかける沢井、そんな三人の食事シーンが劇中に何度もある。互いに交わす言葉が無くとも、'食べる'という、生きる為に最低限必要な行為を分かち合う三人。家族だから食卓を囲むのではなく、自然に集まって食卓を囲むから、家族なのだ。対して、従兄というだけで突然、家に上がりこむ秋彦。彼が沢井のことを「分かる」と言うのは、自分が体験したことは理解したことだ、と短絡する人間だから。頭は良いが若い彼に対し沢井は、バス運転手としての日常の繰り返しが身に染み込んでいた。命の危険に遭ったあの事件は、日常の連鎖を断ち切った。秋彦が食事を一々記念撮影するのも、繰り返される日常という終着駅に立ったことがなく、まだ人生の途上だからだ。

長時間の、セピア色の単調な映像から、現実世界に帰った時、そこに無限の色彩が充ちていたことに、改めて気付かされる。単色に慣れた目が他の色を新鮮に感じるのは、単なる知覚の生理心理的効果でしかないが、物語がそこに精神的な内実を与える。何か大きなショックを受けた人は、周りの光景が写真のように平板に、非現実的に見えることがあるらしい(離人症)。バスジャック犯が言う「良い天気だったんだなあ」や、刑事が沢井に言う「犯人と同じ目をしている」という台詞は、犯人も三人と同じく、無彩色の世界に生きていた証だろう。誰もあの無彩色の世界へ隔離してはいけない。毎日、バスで同じ道を回る日々。だがその繰り返しを生きるのは、なんと幸福だったのか。この映画は、観客を乗せ、大きく迂回してから眼前の日常へ帰す、'新しいバス'なのだ。

「エトナの山頂に立つ人は、眼下の情景の広がりと表情に心を打たれるが、ここで踵を一回転させなければ、情景の全体を見渡すことは出来ない」(E.A.ポー『ユリイカ』)。

・「海外へも自信を持って薦めることができる。
ユリイカ(eureka!」とは、ギリシャ語で「我発見せり」という意味だそうだ。バス・ハイジャックをされた運転手、沢井が、「他人のためだけに生きることはできるだろうか」「自分なりの生き方を探すには時間がかかるのです。自分にもあの子たちにも」と自問しながら、そのバスの乗客であった兄妹(直樹・こずえ)に寄り添いながら生きる様は、胸を打つ。「事件の場所から逃げても過去は消せない。人生とは続いていくものだから」と理解しながも、直樹とこずえが心を開き希望を見出せることを願って、バスでの移動生活に踏み切った沢井の優しさには涙した。ラスト・シーンは、沢井がこずえと一緒に暮せる日はもう長くは続かないだろうが、それとは対象的にこずえの心に光りがさす、印象的な構成になっていて、感動的。海外へも自信を持って薦めることができる真摯な作品のひとつといえよう。 静と動のコントラストがくっきりとしているところも評価できる。幼少の頃から論争を好まず、「しょうがなか」が口癖の沢井が、この長い作品の中で1箇所だけ激しい感情を見せる場面がある。ここでの沢井の気持ちや言葉は、鑑賞者のひとりひとりの心に残ることであろう。すべての音を消して、淡々と続く映像だけをしばらく見せる箇所が2箇所ある。私はこのうち、同行者4人が牧場を歩くシーンが特に好き。「人生は重き荷を負うて行くが如し」の言葉を思い起こした。人生の荷は重くても、一歩ずつ前に進まなくてはならない。沢井が直樹に残した「生きろとはいわん。ただ死なんといてくれ」という言葉と重なる。 言葉にしなくても心は通じることを示唆するメッセージが繰り返し出てくる。私たちの生活には言葉が多すぎる。特に自己弁護や自慢、他人への批判、中傷といった悪しき言葉があまりにも多いのではないだろうか。

ユリイカ(EUREKA) [DVD] (詳細)

誰も知らない [DVD]

・「「時代」と「こころ」
 これは時代をとらえた秀作で、全体のトーンやドキュメンタリーのような編集とカメラワークも秀逸。何ものかを「悪」とするのではなく、置かれた状況のなかで精一杯自分の大切なものを守ろうとする少年を描く。実際の事件の時は「鬼母」扱いで悪趣味な週刊誌あたりに叩かれていた母親も、身勝手で幼稚ではあるが、いわば社会的弱者で、彼女なりの幸福を追求したがっていた一人の女ととらえれば、ただ憎めばいい存在ではないことがわかる。「私は幸せになっちゃいけないの? 一番勝手なのはあなたのお父さんじゃないのさ。私達をほったらかして出て行って」と自分の息子に向かって叫ぶ姿は悲痛だ。 四人の子ども達だけの世界は、部屋は荒廃し、電気も水も止められて、しだいに行き詰まっていくが、この四人の「誰も知らない」共同生活を、監督はただの不幸、悲惨、悲劇としては描いていない。彼らは彼らなりに支え合い、特に(カンヌで賞をもらった柳楽くんの演じた)長男は、施設にでも福祉事務所にでも、行こうと思えば行けたのに、四人だけの、監督の言う所の小さな「ユートピア」を守ろうとした。子ども達を一回も学校に通わせず戸籍にさえ入れていなかった母親を、彼らは憎んでいない。これが監督の視点だ。いかなる環境下でも、異常と思われる空間にも、人の愛や幸福への希求が存在する。ただ、この先進国、世界第二位の経済大国の片隅で、「誰も知らな」かった彼らの半年。母子という関係が生まれてからなら十数年を彼らがこのように生きざるを得なかったのはなぜなのか。我々は社会をどう変えていかなければなからないのか。この映画では実はメインではないのだが、そうした問いかけも感じざるを得ない。

・「是枝監督の想像力
ネットで現実の「西巣鴨子供4人置き去り事件」について調べてみる。うーむ、現実はもっと厳しい。映画の方がかなり救いがあるかんじだ。是枝監督が冒頭でフィクションだというテロップを出したのもわかる。もしこの事件をノンフィクションで映画にしていたら、映画としての価値が下がるのは目に見える。

この映画を芸術作品としてだけではなく商業作品の面も併せ持つことを可能にしたのは、何を隠そう是枝監督の想像力だ。僕も願うなら、現実の西巣鴨事件が映画のような物語だったらどんなに素晴らしいかと思う。もちろん僕は現実の少年がどのような暮らしをしているか今はわかる余地もないので比べてもしょうがないのだが…。

結果として是枝監督の想像力がこの事件を再注目させるにいたったのだけは確かだ。是枝監督のノンフィクションとフィクションの中間点を見出す表現方法が、手厳しい現実から想像力という翼を獲得するという素晴らしい架け橋になってくれることを願う。翼というと何か逃避みたいな響きがするなぁ。

そうではなくて、彼が表現したいのは、ディレクターノートにも書いていたが「救い」なのだと思う。ここにいてもいいんだよ。生きていてもいいんだよ。そういうメッセージが彼の作品群の根幹をなしているのかもしれない。

・「一人でも多くの、大人、に見てもらいたい映画。
 ある意味、これこそ日本映画のもつ力ではないだろうか。 派手な描写や音楽もなく、淡々と進む物語。しかしそんなものが必要ないくらいにこの映画の映像には観客を引き込むパワーがある。 とにかく見ていてつらい。子供たちの自然の演技が見せる無邪気な笑顔が、大半の大人の心理をぐっと押さえつけてしまう。 この映画に何かを訴えかけるようなメッセージ性は感じられませんでした。ただそこに起こった事実を突きつけられる様な、感情の入り込む余地のないドキュメントのような作りに、かえってたくさんの事柄を考えらされる気がします。 少年の事件などが起こると、「近頃の子供は・・」と言う言葉をよく耳にします。しかし、ことはそんなに単純ではありません。まずはやはり「近頃の大人は」、私はその言葉のほうが先にくる気がします。この映画に出てくる大人たちは身勝手な人たちばかりですが、実際このような大人のなんと多いことか。やるせなくなります。 一人でも多くの人たち、いえ多くの大人たちに見てほしい映画です。

