のだめカンタービレ(1) (詳細)
二ノ宮 知子(著)
「天然=野放しなのか??」「裏軒パパのファン」「マンガ世界の異色作」「ありそうでなかった音楽漫画」「腹がよじれる・・・ぐふっ」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番&第14番&第23番 (詳細)
アシュケナージ(ウラディーミル)(アーティスト), ベートーヴェン(作曲)
「普遍的な「三大ソナタ」の演奏」「最高の三大ソナタ」「とても良かった」
モーツァルト : 2台のピアノのためのソナタ・ニ長調 (詳細)
アシュケナージ(ウラジミール)(アーティスト), モーツァルト(作曲), バレンボイム(ダニエル)(指揮), フレージャー(マルコム)(演奏), イギリス室内管弦楽団(演奏), ツォン(フー)(演奏)
「愉悦感あふれる演奏」
ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ(春)(クロイツェル) (詳細)
ヴェンゲーロフ(マキシム)(アーティスト), ベートーヴェン(作曲), ゴラン(イタマール)(演奏), マルコビッチ(アレクサンドル)(演奏)
ベートーヴェン:〈魔笛〉の「娘 (詳細)
マイスキー(ミッシャ)(アーティスト), ベートーヴェン(作曲), アルゲリッチ(マルタ)(演奏)
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 (詳細)
フルトヴェングラー(ウィルヘルム)(アーティスト), ホップ(ハンス)(アーティスト), エーデルマン(オットー)(アーティスト), シュワルツコップ(エリザベート)(アーティスト), ヘンゲン(エリザベート)(アーティスト), バイロイト祝祭合唱団(アーティスト), ベートーヴェン(作曲), バイロイト祝祭管弦楽団(演奏)
「「巨匠の時代」の大いなる遺産」「音楽とは何かを考えさせられる名演♪」「現在の演奏には求められない貴重なドラマ」「追体験」「盤をえらんでください」
ベートーヴェン:交響曲第5&7番 (詳細)
クライバー(カルロス)(アーティスト), ベートーヴェン(作曲), ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(演奏)
「私は、かつてこれ以上の名演に巡り会ったことがない。比類なき名演、交響曲第7番第2楽章」「クライバーのベートーヴェン」「惜しいかなカルロス、悲しいかなカルロス」「決して色あせない名演!」「とにかくカッコいいんです」
ベートーヴェン : 交響曲第3番変ホ長調op.55 「英雄」 (詳細)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(アーティスト), ベートーヴェン(作曲), フルトヴェングラー(ウィルヘルム)(指揮)
「フルトヴェングラー全盛期の名演・名録音」「すばらしい」「これ以上のエロイカがあるか」「ゾクゾクします」「「英雄」のフルトヴェングラー」
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第1~4番 (詳細)
ラフマニノフ(作曲), プレヴィン(アンドレ)(指揮), ロンドン交響楽団(オーケストラ), アシュケナージ(ウラジミール)(Piano)
「息が詰まりそうな迫真の演奏」「エキサイティングなクラシック」「補足・・・」「叙情的モダニズム、現代的ニヒリズムを徹底的に追求したニ短調協奏曲」「10年経っても聴いてます。」
バルトーク:ピアノ曲集 (詳細)
コチシュ(ゾルターン)(アーティスト), バルトーク(作曲)
「緊張感のバランスが最高」「コチシュの世界を堪能!」「ハンガリー魂を日本人の耳に」「野蛮さと若さの結合」「異国の香りのする力強い表現力」
ドヴォルザーク:交響曲第5番&第7番&第8番&第9番 (詳細)
ケルテス(イシュトヴァーン)(アーティスト), ドヴォルザーク(作曲), ロンドン交響楽団(演奏)
「普通に良い演奏」
ショパン:幻想即興曲 (詳細)
イム・ドンヒョク(アーティスト), ショパン(作曲)
「煌く音色、奔放な音楽」
ガーシュウィン:作品集 (詳細)
ガーシュウィン(ジョージ)(アーティスト), ガーシュウィン(作曲), 小澤征爾(指揮), レヴァイン(ジェイムズ)(指揮), ワールト(エド・デ)(指揮), インバル(エリアフ)(指揮), バーンスタイン(レナード)(演奏), プレヴィン(アンドレ)(演奏), シャハム(ギル)(演奏), ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団(演奏), サンフランシスコ交響楽団(演奏)
「なんてびっくり箱なクラシック!なんてバランス…。」「元気になれるよ!」「オイシイ!」「Moon Shine」「街があって、人がいる」
モーツァルト : 歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」K.588 (詳細)
ヤーコプス(ルネ)(アーティスト), ケルン室内合唱団(アーティスト), ジャンス(ヴェロニク)(アーティスト), フィンク(ベルナルダ)(アーティスト), オッドーネ(グラシエラ)(アーティスト), ギューラ(ヴェルナー)(アーティスト), ボーネ(マルセル)(アーティスト), スパニョーリ(ピエトロ)(アーティスト), モーツァルト(作曲), コンチェルト・ケルン(演奏)
リスト:P作品集 (詳細)
カツァリス(シプリアン)(アーティスト), リスト(作曲)
「悪魔的な超絶技巧」「1050円なんてあり得ない!」「リスト:ピアノ作品集」
フランク&エルガー:ヴァイオリン・ソナタ (詳細)
五嶋みどり(アーティスト), エルガー(作曲), フランク(作曲), マクドナルド(ロバート)(演奏)
「衝撃のエルガー」「力強く優美なヴァイオリン」
モーツァルト:オーボエ協奏曲 (詳細)
ホリガー(ハインツ)(アーティスト), モーツァルト(作曲), R.シュトラウス(作曲), ワールト(エド・デ)(指揮), ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(演奏)
「なんともしぶいオーボエの音色」「シュトラウスの神品」「美しいオーボエの調べを満喫できる名演」「今さらではありますが」「やっぱりこれが「くろきん」版オーボエ協奏曲?」
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータ(全曲) (詳細)
ハイフェッツ(ヤッシャ)(アーティスト), バッハ(作曲)
「慎ましやかでロマンチック、そして美しい・・・」「ストイズムという美学」「なんで今まで聴く機会がなかったのかな?と。」「とても信じがたいですが、50年以上前の録音です。」「弾き倒すとはこういうこと。」
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調op.68 (詳細)
クリーヴランド管弦楽団(アーティスト), ブラームス(作曲), ドホナーニ(クリストフ・フォン)(指揮)
シューマン:交響曲第1番「春」、第3番「ライン」、マンフレッド序曲 (詳細)
セル(ジョージ)(アーティスト), シューマン(作曲), クリーヴランド管弦楽団(演奏)
シューベルト:ピアノ・ソナタ第16番 (詳細)
ポリーニ(マウリツィオ)(アーティスト), シューベルト(作曲), シューマン(作曲)
「明快と緻密とスケールの共存」「緊張感みなぎるシューベルト」「ポリーニもいいけど「のだめ」のイメージならメジューエワ」「☆☆ ゆたかな きもちに なれる ☆☆」
バッハ : 平均律クラヴィーア曲集 第2巻 (詳細)
グールド(グレン)(アーティスト), バッハ(作曲)
「グールド最高傑作のひとつだと思います。」「グールドの『旧約聖書』は」「速いテンポの意味。前人未踏の平均律」
リスト:超絶技巧練習曲集 (詳細)
小菅優(アーティスト), リスト(作曲)
「演奏者によってこんなに違うのか!!」「超絶技巧練習曲集(小菅 優)」「本物の凄さ」「ピュア・マジック」「こんなに違うのか!!」
ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」からの3楽章 (詳細)
ポリーニ(マウリツィオ)(アーティスト), ストラヴィンスキー(作曲), プロコフィエフ(作曲), ブーレーズ(作曲), ヴェーベルン(作曲)
「思い出の名盤。」「歴史的録音!」「LP2枚分を1CDに収録した超お買い得品!」「ポリーニの偉業」「史上空前の演奏」
ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ全集 (詳細)
バックハウス(ウィルヘルム)(アーティスト), ベートーヴェン(作曲)
「永遠の指針となりうる名盤」「新全集には新全集の良さが……」「ベートーヴェンのピアノソナタはこれでだけで十二分」「全集を買う価値ありです」「―如何にしてバックハウスは精密度に拘泥した―」
クラシック>器楽>室内楽・器楽曲>作曲家別>ハ行の作曲家>ベートーヴェン
クラシック>器楽>室内楽・器楽曲>演奏者別>ア行の演奏者>アシュケナージ
Custom Stores>By Formats>国内盤>クラシック
Custom Stores>By Artists>クラシック>作曲家別>ハ行>ベートーヴェン
Custom Stores>By Artists>クラシック>演奏者別>ア行>アシュケナージ
クラシック>器楽>交響曲・管弦楽曲>マ・ヤ・ラ・ワ行の作曲家>モーツァルト
クラシック>器楽>室内楽・器楽曲>作曲家別>マ・ヤ・ラ・ワ行の作曲家>モーツァルト
クラシック>器楽>室内楽・器楽曲>演奏者別>ナ・ハ行の演奏者>バレンボイム
クラシック>器楽>協奏曲>作曲家別>マ・ヤ・ラ・ワ行の作曲家>モーツァルト
クラシック>器楽>協奏曲>演奏者別>ア行の演奏者>アシュケナージ
・「天然=野放しなのか??」
「ある意味ホラー漫画」と評されていたので音楽漫画でなぜ?と気になって読んでみたところ、納得です。1巻の表紙を拡大図で是非ご覧になってください。
指揮者を目指す千秋くんが挫折しかけたときに出会った”のだめ”はピアノはうまいけれどあらゆる人の理解の枠を超えた天然少女だった!