・「演技というものを超える映画
「蝿の王」という物語の対極にある映画だなと思いました。蝿の王は子どもだけの閉鎖的な世界における人間性の喪失と残酷さがテーマです。それに対し「誰も知らない」は人間性というものは喪失せず、やさしさに満たされている、というテーマを持って作ったのだと私は感じています。この兄弟姉妹を取り巻く環境にもかかわらず彼らは兄弟愛という絆でピュアな世界で生きている。そこに苛められ疎外されている少女が加わる。このストーリーを冷静に考えると、これはファンタシーの世界です。しかし、観客はドキュメントと錯覚してしまうほどの映像にどんどん引き込まれしまい、まるで目撃者のような錯覚に、あるいはそこにいるような錯覚に陥ってしまいます。丁寧な時間をかけた撮影で、その場に居合わせたような気にさせる監督の力は本当にすごい。たとえば、かわいい末っ子が膝枕でまどろみながら夢と現実をいったり来たりしている(演技ではなく本当に!)映像を見ると、「いったいどれだけの時間を費やしてこのシーンを取ったのだろう」と驚きます。長男・明役で柳楽優弥がカンヌ映画祭最優秀男優賞を史上最年少で取ったのですが、これは演技というものを超えて彼という人間が成長する姿をフィルムで捕らえたのが、この賞に結びついたのでしょう。そう考えると、これは一種の奇跡の映画なのかも知れません。

・「中学生以上の人には是非見てもらいたい映画
「誰も知らない」は、2004年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、長男役の柳楽優弥が日本人初となる男優賞を、しかもカンヌ史上最年少で受賞し当時大きな話題となった作品。興味はあったが、「母親に置き去りにされた4人の子供たちの話」ということで、今まで何となく見るのを避けていた映画である。

ドラマ好きの私にとって「誰も知らない」の淡々と進む映像手法と、子供達の演技というより自然に口から出ているセリフに、「何なのこれは?」と当初退屈感とイライラ感さえ覚えた。しかし、中盤から、セリフの少ない、観客に考えさせる、そのリアリティーあふれるストーリーの中にぐっと自分は引き込まれていった。子供たちの手や足のアップで観客の心にセリフ以上のものを訴えかける映像技法がなんとも印象的。主役の長男役の柳楽優弥の目にも引き込まれる。(俳優としての将来が楽しみ)

ストーリーの元になった実話は東京都で1988年に発生した保護責任者遺棄事件で、とても残酷な事件だったが「誰も知らない」では残酷な部分はカットされ、新たな登場人物が加えられて子供(中学生以上?)と親が一緒になって鑑賞できる映画となっている。

また長男は兄弟思いの優しい心を、ずっと持ち続けた少年として描かれているのが救われる。貧しくても兄弟皆仲良く一緒に暮らすことに幸せを感じている子供たち。何ともいとおしく、悲しい。

児童相談所に行けば学校にも行けて食べ物に困らない生活になるはずなのに兄弟がバラバラになってしまうことを長男は一番恐れているのだ。「誰も知らない」では、どんな悲しい状況になっても泣いている子供は一人もいない。

食べ物の好き嫌いの激しい、わがままな小2の自分の娘に見せたい映画であるが、ディープな問題がいろいろ入った映画なので、まだ見せたくない。

映画のラストが、すっきりしない仕上げになっているのは、映画で描けなかった残酷な事実を観客自身で事件を調べて知ってもらうという目的があったのだろうか?

「誰も知らない」は、中学生以上の人に是非見てもらいたい映画のひとつである。

P.S (2006.1.1追記)昨年末から今年にかけて、自動車のCMにYOUと柳楽くんが親子役で出ていて「誰も知らない」の幸せな続編を見れたようで、とっても嬉しいです。(本当は続編ではないのですが)

誰も知らない [DVD] (詳細)

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・「麻薬的価値
この映画の暴力が妙にリアルで痛々しく感じるのは、この映画には死の匂いや雰囲気が全編にわたり漂っているからだと思います。

この映画、どこかおかしいんです。普通じゃないんです。監督の当時の思考が周囲に伝染したのでしょうか、気味が悪い妖しげな負のオーラが充満しているんです。

霊感みたいなもので、その負のオーラは見える人には生々しい痛みとして伝わるのですが、まったく何も感じとれない人にはまるで理解できない。まさに人を選ぶ作品です。しかし、わかる人にとってはこの映画はたまりません。麻薬的価値をもちます。

なにかの中毒みたいにどっぷりハメてくれて、気持ちよくしてくれるんですね。

・「編集が良すぎ
大杉蓮自身のターニングポイントになったという作品。

東京での汚れたやくざ家業をこれでもかと描き、そこから一転。沖縄の余りに美しい青い海と空、その下で無邪気に遊ぶいい大人のやくざ達。ひと時、汚れた自分達を忘れた彼らにふっと戻ってくる、捨てられない自分。とにかくこの作品のよさは編集の素晴らしさにつきます。映像のひとつひとつに一片の無駄もなく、初見では必ず衝撃を受ける筈。北野武史上、最高傑作だと思っています。

何回も見返すに充分耐えうる作品であり、私にとっては人生のバイブルです。

・「傑作
「日本映画の」などという注釈は必要ない。これは映画界の傑作である。美しい沖縄の地で、子供っぽい遊びに興じる主人公たちと、彼らが関わる執拗な暴力。登場人物が徹底的に死に対して受動的で、時折見せる笑みも、それが持続しないことは明らかだ。これほどのバイオレンスを描きながら、同時に少しも興奮を誘わず、むしろ虚無感を植えつけるような映画を、他に知らない。北野武が巨匠と呼ばれる理由の90%は、この映画を作ったことによると思う。

・「北野監督、生涯一度きりの作品
がら空きの劇場でこれを見た時、エンドロールが終わってしばらく席を立てなかったことを憶えている。ラストのあの風に揺れるひまわりの花に、死後の世界を垣間見たような気持ちになったからだ。そして同時に思ったのは、「こんな映画をモノにして、たけしはこれからどうなってしまうのだろう・・・」という危惧だった。で、案の定、例のバイク事故・・・さもありなんと頷いたものだ。はっきり言ってこの映画、死に魅入られた者にしか撮れない種類のものだと思う。これ以後の北野作品は、知名度こそ得たものの、私には絞り粕のようにしか映らない。ソナチネこそが北野監督一生に一度の作品だったと断言できる。だからこの映画、繊細な方や鬱気味の方は心して見られたほうが良い。安楽死の毒薬を注射されるような、正真正銘の恐ろしい映画だから。

・「最高傑作です
出来の悪いやんちゃな息子のような「3-4×10月」も捨て難いけど、やはり「ソナチネ」が最高傑作です。この作品を見ると、その後の「HANABI」などは原液を薄めてわかりやすくした翻訳作品のような気がしてきます。評論家筋に人気が高いということに、スノッブ的なものを感じて反感を持っている人もいるかもしれませんが、この作品のナイフの切れ味のようなヒリヒリ感は唯一無比です。この作品を公開当時のガラガラの劇場で見てしまった者にとって、その時感じたヒリヒリ感は、体に染み付いて一生拭い去ることが出来ません。

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害虫 スペシャル・エディション [DVD]