という出だしで、のだめの不思議っぷりは最初はものすごく怖いのですが、読んでいくと徐々に千秋くんと同じくらいのタイミングで平気になっていきます。ほかにも個性的な面々が出てきますが、どれもあきれはしてもひどく憎たらしいとは思えません。というかかなり笑えます。
この手の物語では珍しく感動は少ないですが、その分思い切り笑えますので、そういったのがお好きな方は是非ご覧になってください。
・「裏軒パパのファン」
第1巻はのだめこと野田恵と千秋さまこと千秋真一がひょんなことから出会う(あるいは遭遇する)くだりを収録。他にも主要キャラクターである裏軒のおにいちゃんこと峰龍太郎と峰パパ(裏軒の大将)も登場。メインの二人の存在も大きいけれど、この作品では峰父子の存在がとても大きいのだ。喩えるならば・・・チャーハンのグリーンピースバイプレーヤーファンの方には、ぜひにもチェックしていただきたく思います。
後々振り返れば、およそ運命の線が決して交わることがないように思える二人。そんな二人がふとしたきっかけで出会ってしまう。貴公子然としたエリート音大生と甲子園の土が自室内にある女の子の組み合わせ。これくらい整合性がとれないくらいミスマッチが運命の運命たるゆえんなのかもしれない。
「ふとしたきっかけ」なんて書いてしまったけれど、アプローチ方法はかなり強引である。のだめの強引なアプローチの前にたじたじとなりながらも、彼女の秘めたる才能に引き寄せられる千秋。彼の無意識ではあるにしても感情の機微が序盤の重要なポイントになる。
女性向けと表現するのが適当なのかどうか分からないけれど、初めて購入した女性向け漫画である。きっかけはクチコミ。素直に他人の言うことを信じない性格なので、裏取りのためにネットで調べてみたところ総じて好評だった。というわけでお試しで購入してみたのだが、あれよあれよという間に現時点で全巻(16巻)コンプリートしてしまった。私の行動をご覧いただければこの作品の面白さは察していただけるのではないかと思います。
・「マンガ世界の異色作」
おもしろいです。マンガとしてはかなり異色作。主人公の、のだめのキャラクターは、実生活にもいそうでいないキャラですがマンガの世界でも、いそうでいなかったキャラ。そのよさを引き出しているのが、絵。ドラマでやっても楽しいのはわかるけど、どんな女優さんが演じても、のだめにならないと思う。
コネタのギャグが冴えていて、(笑)のツボを心地よく刺激してくれます。ギャグマンガにありげな、記号論的「ここ、笑うところです」ってがわかるけど、きちんと笑わせてくれます。
音大を舞台にしたラブコメでは終わらない音楽の魅力まできちんと描けているところもすごい。これは、文句なくオススメです
・「ありそうでなかった音楽漫画」
ゴミタメみたいな部屋の住人、野田恵というキャラクターは今までの少女漫画にはなかったキャラクターでしたね。でも、そんなキャラクターの彼女に親近感を感じてしまいました。コミカルなギャグもテンポがよくて楽しく読めました。少女漫画=清潔清楚という概念を破った金字塔的な作品だと思います。
・「腹がよじれる・・・ぐふっ」
はい、おもしろすぎて腹がよじれます。音楽学校のピアノ科に所属する、一見下手かと思いきや「実はピアノ上手いしねー」(ピアノ科教師談)の天然・天才不思議少女野田恵こと“のだめ”と、外国育ちでおぼっちゃまで、だけど指揮者を目指して努力を惜しまない天才・美形青年千秋真一。
運悪く(?)千秋とのだめの家が隣同士だったことから、千秋君の恐ろしい運命(笑)が始まってしまいます。千秋に惚れて、猛烈な、しかし謎なアタックをするのだめに終始キレ気味の千秋くんですが、のだめの引くピアノの旋律に助けられたり身震いさせられたり。そんなこんなでこの二人、上手くいっているような全くすれ違ってるような・・・。
クラシック本格ラブコメ!・・・なんじゃそら?(笑)
・「普遍的な「三大ソナタ」の演奏」
「悲愴」「月光」「熱情」・・・いわゆるベートーヴェンの三大ソナタである。もっともポピュラーなソナタの組み合わせはベートーヴェン入門としても人気が高く、この組み合わせのCDは相当な数に上るに違いない。そして名演も数多いが消えて行くものも少なくない・・・
中にあって、発売当初から再版が重ねられ、常に高いクオリティーによって支持されてきたのがこのアシュケナージ盤である。録音は80年代に行われおり、このピアニストの一つのスタイルが究極点に達したころの録音と考えていいだろう。まず音色の絶対的な美しさ!これは例え様もない、代え難い美点である。熱情冒頭の情熱的な和音の連打、月光の終楽章の運動的美学を追求したソノリティの完璧さ!どこをとっても申し分ない。逆にその申し分のなさが欠点かもしれないが、それはないものねだりだろう。
私も音楽フアンを続けて様々な音楽を聴くようになったが、「いいものはいいんだ!」と屈服させられる名曲と名演。それがこのアルバムの本質であろう。
・「最高の三大ソナタ」
現在はN響の音楽監督であるアシュケナージによるベートーヴェンの三大ソナタ。雑誌などを見るとよくシュナーベル盤やバックハウス盤などが推薦されていますが、私はこのアシュケナージ盤を推薦します。それぞれのピアノソナタの個性をよくとらえていて、特に23番「熱情」は絶品です。特にあの第3楽章は一度聞いたら忘れられなくなるほどのインパクトを与えてくれました。他の2曲ももちろんアシュケナージらしさが出ていて、とてもいいです。若かりしころのアシュケナージの傑作。
・「とても良かった」
芸術は人の好みにより評価が分かれてしまうが、このアシュケナージの演奏は非常にオーソドックスな演奏で誰でも好きになるのではないだろうか。とても良かった。
・「愉悦感あふれる演奏」
この曲の魅力を余すところなく伝える好演奏。二人の息もぴったりと合っている。何よりも、二人から作り出された音の軽快感がすばらしい。 録音的には少々古くなったが、そんなことは全く気にならない。暖かみのある有機的な音が心を和ませる。
・「「巨匠の時代」の大いなる遺産」
同時代を生きた巨匠の中で私は寧ろワルターを愛して止まない一人である。だが殊「第九」に関してはこのフルトヴェングラー盤の素晴らしさを認めない訳にはいかない。彼の音楽はワルターのそれとは違って微笑む事はしない。時に厳めしく聴く者を拒絶するかの様だ。だが時としてそこに楽曲の真実の姿が浮き彫りにされるのだ。録音は1951年で当然モノラルだから良かろう筈も無い。しかしそれを覚悟の上で聴くと、以外にもそこに息づく音楽の生々しさは筆舌に尽くし難く鳥肌さえ立つ。緩徐楽章でのオーケストラの大きな破綻もライヴならではのスリルに充ちている。何よりも終楽章大団円プレストの疾風怒涛の如きアッチェルランド(加速)には何度聴いても驚嘆させられる。ソプラノのシュワルツコップの張りのある声も素晴らしい。私は単なる懐古趣味や「歴史的演奏・歴史的名盤」と云った事を大上段に構えてこの演奏をお奨めする訳では無い。近年の指揮者の何人かが、実はそうしたくても「怖さ」から決して具現化出来ない解釈がここにはある。今は単なる憧れでしかない「巨匠の時代」の大いなる遺産である。初心者の方にはバーンスタイン盤辺りからお聴き頂き、最後はこの演奏に到達して頂くのも良かろう。
・「音楽とは何かを考えさせられる名演♪」
初めに聴いた時は唖然としました。
これが名演とは?・・・信じられませんでした。3楽章の音程の酷いホルンの乱入。最終楽章のオケの破綻。およそ「模範演奏」とはかけ離れた内容に感じたものです。
ところが、いまや第九を聴くとき、自然にこのCDを取り出す自分がいます。
そう、素晴らしい「名演」とは、きっと「模範演奏」のことではないのです。
もともと音楽は心の発露であり、音はその心を伝える手段に過ぎないのでしょう。聴けば聴くほど、時間が経てば経つほど、この演奏の素晴らしさが胸にしみてきます。
このCDを稀有の「名演」として推薦いたします。
・「現在の演奏には求められない貴重なドラマ」
ここのベートーヴェンは苦悩している。過酷な運命と壮絶な闘いをくりひろげている。人生は思い通りにいかない事の方が多いし、しかも苦しみが圧倒的に多い。そんなキズついた魂を、このベートーヴェンは一緒に格闘し、そして癒してくれる。こんな演奏ができたなんて、正に奇跡だと思う。第九は、年末恒例の風物詩となる生易しい曲ではない。
血反吐を吐いて、ギリギリの演奏をしてこそ本当のこの曲の価値が見えてくる。それを、気が付かせる一枚だ。最後に、人生に危機を経験した事のない幸福な人は何度聴いてもこの演奏の凄さが分からないと思う。
・「追体験」
年末の第九合唱に参加して以来、あの時の感動を追体験したくて、色々な第九CDを買っては聞いていましたが、なかなかこれだ、というものに当たりませんでした。レビューを見て気にはなりつつ「話半分」な気持ちでこのCDを購入しましたが、最初、音が悪いなぁ・・・と思って聴いていたのに、何時の間にかのめりこんでしまい、気が付けば夢中に…。
舞台に立っていた時に感じた高揚感、曲の中に引き込まれて溶け込み、ホールの隅々まで広がっていく感覚…。それがまさにこの1枚の中にあるのです。
私が探していたのはこれだ!
今のところ、私はまだこれ以上の第九には巡り会えていません。
・「盤をえらんでください」
バイロイトの第九はクラシックを聞き始めたものが必ず通る演奏に違いない。第九をきっかけに初めてクラシックのCDを買う人は少なくない。そのライナーノーツで過去の演奏と比較するときに必ず引き合いに出されるからだ。バイロイトの第九については演奏が1951年であること、モノラルであること、そして何より名演奏であったことから、さまざまな方法でリマスタリングが行われ、同じ曲の同じ演奏でおびただしい数のCDが発売されている。しかし同じ演奏だから同じCDだとおもったら大間違いだ。私もついこの間までそう思っていたが、何枚か手に入れるうちにその音のクオリティの違いに驚いた。5つ星はこのCDに対してではなく、演奏に対してです。
・「私は、かつてこれ以上の名演に巡り会ったことがない。比類なき名演、交響曲第7番第2楽章」
カルロス・クライバーは、極端にレパートリーの少ない人で、自信のある曲だけを徹底的に磨き上げて演奏会に上げるというだけでなく、その演奏会自体にも滅多に登場せず、特に晩年は、ほとんど伝説化・神格化された存在となっており、私も大好きな指揮者であった。ただ、現代の指揮者は、オールラウンド・プレーヤーであることを求められ、どんな曲でも短時間で器用にこなしてしまうというクライバーとは対極にある人ばかりのわけだが、そんな一流指揮者たちが、クライバーのようにレパートリーを極端に絞り込んで徹底的に磨き上げれば、クライバーと同じレベルの演奏をできる人はそこそこいるのではないかとの疑問がないわけではない。
しかし、そんな思いを感じないわけでもない私も、クライバーのベートーヴェンの交響曲第7番だけは、かつて、これ以上の演奏には出会ったことがないし、今後も出会えないかもしれないと、素直に絶賛するしかないと思っている。
第7番のクライバーの演奏を絶賛する場合に誰もが挙げる、第4楽章での凄まじいまでに畳み込む熱狂的なフィナーレも確かに素晴らしいのだが、私は、それ以上に、第2楽章の演奏にこそ、誰にもまねのできないクライバーの唯一無二の圧倒的な感性を感じるのである。
第2楽章は、「不滅のアレグレット」といわれ、全曲中の最大の聴きどころなのだが、この第2楽章を、あたかも、とうとうと流れる茫漠たる大河のごとく、こんなにも絶妙なテンポで、こんなにも物寂しく、そして、こんなにも美しく演奏した指揮者を、私は知らない。
ちなみに、「21世紀の名曲名盤」(2004年音楽之友社)では、当然のごとく、第5番、第7番とも、第2位以下に大差を付けたダントツの第1位にランクされており、特に、第7番は、この企画が始まった1983年以降、5回連続で第1位という、驚異的な評価を受けている。
・「クライバーのベートーヴェン」
超有名盤です。ですがこれはクライバーのベートーヴェンです。聴いた後の爽快さは気持ちいいものです。とてもかっこいい演奏です。
・「惜しいかなカルロス、悲しいかなカルロス」
名盤といわれる、カルロス・クライバーの「運命」と「ベト7」を、わたしは、地元の図書館で借りてきた。(あったんだなー、これが) まずは「ベト7」。手持ちのアバド盤(こちらは、8番とのカップリング)と早速聴き比べてみる。 うーん、さすが、名演といわれるだけある。すごくいい。それを印象付けたのが、第1、第4の両端楽章だ。 第1楽章は、テンポを速めに設定し、ティンパニを効果的に響かせることで、より男性的で、躍動感にあふれた音楽になるのだ。アバドのも、悪くないんだけど、テンポが遅めの分、おとなしい感じになっちゃうんだなー。 第4楽章は、随所に浮かび上がるフルートの音色が印象的だった。 「運命」も名演だ。こちらは、ヨーロッパ室内管(指揮者はアーノンクール)のものが手元にあるので、それと聴き比べてみると、やっぱり、こっちの方がいいなあ。 第1楽章の、「ジャジャジャ、ジャーン」という、おなじみのオープニングにも釘付けになったけど、それ以上に印象的だったのが、後半の2楽章だ。 まず、第3楽章は、やや遅めのテンポで、重々しく進行していく。それは、耳にハンデを抱えた、ベートーベンの人生のあがきそのもの。そして、曲は一度トーンダウンして、切れ目なしに、圧倒的な全合奏で第4楽章に突入。ラストは、一気にプレストまで加速して、輝かしいエンディングを迎える。まさに、人生の壁を打ち破った、勝利のおたけび。 クライバーの「運命」からは、これらのことがひしひしと伝わってくるのだ。 手持ちのCEO盤は、オーケストラの編成が小さい分、物足りなさを感じてしまう。 「運命」と「ベト7」という、奇数番号の名曲で、迫力ある演奏を聴かせてくれたクライバー。次に続くのは、第9か、「エロイカ」か?と思っていたら、悲しいかな、クライバーは、去年の7月にこの世を去ってしまったのだ(泣)。この名盤を聴いていると、その死が惜しまれてならない。惜しい。本当に惜しい。もうすぐ没後1周年。改めてご冥福をお祈りしたい。合掌。
・「決して色あせない名演!」
運命のCDで1枚と言えばカルロス・クライバーのこのCDです。冒頭からウィーンフィルのアンサンブルに圧倒されます。フィナーレまで全てにおいて引き寄せれます。7番についても同様ですが、これは他にも名盤ありですね。
・「とにかくカッコいいんです」
「クライバーの第7はカラヤン+ベルリンフィルを超えている」と聞いたとき「ウソだろ」と思った。ぼくにとってベートーベンの7番は絶対にカラヤンだった。特に、終楽章のホルンのスピード感と切れ味は誰も追随できないだろうと....
違った。リズムの大氾濫状態を生み出しながら、それに流されず、ノリの良いロックでも聴くような恍惚感を与えてくれる。とにかくカッコいいんです。一度聴くべし。
●ベートーヴェン : 交響曲第3番変ホ長調op.55 「英雄」
・「フルトヴェングラー全盛期の名演・名録音」
フルトヴェングラーによるベートーヴェン演奏は多数あるが、圧倒的な力を持つのは戦時中の演奏であると思う。中でも、この1944年のエロイカは完成度の高い名演・名録音だ。何より、演奏が素晴らしい。全体として極めて情熱的でドラマチックであると同時に、曲の隅々まで、全てのフレーズが深い共感と細心の配慮を持って演奏されている。また、演奏の集中力が、一瞬たりとも弛緩することなく、冒頭の和音から最後の和音まで持続している様は本当に見事だ。録音状態も悪くない。楽器間の音量バランスの良さ、響きの豊かさ、そして適度なセパレーションなど、年代から想像するよりずっと良好な音質だ。
フルトヴェングラーの戦時中の演奏記録にはベルリン・フィル (BPO) との共演が多いが、このエロイカのオケはウィーン・フィル (VPO)。ここでの VPOは、BPOの演奏に負けない力感と高揚を達成しながら、決して攻撃的・威圧的にならずに、VPOらしい透明感のある響きで生き生きとした演奏を繰り広げている。敗戦の色濃い戦争末期の危機的状況とVPOの類まれな美質とが、この切迫感と美しさを兼ね備えた歴史的演奏を生み出したのだろう。
また、一般にこの演奏はライブ録音とされており、CDにもそう表記されているが、聴衆のノイズが全く入っていないことから、当時行われていた放送用録音ではないかとの指摘がある。ライブ録音と違って客を入れずに、しかし、通常のレコーディングと違って一気に演奏して収録する放送用録音という条件下であったがゆえに、ライブ録音の良さである一発勝負の緊張感に満ちた演奏と、臨場感のある録音、そして、通常のレコーディングのメリットである細部への配慮に満ちた演奏と、ノイズのない良質の録音、その両方が達成できたのかもしれない。聴き手を熱い興奮と深い感動に包んでくれるフルトヴェングラーの代表的名盤としてお勧めしたい。
・「すばらしい」
今もっているエロイカは、フルトヴェングラーのアンドロメダ製ウラニア盤・マゼール・イッセルシュテットですが、どれもそれぞれによさがあります。但し、ついつい手が伸び一番聴いているのは、このTOCE3730のウラニア盤です。アンドロメダ製は音質がよく、雑音もすくないクリアな音です。それに比べ、このTOCE3730盤は音は悪いですが、補って余りある音の豊かさ、奥行きがあり、何度聴いても飽きません。
・「これ以上のエロイカがあるか」
ウラニアのエロイカは現在輸入版も含めると10種類以上あるのではないだろうか。盤によってピッチが異なるらいいのだが、私はRussian Compact Disc、Bayer盤と聞いてきて、現在はフランスのTahra盤をもっぱら聞いている。したがってこのEMI盤の状態については何とも言えないのだが、演奏についてはもはや語りつくされた感があるから、私が何を書いても単なる蛇足だろう。それでも、これ以上素晴らしいエロイカは存在しないと言いたい。第一楽章はテンポが激変するがそれがみごとにはまって異常な切迫感を生み出すのに成功している。普通に聞いているとインテンポのように聞こえるところがすごい。後年のスタジオ録音版も悪くはないが、やはりフルトヴェングラーのエロイカといえばこれであろう。仏Tahraは音の状態が自然で聞きやすく、ウラニア盤の由来と背景について詳しく記したライナーノートが充実している。
・「ゾクゾクします」
私は、それほどクラッシクに造詣が深いわけではなく、好きで聴くといったレベルなのですが・・・これは聴いていてゾクゾクしますね。昔の録音ですから、音質も良くないのですが、演奏の勢いが伝わってきます。おそらくそれがフルトヴェングラーの魅力なんでしょうね。もちろん(その当時の?)ウィーンフィルとの相性も凄くいいのだと思います。
ベートーヴェンの交響曲についていえば、フルトヴェングラーの演奏を聴くと、今まで持っていたベートーベンの交響曲のイメージが一変します。私の持っているベートーヴェンのイメージに一番近い演奏、といった感じでしょうか。
ベートーヴェン好きの方は、是非聞いて欲しいと思う一枚でした。
・「「英雄」のフルトヴェングラー」
フルトヴェングラーはいわば、ドイツ音楽には神が住んでいる、と思っていたような人です。でも、現代に生きる私たちには、神はほとんど関心事ではありません。最近は歴史的原典主義がもてはやされています。バロック音楽の古楽器演奏は常識になっていますし、モーツァルトはおろかドビュッシーなども作曲当時のピアノで演奏されるべきだ、という動きがあるそうです。その人たちの考えによれば、当然ベートーヴェンに求められるものも、音楽の精神性などというアルのかナイのかわからないようなものではなく、古典派としての当時の響き、ということになるようです。ーーフルトヴェングラーは、ドイツ音楽がただの華麗な響き、端正な調和に堕落してはならない、と警告しつづけました。音楽とは何か、という㡊??おおげさですが、いったい私たちは音楽に何を求めているのでしょうか?