・「切ない映画を観たい人の為の映画
中学生の頃の自分を思い出した。周りに掻き回されて自分を無くしたり、黙り込む事しか出来ない反抗。【善意】とは少しの違いしかない【悪】に快感を覚えたり。宮崎あおいさんの憂いのある演技がこの作品を作り上げたといっても良いと思います。レンタルで5回観て次はDVDを買おうと思います。

・「現代社会を見つめる
とにかく重かった・・・。難しかったけど、考えさせられる良い映画でした。奈落の底に落ちて行くサチ子は救いようがなく、見ていて悲しかった・・・。この映画は答えなどなく、いろんな感想に分かれるのが、また良いと思った。ナンバーガールの「I don't Know」が、サチ子の非行の加速とマッチしていて良かった。映像も最後の方の机に置かれたリンゴなど印象的で良かった。そしてエンディングのサチ子の鼻歌が心臓を痛くさせられた。

・「意外に凄く良かったです。
~ 観た感想としては、害虫というタイトルと、ジャケットを中心とした宣伝イメージにより損をしていると思いました。学校でのイジメを題材とした、生々しいメッセージ性の高いものかと思わせますが、まったくそうではありません。いい意味の少女映画の本流というか。それでいて芸術に走らず、テンポの良いエンターテイメント作品として質が高いと思います。~~ 作品のトーン自体が真逆なので、異を唱える方が多いかと思うのですが「裸足のピクニック」と本質が近い気がします。~

・「なにものにも代えがたい
つらい作品です。終映後の絶望感は、サチ子のかかえる絶望と並走するがゆえの、リアリティという重みを持ってのしかかる。

そして、ほれぼれするようなフレーミング、ここちよいカットアップ、ところどころ見られるちょっとした破綻など、スピード感とリズムが、エンディングの断絶を際立たせる。バッハのフーガの技法のように。

こころからおすすめというわけにはいかないのですが、宮崎あおいとナンバーガールという才能との一期一会の作品という意味でも、稀有の映画です。

・「日本映画に対する挑戦状
この映画の真髄は中学生という時代の中に潜む現代批判にあらず、少女の非情なまでの行き方にある。要するに見方によってこの映画は違う物になってしまうのだ(まぁ、どんな映画もそうっちゃそうだけど…)。

例えばこの映画を中学生諸君に見せても「う~ん」とちょこっと首をかしげるに過ぎないだろう。それは中学生に見せる事で彼らの目に「これは若者を批判してるのよ」と言わんばかりに映ってしまうからだ。見方を変え、これをスラム街でグラサンなんかかけちゃったりしてるヤンキー(?)が主人公の映画として見てみると…多分スッゲーかっこいい映画に見えるだろうに。そして、こういう見方で見ると、あぁ~今の中学校って、要するにスラム街と何ら変わらないのね…と見えてくる。仮に現代批判とかいうメ!ッセージを感じたいのなら、こういう見方のほうがむしろしっくりとくるのではないか。

そーいう訳で、(何度も書くようだが)この映画は「哲学だらけの教育映画」と思われがちだがそうでは無く「娯楽映画の中でフッと哲学が露になってくる映画」だと思う。これは並大抵の事じゃない。

間違いなく、傑作。

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田園に死す [DVD]

・「夢に出そう。
なるべく夜、一人で見ないでください。私は夜数人で見たけど怖かったです。Jホラーなどと言われていますが、原点かつ原典はここか?と。人が切り裂かれたり、何かが飛び出てきたりする怖さはありませんが、とっても怖かったです。

寺山修司さんに関して、ほとんど知識を持っていないのですが、舞台装置?大道具?がとても凝っていて、笑っちゃうところも。怖いんだけど、何だか時々ぷすっと笑えます。そして、30年くらい前だろうに(だからか?)ものすごく濃い俳優さんたちがそろっています。みな、一癖二癖ありそうな感じ。八千草薫は見事な一服の清涼剤になっています。

最後の、シーンが一番印象的でした。どきりとさせられます。

・「私の人生を狂わせた映画
今ã‚'さかのぼるã"とç'„30å¹'前、16歳のç'...é¡"の美å°'å¹'だった(かどうかは別にã-て)私は、川å'Žã®å°ä¾¿è‡­ã„映ç"»é¤¨ã®ç‰‡éš...で、たった一人でã"の映ç"»ã«å‡ºä¼šã£ãŸã€‚

口の中でもã"もã"とつぶやくようにå-‹ã‚‹æ'¥è»½å¼ã€å¥‡æ€ªãƒ»å¥‡å¤©çƒˆãªå§¿æ...‹ã®ã‚ªãƒ³ãƒ'レード、家からの脱出ã‚'目指すå°'å¹'、次ã€...に突きå'©ã•れていく観客é"のæ-¥å¸¸æ€§---、目の前で繰り広ã'られる、異åŒ-作ç"¨ã€å¯ºå±±ãƒ¯ãƒ¼ãƒ«ãƒ‰ã«é­...せられたå°'å¹'は、まばたきするのも惜ã-いと言うくらいにç"»é¢ã‚'見つめ続ã'た。

そã-て、最後のあのシーン。何もかもがぶっ飛ã‚"だ。進学校に通い、一流大学ã‚'出て役人かエリート・サラリーマンにでもなろうかと漠然と考えていたå°'å¹'が、あの瞬é-"にすべて吹っ飛ばされた。

あの時、20代ではなく、まさに16歳のあの時に、ã"の映ç"»ã«å‡ºä¼šã‚ãªã‹ã£ã!Ÿã!!‚‰ã€ãŸã¶ã‚"今頃はカタギの仕事についていただろう、とæ-­è¨€ã§ãã‚‹ãã‚‰ã„に、私の一ç"Ÿã«å½±éŸ¿ã‚'与えた映ç"»ã§ã™ã€‚

老若ç"·å¥³ã‚'問わず、みなさã‚"是非、見てください。

・「こんなに心を揺さぶられるのには訳がある
寺山修司長編映画2作目の本作品。すごい映像作品である。寺山のイメージが映像の波となり、私達に襲い掛かる。ちょっと油断すると彼の力で持っていかれそうになる。すごい映像、イメージがあふれかえっている。青森、恐山、田園、因習という土地からくるもの、サーカス団の猥雑さ、エロス、「母殺し」の思想、東京と青森、現在と過去、イメージの洪水、様々なものが絡み合って本作品を形成している。こんな映画を子供の頃見ていたらどんな事になっていただろうか。頭の中をこんなにさらけ出せたらどんなに快感、快楽を感じられるのであろう。映画でなければ表現できない世界がここにはある。美しい映像美、素晴らしい構成、ストーリ、星5つの最高傑作であることには間違いない。

・「休日前に見ましょう
 日曜日の夜にこのDVDを見たため、とんでもない目にあった。全く寝付けずに月曜の朝を迎えてしまったのだ。 強烈な母親像、恐山のおどろおどろしさ、八千草さんの美しい唇。ストーリーの統合性は無いものの、各シーンの映像と音楽は強烈。「少年が家を出るとき、一体の母親の死体が必要なのだ。」というフレーズが頭を離れない。 そういえば、寺山は「家出のすすめ」の中でも、”「姥捨山に連れていくぞ」と言ってごらんなさい”と、母との精神的決別が人生の重要なテーマであることを語っている。 私と言えば、田舎から離れたい一心で受験勉強に励み、以降10年以上にわたり、実家にほとんど寄り付かなくなってしまった。この映画を見た後、久しぶりに実家に帰って無性に母に会いたくなった。私は母をまだ殺していないようである。  

・「超人バロム1の少年の寺山映画
作品自体はもう大傑作なので言う事が無い。しかしビデオ版にくらべて、音質や画質が特別良く無い。ビデオ版と全く同じ感じだ。他の寺山作品DVDも同じ。イマジカなのに?ハイビジョンを使っているのに?予算が無くてネガからとらず、ニュープリントのポジからマスターを作ったのか?音もシネテープから起こしてないみたいだ。しかし「書を捨てよ」で、サッカーボールと一緒にカメラを放り投げて撮影した寺山だマ。スターの保存もそれほど良くはなかったかもしれないし、当時の天井桟敷からすると、シネテープなんて、どこに行ったのかわからないのかもしれない。しかし、DVDだと画質も劣化しないし、なにより、本編でカットされたBGM(サントラレコードには収録)を使った「予告編」や、「特報」まで入っているのはありがたい。良くぞいれてくれたという感じ。特報で一瞬映る寺山のカッコ良さ。これだけでも希少価値、永久保存版だ。ちなみに新高けい子に犯される少年は、DVDチャプターの紹介では素通りされていたが、ご存知の通り超人バロム1の一人だ。懐かしすぎる!