感動は演奏者と聴衆との<間>に生まれる、とフルトヴェングラーは言っています。美を創造するためには、私たち聴衆の側からの積極的な働きかけも不可欠です。フルトヴェングラーの実演は大変感動的だったそうですが、半世紀も前に他界した彼のライブは、もちろん私たちには経験できません。それでも、彼の音楽に接するという出来事は、たとえ雑音混じりのモノラル録音を仲介するしかないとしても、あたかも一つの事件として私たちに<体験>されます。ーー神が死んだのは、ニーチェが正しく指摘しているように、私たちが殺したからです。そうだとすれば、殺害しない限り、神は存在します。と言うより、存在するかもしれない、という不確かな神秘として、私たちと関わりつづけます。ーーアルのかナイのかわからない神、あるいは音楽の精神性は、私たち(聴衆)のほうから参加を拒否しない限り生きつづける、と私は思います。 フルトヴェングラーを知り得たことは、少なくとも私にとっては、重大でした!
・「息が詰まりそうな迫真の演奏」
この一枚は大正解の買い物でした。アシュケナージの演奏のレパートリーにラフマニノフが入っているのは知っていましたが実際に彼が演奏するラフマニノフを聴いたのはこれが初めて。 彼の演奏を聴いて感じたことはとにかく全曲通してメリハリがものすんごくついています。とくにアクセントとかはありえないぐらい周りの音と対比されていて浮き上がって聞こえます。二番の第一楽章の中間強奏部なんかはタテのノリがオケピアノ共にすごいんです!何千人もの軍隊が向こうから歩いてくるようです。繊細な部分は本当に彼が一部で女々しいと批判を浴びるのがわかるぐらいにとても美しく演奏されています。 そして聴いているといくつかミスタッチが聞き取れます。しかしその演奏を聴いてひとつも不快には思いませんでした。彼の本気と言える情熱的な演奏だからこそこういったライブ感のあるラフマニノフが聞けるのではないでしょうか。僕個人的には、ミスを恐れて丁寧に演奏されているラフマニノフよりも、こういった熱烈であり華麗なスタイルの彼の演奏のほうが、断然好きです。まさしく「ラフマニノフ節」というのがよく歌われていて心から楽しめる一枚ではないでしょうか。
・「エキサイティングなクラシック」
このCDの最大の利点は、名ピアニストの演奏でラフマニノフのピアノ協奏曲が全て聴けるということです。ラフマニノフの協奏曲は、ある場面では雄大で、ある場面では激しく、変幻自在の音楽で、表情豊かに演奏されています。クラシックは一般的に気持ち良くさせる(癒しの)音楽だとされてますが、僕の場合、そしてこのCDの場合、その素晴らしさにかえって興奮してしまいますね。おすすめできます。
・「補足・・・」
ピアノを演奏しているウラジミールアシュケナージはピアノ奏者にしては手が小さかった(指が短かった?)ため、2番の始めの和音の部分を分散して弾いています。しかし、すばらしいです。
・「叙情的モダニズム、現代的ニヒリズムを徹底的に追求したニ短調協奏曲」
他のレヴュアーの方々が釈然としないように?1970年代のプレヴィンとの共演盤は後年のハイティンク伴奏盤に及ばない点もある。特に2番などは大人しい録音もあり意外に地味(ハイテンク盤は生々しく彫が深い)。
しかし1番は中々だし、何と言っても第3番ニ短調に関しては今なお最高級の演奏と断言してよい。冒頭のメランコリックなユニゾンからしてただ事でない雰囲気が漂い、案の定,叙情的メランコリアのピアニズムが全篇開陳される。特筆されるのがプレヴィンの驚くべき指揮と解釈で、低音弦楽器と高音弦楽器群との交代の意味深さ、急にピアニッシモに陥る部分のぞっとするようなニヒリスティックな表現など、細部にわたって驚くべき解釈を示す。アシュケナージとの呼吸も完璧に合っており、これほどの演奏が再現可能とは思えないほどだ。また、えてして「慣習的カット」が施されるカデンツァもオリジナルに近いヴァージョンが採用されており、聞き応え十分(アシュケナージの多彩な表現力が素晴らしい)。
「ホロヴィッツやアルヘリッチの痛快さ、凄み」はないかもしれないが、ラフマニノフの音楽の持つ叙情的モダニズム(時として人間存在への問いかけを含む厭世観さえ漂う)を徹底的に追求した演奏として、永遠に聞き継がれるだろう。
・「10年経っても聴いてます。」
私が高校生の時に買ったCDがこれでした。ただ単に、ピアノ協奏曲第2番を聴きたかったからです。でも、4曲全て収まってこの値段は恐ろしいですよね(笑)最初は狂ったように2番ばかり聴いていましたが、3番も中々良い。というか、3番は色んなバージョンって、アシュケナージはその全てのバージョンを演奏していますが、私はこのCDに入っているバージョンが一番好きです。1番4番はマイナーですが、実は味があってどれも良い曲です。
ラフマニノフが好きで、いろいろなピアニストが弾いたCDを持っていますが、このCDは聴く回数が断然多いです。そのくらい気に入っています。
・「緊張感のバランスが最高」
~生命力があふれていて、ひたむきで、テクニックはなんの問題もないんだけどなんとなく危うげな、それも若さのひとつで。ジャケットも録音もすばらしいし、あらゆる要素が"ベスト"というわけではないのかも知れないけど、全体として絶妙なバランスのとれた一枚。これが日本で録られたというところにもなんだか、一期一会を感じます。バルトークはいまひ~~とつ苦手だったのだけど、「組曲」や「杖踊り」など、とても気に入った曲ができて、いくつかは自分でも弾いてみたいと思ってます。しばらくは以前から持ってた他のバルトークのCDも楽しめそうです。今年のピアノアルバムで一枚選ぶとしたら、これです。(ほとんどジャケ写買いでしたが)~
・「コチシュの世界を堪能!」
民族色豊かな曲揃いで特に舞曲ではコチシュならではの個性が感じられる。大胆かつ繊細、時に心弾む軽やかな音色は聴くものの心を捉えることであろう。
・「ハンガリー魂を日本人の耳に」
私は西紀二十世紀最大の作曲家はバルトークだと思っている。何と言っても私にはポピュラー音楽など、クラシック音楽の芸術性の高さや精神性の深さに較べれば児戯にしか見えないし、そんな私から見ればポピュラー音楽の大スター等評価出来ないからだ。生前彼の最人気曲だったアレグロ・バルバロ、彼のピアノ曲の最高傑作である唯一のピアノ・ソナタ、弦楽合奏用にも編曲されている親しみ易いメロディーのルーマニア民族舞曲。バルトークのピアノ曲入門に此れ以上無い程の選曲だ。奏者はバルトークと同じ祖国で録音当時新進気鋭のゾルタン・コチシュ。録音場所は日本は東京の荒川区民会館。「日本人よ、バルトークをもっと聴いてくれ。」と言わんばかりの内容ではないか。此れを聴かねば日本人音楽ファンとしての名も廃ろうと云う物だ。バルトークが熱い魂でハンガリーを愛した様に、我々も此れを聴きながら祖国日本を愛そうではないか。
・「野蛮さと若さの結合」
バルトークとコダーイがフランスで音楽活動を盛んに行っていた頃、とある音楽評論が彼らのことを「ハンガリーの野蛮人バルトークとコダーイ」と書かれたに対し、当てつけのようなタイトルで発表した「アレグロバルバロ」が痛快。当方は4種類所有(コチシェの新旧版、ラーンキ版、シャーンドル版)しているが、この版が最も野蛮なエネルギーを感じさせる演奏。一方で、「民謡による3つのロンド」は夢見るような甘い調べとダンスする音とが心地よい。のだめ漫画版のニナ・ルッツ音楽祭編で、のだめがレッスンを受けられなかった「組曲」も入っており、確かに彼女に演奏させるとさまになりそうな曲。
全体を聞いて感じられることは、微妙なテンポの揺れの心地よさ。このあたりのテンポの緩急は若い時分のコチシェの演奏の方が、再録の本人版やシャーンドル版のある程度、意識的に作ったようなテンポの緩急と比べると実に自然である。曲順も実によく、アレグロバルバロで一気に世界に引き込み、夢見るような民謡調、現代音楽風作品、耳なじみよい舞踏曲で締めるところも素晴らしい構成である。
最後に一つ指摘すべきは録音。会場はスタジオではなくホールを使用し、デンオン(今はデノン)自慢のPCM録音だが、激しい曲については、どう聞いても歪み一歩手前であり(コチシェのタッチも多少つぶれ気味だが)、ホールのエコーも拾ってか、迫力満点。
プログレファンは当然、アレグロバルバロがEL&Pの「未開人」の本歌であることはご承知のことと思うが、このCDはプログレファンにも最も推薦できるバルトークである(値段も安いし)。
・「異国の香りのする力強い表現力」
コチシュの演奏するバルトークの世界力強くそして 時には繊細な素晴らしい演奏でした。さすが天才ピアニスト♪ 感動
・「普通に良い演奏」
評論家の岩井宏之さんはこの頃にケルテスについて「以前よりも抑制された、洗練された表現」になりつつあった、と書かれています。確かに楽章毎の性格を描き分け、ソツなく全曲を纏めたバランスの良い演奏で、やや意地悪な言い方をすれば「普通に良い演奏」と表現できるかと思います。従って、4曲の内では曲自体の完成度が高い7~9番が、聴き応え充分の演奏になっています。
ただ以前より変わってきたとはいっても、個性的であるとか、独自のスケールや深みを備える所までは行ってなかったようで、いやむしろ伸び伸びとしたカンタービレ、各第3楽章以降の躍動的な部分の素晴らしさなどからは、まだ若々しい熱演といった呼び名が相応しいとさえ感じます。よって5番も含めどの曲も第3楽章以降が最大の聴きものとなっています。ロンドン響のパワフルな響きも相俟って、聴いていてスカッとなるような熱演です。
結果的にケルテスのライフワークの一つになってしまいましたが、もし事故死するとこがなければ、ここで見せた「抑制された、洗練された表現」と持ち前の「情熱的な表現」が融合した時、いったいどんな指揮者になっていたのだろう?そう考えるとケルテスの早過ぎる死が今更のように惜しまれます。
・「煌く音色、奔放な音楽」
常に耳に新鮮な音楽、特に『アンダンテ・スピアナート〜』が素晴らしい。今秋に行われたショパンコンクールの二次予選でも弾いているが、このCDでの方が音楽が完成されていると思う。
ショパコンでは兄ドンミンと共に、2位なしの3位を受賞したドンヒョクだが、本選でのコンチェルト2番は抜群に魅力的だった。
これから、内容の深い曲にどう取り組むか期待を持って注目している。舞台マナーは改善の余地あり。もう少し愛想良く&観客が期待している時にはアンコールも弾いて!笑。
・「なんてびっくり箱なクラシック!なんてバランス…。」
私はクラシックもジャズも好きですが、なんとなくなかなかレコードも手に入らず二の足を踏んでいたガーシュインをやっと手に入れました。ほんと、びっくり箱のようにいろいろな要素がつまったCDです。まず、2枚組でガーシュインを次から次へと存分に楽しめてこの値段…すごいですね。
それに、小澤征爾やバーンスタインなどの名指揮者、演奏家、なんだかこっちもいいとこ取り。
曲自体もびっくりですね。ガーシュインって初めてちゃんと聞いたのですが、「ラプソディ・イン・ブルー」なども隅から隅までクラシックで格調高い、でも、どこかジャズっぽくて格好いい。すごいバランス…。
クラシックの良さをそのままに、いかにも1920年代、隆盛を極めたアメリカ、ニューヨーク、という感じもする…。
クラシックって言葉でどうこう感想を言っても伝わらないし、みなさんのほうが詳しいかもしれない。でも、このクラシックは、どこまでも予想不能な音楽の集まり、遊び心たっぷりの音楽には、とってもドキドキ、
ワクワクさせられてしまいました。音質も非常によく、いいとこどりの名演を集めているのも間違いなし。この1枚は完璧。この予想不能な音楽、楽しくなっちゃうクラシック、生で聴いたら幸せだろうなぁ…。
買うのを迷っている人…ガーシュイン初心者の人、CMで流れる「ラプソディ・イン・ブルー」や「パリのアメリカ人」
を聴いて興味を持った人、クラシック好きな人、ジャズ好きな人、買って損はないんじゃないかな。少なくともこの2曲の素晴らしさは「サビ」だけ聴いてるだけじゃわからなかったな。その他の曲のほうがよりクラシックぽくて相対的にはおとなしめだけど、それでも変わらず独創的で、いい曲だなぁ、と。
ガーシュインに詳しい人、初心者なレビューでごめんなさい、でもこの1枚ですっかり好きになっちゃいました。
・「元気になれるよ!」
とにかくわくわくする曲ばかり、もちろん有名な曲はしっかり入っているし、何度でも聴きたくなるCDです(私は毎日聴いてますヽ^▽^)!ヨーロッパのクラシック音楽にはない特徴を持つアメリカの音楽、ガーシュインならではのクラシック音楽とポピュラー音楽の融合。うっとりするようなメロディー、おしゃれな和音、わくわくするようなリズム、どれもこれもおすすめです。クラシック色の濃い曲を集めたものと、ポピュラー色の濃い曲を集めたものの2枚組みになっていてとても聴きやすいので、「クラシックは初めて」とか「管弦楽は堅苦しそう…」という人にもおすすめ!名指揮者、名演奏(ピアノの演奏は圧巻です。)なので、もちろん、クラシックを聴き慣れた、耳の肥えてる方でも十分満足できると思います。へこんでる時、くつろいでいる時、お出かけする車の中で、どんな場面にもぴったり。とにかく元気になれますよ!
・「オイシイ!」
このCDはとにかくオイシさがいっぱだ。まずは多彩な演奏陣。アメリカを中心とした様々なオーケストラと指揮者の演奏が楽しめる。やはりガーシュウィンの曲にはアメリカのオーケストラの管の響きや躍動感がハマる。日本人としては小澤征爾の指揮が聴けるのもうれしいところだ。そして曲目もオイシイ。他のCDだと「この曲があるけどあの曲がない」と別々に2枚買うことになってしまいそうなものが1枚(2枚組だが)で手に入ってしまうのだ。さらになんと価格は1枚分の値段なのである。もう買うしかない!