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ひみつの花園 [DVD]

・「待ちわびましたよ、DVD化!
矢口監督の代表作といえば、いまや「ウォーターボーイズ」なのかもしれませんが、私にとっては今でもこれが彼の代表作。レンタルビデオを何回借りたか覚えていません。劇場で観たのも含め、たぶん40回くらいはこの作品を観てます。脚本も面白いし、西田尚美さんの演技もイイ。

ゲラゲラ可笑しくて、映画の終盤には生きるってことは何だろうって考えさせられます。

日常生活で悩みを抱えている方、疲れている方は是非観てください!動機が不純でも、人生は進んで行く。そして生きるって楽しいなと思えてきますよ。

・「待ってました!
ついにDVD化されると知って発売日を待っていました!それくらいお気に入りの作品です。私にとって邦画ではダントツのNo.1で、なぜこれがあまり知られていないのかと思っていたくらいです。何度も何度も見てストーリーも台詞も知っていてもやっぱり笑って、最後には元気になる。そんな映画です。

メイキングもコメンタリーもオフショットも満載で本当に買って損はないと思います♪

・「よ、よーやくDVD発売!東宝さん、ありがとう!
~なぜ、DVD発売されなかったのか不思議でしょーがなかった傑作です。レンタルビデオ店では、もう何年も隠れた高回転レンタル作品でした。鈴木咲子が僕たちにくれる日常のファンタジーに出会ってください。西田尚美がかわいいです。矢口監督の恐るべきセンスが最大に発揮されています。なんとなく、でも確実に、明るい元気をもらえます。~~ちょっと元気のない友だちみんなに、DVDを「おごって」あげたいくらい大好きです。(あ、この名セリフにも出会ってもらいたいなぁ・・・)~

・「低予算映画の傑作
この映画は今やかなり有名になってしまった「矢口 史靖」監督の劇場公開第2作目ですが、まだ無名に近いころの作品なので、なにしろ予算が少なかったようです(5000万だったかな?)しかしそのぶん、創意工夫という名の「お遊び」が随所随所に見られて テンポよく面白い作品に仕上がってます。矢口監督と鈴木卓爾さんによる友情コンビの脚本も素晴らしいのですが、これまた無名に近かったころの「西田 尚美」さんの演技が、型にはまってなくてみていて面白いです。脇を固める俳優さん達も秀逸で、特に「利重 剛」さんのひょうひょうとした演技もいいです。矢口監督の作品の中では一番の「傑作」と呼び名も高い作品なので是非みてね。映像特典なんか最高だから・・・。

・「「鈴木サーガ」の最高傑作!
矢口監督の作品では、主人公は常に「鈴木」だ。平凡な人間が事件を巻き起こしたり、巻き込まれたりするからなのか、平凡な人間なんかいない!という安易な無名性の否定なのか。いや、まあ単にメンドくさいだけなのかもしれないが。

そんな一連の矢口作品の中でも、西田尚美が演じる「鈴木」の存在感は突出している。素晴らしい。

そして本作を見た人には「ワンピース」の一編、「ミス・リバーサイド」もオススメしておきます。西田尚美と田中要次が出演する自主映画なんて、今では考えられない。

それと本作のサントラも素晴らしい。矢口監督からサインをもらったCDは私の家宝です。

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ゆきゆきて、神軍 [DVD]

・「これぞドキュメンタリー映画の迫力
見終わった後二度と見たくないと思った。開けてはいけない「パンドラの箱」を開けてしまったと後悔した。1週間くらいこの映画のことが頭を離れなかった。

でもどういうわけかしばらくして「この映画に出会っていなかったらもっと後悔したんじゃないか」という思いが押し寄せてきた。

決してこの映画の主役である奥崎氏に同情することや共感することは出来ない。彼のやっていることは単なる暴力の行使であり、間違っている。取り付かれたかのように「歪んだ使命感」で戦争犯罪者を独りよがりの方法で断罪していく奥崎氏は許されない。それはわかっている。でも戦争が日本に落とした強大なトラウマ体験を自分一人で背負い込み、清算しようともがく様は見ていて心を打たれずにはいられなかった。負の遺産を直視しようとしない日本国家につばを吐きかけることでしか自分が生きる意味を見出すことが出来ない奥崎氏は紛れもなく戦争の被害者であるのだから。

いわゆる「戦争を知らない世代」の私はただこうした記録映画を見ることでしか戦争を追体験することが出来ない。今イラクで起きている戦争を安易に正当化したり、否定することは出来ないが、戦争がまた「第二の奥崎氏」を生み出してしまうとしたら、それはとてもやるせないことである。

・「なんとも言えない不快感
今までのレビュアー達がこの作品に対して、いや奥崎謙三に対して不快感を表しながらも☆5つをつけてしまう理由が分かる。はっきり言って奥崎謙三という人間は理解不能であるし、暴力と脅しを使ってでも自分の使命感を達成しようとする姿はどうしても納得できない。作品もドキュメンタリーとはいえない不自然さが目に付く。それでも、見終わってから時間が経つにつれてこの作品のすごさがじわじわ伝わってくる気がする。あまりの奥崎謙三の執拗さにこちらもとりつかれていくようだ・・・

・「蝿の王
記憶が薄れるとは怖いものだ。戦争が終わり普通の生活を営んでいた元日本兵のもとに突如男は現れる。老境に差し掛かり、突然過去と向き合わされた元日本兵の反応は見るに耐えない。すでに家庭では優しい「おじいちゃん」なのだ。「おじいちゃん」は、戦争中に食料に困り群集心理にコントロールされ、上官の命令に従い下級兵から順番に処刑し食べていったのだ。これは、まさに「蝿の王」の世界だ。「ご遺族の方になら話す」といい、頑なに口を割らない老人の気持ちも理解できる。ここでは触れられていないが、類似の出来事として、戦時中の特高警察をしていた人間の卑劣な行為に光を当てても良かったのではなかろうか?こちらは戦後闇に葬られたままだ。悪い奴ほどなんとやら。恐らく善人面をして戦後を生きたのだろう。しつこくかぎまわる蝿とは奥崎なのか?それとも上官なのか?考えさせられる作品である。

・「ドキュメンタリーの傑作
原一男監督、入魂の問題作。ニューギニアで発生した、上官による部下の射殺や人肉食いという「事件」の真相究明を行う神軍平等兵・奥崎謙三の手段を選ばぬ過激な行動を追うドキュメンタリー。この「事件」に関与する人物たちをカメラは克明に写し、その実名までもが観客に伝えられる。

奥崎氏の執拗なまでの追求を受ける彼らのプライバシーは、果たして侵害されているのではないかと思ってしまうほど、カメラは淡々と撮り続ける。ドキュメンタリー映画としては、間違いなく傑作。しかし、奥崎氏の行動には、深い疑問の念がつのる。

彼は、真相を究明する理由として、「今後、あのような悲惨な戦争を起こさないことを後世に伝えるため」としている。しかし、その一方で、「必要であれば、暴力もふるう」と言って憚らない。恐ろしく巨大化した「暴力」が「戦争」ではないのか?「戦争」を否定する者が、何故あれほどの「暴力」をふるうのか?