・「Moon Shine」
もう一方のアメリカ音楽の雄(グレン)をMoonそのものとするなら
こちらは凪いだ水面・みなもに映る月影です …美しいんです
・「街があって、人がいる」
それほどながくはこの世界にいられなかったガーシュウィンだけれども素敵な曲をたくさんつくってくれたガーシュウィンの曲は、いろんな要素があるジャズだったり、クラッシックだったりミュージカルのための曲だったり、オペラのための曲だったりとそんないろんな音楽があって共通して見えるのは、街であり人だったりする
このCDのジャケットは、有名な街の夜景だけれどもそこに息づくたくさんの人たちの命がみえてくる
「ラプソディー・イン・ブルー」「パリのアメリカ人」「キャットフィッシュ・ロウ」そして、「ソングブック」からの数曲 などなど
どこかで聴いたことのある、これらの曲は、人の素敵な面を魅せてくれて、私たちの人生を温かくしてくれます
クラッシックとかー、あんまり聴かないけどー、テレビで「ラプソディー・イン・ブルー」が流れていたからー、ガーシュウィンって誰~?っていうひとにも、このCDはおすすめ私がそうだったから
堅苦しくなくて、とっつきやすい1枚だったおすすめ。
・「悪魔的な超絶技巧」
「メフィストワルツ第1番」の録音は相当数存在するが、このカツァリスの演奏は必聴である。得意の内声浮かしは当たり前、同音連打しまくり、テンポもころころ変えまくりと本当に好き勝手に弾いている。しかし、それを支える超人的な指周りの良さとオクターブの速さには感心させられる。特に凄まじいのが、後半の跳躍部分の難所である。この部分のカツァリスはめちゃめちゃ速い!他のピアニストを2倍速にしたような速さで一気に駆け抜け、しかも機械のように正確だから恐れ入る。まさに悪魔的な超絶技巧。
とここまででも十二分にお勧めだが、ペダルを抑えた「孤独の中の神の祝福」も素晴らしい。また、今から25年も前に「メフィストワルツ」の2~4番、「メフィストポルカ」、「調のないバガテル」などの晩年の作品を取り上げるカツァリスの選曲眼もさすがである。
・「1050円なんてあり得ない!」
詩的で宗教的な調べ「孤独の中の神の祝福」が聴きたくて購入した。中声出しや独特なアレンジが得意なカツァリスにとっては、こういった荘厳な曲が向いているかもしれない。大のお気に入りの曲である。ブレンデルの演奏よりは、気に入っている。孤独の中に差し込むかすかな希望や儚さを感じ取ることが出来る。言葉ではうまく説明できないので聴いてみて。 問題はメフィストワルツ第1番である。後半のあの正確無比の速さは凄すぎる。あのパッセージをあそこまで速く弾く演奏は聴いたことが無い。とんでもない超絶技巧である。一度は聴いてみるべきである。また、2番以降の録音もあまり存在しないので、買って損は無いと思う。 っていうか、こんな素晴らしいCDが1050円というのはあり得ない!自分のもつ数あるCDの中でも、お得なCDTOP3に入る作品である。
・「リスト:ピアノ作品集」
このCDには、フランツ・リストの曲の中でも、「メフィスト」シリーズ
にこだわった選曲となっています。メフィストワルツ第1番は多くの演奏家によるプレイが残されていますが、メフィストワルツ第2番以降の作品はあまり紹介される機会は少ない。そんな中このCDでは、それらの曲を聴くことができるのです。作品自体は晩年のリストらしく、かなり前衛的な曲が多いのですが、シンプルな中にかつての「超絶技巧」的な演奏法がちりばめられ、不思議と耳に残る、まさに「メフィスト」の演奏といった感じです。かなりマニアックな作品集といえましょう。
・「衝撃のエルガー」
エルガーの曲といえば、「威風堂々」や「愛の挨拶」くらいしか知らなかった私がこのCDを購入したのは、「のだめカンタービレ」という漫画の影響である。主人公たちが早朝この曲を演奏するシーンがあるのだが、まさに絵の通り。本の中では演奏を聴いた人々が衝撃を受けるのだが、初めて耳にした私の心にも衝撃が走った。力強くかつ情熱的な冒頭部分。激しいだけではなくドラマチックなメロディーを五嶋みどりが渾身の演奏で魅せてくれる。と同時に、この曲のスピード感を絵で描ききった作者にも脱帽。エルガーのVnソナタの印象は、カップリングされている有名なフランクのVnソナタよりはるかに上。聴くのも良いが、弾けたらどんなに格好良いだろう…。
・「力強く優美なヴァイオリン」
まずはヴァイオリンの美しい音色に感動。そして全体的に過不足のない嫌味のない表現がよいです。かといってあっさりしすぎないで、ぐいぐい聞いているものを惹きこむ力があります。激しさ、優美さ、幽玄な音、劇的な音、激情の迸り、やさしさ、とても一言では言い表せない音、音色、音楽がひそんでいます。
毎日、時間がなければCDの一部だけでも聞かずにはいられません。正直、ヴァイオリンという楽器が好きでなかったのですが、五嶋みどりさんのおかげで目覚めました。そして、エルガーにはまだまだこんな名曲があるなんて。マクドナルド氏のピアノも秀逸です。
・「なんともしぶいオーボエの音色」
ハインツ・ホリガーは、私が最初にオーボエの音のとりこになった時のオーボエ奏者であった。アルビノー二だったが、このモーツァルトとリヒャルト・シュトラウスでも、さえ渡った演奏を披露してくれる。ただし私はシュトラウスがあまり好きでないので真面目に聴いていないことをお許しいただきたい。モーツァルトの曲は、日本ではやっているクラシック漫画「のだめカンタービレ」で「くろきん」こと黒木君がコンクールでの失敗のあと、この協奏曲で聴衆を魅了しまくるシーンがある。のだめカンタービレという漫画は面白く、その巻ごとに登場する音楽を列挙している偉大なウェブサイトもあるが、それらの曲の中でも、このオーボエ協奏曲はとりわけ推薦したい一枚である。
・「シュトラウスの神品」
名手ホリガーや人口に膾炙されたるモーツアルトの名品について述べると蛇足になるので、シュトラウスのことを。然りながら齢80を超えたシュトラウス(正に20世紀前半のモーツアルト)のオーボエ協奏曲もまた、作曲家の自画自賛さもありなんと言うべき隠れも無い名品、類希なる神品のひとつ。「のだめ」経由でこの盤に巡り合った幸運な方はぜひ、静かな部屋で心静かに耳を傾けてみて下さい。弦の囁きに始まり流れ出る簡素簡潔簡明な動機や素材から紡ぎ出される玄妙で流麗な響き。憧憬と哀愁。お口に合わなければおそらく通俗名曲の方がお好みに合うでしょう(それが悪いと言うのではありません)。何かしら琴線に触れた方、険しくも気高い山地へようこそ。
・「美しいオーボエの調べを満喫できる名演」
「のだめ」からこの作品を知ったのですが、感動しました。とりわけ、モーツァルトは、彼独特の弦楽器の調べから軽やか、かつ色鮮やかなオーボエの調べがあいまり、その美しさったらありません。
この曲を作ったモーツァルトの才能に改めて敬服するとともに、それを美しく表現しきっている、ハインツ・ホリガーに敬服至極です。
これが71年の録音ということは、にわかに信じることのできないくらいの演奏、録音だと思いますし、他の評者の方が仰っている通り、「のだめ」で登場する名曲の中でも、特に美しく、感動のできる曲・演奏だと思います。
・「今さらではありますが」
このCDは、超おすすめ!
この美しい曲がこの値段で買えることが信じられない。値段の高いCDを買うことがばからしく思えてくる。とにかく、それぐらい良い、ということだ。
オーボエは目立たない、渋いと思われがちだが、この演奏を聴くとそれが間違いであることに気付かされる。今までピアノ、ヴァイオリン、オーケストラ・・・色々な曲を聴いてきたが、ホリガーのオーボエほど美しい音色を出す楽器に巡り合ったことはない。
とにかく凄いので聴いてみて下さい!陶酔してしまいます・・・
・「やっぱりこれが「くろきん」版オーボエ協奏曲?」
ほかの人のレビューを見てから、ひょっとしたらこのホリガーはのだめカンタービレの「くろきん」の「武士って感じ」な演奏かなー(ひょっとしたらモデル?)と思って、つい買っちゃいました。
実際に聞いてみると、質実剛健なモーツァルトっていうのはこういう演奏なのかなと。まさにいぶし銀ですね。ぼくは好きです。オーボエもオーケストラもすごく上手で、心に染み入るように聞かせる感じです。ところで「ピンク色のオーボエ協奏曲」の最たるものはどんなものでしょうか?だれかこの演奏の対極を紹介してほしいと思います。
●バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータ(全曲)
・「慎ましやかでロマンチック、そして美しい・・・」
ハイフェッツとくれば、近代ものをばりばり弾きまくる印象が強いのだけれど、意外にも??古典でも素晴らしい演奏を残しています。これはその代表作ではないでしょうか??バッハの無伴奏はヴァイオリニストで弾かない人はおそらくいない名曲で、CDの数も数え切れないほどあるのですが、その中でもトップにおきたい演奏です。この演奏を聴けば、ハイフェッツが卓越した技術のほかに、深い音楽性を持っていたことがわかるでしょう。華やかではありません。慎ましやかでロマンチック。すみずみにまで、気遣いのいきとどいた美しい愛情あふれるバッハです。ハイフェッツファンはもちろん、そうではない人にもぜひお勧め。ハイフェッツ、万歳ーーーーー!!
・「ストイズムという美学」
ハイフェッツの音色を聞くと、私はいつも「孤高」という言葉を思い出す。彼の音は常にストイックで、センチメンタリズムという贅肉は徹底的に剥ぎ取られている。リスナーへの迎合などとは無論、無縁。圧倒的な技術と洗練された感性を駆使して、彼のアルコは疾走する。
バッハの無伴奏ヴァイオリンのための作品群は、虚飾を排して音楽理論を追究したストイズムの人、バッハの作品の中でもひときわストイックな作品である。無伴奏チェロ組曲も弦楽器1本という編成においては共通しているが、無伴奏ヴァイオリンのための作品群の方が、より厳格な雰囲気を持っていると言ってよい。ハイフェッツのような音楽家にこれ以上相応しい音楽はないのではないだろうか?