また、病気のため手術を受けた元上官に対し「病気になったのは、戦地でのあなたの行動に対する天罰」だと奥崎氏は言う。続けて彼は、「自分も妻の目を盗んで、赤線で女と遊んだ天罰で、殺人を犯し独房に入ったのだ」とも言う。「戦争」という極限状態と「赤線」で女遊びをすることを同じ次元で述べている彼の感覚は、全くもって理解できない。

彼の挙動言動が非常に不可解なだけに、見る者に様々な考えを想起させる未曾有の作品。

・「語り継ぐべき戦争の叫び
このフィルムを初めて見たのは1989年のことである。奥崎氏のことをふと思い出し、このDVDを購入して鑑賞した。相変わらずの直情劇的な氏の行動ぶりには圧倒される。餓島と呼ばれたニューギニアでの体験はおそらく誰しもが墓場まで持っていきたいようなものだったに違いない。にもかかわらず氏は自分の立場、ひいては戦争体験者の立場をもひっくり返さんばかりにあくまでも当時の事件を追及しようとする。長いものには巻かれろ的なネガティブな人間がメジャーになる昨今、奥崎氏が実際に存在し、且つこうした記録的フィルムが映像として一般に供給されていることに感謝の意を表したい。

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死の王 [DVD]

・「絶対的な孤独
 この映画の最大の魅力は絶対的な孤独感を感じられるところにあるように思う。死は誰も肩代わりしてはくれずただ一人で死んでいかなくてはならないのだから死と孤独は究極的に密接な関係にある。虚無的に描きだされる自殺という形の死はこの世においての究極的な孤独の形象化であろう。私がこの映画を見たのは本当の意味での孤独というものを知らぬ中学を卒業してすぐのころだったが、全ての美学が虚無化されたような気がした。そしてそこに新たな美学を見出したような倒錯した気分に陥ったことを覚えている。この映画は私のなかでは貴重な体験をもたらした数少ない映画の一つである。孤独というキーワードに興味のある人は必ず見るべきであろう大傑作である。

・「死とロマン
自殺する数人の男女をスケッチ。合間に死体が腐敗してゆく。説明なんて親切なものはなくて、ただ人が死んでゆくだけ。なのに、どことなくロマンがあって、しかも美しい。凄い映画だと思いました。

・「意味ある作品
この映画のテーマは「死」「自殺」1番最初に見た時、かなりの衝撃を受けました(いい意味で)生きる意味とは何だろうか?と考えさせられる映画です撮影方法、音楽、雰囲気どれも独特ですが、ユルグ監督の持ち味が良くでていると思います。特にエンディングに流れる曲は名曲ですね、子供には薦められませんが、人生生きてる中で一度は観て頂きたい映画です。

・「復讐または報復、挑戦
この映画をドキュメントと捉えるかどうかは自分自身しか判断しえない、おそらく大抵の観客はダイレクトに受け止めるだろう。「鬼火」を自己完結としたらこの映画はさらに大地までも切り裂きブラックホールの中心に巻き込むまでの威力を感じる。

・「チェーンレターは、嫌よ。
よく、死をテーマにした映画などでも、結果的に、生を見出せるようになっていると思う。きっと内容を見て、視聴者が勝手に恐ろしい死から、希望の生へのキーワードを見つけようとしているだけかもしれない。この作品には、そのキーワードのようなものが、少なくとも私には見つけることが出来なかった。

様々な死のスタイルを、朽ちていく死体とともに綴っていく。ただこれだけなんだけど、連鎖する死ということで、逃れられない絶望を作り出している。美しい映像や、あどけない少女が、死を語るシーンなど、すっきりした絶望を感じれる良作。

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カノン [DVD]

・「どうしようもない!
この映画は「カルネ」の続編なのですが、主人公の親父が相変わらずどうしようもないおっさんです。全編に渡っておっさんの被害妄想が物凄く、他人に迷惑をかけまくり、悪態つきまくりの、全くもって死んだ方がマシな位のどうしようもない展開なのです。

しかし!ラストで私は号泣しました。「火垂るの墓」と「ピアノ・レッスン」でだけしか泣いたことのないこの私が、号泣。「カップルズ」・「トイレの花子さん」・「カノン」、これが私の三大ラスト反則技映画です。見終わった後、呆然としてしまいました。ギャスパー・ノエ、最高です。

・「歩きの妙
この映画では主人公の心の中で繰り返す罵詈雑言の数々が、嫌というほどあなたの耳に入ってくることになると思うが、注目すべきは主人公の歩いている時間の長さ。

映画でここまで主人公が歩くところを撮っているということはめったにないと思う。

そしてその歩くスピード、姿勢のよさなどに注目してもらいたい。心の中で思う内容とは全く相反するほどに几帳面で綺麗というかすごく心地よい。多分そこが不協和音となり、見ているものを飽きさせないところがあるのだと思う。

もちろん歩いている以外のところでもすごく楽しめる。振れば振るほど、色々出てくるものがあると思う。

この斬新な撮り方をしているこの作品、ぜひごらんいただきたいものである。

・「これはすごい!
これほどまでに異常に倒錯した愛を見せてくれる映画はそうそうないのでは。最初の8割くらいの部分、延々と男の愚痴とどうしようもなさを見せ付けられるんだけど、ラストがあまりにもすばらしすぎる!そのための前半部分だと考えると、ものすごいアンバランスな構成をあえて大胆に使っている。そう思うのは男だからなのか?「カルネ」から見ていると、見るものまでシンシアを愛してしまう。そして男に感情移入してしまう。あの倒錯した愛のラストシーンをハッピーエンドととらえてしまった自分自身に、異常性を確認させられた気分。はたしてあのラストで感動してしまう自分は異常性を秘めているのではないか?もし自分の娘がいたら、自分もあの男のようなことをしてしまうかもしれないそれが幸せなのかどうか?もちろん不幸ではないのだが・・・そういう意味では感受性を傷つける、というよりも自身の感性について深く考えさせられるところがあった。べつにエロシーンや暴力シーンが過激ということではないのです。ただロリ趣味の人は過度に感情移入しちゃうかもね。

・「やっぱりノエの映画だった。。。。。
カルネの衝撃ほどではなかったけれど、とてもいい作品だったと思います。

続編と言いつつも前作とは違った空気が感じられましたが、やっぱりノエの映画らしいホドコシが随所に折り込まれていました。人間の人生とは些細なことがきっかけで方向が狂ったりするもので、それに巻き込まれてしっまったとき、自分の意識はどこにあるか? コントロールする側なのか、される側なのか? いろいろなテーマを与えてくれるノエがやっぱり好きです。ぜひ皆さんも彼のような独特でユニークな表現方法で社会に対しての問題提起のメッセージを受け取ってみてはいかがでしょうか?

・「こんな映画があってもいいと思います。
この映画の主人公はキレやすく、身勝手で、不謹慎。同情の余地が無いくらい心の中は逆恨みでいっぱいなんだけど、自分に似ているところがあって憎めないどころか同情さえしてしまう。娘を思う気持ちがすべてでちょっと可哀想。この後、彼はどんな人生を送るのか見てみたい気もします。全編、主人公は愚痴ってるけど映画としては色遣い、編集等アートっぽくて、見ていて気持ちのいい映画ではないけど、こんな映画があってもいいと思います。

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ジュリアン [DVD]

・「存在としてあるべき映画
ハーモニーコリンについては賛否両論で、良い意味でも悪い意味でも見る人を選ぶ作品を作る人です。このジュリアンもまた然り。

個人的には五つ星ですが、嫌いな人は憤慨するくらいの拒否反応が出るんじゃないでしょうか。

視覚的な残虐描写があるわけではないのですが、鑑賞者の琴線に触れる描写が続きます。それは指一本で壊れてしまうのがわかりきっている家族の食卓や、この世の中に最もありふれていながら最も見てみぬ振りをする差別というものだったりするのですが。人が見たくないものを見せてきます。そこには救いというものも癒しというものもありません。

だからこそ、この作品は見る価値があるのだと思うのです。

この映画には脚本というものがなく、ほとんどの台詞が俳優たちのアドリブです。監督(作者)の意図である脚本がないことでよりいっそう監督の意図が明確になっています。主演のユエンブレンナーの演技は圧巻です。彼は精神分裂を患っている役なのですが、演技がリアルすぎて怖い。

ちなみに彼はコリンの映画に対する姿勢に大変感銘を受け、自分の娘にハーモニーと名付けたそうです。

・「新しくない、映画
 ストーリーは支離滅裂で、普通の感覚の人ならきっと、最後まで理解することが出来ない。そのような作り手と観客の没交渉は、観客側の映画への緊張を高める。双方の橋渡しをするのは登場人物の役目であるが、それぞれの行動は異常過ぎて、早々と観客から遠ざかってゆく。観客の高められた緊張は次第によそよそしさとなって、観客と描かれた異常性とを隔て、異常性は映画という媒体の中へ完全に押し込められる。時々挿入される美しい映像や音楽は、意図されたであろうような、異常性の中での束の間の休息とはならずに、異常性と並列に配置され、そのどちらもが胡散臭いものへと落ち着く。 これを、映画として何かしらの新しい試みであると言ってはいけない。

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時計じかけのオレンジ [DVD]

・「現代に重なる
キューブリックで最も魔力を持つ作品。悪の限りを尽くす主人公とそのグループ。アレックスは逮捕収監され、悪人を善人に変える奇妙な洗脳実験を受け、暴力を嫌悪する無抵抗な人間となって娑婆に戻される。その後の悪行グループの変貌。描き方にカルト的魔力がある。

現代の悪と重なるのは僕だけか?!?

・「一瞬大きな鳥が舞い込んだのかと。
他の映画では考えられないくらい、ほとんどのシーンが印象深くクオリティが高い。カルト映画だ!有名だ!と逆に一歩引いてしまっている方はぜひ見ておくべきだ。変に難解なところがなく、本当に素直に楽しめる。ストーリーのみならず、ファッションやインテリアも独特のものがあり、見る価値大いにあり。*ただし、暴力や性描写を極端に嫌う方にはオススメできませんが。

・「注)ホラー映画ではありません
とにかくストーリーがおもしろいです。アンソニー・バージェスの原作とは異なるというラストシーンは示唆に富み、強い余韻を残します。すべてのカットに刻みつけられたキューブリックの執拗な演出は、今からさらに30年を経ても公開当時と同じ強度で観る人をひきつけることでしょう。どんな角度から見ても一級品の作品です。これでこの値段なら一家に一枚。必携です。

・「文句なしの傑作
キューブリックの作品中、最も過激なのがこの「時計じかけのオレンジ」だ。圧倒的な暴力描写、スタイリッシュな映像、そして社会性の高いテーマ。主演のM・マクドウェルはこの一作でカウンター・カルチャーのアイコンとなった。

このDVDはデジタル・リマスターされ、とても1971年の作品とは思えないくらい解像度が鮮明になっている。またヘア無修正なので画面にモザイクがないのも嬉しい。(モザイクっていうのは本当に不粋ですよね)本編のほかにオリジナル劇場予告編、各映画賞の受賞暦付き。ヨーロッパ・ビスタサイズなので、普通のワイド画面よりもサイズが大きめで

迫力がある。

・「人間の本質を暴いた傑作
私たちは俗に言う『娯楽映画』(アクション映画等)が大好きです。

でも、私たちはその何処に魅力を感じるのでしょうか?それは歯切れのイイ暴力シーンにあるのではないかと僕は思います。私達は『正義』というマントに隠された紛れもない暴力に気付かず、ついつい楽しんでしまっているように思えます。この映画には、どこにも正義らしきことは表現されていません、よって、剥き出しの暴力が嫌になるほど描かれ続きます。そして、主人公のアレックス君が語りベとして私達にたびたび言いかける「よお、兄弟」などから深いメッセージを感じることができるでしょう。キューブリック監督は、この映画を見る人に「あなた方は果たして一度たりとも暴力を愉しんだことはないんだろうか?」と問いかけているように感じます。ただ惨たらしい暴力映画だと思わず、いろいろ考えつつ観て下さい。実は暴力が大好きな根底に潜む一つの人間性に気付かせてくれる大人の映画です。

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三月のライオン~MARCH COMES IN LIKE A LION~ [DVD]

・「ライオンはなに?
主人公のお兄さんがいいんですよ~。飄々としていて。大好きです。内容もホントに素晴らしい。是非是非、高画質のDVDで見て下さい。

・「つまらないけどなんだか好き
長くて意味がわからないから見ててイライラしてしかもどことなく怖い映画。

でも、ノスタルジックな画面や女の子がなぜかいつもアイスボックスにアイスキャンデーとポラロイドカメラを入れてたりちょっとした短い台詞とかそんな全体の雰囲気がなぜだかとても好きだなあと思える。

面白いかつまらないかでは間違いなくつまらないと思うんだけど。

三月のライオン~MARCH COMES IN LIKE A LION~ [DVD] (詳細)

タクシードライバー コレクターズ・エディション [DVD]

・「鬱病の患者
 映画の内容で、主人公が不眠症で悩まされていますが、鬱病の不眠の典型的な、症例だとおもいます。その鬱病を描いている訳ですから、何年たっても、ストーリーが普遍的に面白く、古さを感じさせません。 出てくる拳銃についてですが、最初の殺人でワルサーPPKかPPK/Sを使用します。で右手にスライドさせ、隠し持ってるのが、コルトポケト25 ACP、カイテルの腹に撃つのが、コルトディテクティブのニッケルモデル,でかい拳銃がM29の81/3inch,モデルガンでよくマネをしたもんです。いまもやりますよ。 俳優としてのデ・ニーロはこの役を超える映画にでてはいるとはおもえません。又監督としてスコセッシもこの映画を超えるような作品は無しですね。

・「若者の焦りと脱皮を描いた作品
若きæ-¥ã®ãƒ‡ãƒ»ãƒ‹ãƒ¼ãƒ­ã®ç§€é€¸ã®ä½œå"ã€‚若いタクシー・ドライバーは、自意識だã'はあるのだが、ä¸-の中にうまく溶ã'込むã"とができずに、不眠という形で、潜在的な焦りã‚'持っている。若è€...は、きれいな女性と知り合い、デートするとã"ろまでã"ぎつã'るが、ç"Ÿæ'»æ°'æº-の違いがすぐに明らかになり、彼女ã‚'æ€'らせてã-まう。ä¸-の中ã‚'変えたい欲望がæš'èµ°ã-、髪ã‚'モãƒ'カン刈りにã-て身ä½"ã‚'鍛え、銃ã‚'è³¼å...¥ã-て、彼女が応æ'ã-ている議å"¡ã‚'æ'ƒã¨ã†ã¨ã™ã‚‹ãŒã€ã"れは未遂に終わる。その足で、ジョディ・フォスターæ¼"じるå°'女の売春婦ã‚'æ•'うため、血まみれのé-˜äº‰ã‚'繰り広ã'る。一歩é-"違えば、大犯罪è€...になるとã"ろが、英雄とã-て扱われたため、タクシー・ドライバーは、若è€...の危機的な焦りã‚'å...‹æœã-、大人とã-て社会でç"Ÿãã¦ã„くã!€‚!!若è€...のå†...面の焦燥ã‚'デ・ニーロがにじみ出るようなæ¼"技力で表現ã-ており、またジョディ・フォスターも子供ながら無邪æ°-で可愛く悲惨な売春婦ã‚'好æ¼"ã-ている。