ソナタ第1番の「フーガ」やパルティータ第2番の「シャコンヌ」など、高度な対位旋律を備えた曲をさらりと弾きこなしてしまっているのはさすがに圧巻であるが、個人的にはパルティータ第3番の「プレリュード」が好きだ。真夏の太陽を思わせる快活でスポーティな曲調はどちらかといえばバッハの厳しいイメージと相反するところがあるが、整然と並べられた音はバッハならではのもの。3本の弦を高速に往復するフレーズを粒ぞろいのスタッカートで駆け抜けるところなどは鳥肌が立つほどカッコよく、まるでスポーツカーで疾走するような爽快感を感じさせてくれる。
ストイズムという美学。これほど男っぽい無伴奏ヴァイオリンは他に知らない。
・「なんで今まで聴く機会がなかったのかな?と。」
技術は高いが、ただそれだけの面白味がない演奏をするヒト・・・そのイメージが選考し、なかなか聴く機会がなかったハイフェッツ。なのでこれを聴いたときにかなりの衝撃を覚えました。「あぁ〜、なんで今まで聴かず嫌いだったんだろうっ!もったいないことした!!」とでも言う衝撃といいましょうか。
彼の精神性を感じる、甘さや叙情感を削ぎ落としたバッハ。孤高なのに決して冷たい訳じゃない。その卓越した技巧で、難なく弾きこなすのも凄い。これを聴いたとき「こう云うのが聴きたかったッ・・・!」と感じたのは、 ハイフェッツのテクニックだけではなく、バッハ捉え方が私の感性に合っていたからかもしれません。久々に買ってよかった!と思える1枚(・・・2枚組ですが)でした。
・「とても信じがたいですが、50年以上前の録音です。」
「ハイフェッツなんてただテクがあるばっかりで面白くもなんともない」と暴言を吐く人はこの録音を大音量(実際に目の前でバイオリンが鳴っている時の音量)で聴いたことがないのかもしれない。
誰が弾いているのかを伏せたままこの演奏を聴かせた相手は例外なく「凄い」と言う。ソナタ1番を聴き進んでいくうちに、心臓を掴まれて揺すぶられているような気持ちになる。だけれども、ここで私の心臓を掴んでいるのはハイフェッツではなくてバッハなのだろう。ハイフェッツは小手先のアーティキュレーションで感情を表現するような手法は取らなかった。ハイフェッツには、音楽は譜面に既に書かれていて、演奏者はそれを取り出すのみという考えがあったのでしょう。というわけでパルティータ3番の演奏は心踊ります。バッハとハイフェッツの二人の天才のコラボレーションによる奇跡の録音。1952年の録音ながら音も比較的良好。必聴です。
正直に書けば、1930年代に半分くらい録音していたものが更にストレートな演奏で好きなんだけれど、これは、まあ、オタク向けの話題。
・「弾き倒すとはこういうこと。」
この人のヴァイオリンは、美しいというよりもとにかくカッコいい。「大バッハ」の作品を前にしても堅くなるどころか自由自在なのは、ハイフェッツならではだと思います。今後も、こんな無伴奏が録音されることはまずないでしょうし、その価値は上がるばかりだと思います。
ハイフェッツの凄いところは、とにかく始まったら終わりまで悩みがないこと。指は忙しく正確に回り、弓は滑らかで、音色はどこまでも明澄。変な重々しさやひっかかりはまったく感じられません。それだけに、小難しいのがお好きな方からは浅い演奏と思われがち。ですが、ハイフェッツの内なる情熱は、ボウイングの速さと鋭さ、熱っぽいトリルにおいて、十分感じられます。
全6曲、どれを取っても平均点以下の出来のものはありません。個人的には、厳格で多声的なソナタよりも、アルペジオ風の旋律が多いパルティータのほうが、素晴らしい仕上がりだと思います。特に、パルティータの2番と3番は何度聴いても、ハイフェッツのがベストですね。
あらゆる作曲家の音符が、ハイフェッツの音楽になって出てくる。演奏芸術家としては、最高の人物だと思います。同じく驚異のテクニックで数々の録音を残してくれたグールドは理知の人でしたが、他方、ハイフェッツは感性の人だった。そんな気がします。
・「明快と緻密とスケールの共存」
まだ30代だった青年ポリーニの胸のすくような会心の演奏。シューベルトの第16番イ短調ソナタは呟くようなユニゾンの不思議なフレーズから始まり、段階を追ってクレッシェンドで音楽が膨張しますが、それをポリーニは輝かしくスケールの大きな音楽として提示します。リヒテルの古いモノラル録音と並ぶ凄い演奏と言えます。構造的に幾重にも濠を廻らしたようなシューマンの大規模で複雑なソナタが、イタリアの天才の手にかかると明快で緻密な傑作と認知できるのですから大したものです。もしかすると現在のポリーニよりずっと明快で痛烈な演奏かもしれない。自身大変満足しているのか、これらの曲は再録音されていません。
・「緊張感みなぎるシューベルト」
衝撃的なショパンの12+12の練習曲の後、‘73に発表されたこのアルバム。オリジナル盤では“さすらい人幻想曲”と“ピアノソナタ第16番”のカップリングだったと思う。ピアノソナタ第16番〜〜〜シューベルトのピアノソナタの多くは、自分で弾くと同じテーマの繰り返しが多く、時としてくどさや退屈さを覚える事がありますが、ポリーニのこの演奏ではそれらを感じることは全く無く、爽快・明晰な演奏に圧倒されてしまいます。こんなにも美しい旋律を伴っていたのかと、曲の随所で驚きを感じます。
・「ポリーニもいいけど「のだめ」のイメージならメジューエワ」
シューベルトのPソナタ16は、かなりマイナーな曲です。最近これを購入する人の半分は、たぶん「のだめ」がコンクールで弾いた曲を聴いてみたいと思ったからというのが購入動機ではないでしょうか。ならば、女流ピアニストの演奏を、と考えるのが自然ではないでしょうか。私だったら、のだめのイメージをメジューエワ(若林工房WAKA4105,\2100)に重ねます。第1楽章が感情をぶつけるような打鍵で、ここがのだめを連想させるのです。第2楽章の変奏曲はしっかりと弾かれています。
・「☆☆ ゆたかな きもちに なれる ☆☆」
F.Schubert - 「Piano Sonata A-min, D.845 (Piano, Maurizio Pollini)
非常に美しい 優しさにあふれ ぴあのの音色がゆたかに響く
ポリーニって こんなに あたたかく ぴあの を 弾くことが出来たんだ!
これはうれしい驚きだ。
よく ポリーニは きっつい 演奏をする と言われるが
この演奏からは そのような印象は受けない。
まさに 今のわたしの心情に合致していて
ひじょうに ゆたかな きもちに なれる。
ああ ありがたい
・「グールド最高傑作のひとつだと思います。」
平均率2巻は実にグールドにあった曲集だと思う。グールドらしい、遊び心、ドライブ感、彼流の叙情性がよく出ていると思う。まずはじめの前奏曲を聞いていただきたい。どの曲も素晴らしいと思う。その点からいれば、九番のフーガはもっとゆっくり弾いてもらえたら、と思わなくもない。グールドは他のところでは名曲の誉れ高きこの曲を大変ゆっくりに弾いている。ここでは前後のつながりを考えてこうしたのかもしれないが・・・。
・「グールドの『旧約聖書』は」
グールドの『旧約聖書』は、実は見えない長いスパンに渡りニューヨーク30th・ストリート・スタジオでレコーディングされている。それは1962年1月10日に始まりおよそ7年後の1971年1月31日に終わっている。(のべ35日と24回のセッションと言われている(●^o^●))例えば第一番ハ長調BWV846を取ってみても前奏曲は1962年6月7日、フーガは9月21日の録音である。それほどにグールドはこの自らの『旧約聖書』として残るこの録音にこだわったのだ。かくて第一巻は1965年に、第二巻は1972年に発売される。
既にグールドは、演奏会から『ドロップアウト』した1964年3月28日以前においては好んでこの平均律をリサイタルの曲目に選んでいる。グールドらしく前奏曲なしでフーガを演奏するというようなことも既に実践していた。グールドはこのバロック鍵盤音楽の最高傑作のこの曲においてですら、自らの好むと好まざるをハッキリと示していたのである。つまり、グールドは前奏曲よりフーガをはるかに好んだのだ。
このプロジェクトのプロデューサーを務めたポール・マイヤーズはこう言っている。『10も15もテイクを録った。ほとんどどのテイクもミスのない完璧なものでありながらどれも全く違っていた。テンポやダイナミックスだけでなくレジストレーションも全く異なっていた。グールドが次々と生み出す新しいバージョンを聴いていくのは素晴らしい体験だった。』
ここに集積されたもの、それはグールドの平均律における最良の『解釈』であると言えるだろう。そこにこそこの作品のアイデンティティがあり、グールドのアイデンティティがあるのだ。
・「速いテンポの意味。前人未踏の平均律」
グールドには「嫌いなのだが嫌いだと認めたくない曲を演奏する段になると、テンポを速めて弾く傾向」があった。また、ゴルトベルク変奏曲の再録音について論じたときに、グールドは、自分が最も好きな音楽とは、ゆっくり演奏されるのを聴きたい音楽と語っている(グレン・グールドの生涯 P.120)。グールドの「平均律 第2巻」を聴くと、そのテンポを「速すぎる」と感じるリスナーは少なくないだろう。つまり「変ホ長調の前奏曲」以降、総じて速いテンポに、リスナーは戸惑うかも知れない。グールドが、なぜ速いテンポで弾いたのかは、上記の発言をヒントにして、リスナーの受けとめにゆだねられる。私は、この平均律第2巻は、彼が、モーツァルトやベートーヴェンのソナタにおいて、作曲者の指示を無視してまで、速く弾いたのとは事情が違うと見る。つまりインタビュー「コンサート・ドロップアウト」の中で語られた次の言葉「完全に再創造するという観点から作品に取り組むのです。今まで聴いたことがない、と思われるような演奏をするのです。それがうまくできないのなら、もうやめて、その作品は忘れて、なにか別のものをやるべきでしょう」すなわち、平均律第2巻の速いテンポは「完全な再創造」の実践であり、その結果、前人未踏の平均律全巻録音がなされたと私は見る。
・「演奏者によってこんなに違うのか!!」
超絶技巧はテクニックのすばらしさばかりが目立っていたけど彼女の演奏を聴いていると音が歌っているよう。12番の低音のピアニシモが最高。雪あらしの様子が目に浮かぶ。
・「超絶技巧練習曲集(小菅 優)」
以前は自分でもピアノを弾いていたのですが、最近は仕事の忙しさから音楽に身を投じることなどすっかり忘れていた自分に、もう一度ピアノを弾きたいと思わせたピアニストが小菅優さんでした!彼女のピアノはとにかくすごい!テクニックも、表現力もとてもすばらしいです。リストのこの難しい曲をまるで魔法のように弾きこなせるのは彼女以外にいない!といってもいいくらい感動します。ぜひ、このCDを買ってリストの素晴らしさ、小菅優さんのすごさを実感してほしいです。
・「本物の凄さ」
兄がテレビ録画したテープを見て驚きました。50年以上生きて来てこんなピアノは聞いた事がありませんでした。私が勝手に思い込んでいるのかも知れませんが本当に偉大なピアニストが出てきたと感じました。多分音楽の世界史に残るであろうと思います。慢心せずこれからも精進されます事、願って居ります。技術、表現力、構想力共天才である事は間違いありません。私も以前音楽をやって居りましたので良く解ります。
・「ピュア・マジック」
情熱大陸で紹介されていた小菅優。その巧みな指の動きはピュア・マジックとも言われている天才少女。9歳という若さでドイツに渡り、現在も滞在。ヨーロッパじゅうからのオファーがあり、2年間はスケジュールが満杯であるという。ぜひ目を瞑って彼女の世界を堪能してほしい。
・「こんなに違うのか!!」
演奏者によってこんなに違うものなのかと思いました。今までは超絶技巧というと激しいという印象しかなかったけれど、彼女の演奏を聴いていると歌うように楽しく感じる。
・「思い出の名盤。」
まったく個人的なことですけど、私はこのアルバムに衝撃を受けてピアノの先生になりましました。こんな驚異的なアルバムは他には聞いて事がありません。 まず、ペトルーシュカ。この拷問的かつ残酷なテクニックを要求する曲を余裕綽々でポリーニは演奏しています!(しかも随所に遊びさえ入れながら!!)