・「何度この映画を観たことだろう…。
何度この映画を観たことだろう…。主人公トラビス(ロバート・デ・ニーロ)はベトナム戦争帰りの海兵隊員。帰国後、孤独な毎日をニューヨークで送っている。

彼は不眠症に悩みながら、朝まで働けるタクシードライバーを選択するが、腐りきったこの街をいつか洗い流す雨が降ることを願っている。そして、彼自身が街の洗浄(戦場)に乗りだしていく。

ベトナム戦争の後遺症を戦場のフラッシュバックなしで描いており、彼の精神状態を日記を読むナレーションで表現している。

深夜のニューヨークが万華鏡のように映り、バーナード・バーマンの音楽とトム・スコットの甘いサックスのメロディがいつまでも心に残る。

・「デ・ニーロ&スコセッシの最高傑作
デ・ニーロとスコセッシのコンビ作は数あれど、やはりこの作品を超えるものはないと思います。ヒーローと犯罪者が紙一重に同居するニューヨークという都市の不気味さ、そこにある暴力や不条理を生々しく描き出すスコセッシの演出、全編に狂気を秘めた演技をみせるデ・ニーロ。怒りと狂気の中に、社会の矛盾を的確に描き出した、ポール・シュレイダーの脚本。見る者を選ぶ作品ですが、見終わった後、何かを感じ取れるかと思います。

・「タクシードライバー!!!!!
この映画公開当時TVでN.Yのマンホールから噴出す蒸気のなかからスローモーションで出てくるイエローキャブの画像にあのテーマ(ヒッチコックの音楽つけている、最後はたしかデニーロのケープフィアに音楽をつけたバーナードハーマン)が流れるスポットCMを見ただけで電撃に打たれたように即映画館へ。それにしてもTVでスポットCM流すような一般受けするような映画じゃないなこれは...(これは俺だけの映画だ)なんて勝手な独り言を。まさに衝撃的な映画です。2001年宇宙..以来です。Jフォスターなんてどうでもいい(トーストにジャムをべたべた塗ってその上に砂糖を振るな)”俺に向かって言っているのか?...は本当に波止場のMブランド依頼の馬鹿さ加減で名台詞ですね。この当時ベトナム以降は自虐的破滅的映画の主人公がラストで死なずに生存するのを見て画期的だと関心してたのが記憶に有ります。それまでの映画の流れから行ってボニーとクライドみたいなラストを予想していたからです。サントラに狂い、荒れた画像に狂い、スコシージが本編にヒッチコックばりに登場している(2回も、タクシー客と通行人で)のを知るのは予備知識がついてからでした。とにかくのめり込んじゃった映画です。理屈は在りませんでした。20代の人には是非見てもらいたいな..なんて事を言いながら今一度みるとまた、はまってしまいます。

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・「「ブルジョアジーの密かな愉しみ」と並ぶ、ブニュエルの最高傑作
ブニュエル曰く、小説等を読んでいると脇役の登場人物がその後どうなったか気になって仕方なく、脇役が次から次へと主人公になっていく映画にしてみたかったとの事。しかし、それだけの理由でこんなに面白く、斬新で、アイデアに満ちた映画を撮ってしまうとはちょっと信じられない。ブニュエル作品は、「皆殺しの天使」や「ブルジョアジーの密かな愉しみ」のようにちょっと考え付かないような発想をそのまま映画にしてしまう、発想が面白いという意味での「フランス映画」みたいなものが多いけど。これはそういう意味では一番かもしれない。「ブルジョアジーの密かな愉しみ」と並んで、ブニュエル最高の映画のうちのひとつ。因みに、伊丹十三の「たんぽぽ」はこの映画をパロったもの。

・「ブニュエルの最高傑作
しりとり形式で作られた背徳のシュールリアリスト ブニュエルの最高傑作。とにかくブラックに笑えるし 映像もドラクロワを思わせる美しさであり陶然とするばかりである。先日マドリットでピカソのゲルニカを見に行ったが そこの美術館にはブニュエルの常設展も出しており スペインでは ブニュエルは ピカソ、ダリ、ミロと同列の芸術家として扱われていることがよく分かった。スペイン文化の懐深さを思わせる快挙である。こんな映画を作った人は空前であり 絶後とすら言えるのだろうな。騙されたと思って一度見てください本当に騙されるから。

・「無事に亡くなった天才
ブニュエルはシュルレアリスムの彼方を目論む映像作家に思えた。「私にとって、それはこの世で最も美しい青春の夢のあらわれ」と、マルセル・デュシャンはシュールレアリスムを形容した。

過去シュルレアリスムは、最も過激な芸術運動であった、と前置きして、ブニュエルは、「今日では社会そのものが過激になり、芸術の解説に暴力を使うのは、あまり効果のないことになった」と語った。その作品は、貴品さえある穏やかさ。だが、そこに着実にシュールレアリスムの彼方への作業を続ける体現者の姿があると思えた。

諷刺とも見えるいくつかのエピソードも、単なるブラックユーモアのカテゴリーを超えてリアリティを持つ。たとえば画家フランシス・ベーコンの絵に登場する不気味な顔を持った人物に見られる、人間の自我の崩壊の予感としての、一瞬かいま見る不安で醜悪なアンフォルムの顔がもはや現実となった時、その顔につけられる無表情でシリアスな、しかも不思議にオプティミカルな仮面での生活が始まり、その楽天家たちが様々に街ですれちがう時の摩擦音によって生まれた、そのエピソードの明細がこの映画の素材だろうか。

また、シュルレアリスムの典型的な手法によるような不可思議な出来事は、その楽天家の仮面の内側で起こる原始の瞬きによって隆起したあわれな現実なのだ。このブニュエルの開放されたイマジネーションの産物は、エピソードからエピソードへの奔放な転換と相俟って不思議な調和を生み出す。

冒頭と最後に叫ばれる「自由よくたばれ!」の言葉は仮面の生活により維持される日常の瓶詰めの繰返しの自由に安住する人間の怠惰を、ブニュエルはきわめてアイロニーカルに警告しているのだろう。しかし、それでいてなんと 楽しい映画だろうか、一体ブニュエルは老人になれるのだろうか。(ブニュエルは、無事に亡くなりました)

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・「コミカルなのにシリアス。森田監督の最高傑作。
80年代前半の東京の普通な家族の物語なのだが、コミカルなのにシリアスでもある不思議な魅力をもつ映画。ストーリーとして特筆すべきものはない。高校受験生を抱えている父親が家庭教師を雇う。家庭教師を演じる松田優作がそれ以前の彼を知るものにはビックリ、というくらいの変貌ぶりで、この面白いキャラクターを絶妙に演じている。他のキャスティングもいい。伊丹十三と由紀さおりの夫婦の関係がこれまた不思議な感じで面白い。映画全体のトーンとしてはコミカルなのだが、不思議なシリアス感があり、日本の家族の変質、親子のディスコミュニケーション状態を絶妙に描いている。その象徴が意図的に作られた細長い食卓で家族が横一列で食事をするシーンだろう。このアイデアには舌を巻いた。このシーンは何度見ても可笑しいし、家族の関係をわかりやすく示している。日本映画には珍しいタイプの映画で森田監督のマスターピースといってよい作品でしょう。

・「時代の顔だった『家族ゲーム』
 この作品、松田優作のキャリアの転機にもなった作品であり、どんどん一人歩きしている伝説の作品です。全く同時期に高校受験をした私にとっても、時間を共有していた生涯忘れられない映画です。もともとは有名な原作があり、長渕剛の家庭教師役でTVドラマ化されて(暴力を思い切り振るうのが彼の本質とマッチして、『順子』のイメージから『とんぼ』へと変身する画期となったドラマだった)、そして作られた話題作だったのです。ATG作品でもあり、心ある識者がこぞって絶賛、『キネマ旬報』でも邦画ベスト1に。時代の顔でした。何と言っても有名なのが、地上波放送時のクライマックスカット騒動です。当時私は「最後の晩飯のシーンが見たい!」という部分もありましたが、その一方で森田監督の英断にスカッとしていたものです。 映画の中身といえば、もうこれは名シーン、名台詞のオンパレード。あげていけば切りがありませんが、このオフビートな感じは1980年代日本映画の秀作の一典型となりました。特に伊丹十三監督作品との類似点は、彼自身父親役として出演しているということもあり、考察すべきテーマだと思います。

 そうとう戯画化されているのにも関わらず、恐るべき事にこの映画が持つ人間関係の歪みは2000年代の今でさえ通用します。かつて高校生だった私は今や高校教師になりました。生徒にこの映画を見せてあげたいのですが、ひょっとして今だからこそ見せてはならない位にシャレになってない作品のかも知れません。だから生徒達には悪いけれど、この映画とDVDは私の秘めた宝物にしています。〈追伸〉爆笑問題の太田さんもこの映画のファンだそうです。彼がこの映画の撮られた場所を訪ねるという番組がWOWOWでありました。とても良かったので、DVDがリニューアルされた時、是非盛り込んで欲しいです。

・「この映画の監督は「摸倣犯」を監督した森田芳光という人とは同一人物ではないのかも知れません
 「の・ようなもの」で注目されていた森田芳光監督のメジャー?(ATGだけど)デビュー作であり、最高傑作。この後「それから」という佳作もあったが、森田芳光のこの頃の才気はどこへ行ってしまったんだろう。その年のワースト・ワンを争った「摸倣犯」といい、いまさらの「椿三十郎」のリメイクといい、おそらくデビュー後の数年で才能を使い果たしてしまったのでしょう。しかし「摸倣犯」の出来のひどさに憤慨した人もこの「家族ゲーム」は見ていただきたい。レコードの音までもカットしてしまうほど徹底的に音楽を排除して映像のみで語る感性、家族の食卓が横一列になっている構図(テレビドラマの中の茶の間の円卓では、背を向けて写る人間がいないように一方向だけいつも人が座らない不自然さに対する皮肉か)など、この映画にはオーソドックスな映画監督にはない若き天才の映像に対する熱意とアイデアが詰め込まれている。今は凡庸な中堅映画監督になった森田監督の一瞬の輝きであるが、日本映画史上に残る名作。

・「今は亡き人たち
森田芳光の出世作と紹介してよいかと思う。

・「「バット殺人」というキーワード
特筆すべきは、音楽やナレーションが全く無いことです。ひたすら映像と音声によって表現し、ある意味で本物の正統な映画と言えるのかもしれない。しかし、その構図と登場人物たちの奇妙さによって、最初から最後まで目が離せない。退屈なシーンが無い。

配役もまた面白い。やたら不気味な家庭教師を見事に演じる松田優作。陽気でうっとうしい父親像を見せつける伊丹十三。気弱でいつもオドオドしている母親役の由紀さおり。挙句に、近所の奥さん役で出てくるのは、アンダーグラウンドの歌姫・戸川純。その他もすごくクセのある役者揃いです。

何度か出てくる「バット殺人」というキーワードが、ラストシーンの謎を視聴者に考えさせる。説明的な表現が無くて、見るものの思考を無理やり引っ張るのでなく、少し離れたところまで迎えに来るだけなのが心地よい。あくまでもエンターテイメントなのだけれど、深読みしようと思えばできる、すごく良く出来た映画です。

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・「笑える純粋暴力
ブラジル映画を観る機会は極めて少ないが、この映画は日本でも公開された話題作。ブラジルの一都市、「神の街」を描いた文句無しの傑作である。子供が「今日は何して遊ぶ?」というぐらいの気安さで人を殺し、麻薬を巡る争いで町中が殺し合う。とにかく、人が殺される。しかし、暗さは微塵もない。日本の暴力は無闇に痛そうだし、ハリウッドのものはバカバカしいだけだが、これは違う。最近観た映画の中でもブッちぎりで面白かった。

・「クール
内容はドギツくて、コアだけど、何か陽気でしかもさばさばしてて後味が全然わるくない、そういう映画(ドキュメンタリー?)です。それに編集が抜群にうまくて、センスがあります。ストーリーも、細かいところに伏線が敷かれていてあとから「なるほどね」と思ってしまう箇所がたくさんあって、すごくよく練り込まれた作品です。ほんとにクール。そんでもってまとまりがいいです。

・「ワタクシの本年度No.1です
観終えた瞬間、2003年、もうこれを越える作品は出てこないだろうと確信しました。そして年の瀬も間近の、実際その通りになりつつあります。

スコセッシの株を奪うような身も凍るバイオレンス描写と熱く陽気なラテン・ミュージックとの絶妙なマッチング、タランンィーノを思わせる豪快な時間軸の操り方、色調・陰影で気を配った映像とスピード感あるカメラワーク、大胆かつ効果的な編集・・・この監督さんは「分かって」ます。

ドラマ部分も素晴らしい。息つく間もない程全編スリルが途切れない上に、ラストのカタルシスまで抜かりなし。

「マトリックス」も「踊る大捜査線」も「パイレーツ・オブ・カリビアン」もこれに比べたら・・・比べるのもおこがましい。映画好きを自認するなら、これ観てなきゃモグリじゃないでしょうか。

・「所々の描写が美しい、過酷な現実と人生に向き合った映画
一瞬、今の自分の現実と照らし合わせた。人生と真剣に向き合わなくてはと思った。ちょっとしたきっかけで人生は大きく変わる。そして、この映画に描かれた世界はブラジルのスラムだけでないことはいうまでもないし、資本主義と民主主義の確立した日本では到底起こりえない無秩序だ。自分の場合、むしろ勇気をもらったような気がする。映画としても絵が綺麗で、スリルもある楽しめる映画。

・「ラテン系民族でないと 生まれない映画のパワー!
~初めてのブラジル映画体験は 強烈でした。照りつける太陽 流れる汗 スラム街の喧噪とにおいなどが強烈に五感に伝わってくる。リオデジャネイロ郊外の「神の街」と呼ばれるスラム街での ギャングたちの抗争年代記を 描いている。貧困が生み出す暴力の凄まじさは常識を越えていた。小学生くらいの子供が拳銃をバンバン 何のためらいもなく殺人に走~~っていく。彼らにとっては 暴力 殺人 麻薬 金が 青春そのものに なっている。有名なリオのカーニバルで 陽気なラテン系民族の裏面は「陽気な暴力」なのか。オープニングの かっこよさは 心をとらえ放さなく 一気にのめり込んでいく。カメラアングル 編集とも「おおっ!」と うならせられた。ここには正義の味方が いないが主人公たちに魅力を感~~じてしまう。最後まで 目が離せない一気に見せる物語(実話を題材)の パワーにねじ伏せられた。この映画と比べられる映画がない という点でも 貴重な作品。~

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