さらにすごいのがプロコの第7番。私も弾いたことがありますが、全曲通じてあのような緊張感を持続させることは至難の業です。 ヴェーベルンも構造云々より水晶のようなきらめきを湛えた名演です。
そして白眉がブーレーズ先生の第2ソナタ。それまで知的のイメージが強かったポリーニが異常なまでの興奮を引き出しています。(これは人間業ではありません!!!)
・「歴史的録音!」
ポリーニの才能が遺憾なく発揮された超名盤です。
特に、「ペトルーシュカからの三楽章」では、この曲の一つの理想を示していると思います。目もくらむような輝かしく色彩豊かな音色。難曲を完璧に弾きこなす驚異的な技巧。これを超える演奏はありえないのでは?
プロコフィエフも、技術的には全く問題なく、余裕で弾いています。しかし、あくまで私の主観的感想ですが、ポリーニの伸びのあるタッチが曲にマッチしていない(特に三楽章)のではないかと感じました。
・「LP2枚分を1CDに収録した超お買い得品!」
LP時代は、ストラヴィンスキーとプロコフィエフが片面ずつで1LP、そしてもう1枚はウェーベルンが前菜でブーレーズがメインディッシュとして収録されたもの。どれも若きポリーニが超絶技巧で弾きこなしております。ブーレーズ作品は、師匠メシアンの奥様イヴォンヌ・ロリオが弾く事ができず、悔し涙にくれたという、師匠の恩を仇で返すような若きブーレーズらしさと、いつもの冷徹さを飛び越えた迫力充分な作品。このCDでは、ウェーベルンが最後になっていますが、ポリーニの圧倒的な熱情いっぱいのブーレーズの後、短くも美しいウェーベルンで、聴き手の気持ちを静めてくれる(ポリーニが弾くとウェーベルンも緊張感一杯ですが)という構成か?とにかくこれは、買うしかありません。
・「ポリーニの偉業」
ポリーニの(再)デビューアルバムとなった“ペトルーシュカ”と“戦争ソナタ”を含むこのアルバム。躍動感にあふれ、正確な打鍵で濁りのない音が湧き出てくるペトルーシュカ。あまりにも軽快なテンポのため、標題をいつしか忘れてしまいそうな戦争ソナタ。両曲共に相当な難曲ですが、それをまったく感じさせないところにこの演奏の醍醐味があります。後のシェーンベルク・べルク・ノーノなど、聴かず嫌いの人が多い【近代音楽のピアノ曲】の数々をハイクオリティーな演奏によって我々に紹介〜親しみやすくしてくれたという点でも、このアルバムを始めとした数々の活動内容はポリーニの地味な偉業だと思います。
・「史上空前の演奏」
「ペトルーシュカ」といえば、難曲中の難曲ともいえる曲で、普通の人なら譜面を見ただけで弾くことを断念させられる曲である。だが、ポリーニはあの「ペトルーシュカ」を何事もなかったのようにすらすらと弾く。多少なりともピアノを弾く者なら嫉妬を抱かずにはいられない演奏。ある種のスポーツ的快感すら感じさせる。
・「永遠の指針となりうる名盤」
このソナタ全集を買ってから大分過ぎましたが、おかげで、レコードライフが豊なものになりました。演奏の出来にムラがないので、他のピアニストがCDや演奏会で弾いているものと比較してみても楽しいし、バックハウスはどういう風に弾いているんだろう?という、一種の基準が生まれました(ただ、24番のテレーゼ・ソナタは、どうにも納得できない演奏でしたが…)。
・「新全集には新全集の良さが……」
手元にあるのはLPなので、CDの音はわからないことをあらかじめおことわりしておきます。
バックハウスの演奏の特徴の一つが、ベーゼンドルファーの持ち味を生かした深々としたウォームな音色にあるように思う。そしてデッカのステレオ録音は、バックハウスの音を良くとらえている。 技巧的に万全かといえば、決してそうではない。「熱情」のようなスパルタンな曲では、少々指のもつれが気になることもある。ただし、それは「気にすれば」という話であって、音楽の形を壊すような種類のものではない。 解釈は、旧全集と「大して」違うわけではない。私が偏愛している最後の32番のソナタにしても、旧全集であろうと、カーネギーホールでのライヴであろうと、やっていることは基本的に「あんまり」変わっていない。だから、旧全集の方が良いという人の気持ちは痛いほどわかる。 でも、人間だから、同じことをやろうとしても、同じことをやっているつもりでも、その時、その場所によって、違う結果が出る。それは、フィジカルの変化も影響するだろうし、メンタルなコンディションも関係しているのだろう。 話を32番のソナタに戻せば、第2楽章のあの感動的なアリエッタを、バックハウスはこともあろうに、あっさりと、スピーディーに駆け抜けていく。そして、第4変奏あたりで、このテンポで走らなければならなかった理由が見えてくる。そういう設計図は、従来と変わらないのだが、曲の頂点となる第4変奏以降の部分で、えもいわれぬ「間」の感覚は、この演奏でしか味わえないもののように思う。 同じような印象を、30番や31番にも持っていて、やはりこれは得難い全集であるという結論に達する。 体が思うようにならない人生の黄昏時を迎えて、バックハウスはただ良い音を求めて新たな録音を遺したのか、あるいは、旧全集で言い残したことがあったのか、考えながら聴くのも悪くない。
・「ベートーヴェンのピアノソナタはこれでだけで十二分」
盲目的なファンなので、多少は割り引いて欲しいが、正直いってこの全集以外、ベートーヴェンのピアノソナタのCDは必要ないとさえ思っている。演奏が時に「そっけない」とか、楽譜に忠実すぎるとか、いろんな雑音が聞こえてくるけれど、そんなものは無視するしかない。
ベートーヴェンは、古典派の終わりであると同時にロマン派の始まりと評価されている。なにしろ「精神の人」とだけ誤解されているから、必要以上に情緒過剰型で演奏するピアニストも少なくない。全くうんざりだ。
ベートーヴェンは決して情緒に溺れているわけではないし、かといって、冷酷にきわめて冷静に音楽を書いていたわけでもない。このあたりのバランス感覚をもった演奏は、バックハウスしかいまだにいない、と私は思っている。澱んだ水ではなく、清流だ。
亡くなってから既に35年以上経過しているにもかかわらず、バックハウスを超えるベートーヴェン弾きに出会えない私は不幸者かもしない。いや、不幸者ではないな。答えは簡単だ。バックハウスを聞き続ければいいのだから。
・「全集を買う価値ありです」
お薦めです。ベートーベンのピアノソナタを集中的に聴いて調べてみたい方は、このバックハウスの全曲演奏をテキストとするに如くはないと思います。入るに間口は広く、かつ、汲み出しても涸れることのない泉のような底知れない深みのある演奏集です。
・「―如何にしてバックハウスは精密度に拘泥した―」
終始一貫して完璧過ぎる優等生的なタッチ、テクニカルジャッジは満点といったところか。ドイツというお国柄が彼をそうさせたのか。しかし、もっと声を大にして、私は他の誰でもないバックハウスだ、自ずから湧き出るゆるぎない曲想をつけた、と放ってほしかった。もしも本人に尋ねることが出来たなら、いやいやべートーヴェンソナタだからこそ譜面にひたすら忠実に従ったのだ、と一蹴されるかもしれない。一リスナーの私はきっと自分の稚拙な創り上げられたイマジネーションに囚われているのだろう。この演奏は本物だ。
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